超スローボール

登録日:2011/03/23 Wed 20:36:56
更新日:2025/04/26 Sat 02:16:03NEW!
所要時間:約 3 分で読めます





超スローボールとは、文字通り物凄く遅いボールである。


●目次


概要

通常のスローボールと違い、山なりの緩やかな弧を描くようなスローボールであり、テレビ画面から消えてしまうほどである。
球速も測定不能や明らかにおかしい速度になっていたが、実際に測った時は約40キロ程度らしい。

日本ハム多田野数人が用いた事で有名になったため、「ただのボール」と呼ばれる事も。

メジャー時代にアレックス・ロドリゲス相手に投げサードゴロに撃ち取っている。この時は今ほど山なりの軌道ではなかった。

日本で初めて投球したのは2008年6月18日の広島戦。バッターのシーボルも思わず手が出てしまいショートゴロに。


被打率はかなり低く、現役時代にこの球をヒットにしたのは福浦和也ただ一人である。

多田野本人曰く
流れを変えたい時に投げ、コツコツ当ててくるバッターには投げづらい
メジャー時代にチェンジアップのサインが出たが、投げたことがなかったからとりあえず遅いボールを投げた
とのこと。
とは言っても1年にただの数人に投げる程度である。


インパクトが強いためか、オールスターなどでお遊び変化球として藤浪晋太郎や菅野智之、三浦大輔などが投じた事もある。
実践的に使っていた投手では多田野以外だとユウキ(近鉄→オリックス→ヤクルト)がいる。

MLBでは投手の消耗を抑えるべく野手が登板することがあり、そうした場合に投げられることが多い。データサイトでも「Eephus」という球種としてカウントされている。
かのアルバート・プーホールズが大量リード時に登板した際も、全球スローボールを投じて打たれながら試合を締めくくったのは記憶に新しい所。


ゲーム作品において

また、野球ゲームでも忠実に再現されている。

プロ野球スピリッツシリーズでは選手育成モードなどでも取得できず、多田野専門の変化球で超スローボールではなくイーファスピッチになっている。
球威とコントロールは最低値なので打たれると軽く長打になる。
プロスピ5の箱のパッケージの裏にも堂々紹介されている。

パワプロシリーズでは当初は特殊能力で超スローボールが存在し、サクセスのイベントで極まれに取得できる。
しかし、球速が明らかにおかしく、通常のスローボールと同じぐらいになってしまっている。
スローボール投球時に×ボタンを押しっぱなしにすると投げられる。性能は変わらないため打たれると軽く(ry
パワポタシリーズではPoTaKaと呼ばれるカードの多田野のカードを使用することで取得可。
こちらの方がパワプロシリーズより忠実に再現している。基本的にはパワプロと同じ。

パワポケシリーズ、および現在のパワプロではストレート系の変化球として扱われ各ポイントで取得可能。パワポケでは若干ボールが沈んでいく(フォークLV2くらい)という特徴がある。
パワポケ12、パワプロ2010ではユウキも超スローボールを取得している。サクセスでは佐藤純一、佐藤風太が使用。

なお、パワプロで変化球扱いになってからは通常のストレートくらいしか飛ばなくなっているが、タイミングが合ったら結局軽(ry


なお、CPUは緩急がつくからかこのボールを何故か好んで使う傾向にある(全く使ってこないパワポタを除く)。
しかもCPUはかなりこのボールに手こずるらしく、栄冠ナインで強豪校の相手投手が持っていることも珍しくない。
しかし苦戦するのは「栄冠ナインのCPU」であるらしく、強いからと言って自己育成で持たせたエースのチームをそのままオート対戦に持って行くと狙い打ちされてボコボコにされがち。

2018のパワフェスでは超スローボールベースのオリジナル変化球を持ったラスボスも登場している。パワポケのようにボールも若干沈んでいく。なお上述のCPUの性質に加え無駄に多投してくるので狙い撃ちにされまくった。*1


漫画において

漫画では、おなじみ水島新司の『ドカベン』でライバル・不知火守が高校時代に編み出している。
作中では「超遅球・ハエ止まり」とも言われ(本当にハエが描かれる球の絵が印象的)、150km/hを超える直球、切れ味鋭いフォークボールと織り交ぜて明訓打線を苦しめる。
2年夏の予選で使い出してからは、それまで散々打たれまくった山田を完封。相性の悪い岩鬼・殿馬らを含めてもこの超遅球が災いした局面はほとんどなく、3年夏の予選まで幾多の場面を抑えた。
不知火自身は遂に甲子園の土を踏むことはなかったが、プロ編でもその切り札として活躍している。
なお水島新司作品では他に『野球狂の詩』の岩田鉄五郎、『ストッパー』の三原心平、『白球の詩』の土方三四郎などが超遅球を投げている。

また、渡辺保裕の『ワイルドリーガー』でも、主人公の浅野夏門が使用している。
作中では「ロリポップ(大きな山なりの球)」と呼ばれていた。
初めて投げたときは「消える魔球か」と言われたが、後に本物の魔球「エリプスハンター」が登場。
元来の剛速球とこのロリポップで相手のペースを崩し、ここぞと言うときには魔球エリプスで仕留めるのが基本戦術であった。


追記・修正は超スローボールを投げてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 野球
  • 変化球
  • 魔球?
  • 藤和エリオ
  • 多田野数人
  • 超スローボール
  • イーファスピッチ
  • ただのボール
  • 超遅球
  • 日ハム所属 ←解雇(泣) ←再就職(笑)
  • ただの数人
  • パワポケ
  • 佐藤一族
  • 星野伸行
  • ユウキ
  • 澄原広海
  • 低速
  • 不知火守
最終更新:2025年04月26日 02:16

*1 早いボールと遅いボールを交互に投げやすくなる「緩急〇」を持っていた上に所持変化球が「直球と速い変化球とこれ」だけ、さらに投げる際に宣言する事が多い+初期では下変化もなかった事から待ち構えて打ってくれと言わんばかりになっていた