Bloodstained: Ritual of the Night

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Bloodstained: Ritual of the Night - (2022/11/05 (土) 17:36:17) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2021/02/21 Sun 21:42:23
更新日:2023/07/19 Wed 13:31:08
所要時間:約 10 分で読めます






■概要

Bloodstained(ブラッドステインド): Ritual of The Night(リチュアル・オブ・ザ・ナイト)』とは、Nintendo Switch/PlayStation4/XBOX/PC用に2019年6月*1に発売・配信された探索アクションゲームソフト。

本作は『悪魔城ドラキュラ』(キャッスルヴァニア)シリーズをプロデューサー/シナリオライターとして主導してきたIGAこと五十嵐孝司が中心となって制作を行った。
五十嵐氏は2013年に稲船敬二の『Mighty No.9』がKickstarterで成功したことで「古き良き2Dアクションゲームを新しく作る」ことに需要がある事を知り、コナミから独立して株式会社ArtPlayを設立。
2015年、本作の開発・発売をKickstarterプロジェクトとして立ち上げた。
なお、当初ではPSVitaでの発売も検討されていたが、開発中にVita本体の製造が終了したため、Vita版開発も中止したという経緯がある。Curse of the MoonにはVita版が出ているにもかかわらずCurse of the Moon2にはVita版が出ていないのはその名残りである。

この経緯もあり、ゲームデザイン自体は往年のIGAVANIAこと探索型悪魔城、特にGBAの『キャッスルヴァニア ~暁月の円舞曲~』を踏襲しており、大きな差別化はあえて図っていない。
しかし、口コミで広がり続け、純粋な売上のみ(Kickstarterでゲームを受け取った人含まず)で100万本を突破。
それほどに、世界の人々はIGAが出すキャッスルヴァニアの精神的続編に飢えていたのである。

販売は505 Games。開発はArtPlay主導。当初メインデベロッパーはインティ・クリエイツとなっていたが、
探索型の物量+現代水準の3Dグラフィックを物理演算等も駆使して作ろうとしていたIGAのアプローチは職人芸を得意とする淫帝とは相性が悪く、2017年にDICOにバトンタッチ。
その他モノビット、WayForward、Neo Future Labs等がデベロッパーとして挙げられている。

ストレッチゴールとしてレトロ風スピンオフ(当初は前日譚だった)『Bloodstained:Curse of the Moon』が設定されており、
上記の経緯もあってか1年も先に出てしまった。同作についてはそちらの主人公・斬月の項を参照。
こちらはRotNでは担当を外れたインティが担当している。


■ストーリー

1783年。アイスランドのラキ火山の大噴火が、ヨーロッパを闇に包んでいた頃、イギリスの一部都市を悪魔が蹂躙していた。

それは産業革命により地位を失いつつあった錬金術師たちが、物質文化への傾倒に歯止めをかけようと暴走したことによるものだった。
特殊な結晶を埋め込まれた「シャードリンカー」を生贄とすることで悪魔を召喚した錬金術師たちだったが、彼らにも悪魔を止めることはできず、
教会と各地から集ったデーモンハンターによってようやく鎮められる。

生贄として全て犠牲になったはずのシャードリンカー達の中では、儀式から唯一生還した「ジーベル」と、儀式直前に謎の眠りに落ちた「ミリアム」だけが生き延びる。

それから10年。悪魔の蔓延る魔城がジーベルによってこの世に姿を現す。
目覚めたミリアムは事態を知り、ジーベルを止めるため魔城に赴く。


■システム

装備

武器(+弾薬)、頭防具、体防具、アクセサリー×2、スカーフの6枠。
頭防具やスカーフ等、一部の装備はミリアムの外見にも反映される。

武器は武足、短剣、突剣、片手剣、片手棍、両手剣、、銃に分類される。
銃は弾薬が必要で、最低威力の物以外は消費アイテム。
原則「同ランクの武器はDPSがほぼ同じ」になるように調整されており、場面に応じて武器を選びやすくなっている。

必殺技

特定の武器を装備時にコマンド入力で繰り出せる技。使用時はMPを消費する。
一部を除いて使い込むと「奥義習得」することが出来、同系統の他武器でも使えるようになる。

シャード

悪魔の力を凝縮した結晶。シャードリンカーに埋め込まれた結晶はこれと同調する性質を持つ。
ミリアムは各種シャードを取り込むことで、新たな能力を身に着けられる。
ゲームシステム的には来須蒼真のソウル+アルカードの使い魔に近い。

