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マクロコスモス(遊戯王OCG)

登録日:2017/01/13 Fri 15:03:35
更新日:2026/04/13 Mon 21:32:36
所要時間:約 7 分で読めます







十代! よく見ておけ! これが私の行きついた究極錬金術!

永続トラップ、《マクロコスモス》!


概要


《マクロコスモス》とは遊戯王OCGに登場する罠カード。
またの名を、「遊戯王の歴史を大きく変えたカード」

アニメ版

まずは初登場であるアニメ版から見てみよう。

《マクロコスモス》(アニメ版)
永続罠
自分の場の「錬金釜-カオス・ディスティル」をゲームから除外して発動する。
デッキまたは手札から「原始太陽ヘリオス」を1体特殊召喚する。
墓地に行く自分のカードは全てゲームから除外される。

遊戯王デュエルモンスターズGXの「十代vsアムナエル」戦でアムナエルが使用した。

自分の墓地に送られるカードをゲームから除外する《錬金釜-カオス・ディスティル》の効果を受け継ぎ、
《原始太陽ヘリオス》を特殊召喚する効果を持ち、更に速攻魔法《惑星直列》と《グランドクロス》の発動条件にもなっていた。

この時点ではあまり特筆する様な事はない、
「ヘリオスシリーズのサポートカード」「除外を基本軸とするデッキのメインエンジンとしてのカード」程度の特徴を持ったカードである。



しかし、OCGでは……


《マクロコスモス》(OCG版)
永続罠
(1):このカードの発動時の効果処理として、手札・デッキから「原始太陽ヘリオス」1体を特殊召喚できる。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。

初収録は『ENEMY OF JUSTICE』
OCG化に際して発動条件がなくなり、相手のカードも除外されるようになった。

(1)の効果は「包帯人外透明おっぱい属性」のインパクト抜群なイラストの、除外したモンスターに比例して強くなるアタッカー《原始太陽ヘリオス》を特殊召喚する効果だが、
後半の除外効果があまりにも強烈すぎて、シンクロ~エクシーズが本格的に現れるまではこっちに注目されたことはほとんどない。
それどころか後述する内容や、自身の進化形である《ヘリオス・デュオ・メギストス》《ヘリオス・トリス・メギストス》の効果を阻害してしまう為、
逆に悪い影響を与え、なかった方が良かった扱いにされる事すらある。






メインとされる効果は墓地に送られるカードを無差別に除外する(2)効果である。
パッと見ただけでもその恐ろしさは察せられるが、このカード1枚で大きな影響を受けるカード、及びデッキは計り知れない
このカードを生み出したアムナエルの功罪業績は大きい。


《マクロコスモス》によって影響を受けるカード


1:墓地で発動するカード&墓地からカードを釣り上げ・回収するカード

まず真っ先に思いつくのがこれだろう。
こう言ったデッキはカードの効果やコストを用いて墓地を高速で肥やし、アドバンテージを稼ぐのだが、
本来、墓地に送るはずだったカードを容赦なく除外する事で、相手の戦略を大きく狂わす事が出来る。

実際、遊戯王においては「墓地は第二の手札」と呼ばれる程に墓地を活用できるカードが充実しており、
それを裏付けるがごとくこのカードが登場した当時は【黄泉帝】や【カオス】、現在では【インフェルニティ】や【アンデット族】、【ライトロード】【DD】【閃刀姫】【転生炎獣】など、色々なテーマがある。

だが、墓地を活用できるカードが多い一方で、
除外されたカードを活用できるカードは少なく、除外されたカードは活用しづらくなる。
実際アニメ内でも「破壊ではない…除外してもらう」といった発言からその強力さは窺い知れる。
その除外の処理を1枚で永続的に引き受けるこのカードが凄まじい墓地メタカードである事がよく分かるだろう。

……もちろんのことながら、墓地へカードが1枚も移動しないので墓地のカードを除外するカード、墓地の枚数を参照するカードも使用不能となる。
いわゆる「墓地コスト」というやつだが、それをメインとする【カオス】なんかは支払い不能でデッキ倒れとなってしまう。

