東京臨海高速鉄道 りんかい線

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東京臨海高速鉄道 りんかい線 - (2022/02/27 (日) 20:07:00) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/01/31 (日) 15:48:17
更新日:2024/01/18 Thu 23:05:40
所要時間:約 6 分で読めます




東京臨海高速鉄道りんかい線(とうきょうりんかいこうそくてつどうりんかいせん)とは、東京都品川区の大崎と江東区の新木場を結ぶ、東京臨海高速鉄道の鉄道路線である。
路線距離は12.2km。略称は「TWR(Tokyo Waterfront area Rapid transit inc.)」。
正式名称が長いため、本稿ではもう1つの略称である「りんかい線」と呼称する。

大崎からJR埼京線、さらに川越線と相互直通運転を行なっており、大宮を経由して川越まで乗り入れている。
埼玉県内からお台場に行く人はよくお世話になるだろう。
また、コミケことコミックマーケットの会場となる東京国際展示場(東京ビッグサイト)の最寄駅があるため、アニヲタもよくお世話になるかもしれない。
また、この路線を経由した臨時列車が運行されることもある。但しあくまでもりんかい線はショートカット用のトンネル扱い(客扱いをすると別途運賃が生じる)のため、停車駅は存在しない。

新木場~東京テレポート間は高度成長期に東京外環状線の一部として計画された旧国鉄京葉貨物線(現在の京葉線)のうち、旅客線に転用されず、
分割民営化後は国鉄清算事業団が所有していた新木場~東京貨物ターミナル間の一部を、
同地区での開催が予定されていた世界都市博覧会(1995年開催中止決定)に伴う旅客輸送のために旅客線として開業したものである。
また、東京テレポート駅~大崎間については新規に工事を行った上で延長開業した。 
そのため東京テレポート駅~天王洲アイル間で東京貨物ターミナルへの分岐がある関係で大きく揺れる(東京貨物ターミナル方面が本来本線だったため)。

なお、路線の大部分が地下にあり、さらに東京都が筆頭株主のため、「第2の都営地下鉄」と言われることもあるが、厳密には「地下鉄」ではない。


●使用車両

  • 70-000形車両
りんかい線オリジナル車両。JR東日本209系0番台をベースに新製した。
開業当初は4両編成だったが、6両編成を経て現在は全て10両編成となっている。
6→10両編成への改造の際、余った先頭車4両と中間車2両をJR東日本が買取、209系3100番台として4両編成×2を作り、八高線・川越線(川越以西)用として転用した*1
車内旅客案内表示器はLED式の千鳥配置だったが、森尾電機(株)製の横長LCDへ順次交換されて、全ての乗降扉に設置された。
車両形式は臨海副都心地区が7番目の副都心に設定されていることから名づけられたもので、近くを走るゆりかもめもこれに因み7000の形式が使われている。
形式番号の付番は都営地下鉄の車両に準じており、路線の出自が伺える特徴のひとつ。

  • JR東日本E233系7000番台車両
JR東日本川越車両センター所属。
埼京線の主力だった205系の置き換え用として2013年6月30日より運転開始。
車体幅が広くなった代わりに6ドア車は連結されていない。

  • 国鉄205系0番台車両
JR東日本川越車両センター所属。
帯の色は深緑。りんかい線内のみ運行することがあった。
6ドア車が2両ついている車両と全くついていない車両があるが、2014年3月以降は6ドア車がない第28編成のみ使用されていた。
2016年に運用は終了した。

●種別
快速と通勤快速があるが、これらは埼京線に直通する列車のみのもので、りんかい線内は全て各駅に停車する。


●駅一覧

R 08大崎(おおさき)
JR山手線湘南新宿ライン乗り換え。ここから埼京線に直通する。

R 07大井町(おおいまち)
JR京浜東北線東急大井町線乗り換え。ホームが2階式構造になっている。

R 06品川シーサイド(しながわしーさいど)
2007年に楽天本社が当駅近くに移転してきたことにより、「楽天タワー前」という副駅名が付けられていた。
なお、楽天本社は2015年に8月に世田谷の玉川に移転した。

