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ドカベン

登録日:2011/11/09 Wed 19:56:59
更新日:2026/08/01 Sat 13:21:59
所要時間:約 20 分で読めます


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明訓高校敗れるゥ~~!!



『ドカベン』とは週刊少年チャンピオンで1972年から1981年まで連載された水島新司による漫画
続編に『大甲子園』、『ドカベン プロ野球編』、『ドカベン スーパースターズ編』、『ドカベン ドリームトーナメント編』がある。
ドリームトーナメント編が2018年に完結したことでシリーズは終了。単行本累計巻数が205巻とシリーズ累計で単行本巻数日本一を達成した。

なお、ドカベンシリーズ(というより水島作品全般)はどの作品も電子書籍化はされていない。


TVアニメはフジテレビ系列で1976~79年に放送。全163話。
中学生編~山田世代・二年夏の甲子園までの内容で終わっている。


コンピュータゲームでは、カプコンからファミリーコンピュータで『水島新司の大甲子園』(1990年)が、
セガからPlayStation2ニンテンドーゲームキューブ/アーケードで『激闘プロ野球 水島新司オールスターズ VS プロ野球』(2003年)が発売・稼働した。『激闘プロ野球』は夢に見た水島作品題材の精巧な野球ゲームな訳だが、ちょいちょいバカゲーかというほどゲームバランスぶっ壊れてるのは内緒!


【概要】

高校を舞台にした野球漫画の金字塔として知られる本作だが、当初は中学が舞台であり、単行本7巻くらいまで柔道をやっていた。コミックスの表紙には「学園マンガ」としか書いてないため矛盾はない
と言っても何らかの事情で方針転換したのではなく最初から野球漫画をやるつもりだったらしく、柔道の一段落と共に野球へとシフトしていくにあたって(後から見れば柔道編は露骨に前フリとわかる程度に)伏線は散りばめられている
当時の読者がどう思ったかはともかく。

そもそもとして水島はこの頃、70年から週刊少年サンデーで連載中の『男どアホウ甲子園』で初のヒットを飛ばしたところであり、ドカベンが野球にシフトするタイミングが『男どアホウ甲子園』の完結と重なっているため、「並行して(他誌で)野球漫画を連載するということを避けた」とも言われている。
(『どアホウ』の連載後期は同社小学館ビッグコミックオリジナル連載の『あぶさん』も2年ほどカブっており、真偽・影響度は解釈次第の域に近い)。

水島作品全般に言える特徴だが、アクの強い登場人物と、ハエも止まるレベルのスローボール、左右投げ、悪球打ち、秘打などの個性豊かな戦法が登場しながらもあくまで野球のルールの範疇で、その打開策や裏をかいたリードの心理戦など、見た目のインパクトに反して地に足のついた頭脳戦、リアルな野球を描いているのが特徴。
巨人の星』に連なった、主人公が勝利のため心身を削り続けて最後は燃え尽きる「スポ根」の世界観や非現実的な「魔球」が跋扈する野球漫画へのアンチテーゼ的な作品となり、
より純粋にリアルを追求した『キャプテン』とあわせ、野球漫画のリアル路線のはしりと言われている。


無印編・甲子園編は多くの野球ファンに愛され多くのプロ野球選手にも読まれている。
一方で、プロ野球編以降は現実との乖離が目立ちリアリティーが無くなったとの声や、「憧れの山田さんと対決だ」と山田を持ち上げる発言を現役選手に言わせ、ホームランを打たせるなどの場面もあり賛否両論となっている。

何気に、日本で最も成功した「デブの主人公」の少年漫画の1つでもある。

無印編

前半は中学生。柔道漫画から始まり野球に移行、後に明訓四天王と呼ばれる殿馬・里中と出会う。
高校生になり岩鬼と山田が明訓高校に入学し、無双するまでが描かれる。

大甲子園

ドカベンを初め、水島新司が今まで描いた作品の主人公を甲子園に集結させるという野球アベンジャーズをやったオールスター漫画。

プロ野球

清原和博が復活して欲しいと水島に依頼して描かれたプロ野球編。そのため、94年の入団となっている。
ちなみに初期は外国人選手が描かれたが、後半から全く出てこない*1。その理由に水島は「現役バリバリはおらず、年俸だけはメジャー並。しいては若手選手の活躍を奪っている」と思想強め称している。