2:「カードを墓地へ送る(捨てる)」効果及びコストを持つカード

こちらへの影響も相当に脅威。
遊戯王において「手札を1枚墓地へ捨てる」「デッキの1番上のカードを墓地へ送る」などと言った効果や発動コストを持つカードが多数存在するが、
それらのカードはこのカードが存在すると「カードを墓地に送る(捨てる)」ことが出来なくなるので、発動コストや発動条件を満たせなくなる。
つまり発動そのものが出来なくなってしまう。

この点を用いてこのカードと攻撃する際に《墓守の使い魔》と併用する事で永続的に相手の攻撃宣言を封印できるようになるといった、
「相手に墓地へ送るコストを強要する」カードと組み合わせてのコンボも可能。

注意点としては、「手札を捨てる」「モンスターをリリースする」などの送る先が明言されていないカードや、
「墓地へ『戻す』(「送る」と「戻す」はイコールでない)」様なカードはこのカードで発動を止めることは出来ない。


3:ペンデュラムデッキ

一見すると「ん?」と思う人もいるだろうが、
Pモンスターはフィールドから離れ、「墓地に送られる」場合にEXデッキに行くため、
このカードが発動している時はカードを墓地に送ることが出来ない。そのためフィールドから離れるとゲームから除外されてしまう。

これによってP召喚によって召喚できるカードの対象が減ってしまう事になる。

墓地を積極的に使うデッキでの蘇生対象を増やすための墓地肥やしを封じるのと同じ要領事がEXデッキに対しても起こる為、
これはペンデュラムデッキをジリ貧状態に持っていくことが出来る。
ただし、上記2つと比べると致命的な影響を与えにくい事も多いので注意。


4:除外されたカードを利用するカード

除外されたカードを有効活用できるカードも存在する。

例えば以下のようなカードがある。

◆魂吸収
除外されたカード1枚につきライフを回復できる。自分・相手を問わないので、大量のライフゲインが期待できる。

◆D・D・R
自分の除外されたモンスターを特殊召喚できる。
除外されたモンスターを再利用出来る為、相性が良い。

◆D・D・ダイナマイト
相手のカードを能動的に除外できるので大火力が狙える。

紅蓮魔獣 ダ・イーザ
自分のカード限定であるが、安定した攻撃力アップを狙える。
強欲で貪欲な壺》等と合わせれば、凄まじい火力を出すこともできる。


このように、墓地のカードを使用するものに比べると数は少ないが、こういったカードに対しての効果のサポートをしてくれる。

このカードをメインに組む場合、自身は除外を起点としつつ、相手に墓地へ送られていくカードを使わせないように戦術を展開していくのが基本となる。

また、墓地に依存しないデッキが墓地を利用するデッキのメタカードとして採用する事も多い。
サイドデッキがあるマッチ戦では、サイドデッキに投入される事も多い。


弱点


さて、ここまでこのカードの特徴について触れてきたが一方でこのカードにも弱点はある。

まず自身が特に耐性を持たない永続罠であること。
その為、除去が大量にある現環境では十分な効力を生かせないまま破壊されてしまうこともザラにある。
特にカード1枚の制圧力が強いが故に対策手段を投入しているデッキは非常に多い。
この点は《宮廷のしきたり》や《神の宣告》等を使って守るなり、このカードが破壊された時用の他の除外カードを投入するなりの対策が必要になるだろう。

そして勿論だが、《王宮の鉄壁》の様な、「除外」を封じるカードがあるとこのカードの制圧力は完全になくなってしまう。
除外の重要性が増した現環境では、除外メタも多く見られるカードの為、充分に注意が必要である。

そして意外な「穴」となるのが、このカードが「モンスターを召喚する効果」を含んでいる点
どういう意味かというとこのカード仮に《原始太陽ヘリオス》を出す気がなくても《王宮の弾圧》*1《神の警告》で無効にできてしまう。
自身にそんなつもりがない状態で発動して、《神の警告》をチェーン発動されると、戦術が大きく狂う事になる。
世界大会ではその性質を利用した戦術を見せた名デュエルも存在するが。


ヘリオス「私の扱いって…」


マクロコスモス「ああ!」


……と上記の様な弱点はあるものの、多方面の非常に大きな影響を及ぼすことが出来る強力なカードである。究極錬金術パネェ

そして上記の通り遊戯王OCGでは単体・コンボを問わず「墓地を活用するカード」が非常に多い為、
墓地が利用できなくなるこのカードの存在は非常に脅威になる。


Q.ところで、その後のヘリオスって?A.ああ!