R 05天王洲アイル(てんのうずあいる)
東京モノレール羽田空港線乗り換え。

R 04東京テレポート(とうきょうてれぽーと)
お台場の最寄駅。
発車メロディが『踊る大捜査線』。

R 03国際展示場(こくさいてんじじょう)
ゆりかもめ(有明駅)乗り換え。
りんかい線の東京ビッグサイト最寄駅であるため、夏冬のコミケ開催時は超混雑する。
どれくらい混むかというと、降りた客が多すぎて列車が傾いたときもあったほど……。

R 02東雲(しののめ)
JR総武本線の亀戸と並ぶ江東区の難読地名駅。りんかい線の駅としては少数派の地上駅である。

R 01新木場(しんきば)
東京メトロ有楽町線京葉線乗り換え。
りんかい線の終着駅だが、線路は京葉線の蘇我方面にそのまま繋がっている。
コミケの日のホームは歩けないぐらい混む。
下手すると改札階からホームに下りることすらできないぐらい混む。


●参考資料

りんかい線の運賃は非常に高い。初乗り料金が200円である。

 大崎→国際展示場の場合
  320円(営業キロ8.7)

 新木場→国際展示場の場合
  260円(営業キロ3.5)

 大崎→新木場の場合
  380円(営業キロ12.2)


だからといって、東京臨海高額鉄道と言ってはいけない。駅員に注意されるだろう……。

ただ、ぶっちゃけゆりかもめのほうが経路次第ではさらに高くつくのは内緒。
フリーきっぷもあるので、乗り方によっては活用するといいかもしれない。


◆C76の悲劇

りんかい線を語る上で欠かせないのが、2009年8月16日に起きたこの事件である。

この日は、コミックマーケット76(C76)の3日目で、会場周辺は大混雑だった。

会場周辺のホテルに泊まらずに朝イチでビッグサイトに向かう人が多かったため、
ゆりかもめ・バスなどと同じく、りんかい線も早朝5:43 大崎発の始発から満員となった。
始発電車が大崎駅を出て暫くし、東京テレポート駅に到着したとき、事件は起こった。


8両目の車両のブレーキが、ヲタのあまりの重さに耐えられず故障したのである。


コミケ時にりんかい線を使った人なら分かると思うが、8両目は国際展示場駅のエスカレーターの一番近くに止まる訳で、
我先にと会場に急ぎたいヲタ達が集中して乗車したのだった。
結局、この始発は23分遅れで国際展示場駅に到着。特にコミケに影響がなかったのがなによりであったが……。


ヲ タ ど も 少 し は 自 重 し ろ よ


そんな事件であったそうな……。


駅員の接客態度に難があり、「一々対応が遅い」「やたらと偉そう」など評判はよくない(ただし大井町駅を除く)。
コミケに押し寄せるヲタどもに「“普通”のお客様もおりますので……」と放送したことでもネットで物議を醸した。
もっとも、そのような駅員が全てではないだろうし、一面だけで決めつけるのは早計と言わざるを得ないが……。

しかしその一方で、コミケ客の低年齢化・DQN化に伴う利用者のマナー低下が問題となっているのも事実。
たとえば駅構内・エスカレーターで走る、ICカード・切符を準備せずに改札で詰まる、駅員への暴言・暴行など……。
みんなも気をつけよう。

周りの人々に我が物顔で迷惑をかけるようでは、コミケを楽しむ資格はない。
ルールとマナーを守って楽しくコミケしよう!


なお、純損益は依然として赤字
にも関わらず、2009年10月16日の東京都議会総務委員会で、東京都に対して2016年東京五輪招致のために約500万円を寄付していたことが明らかになり、
大きな問題となっていたことはあまり知られていない。



追記・修正は駅員や他の乗客に迷惑をかけない方にお願いします。

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