M・HERO ダーク・ロウ

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M・HERO ダーク・ロウ - (2016/03/08 (火) 21:55:08) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/07/29 (火) 10:08:00
更新日:2023/11/02 Thu 18:53:20
所要時間:約 6 分で読めます





M・HERO ダーク・ロウとは遊戯王オフィシャルカードゲームの登場モンスターの一つ。

カテゴリーM・HEROに属するカードの一枚。


【カード概要】

M・HERO ダーク・ロウ
レベル6/攻撃力2400/守備力1800
戦士族/融合/効果
このカードは「マスク・チェンジ」の効果でのみ特殊召喚できる。
1:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手の墓地に送られるカードは墓地に行かず除外される。
2:1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた場合に発動できる。
相手の手札をランダムに1枚除外する。


【解説】

ストラクチャーデッキHERO's STRIKEで登場したM・HEROの一枚。
「マスク・チェンジ」の効果でのみ特殊召喚できる特殊な融合モンスターである。
漫画には登場したものの音沙汰なかった新規の「M・HERO」であり、カミカゼや光牙と同じタイミングでカード化された。


では早速、このカードの効果解説に移ろう。

このカードを一言で表すならば「酷い嫌がらせ」である。

第一の効果は「相手の墓地に送られるカードは墓地に行かず除外される」という除外の永続効果。
相手だけ縛り付ける「マクロコスモス」であり、これだけで敵の墓地利用を丸ごと叩き潰す事ができる。

現状、多くのデッキが除外効果を苦手にするため、この効果だけで詰むデッキも多い。
甲虫装機満足などは言うまでもなく天敵と言える。

モンスターだけでなく魔法・罠も吹っ飛ぶため、墓地の魔法を参照する魔導書にも刺さる。
暗黒界に至っては、除去カードかスキルドレインを引けないなら即サレンダーするしかないレベルである。

妨害のためのヴェーラーやオネストなど、「墓地に送る」ことがコストの手札誘発カードもこの効果で封じるため、攻めにも守りにも長けた超優秀な効果と言える。

第二の効果は「ドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた場合、ランダムに相手の手札を除外する」ハンデスの誘発効果。
こちらの効果もアホ程いやらしく、ドローフェイズに使えるリロードや手札断殺や強欲な瓶と抜け道はあるが、大体のドロー・サーチを抑制できる。

ライオウの様な抜け道もこのカードには無く、相手が劣勢になればなるほど有利に響く。
さすがにランダムなので、中々都合良くハンデスが決まらない事があるが、それでも手札が実質増えないのは手痛いダメージを敵に与えらる。

なお、この手のハンデスにしては珍しい「除外」なので再利用すら出来ない事も多々ある、お前は氷結界第三の龍か。
せめて「墓地送り」だろJK……って、よくよく考えたら第一の効果で結局除外ゾーンに吹っ飛ぶわ。


それにしても、この手の強力なメタ効果を持つモンスターは大抵自分にも被害を及ぼすものである。
自分もサーチできなくなるライオウとか、自分も墓地利用がしにくくなる閃光の追放者とか、自分も特殊召喚出来なくなる大天使クリスティアとか。

大体は出してしまうと自分も動きにくくなり場が硬直してしまうものである。
だが、ダーク・ロウの場合は自分には一切被害はない。
相手が墓地送り封じられサーチもやりにくくまともに動けない中、出してる側は墓地利用もサーチもそれからの大量展開もやり放題。

コイツの弱点はやや攻守のステータスが低い事ぐらい、それでもレベル6なら平均的なステータスではある。
加えて耐性はないため何をぶつけても倒れるが、先攻で出されるときついものがある。

まぁ、コントロール奪取カードがあれば逆に相手を締め付けられるが、もちろん全てのデッキにそんなギミックがあるわけではない。


そんなメタ効果を突っ込んだ「ぼくのかんがえたさいきょうのいやがらせカード」なのだが、召喚条件は厳しい。

「マスク・チェンジ」でしか出せない制約があり、蘇生や帰還も不可能。

なるほど、使いにくさに見あった良カード……


と、思っていたのか!


マスク・チェンジ
速攻魔法
自分フィールド上の「HERO」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地に送り、そのモンスターと同じ属性の「M・HERO」モンスター1体を
エクストラデッキから特殊召喚する。


E・HERO シャドー・ミスト
レベル4/攻撃力1000/守備力1500
闇属性/戦士族/効果
「E・HERO シャドー・ミスト」の1・2の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
1:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「チェンジ」速攻魔法1枚を手札に加える
2:このカードが墓地に送られた場合に発動できる。
デッキから「E・HERO シャドー・ミスト」以外の「HERO」モンスター1枚を手札に加える。



ごらんの有り様と言うかなんと言うか「マスク・チェンジ」のサーチHEROのサーチができるカードも完備。
シャドー・ミスト自身が闇属性なのでダーク・ロウの素材に使える。

マスク・チェンジ自体が速攻魔法なので、シャドー・ミストのサーチの使用回数制限は実質有って無い様なモノ。 自分のターンにチェンジをサーチ、相手のターンに変身すれば、2つのサーチ効果を無駄なく活用できる。
「場合」効果なのでゴブリンドバーグにすら対応してマスク・チェンジのサーチを使えたりする。

そんな訳で「シャドー・ミストを特殊召喚するギミック」さえ有れば、ダーク・ロウは殆どのデッキにも対応する万能融合モンスターカードになる。

ヒーローアライブやヒーローシグナルの様なE・HEROの補助以外でも、サモンプリーストの様な汎用性の高いカードを使えれば良い。「マスク・チェンジ」がHERO指定なので、D-HEROすら射程範囲内となった、と言うか下級のDが全部ダーク・ロウに変化可能だったり。

なお、勿論シャドー・ミストはおろかマスク・チェンジもサモンプリーストもストラクチャーに完備されている超安心設計。ストラクチャー3箱でおそろしい完成度になる上に出張も見越したHERO's STRIKEは好評発売中。

さあ、君のデッキにも今すぐシャドー・ミストとエアーマンとダーク・ロウを入れる作業に入るんだ!