その後カードテキストの汚れ同然だった《原始太陽ヘリオス》の運命は、シンクロ、エクシーズの登場を境に大きく動き出すこととなった。
☆4で光属性を持ち、なおかついざという時の通常召喚も可能で最底限の事故防止も備えた《原始太陽ヘリオス》は注目を集めはじめたのだ。
アタッカーとして…ではなく、素材として。


ヘリオス「私を除外カードの数だけ強くなるアタッカーとして特殊召喚!」


マクロコスモス「ああ!ヘリオスとサモンプリーストをX素材にして《星守の騎士 プトレマイオス》をX召喚!」


こうして《原始太陽ヘリオス》も含めて汎用メタカードの中でも珍しい展開補助を兼ね備えたカードと評されることに。
ヘリオスシリーズが本格的なアタッカーとして注目されるのは来るのだろうか…


関連カード

《原始太陽ヘリオス》
効果モンスター
星4/光属性/炎族/攻 ?/守 ?
(1):このカードの攻撃力・守備力は、除外状態のモンスターの数×100になる。
《ヘリオス・デュオ・メギストス》
効果モンスター
星6/光属性/炎族/攻 ?/守 ?
このカードは自分フィールド上の「原始太陽ヘリオス」1体を
生け贄に捧げる事で特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃力と守備力は、
ゲームから除外されているモンスターカードの数×200ポイントになる。
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた場合、
エンドフェイズ時に攻撃力・守備力を300ポイントアップさせて特殊召喚される。
《ヘリオス・トリス・メギストス》
効果モンスター
星8/光属性/炎族/攻 ?/守 ?
このカードは自分フィールド上の「ヘリオス・デュオ・メギストス」1体を
生け贄に捧げる事で特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃力と守備力は、
ゲームから除外されているモンスターカードの数×300ポイントになる。
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた場合、
エンドフェイズ時に攻撃力・守備力を500ポイントアップさせて特殊召喚される。
相手フィールド上にモンスターが存在する場合、
もう1度だけ続けて攻撃を行う事ができる。

《マクロコスモス》の効果で特殊召喚されるモンスターとその上位種達。
《原始太陽ヘリオス》を《マクロコスモス》でリクルートし、《マクロコスモス》でモンスターを除外しつつ《ヘリオス・デュオ・メギストス》→《ヘリオス・トリス・メギストス》と順に成長させていくデザイン。

ただし《原始太陽ヘリオス》は強化値が低く、順番に成長させていくのは当時でも悠長と言う他ない。
更に上位種2つは戦闘破壊されて墓地に送られるとエンドフェイズに自己再生するのだが《マクロコスモス》は墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される
…そう、《マクロコスモス》は《原始太陽ヘリオス》をリクルートし除外カウントを増やしてくれるのだが《原始太陽ヘリオス》が進化すると自己再生を阻害して足を引っ張ると言うとんでもないアンチシナジーを発揮するのである。
ただでさえコンボパーツが多い中、進化させた後《マクロコスモス》を場から退かすカードまで用意するとなるとデッキが破綻しかねない。

その為、現代では上位種2つが特殊召喚モンスターではなく通常のA召喚やカードの効果による特殊召喚が可能な点を活かして、炎族・光属性をサーチできる「ライゼオル」ギミックで《ヘリオス・トリス・メギストス》をサーチし《天翔ける騎士》の効果で特殊召喚。《マクロコスモス》でリクルートした《原始太陽ヘリオス》はレベル4なので「ライゼオル」Xモンスターや《天翔ける騎士》のX素材に利用、と言う形でスマートに降臨させられる。
なんなら《マクロコスモス》すら入れず自爆特攻で3000以上のダメージを受けて《ヘル・テンペスト》で互いのモンスターを大量除外して爆発的に攻撃力の上がった《ヘリオス・トリス・メギストス》でワンショットを決める、と言うコンボもできる。
中途半端故にそれらのデッキに居場所のない《ヘリオス・デュオ・メギストス》が草葉の陰で泣いている


《グランドクロス》
速攻魔法
自分フィールド上に「マクロコスモス」が存在する時に発動する事ができる。
相手ライフに300ポイントダメージを与え、
フィールド上のモンスターを全て破壊する。

