砕蜂(BLEACH)

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砕蜂(BLEACH) - (2020/04/15 (水) 07:45:49) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2011/08/14(日) 14:30:24
更新日:2024/03/18 Mon 16:37:47
所要時間:約 9 分で読めます





死ぬためにたたかうのではない

生きるためにたたかうのだ





砕 蜂 
ソイ フォン

[職業]死神
[肩書]瀞霊廷護廷十三隊二番隊隊長
    隠密機動総司令兼第一分隊「刑軍」統括軍団長

 [羽裏色]琥珀
 [身長/体重]150cm/38kg
 [誕生日]2月11日
 [斬魄刀]雀蜂(すずめばち)
  〔解号〕尽敵螫殺「雀蜂」
 [卍解]雀蜂雷公鞭(じゃくほうらいこうべん)
 [CV]川上とも子桑島法子


漫画『BLEACH』の登場人物。



 概要


護廷十三隊二番隊隊長にして、隠密機動総司令官。
羽織は袖のないタイプで、帯を羽織の上から締めている。

外見はどう見ても少女であり、身長も日番谷冬獅郎に次いで低い。常に無表情で他人に対して冷たい。
初登場は市丸ギンの独断行動を糾弾した隊首会の場面。隊長達の口論を見て「下らん…」とつぶやいていた。
その後最終決戦の直前まで1年以上出番はなかったが、
ジャンプ本誌で名前が紹介されたり、当時の公式サイトでカラーイラストが掲載されたり、地味に優遇されていた。

本名(幼名)は蜂 梢綾(フォン シャオリン)。
代々暗殺を担う下級貴族、蜂家に生まれ、幼い頃から既に実戦に身を投じてきた。その時に五人居た兄は全員帰らぬ人となっている。
砕蜂というのは曾祖母の使っていた通名で、隠密機動に入隊した時に本名は捨て、これを名乗る様になった。

本編から100年程前、当時の隠密機動総司令官であった四楓院夜一にその実力を買われ、部下として隠密機動に入隊。
四大貴族の一角、四楓院家の当主でありながら当時白打最強であった夜一に、憧れを越えて敬愛にも似た感情を抱いていた。
しかし、当時起こった死神消失事件(後に藍染の陰謀と判明)による浦原喜助の逃亡を幇助したとして、夜一は死神界を追放されてしまう。
この事で裏切られたと誤解した砕蜂は夜一を憎む様になり、何時か彼女を自らの手で捕まえると誓いを立て、その執念から隠密機動総司令官に上り詰めた。

嘗ての上司であった夜一とは長年の妄執を振り切ったからか、尸魂界篇終了後は幾分か物腰が柔らかくなった……というよりも、夜一にデレ始める。
二番隊隊長の座を譲り渡して夜一を引き戻そうとしたり、自分と夜一専用の通信機のデザインを女性死神協会へ持ち込んだり……。
最早敬愛を通り越して百合ん百合んな展開に、心奪われた読者は多い。
惜しむらくは本編ではなく、アニメ版や小説、カラブリでの番外編でこれらのデレが披露された事であろう。
また、ゲームでは夜一と一緒に風呂に入った一護を抹殺しようとした。

本編では夜一以外にはこの趣味を悟られないようにしている様子だが、
一護が来たと聞いて駆け付けた後に夜一と一緒でないことに理不尽な文句を言う一幕も。
ちなみに夜一そっくりの弟夕四郎には危ない眼差しを向けていた。

基本的に夜一以外にはドSで偉そうなキャラなのだが(カラブリも参照)、
意外にも(?)女性死神協会では自己主張はしても会長や副会長の言う事には普通に従っている。 
護廷十三隊副隊長で部下である大前田希千代には夜一がいつ来てもいい様にと、二番隊舎の改築を自腹でやらせたり、こき使ったりするが稀にデレたりしている。大前田も夜一が好きすぎる部分に呆れているが、隊長としては慕っている。
嘗ての上官だった大前田希ノ進には立場が逆転した現在も敬意を以っており、砕蜂が慕う数少ない人物の一人である。
なお、夜一の失踪に関わっている浦原喜助に対しては憎悪気味。


総司令官就任後に着用している装束は背と肩が露出するホルターネック型で、袖がない代わりに手甲を着用している。
しかしその上から羽織はあんまりなので、羽織に死覇装の袖を付けており、羽織の上から帯を締めて羽織の胸元が浮かないようにしている。
なんせ元が規律にうるさいお堅い性格なので、見た目はキッチリと整えているといった感じ。