……え、HERO以外のデッキならマスク・チェンジを無闇に入れたら腐るだろ?


安心して欲しい、HERO's STRIKEはそんな貴方の味方です。


マスク・チェンジ・セカンド
速攻魔法
「マスク・チェンジ・セカンド」は1ターンに1度しか使えない。
1:手札を1枚捨て、自分フィールド上の表側表示モンスターを1体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地に送り、そのモンスターよりレベルが高く同じ属性の「M・HERO」モンスター1体を、
「マスク・チェンジ」による特殊召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


このようなカードを取り揃えております。
……ん、つまりどういう事だってばよって?

要するに、手札コストを払えばHERO以外のモンスターからもダーク・ロウを出せるということ。
もっといえば「レベル5以下の闇属性を利用するデッキは全部ダーク・ロウを使える」と言うことです。


通常のマスク・チェンジに比べたら手札コストとレベル制限が辛いとは言え、闇属性デッキはこの手のリカバリが得意。
比較的ドローソースやサーチカードが多いテーマが数多いと言う事で、あらゆる【闇属性+HERO】が生まれた。

例として【インゼクHERO】【インフェルニティHERO】【墓地BFHERO】【ゴストリHERO】etc…
最早「ごらんの有り様だよ!」といわんばかりの出張で、若干乾いた笑いすら出てくるレベル。
特に【インフェルニティHERO】は大会で多大な結果を残した。


更に【シャドールHERO】についても触れておく。
シャドールはその切り札であるシャドール・フュージョンの汎用性の高さから登場してすぐに研究が重ねられ、
光天使ソウル・チャージライトロードやマスマティシャン等相性の良いカードが続々見つかった。
その結果、瞬く間に環境トップに君臨した。

そんな中でのダーク・ロウとマスク・チェンジ・セカンドの登場によりシャドールの強さは超加速する。

元々エクストラデッキに頼らない【魔導】や【暗黒界】や【征竜】等に上手くシャドール・フュージョンの強みを生かせなかったシャドール。

しかし、ダーク・ロウの圧倒的な墓地利用メタにサーチメタ効果を使う事で、これらのデッキを根こそぎ死滅させる事すら可能になる。
シャドール・フュージョンでミドラージュSS、更に適当なシャドールや終末の騎士辺りをマスク・チェンジ・セカンドでダーク・ロウにする事で、「特殊召喚・墓地利用・サーチ」を制限すると言う、アホみたいなメタを張る事すら余裕。

登場時は墓地利用封じという意味でシャドールメタがはかどるかと思われたのだが、むしろ逆になってしまった。おのれコンマイ。

とまあ、ごらんの通りの強カードどころか凶カードである。
良くも悪くもM・HEROの恐ろしさを知らしめた功罪は大きいと言えるだろう。


+ 以下、相性のいいカード
【通常魔法その一】
  • 暗黒界の取引・一時休戦・墓穴の道連れ
手軽に発動できる一枚捨てて一枚ドロー系の効果
自ターンで発動し手札交換しつつ相手に二枚除外を強いる基本形
先行で使用すれば相手憤慨な上墓穴の道連れはピーピングも兼ね備える。

【速攻魔法】
  • 手札断殺
手札除外効果は一ターン一度なため上記の通常魔法を先行で発動した後
次の相手のスタンバイフェイズでこちらを発動すれば相手はメインに移行する頃には激萎えしてるだろう…。

【カウンター罠】
  • 魔宮の賄賂
ダークロウの除去を狙う魔法・罠を無効に出来る上手札除外効果で実質デメリットなし
流石正義のHEROは賄賂なんて不正を許さない!って納得できるかい。
またこれに限らずダークロウの効果は重複する為、ドローやサーチした場合に場のダークロウの数だけ除外を強いる事になる。

【通常魔法その二】
  • 手札抹殺
  • 王家の生け贄
ほぼ手札全捨て系、特に生け贄はピーピングでき全モンスターを捨てたあとにドローもないため相手のデッキによっては手札全除外もありうる、
ただし生け贄は墓守デッキ以外ほぼ入れられないが何の因果か大半の墓守が闇属性な為セカンドでダークロウに変身容易、最近三積みも可能になった
先行でこれをやる場合サレンダーどころかリアルファイトに発展する可能性も視野に入れねばならないかもしれない…。



【対策】
相手に出されそうならブレイクスルー・スキル、月の書、皆既日蝕の書などで対策しよう。
裏守備にしたり、効果を無効にしてしまえばさすがの彼も怖くない。
特に耐性はないので、強制脱出装置奈落の落とし穴も普通に効く。


【余談】

ダーク・ロウの除外効果は、同僚である他のM・HEROと相性が悪い。

戦闘でモンスターを墓地に送ることが前提のカミカゼ、闇鬼、ダイアンの効果は使えなくなってしまう。

散々相手のヘイトを集めた挙句、味方からもいやな顔をされる彼の気持ちはいかなるものなのだろう。


【原作での活躍】

漫画のGXではアモン戦で登場してフィニッシュを決めた。以上である。

……え?

書くことが他に無いのかって?

原作では実はバニラなんや……。

ちなみにシャドー・ミストもな! (本当は効果があったのかもしれないが、エアーマンを見る限り隠された効果である)



追記・修正は相手の墓地を除外しハンデスしつつお願いします

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