  • トリガーシャード
    ボタン押しで発動するシャード。所謂サブウェポン。
  • エフェクティブシャード
    ボタン押しっぱなし(例外あり)で発動するシャード。サポート的な効果が多い。
  • ディレクショナルシャード
    右スティック+ボタンで発動するシャード。狙い撃ちできるサブウェポンや、特殊な移動などに使う。
  • スキルシャード
    所持しているだけで効果を発揮するシャード(ON/OFF可)。基本的にストーリー中で入手するアクション追加用。中には重力を反転させて上に落ちる変態状態になるものも。
  • エンチャントシャード
    装備している間効果を発揮するシャード。実質装飾品その3。強化するとスキルシャード版を入手できる。
  • ファミリアシャード
    使い魔を召喚するシャード。ミリアムに付き従うお供が出てくる。

錬成・料理

探索中に入手したり、ショップで買った素材を合成する。
各種アイテムや装備品、シャードの錬成はヨハネスが行う。
料理の方はミリアム自身が行っている。中には「おしるこパスタ」のような奇抜なメニューも。
食べると初回はステータスアップし、以後も回復アイテムとして使用可能。
ポーションと違い9個以上ストックできるので、素材の入手さえ怠らなければ非常に強力。
また、アイテム「アルカヘスト」を消費して、錬成品や料理を「解体」して素材に戻すことも可能。

魔城内の図書館ではステータスアップ効果を持つ本を借りられる。
最初は1冊だけだが、条件を満たすと3冊まで借りられるようになったり、貴重な本がラインナップに追加される。

貴重な本を借りたまま城を地獄に還そうとすると……


■キャラクター


■主人公と協力者たち

●ミリアム

CV:小清水亜美/Erica Lindbeck

本作の主人公。肉体年齢18歳。
錬金術師によって結晶を埋め込まれたシャードリンカー。
悪魔召喚の儀式直前に眠り、というより「静止」状態になったことで生き残り、10年の時を経て目覚める。
過酷な経歴を持ちながら、前向きに人として生きようとする芯の強い少女。

かつての約束を果たすため、魔城を呼び寄せたジーベルの下を目指す。

公式初期の紹介文では「口数が少ない」とされていたが、
作中で「おいし~い」と料理に舌鼓を打ったり村人と会話する様子からはそう見えない。

●ヨハネス

CV:興津和幸/Ben Diskin

ミリアムの友人で錬金術師。33歳。
悪魔召喚に反対しており儀式に参加しなかったため、難を逃れた。
10年前から歳の近いジーベルやミリアムと親交があり、眠っていたミリアムの保護や結晶の侵蝕を抑える処置も彼によるもの。

同胞の凶行が今回の事態を引き起こしたことに心を痛めており、ミリアムを積極的にサポートする。

●ドミニク・ボールドウィン

CV:水橋かおり/Fryda Wolff

教会から派遣されてきたエクソシスト。25歳。
ヨハネスの友人であり、魔城の件をヨハネスに伝えたのも彼女。
教会の伝手で物資の売買をしてくれる。つまりショップ担当。

両親もエクソシストだったが、10年前の戦いで戦死したという。

■魔城で対峙する者たち

●ジーベル

CV:白川周作/Ray Chase

魔城を召喚したシャードリンカー。30歳。
10年前、儀式を生き延びた唯一のシャードリンカー。
当時はミリアム、ヨハネスの友人であり、ミリアムとはある約束をしていた。

儀式により錬金術師に騙され利用されていたことを知り、錬金術師ギルドを滅ぼした張本人。

本編では結晶の侵蝕が進んでおり、体の大部分が紅い結晶に覆われている。
人間の世界に自分たちの居場所は無いと言い、この世に悪魔の世界を作ろうとしているが……?