東京スーパースターズ

山田世代が全員FAして2つの新球団に移籍するという超展開。四国に投手ばかり、東京には野手ばかりで偏り微笑がトレードに出されるという展開にもなった。





【明訓高校メンバー】


●山田太郎
本編の主人公
ポジションは捕手。右投・左打
「気は優しくて力持ち」を地で行く人物。
まるで力士のような四角体型(顔も四角い)に糸目という、おおよそ主人公らしからぬ風貌が特徴的。
力はすごいが燃費が悪く大量の食事も必要とする*2ので「ドカベン」というあだ名を与えられた(正確には奪った)。
ただし、デカいのは横幅であり身長は高校時点で175cm止まり(作画上では四角すぎてこの設定以上に小さく見えることも多い)
中学時代に至っては岩鬼の半分ぐらい…はオーバーだが他の学生より明らかに小さく描かれているコマも多い*3

小学生の頃は野球に大して興味はなく、相撲取りになろうと地元の大会にも出ていたが、両親の為に野球の試合に出場する。(その後、両親は交通事故で他界。)
しかし、西南中学の頃に東郷学園・小林真司の目を負傷させたことがきっかけとなり野球から離れる。
転校した鷹岡中学では柔道部主将・木下次郎との出会いから柔道部に入部する。
元々温厚で喧嘩を好む性格ではないが、中学編では才能豊かな柔道部員らしい腕っぷしの強さを見せつけ、大切な人などを守るためにその腕を振るった。
野球編以降においても、勝利のためであれば普段の印象とは正反対のしたたかな振る舞いや鬼畜じみた言動を見せることもしばしばある。
だが原則的にはあの高校1年生の時までの大の問題児である岩鬼にキレずに、苦笑して済ませるか納得いくような言い回しや態度で操縦するぐらいであった。
初期は本当に捕手かというほどマイペースで野球部員としての協調性すらも若干怪しく、中学編には妹のサチ子を軽々抱えてピンポンパン体操を歌いながら飄々と歩くなど、読者からすれば大物とも奇人とも付かないイメージであった。高校新1年生の頃は土井垣のフリーバッティングの打球を竹竿にミットをくっつけて捕球したりと、当時ですら現実なら十分奇怪な新入部員である。そのマイペースさから岩鬼などからイラつかれることも少なくなかった。

その後、小林の目の手術の成功を期に野球を再開。
地区大会でその小林率いる東郷学園と対戦し、僅差で敗れる。

卒業後は明訓高校に進学、初戦の白新高校のエース不知火を相手にいきなりランニングホームランを放つ。
以降は4番捕手として定着していき、絶妙な頭脳プレーと高い洞察力と打力、強肩、守備力でチームに貢献する。
アイデアマンでもあり、明訓入学当初は本当に見るべき所の無かった岩鬼に夜間ビーンボールを投げて悪球打ちを見出したり気は優しいのだが岩鬼にはたまに容赦ない、土門相手にバントのフリをさせてウェストボールを誘ったりしている。
唯一の弱点はデブ故の鈍足で、長打か他の走者がないと1塁分進む前にほぼ確実にアウトにされる。
ただしこれが原因で囮として機能し、山田本人はアウトになったがチームは結果的に1点取れたこともある。
(詳しくは「ルールブックの盲点の1点」参照)
また、捕邪飛を追ったりやバント処理など近い距離での動きは俊敏である。