では何故このようなエロ装束なのかというと後述の「瞬閧」を使用する際に背中と腕に鬼道(BLEACH)を纏う関係で
夜一が考案したものであるが、砕蜂自身はこの技の存在を知らず、独自に似たような技を研究していた。

 能力

◇─ 斬魄刀「雀蜂」(すずめばち)

解号は『尽敵螫殺』(じんてきじゃくせつ)。
解放すると刀が右手と一体化し、中指の位置から針状の刃が出現する。
能力は『弐撃決殺』。対象に攻撃を加えるとその部分に『蜂紋華』と呼ばれる紋様が出現し、再度その部分を攻撃することで対象を死亡させる事が出来る。
要はアナフィラキシーショック。
以前は蜂紋華の出現に時間制限があったが、現在ではその弱点も克服している。
二撃必要という手間も砕蜂は作中トップとまではいかないものの非常に素早いため、始解で対処できるような相手ならば大概さくっと倒してしまえる。

ジオ・ヴェガ戦では心臓を別方向から瞬時に二突きすることで殺害した。
BLEACHでは体を真っ二つにしたり大穴を開ける程度では平然と生き残ることがあるので『確実な死』は重要である。
素人が止めを刺し切れないのもそうだが、死神や破面は首を斬るまで安心出来ず、主人公の一護ですら背骨で繋がっているだけの状態ですら行動不能なだけである。虚に至っては頭以外、何処が急所か分からない輩が多い。

蜂紋華も地味に高性能であり、裏の色合いに合わせて色が変わっていたりする(?)ガイドとしては親切仕様。

強大な霊圧を持つものなら能力を押さえ込めるらしく(※藍染談)、藍染には通用しなかった…という話もよく持ち出される。
この話は真贋以前に鏡花水月の完全催眠が掛かっていたせいでアテにならない(※この時の攻撃は明らかに空振りか相手は雛森(霊圧は大した事ない)で、いずれにせよ二撃出来ていないと思われる)
話通りだとしても、砕蜂は本来3日に一度しか撃てない卍解を二発撃っていてかなり消耗している。

尚、アニメオリジナルや劇場版で原作より先に弐撃必殺を実演して見せている。
劇場版『もう一つの氷輪丸』では夜一様がやったか!?したせいで
敵ボスが「限定空間内に限り時空を自在に操作できる」能力を得ていたために、二撃して一度崩壊した敵幹部が超速再生している。

『斬魄刀異聞篇』で実体(擬人)化した雀蜂は妖精サイズの女の子(CV:辻あゆみ)で、性格はオシャレとイケメンが好きな、正に絵に描いた様なギャルだった。
これには砕蜂も本当に自分の斬魄刀かとショックを受けていた。*1
雀蜂を屈伏させた後、夜一からなんとお姫様抱っこのご褒美が。

また格闘ゲーム『ヒートザソウル』シリーズの一部の作品では霊圧奥義でこの技を使用出来るのだが、なんと原作通り弐撃決殺が可能なのである。
相手が黒棺を乱発しまくる藍染だろうが、卍解して虚化した一護だろうが、例え夜一がお揃いのキャミソールを着ていようが問答無用で瞬殺する。(ゾマリだけは帰刃だと何故か無効)
しかも装備によっては開幕からぶっ放せる為冗談抜きに試合が2.3秒で終わったりするのも珍しくない。
一撃目は相手の首の上に肩車の様に乗り花を着けるカットが挿入され二発目で残HPに関係なくKO出来る。

◇─ 卍解「雀蜂雷公鞭」(じゃくほうらいこうべん)
卍解すると右腕が巨大な砲台状になり、顔部分を守る盾も出現する。
その能力は『ミサイル発射』。
右腕から超強大な威力を持つミサイル状の物質を発射し、辺り一帯を殲滅する。
しかし本人曰く「隠密機動の矜持に反する」卍解で、余りにも巨大で重過ぎる為に砕蜂の武器であるスピードが生かせないばかりか、隠密に適した小さな体が隠せず、そして攻撃は暗殺というには派手すぎる*2
その上、反動が凄まじい為、銀条反という鋼鉄で編まれた帯をビルに何重と巻き付けて重石にする等しなければ、反動で砕蜂自身が吹き飛ばされてしまう。
この様に、威力こそ高いが砕蜂の良さをとことんまで殺している武器。

おまけにこの卍解自体、通常は3日に一度使うのが限度らしい…
しかし流石に卍解だけあって威力は折り紙付きだが上述した通り、犠牲にするものがあまりにも多く、その釣り合わなさに呆気に取られた読者は多い。
分かる人は多いだろうが念のために始解との繋がりを挙げるならば、『弐撃決殺』から『一撃必殺』になったと言える。