《マクロコスモス》と同時に登場した速攻魔法。
《マクロコスモス》が存在する時限定の速攻魔法版バーン付き《ブラック・ホール》。と書くと強そうに思えるが、そもそも《マクロコスモス》があるなら相手はそちらの除去を優先するし、除去手段がないならあまり展開してこないパターンが大半なので旨みが少ない。バーン値も300固定でしょっぱいのも地味にマイナス。
一応速攻魔法なので相手ターンに発動して妨害を狙う、みたいな使い方も出来なくはない。が、《マクロコスモス》共々サーチ手段が少ないので揃えるハードルはやや高め。


《錬金釜ーカオス・ディスティル》
永続魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分の墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。
(2):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●「錬金釜-カオス・ディスティル」を除く、
「マクロコスモス」またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。
●フィールドに「マクロコスモス」が存在する場合、
魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードを除外して発動できる。
デッキから攻撃力?の光属性モンスター1体を手札に加える。

《マクロコスモス》がOCG化に伴い発動条件から削除した《錬金釜ーカオス・ディスティル》も『LIMITED PACK GX -オシリスレッド-』で遂に登場。
自分のカードのみ除外する効果だけではあまりにも弱すぎるためか大幅に強化されている。

毎ターン2つの効果の内どちらかを選んで発動可能で、
1つ目は《マクロコスモス》もしくは関連カードのサーチ。
サーチ手段に乏しかった《マクロコスモス》にとってはありがたい効果。《マクロコスモス》関連カードもサーチできるが、現状でサーチできるのは《グランドクロス》のみ。《マクロコスモス》があるなら十分選択肢に入るが、除去の可能性を考えると2枚目以降の《マクロコスモス》を用意する方が無難なのでサーチするにしてもデッキ内の《マクロコスモス》が尽きた時ぐらいか。

2つ目は場に《マクロコスモス》がある時に自身を除外して攻撃力?の光属性モンスターのサーチ。
《マクロコスモス》で《原始太陽ヘリオス》をリクルートし、このカードで《ヘリオス・デュオ・メギストス》をサーチして特殊召喚、《ヘリオス・デュオ・メギストス》が引けてるなら《ヘリオス・トリス・メギストス》をサーチして特殊召喚
と言う設計の効果。サーチ対象には他にもあるものの、《マクロコスモス》の効果を考えるとほぼ《ヘリオス・デュオ・メギストス》か《ヘリオス・トリス・メギストス》の2択。
ただし、永続罠である《マクロコスモス》が発動している=相手ターンの除去を回避した前提となるので微妙に扱いづらい面もある。
後、上記の通りにヘリオス系列は順番に進化させない方が使いやすいので、ターンを跨ぐ関係もあって正直微妙と言わざるを得ない。


余談


再録パックのDEではレアリティがスーパーレアに上がっている。
もっとも、ゴールドシリーズ等にも再録されているため、レアリティに拘らなければ入手は難しくない。
再録がほとんどされないヘリオスのほうが入手困難。

因みに《マクロコスモス》と類似の効果を持つカードとしては《閃光の追放者》や《次元の裂け目》などが挙げられるが上手い具合に差別化されていて、
例えばこのカードは罠カードである点が《隣の芝刈り》などの相手のカードの発動にチェーンして妨害出来るメリットとなったり、
逆に一度セットしてターンを待たないといけない都合上、発動までにタイムラグが生じるデメリットとなる点がある。

また、《閃光の追放者》は【カオス】のコスト兼メタになり、
《次元の裂け目》は即効性や、フィールドのモンスターしか除外できないのを逆に利用して自分は墓地のカードを利用しまくる等、別方向の利用方法があるので、差別化は充分に出来ている。
自分のデッキにあったカードを使うと良いだろう。

なおこぼれ話だが、《原始太陽ヘリオス》は2006年2月23日に発売されたゲーム、
遊戯王デュエルモンスターズ エキスパート2006』の付属カードとしての収録が初登場だったのだが、
このカードが初収録された『ENEMY OF JUSTICE』が発売されたのは、2006年2月16日
つまり発売されてから1週間の間はこのカードの《原始太陽ヘリオス》を特殊召喚する効果は使用できなかった。


ヘリオス「私にもっと有意義な価値を与えてください…」


マクロコスモス「ああ!事故防止のためデッキから外して代わりに(ry」


今我々のデュエルは「原典の世界」を飛び越え、「追記・修正」へと変換された……


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最終更新:2026年04月13日 21:32

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