家族は祖父と妹のサチ子。前述の通り両親を幼くして亡くしており、両親の人柄は全くと言って良いほど描かれない。
学生時代の生計は畳職人の祖父に頼っていた模様で、長屋住まいで貧困な描写が多い。それこそ「 傘を買う金もないので、雨の日にトタンを被って登校 」など、1970年代の神奈川に住んでいた者なら「こんな奴見たこともない」と突っ込まれそうなレベルのあからさまな誇張表現までされていた*4
中学卒業時は家業を継ぐ意向が強かったものの、祖父からはその不器用さから断られていた。

一時期、記憶を失っていた

作者曰く、童貞(プロ入り後結婚)。

卒業後は巨人、ダイエーを除く10球団の競合の末に西武ライオンズに入団。当時の伊東勤を尊敬する選手とコメントしている。
後にFAで東京スーパースターズに移籍。

●岩鬼正美
通称「男・岩鬼」
主なポジションは三塁手。右投・右打
常に被った帽子と口にくわえた葉っぱが特徴。バリバリの神奈川人だがとある理由から関西弁を喋る。
鷹岡中学の問題児として喧嘩寸前*5のところで山田と出会い、柔道、野球と彼を付け狙うが、長く付き合う内に山田とはライバルでありながらも親友の間柄となっていく。
後述の殿馬とは悪態をつき合いながらも仲良く喧嘩する(?)間柄。

長身巨躯の見た目通りのパワータイプであり、豪快な性格で自己中心的でナルシスト。
特に 中学編では誇張抜きに「腕力と体格だけしか取り柄の無い、怪物的な容姿と性格の粗暴漢」 であり野球の技術は皆無に近く、後のプロの大スターとしての面影はおよそなかった。
何事も自分が一番でなければ気がすまないながらも、割と仲間思いであり、自分を慕っている人間や怪我をしたチームメイトの為に奮起する事も多い。
実は家はお金持ちであり、その事もあって意外な知識や礼儀作法を持っている。
学業成績や世間体を重んじる母や兄達3人には疎まれており、当時のお手伝いさんにのびのびと育てられていた。
実は小学生時代、既に少年野球の怪童と恐れられ敬遠されまくっていた過去があったが、『大甲子園』まで語られなかった。後付けェ…。
特に兄達とはやたらと折り合いが悪く、「影丸の姉が兄の1人と婚約した際、それを理由に正美に対して影丸との柔道の試合にわざと負けろと言い出す」「自分の出世のために正美を会社の野球部に入部させると勝手に放言する」などと都合よく彼を利用しており、素行は常識的に見えてとんでもない屑っぷりを覗かせている。
一方で母親には内心では敬愛を見せており、彼女が倒れた時は他の兄弟達の職場よりも病院から最も遠いにもかかわらず、いの一番に駆け付けた。これ以降、母親側も正美とは和解している。
また父親からも放任気味に扱われているが、それは「正美は一人でも生きていける」と期待されているからであった。

なおタイトルの『ドカベン』は当初大食い(魚を骨ごと食えるほど)で巨大な弁当箱を持つ彼のあだ名だったのだが、山田がそれを上回ったのであっさり奪われてしまった。

明訓野球部に入部し、地区予選後半では一番三塁手を獲得する。(理由は一番多く打席が回ってくるから*6)
度外れなボール球、いわゆる悪球を打つことに長けており、当たれば「グワァラゴワガキーン!!」という豪快な音と共にホームランを放つ。
逆に良球は苦手で、何の変哲もないど真ん中のボールにはバットをかすらせることすら出来ない。
これは守備の際も同じで、常人では捕れないような痛烈なライナーやイレギュラーなゴロを好捕して見せるのに、正面に飛んできた何てことないサードゴロをトンネルエラーしてしまったりする。
走塁に関しても足は速いが無謀な暴走アウトやよそ見して牽制死を度々やらかし、たまにマウンドに上がれば剛速球で連続三振を奪ったかと思えばその後連続四球で押し出し……と、何をやっても岩鬼は岩鬼なのだった。
ぶっちゃけ高2春の甲子園までに描写された限りでは、とても甲子園でレギュラーを張れるレベルではない完全な三流とするべき打撃成績であった。