こちらは対照的な広範囲に影響する遠距離超火力攻撃なので、使い分けを考えた場合はバランスが良いとも言える(本人の言葉通り職務に向かない事に対してはフォローしようがないが、実際バラガンの様な相手や無生物だと始解ではどうしようも無い)。


◇─ 無窮瞬閧(むきゅうしゅんこう)

「見えざる帝国」の侵攻に備え、斬魄刀無しでも闘えるよう考案された技。
「瞬閧」を改良し、より長時間発動出来る様にしたもの。
本人は自身を「風」に喩えていたが、敵の予測範囲内だったこともあり、全然通用しなかった。
そもそも夜一から「早すぎる」と評された技で、夜一の足元にも及ばないレベルだったので、
数年程度鍛えて技を完成させても強敵との実戦で未だ使いものにならない事は明白であろう(卍解だって使いこなすのに数十年掛かるのに…)。
意外と辻褄の合う描写ではあったりする。

しかしこの技があることで、始解を生かせない相手や破壊力が必要な長期戦でも十全に能力を発揮できるため、
強化の方向性としては何も誤ってはいない。


 活躍


◇─ 尸魂界篇

双極破壊に荷担した浮竹の部下を処断しようとするが、そこに夜一が乱入。かつての上司と相見える。
既に実力は夜一以上になっており、相手に迫る為にあえて耳元で解号したり、終始夜一を圧倒し、
最後に独学で習得した白打と鬼道を練り合わせた新技で決着を付けようとしたが、
夜一も同じ技を『瞬閧(しゅんこう)』として学んでおり(大胆な衣装はその為のものだった)、その完成度の前に敗れる。

敗北を悟りつつも戦おうとするが、彼女の態度に感情を抑えきれなくなり、本音を吐露しながら泣き崩れた。

「なぜ私を連れて行ってくれなかったのです……夜一様……!」

この時の泣き顔で心打たれた読者は多い。
入団時の姿や素敵衣装と貧乳の組み合わせ等の時点でしてやられた読者も数知れない。


また、実は最初から怒ってはいても殺る気はなかった可能性(逮捕に止めたかった)は結構高い(作中を見る限り、明らかに二撃は狙っていない)。


その後は夜一と和解し、本性を表した藍染を見事なコンビネーションで捕らえるが、
当然藍染はその程度の事態等織り込み済みだったので、あと一歩の所で取り逃がす。


◇─ 破面篇

空座町での決戦にて登場。
第二十刃、バラガンとその従属官、ジオ・ヴェガと戦う。
ジオ・ヴェガ戦では最初苦戦しているが、これは破面の実力と能力を直に分析する為のお芝居で、その後は難なく撃破。

しかし、バラガン戦にて左腕を失う重傷を負う。
起死回生の望みを託して卍解を放つも、バラガンを倒し切れなかった。
如何にか『仮面の軍勢』の有昭田の力を借りてバラガンにダメージを与え、最終的に鉢玄の力によって勝利するも、他の隊長と共に藍染に敗れた。

その後、破面編エピローグに1コマも登場しなかったが、死神代行消失編ラストに登場。髪型がジャギーになっていた。
因みにこの場面では左腕の様子が分かりにくいが、技術開発局のおかげでちゃんと治ったとの事。


◇─ 千年血戦篇

侵攻してきた「見えざる帝国」と交戦状態に入り、「星十字騎士団」の一人であるBG9と交戦。
卍解を披露するがまんまと奪われてしまい、敗北する。

その後、修行して卍解無しでも闘える様にしようとしたが、結果は先述の通り瀕死に。
しかし浦原が開発した侵影薬のおかげで卍解を取り返すことに成功し、改めてBG9を吹っ飛ばしたが、
それまでのダメージが祟って意識不明の重体に。

真世界城突入前には取り敢えず治療を受けて復帰したが、突入後は直ぐに行方不明に……。
恐らくリジェに狙撃されたのだと思われる。
副隊長も残っているのに何故?と思われるかもしれないが、
一緒に突入した隊長の中では最も重傷を負っていたのでそのせいだろうか?
一応他の負傷者のフォローをしていたと考えてもおかしくはない。


最終話では無事に隊長をしている姿を確認できる。
規律を大事にしているので隊首会に遅刻した剣八に対して怒っていたが、
これは剣八が方向音痴の言い訳で「瀞霊廷を一周して来た」と言っていたのでツッコミが入って当然である。








追記・修正宜しくお願いします

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