斬月

CV:安元洋貴/David Hayter

東洋の退魔士。35歳。
悪魔との戦いで多くの仲間を喪っており、悪魔や錬金術師に強い憎しみを向ける。
特にある悪魔への復讐のために教会に協力しており、ドミニクと共に魔城に来ていた。

悪魔が現れた原因の一つであるシャードリンカーとしてミリアムにも刃を向けるが、
なんだかんだで協力し、次第に事の真相に近づいていく。

●アルフレッド

CV:楠大典/Christopher Swindle

錬金術師の生き残り。57歳。
ヨハネスの師匠で、10年前は悪魔召喚に当初反対したものの、最終的には賛同したらしい。

悪魔召喚に使われた「ロガエスの書」をジーベルから奪取すべく、魔城に現れる。
ミリアム達も魔城から追い返そうとしており、実力行使も辞さない。

■悪魔

●グレモリー

CV:後藤沙緒里/Kari Wahlgren

ジーベルに付き従う悪魔。空間に干渉する能力を持つ。

●O.D.

CV:置鮎龍太郎/Robert Belgrade

城の図書館「リブリ・エクス・マキナ」の司書を務める吸血鬼
職務に忠実で、人間であるミリアムにも分け隔てなく本を貸してくれる。

フルネームはオーロック・ファーレンハイト・ドラクル。
どこかで見たミドルネーム、どこかで聞いた声をしている。

英語声優のベオグラード氏はKickstarter時点で出演が予定されており、音楽家に専念していた中7年以上ぶりの声の仕事となった。

●トッド

呪いのを手にしたせいで悪魔「キラー・バーバー」の姿になってしまった男。
666種のおしゃれな髪型をカットすれば呪いは解けるらしく、ミリアムに協力を依頼してくる。
キャラエディット担当であり、髪型どころか髪色や服、何故か肌や目の色まで変えられるが気にしてはいけない。
別人レベルにイメチェンしたミリアムを関係者が認識できるのは、結晶のお陰と思っておこう。

●ブラッドレス

CV:後藤沙緒里/Rena Strober

ボス悪魔の一人。Bloodress(血の婦人/ドレス)ではなくBloodless(血が足りない)である。
血のドレスを身に纏い、1日3回血の風呂に入っているらしい。当然デフォルトでは真っ赤だが、オプションで血の色を変えると彼女のカラーリングも変わる。

斬月に続いてまさかの第3プレイヤーキャラクターに昇格した(Kickstarterで設定された3人目とは別枠らしい)。

■アーヴァント村の住民

魔城=錬金術師ギルド跡地の近くにあり、住民の多くが悪魔の犠牲になったアーヴァント村の生き残り。

●アン・ノールズ

CV:鬼頭明里/Rena Strober

ミリアムがアーヴァント村に着いた時、悪魔に襲われていた女の子。
ドミニクに保護され、以後は彼女の傍にいる。
店番のやり方をそこで覚えたらしく、ドミニク不在時のショップ代行。

●リンジー・ブレア

CV:村椿玲子/Kari Wahlgren

夫や知人を悪魔に殺された様を目撃しており、悪魔へ強い恨みを向ける女性。34歳。
弔いとしてミリアムに敵の悪魔を「ぶっ殺しておくれ!」と依頼するぶっころおばさん。
挙げられる知人の名前にはどこかで見たことのあるものが混ざっている。
DLCボスの「IGA」が蝋燭職人「ユリウス」の敵なのをシリーズファンはどう受け止めたのだろうか

●アビゲイル・クリーズ

CV:大久保藍子/Fryda Wolff

村の人々のを悼む女性。27歳。
人々の墓を作っており、亡骸も残っていないのでせめて形見の品を埋められればと、ミリアムに入手を依頼する。
形見と言いつつ大半を錬成して渡すことになるのだが気にしてはいけない。
というか本当に形見だったとして、そんなものなぜ持っていて何に使っていたのかとも突っ込んではいけない。

●ハリー・ベンソン

CV:峰健一/Christopher Swindle

村の農民。37歳。
悪魔たちに畑を荒らされてしまったため、育て直すための作物の種の調達をミリアムに依頼する。
収穫時には分け前をくれる。

●スージー・クイン

CV:村椿玲子/Fryda Wolff

村の最高齢者。スージー・Quinn……?78歳。
長生きした末に見る羽目になったのがこの世の地獄ということで意気消沈している。
少しでも元気を出してもらおうと、ミリアムは彼女の思い出の料理を再現し振る舞うことを買って出る。
いざ始めるとかなりの健啖家である。

●ベンジャミン・ジャッド

CV:間宮康弘/Fred Tatasiore

悪魔から逃げているうちに、魔城に取り残されてしまった男。32歳。
脱出のための転送石をミリアムに分けてもらうが……




追記・修正は夜の軍団の名前を全部見てからお願いします。

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