しかし高校編途中からは岩鬼もやられっ放しではなくなり、様々な悪球誘いの作戦を講じホームランを増やしていく。その手管演出により、殿馬の秘打とは全くタイプの違うビックリ箱感と、相対する敵投手との駆け引きが岩鬼の打席の見せ場になったと言える。
ガタイとパワーが取り柄な自信過剰・ビッグマウス野郎から、衆人環視のなか厳つい風貌で姑息でも笑われても構わず小細工を重ねる懸命さが持ち味のキャラという、古今特異な造形に進化したのである。
その性質上死球も非常に多いが、身体が規格外に頑丈なので怪我をする事が少ない。
二年生の夏から明訓キャプテンにつき、その頃から内面的な成長も見られるようになっていく。

実家は金持ちで、夏子という彼女がいたリア充だったが………
ハーレムタイプと対極のようなキャラだが、女性人物の関連するエピソードは実は作中で一番多く、むさ苦しい印象以上にモテる。

ドラフトでは山田を指名しなかったONコンビから1位指名を受け、くじの結果、福岡ダイエーホークスに入団。
プロとしての振る舞いは本当に「世界の王」の部下か疑わしいほど奔放で豪快であったが、何だかんだ「悪球打ちがプロに通用すれば…」という期待に応えた活躍をしており、特に余りにもケガ知らずのフィジカルはプロをも鼻で笑うレベルの超人ぶりである。
その後、FAで東京スーパースターズに移籍。

作者の一番のお気に入りキャラである。
そもそも『ドカベン』が連載を勝ち取れたのも、山田のみを主人公とした初期プロットをダメ出しされてしまい、
「何かインパクトのあるキャラを産み出してください!」と編集者から命じられ、
苦心惨憺の末に岩鬼を産み出して描いたところ、即座に編集者からGOサインを貰えたから…とも、
山田だけでは地味すぎると作者自身も分かっていて予め岩鬼を用意しておき、山田の対になる主軸として即座に放った「二の矢」という説もある。
いずれにせよ岩鬼おらずに実現した連載でなかったのは違いない模様で、単行本の表紙や広告などでも主人公のドカベンより目立っており、
岩鬼を主人公と勘違いしてた人も多かったとか……

●里中(さとる)
通称・小さな巨人
ポジションは投手。右投・右打
小柄な美少年。東郷学園にいた頃にはエース小林の陰に甘んじる1人に過ぎなかったが、山田のプレーを見て、同じ明訓高校に進学する。
当初は山田をストーキングしたり、山田の家の屋根に登るなど奇行が目立つニヒルな怪少年であり、現在のクールな美少年の面影はなかった。
後に山田とバッテリーを組み明訓エースとなり、アンダースローから繰り出す変化球を駆使し、甲子園20勝を達成。
一方でやたら怪我が多く、その脆さは「ガラスのエース」と揶揄されるほど。
負傷による逆境は古今東西セオリーな展開だが、山田・岩鬼が見るからに頑丈なので頻繁には怪我させづらく、里中が主に担当しつつ、山田・殿馬もたまに分担していたという所かもしれない*7
しかし精神面では非常に負けん気が強く、岩鬼の次ぐらいにトゲトゲしたフキダシでよく吠える。
中性的な外見だが、中味はかなりのスポ根湯沸かし器気質であった。
作中人物から「魚嫌いでカルシウムが足りないせいで怪我しがち」との見解を示されているが、短気で感情的になりやすいのもそのせいなのだろうか。
主人公は山田、いや岩鬼とのダブル主人公だと言われる本作だが、やはりエースで好打者らしく里中も主人公級と言って過言ではなく、単行本の表紙もよく飾っている。

卒業後は千葉ロッテマリーンズにドラフト3位で入団。
『大甲子園』作中でも「肉体の完成度はまだこれから」と解説に評された通り、初年度は二軍で時間をかけて体力(と新たな決め球)を作る時期だったにも関わらず、オールスターにファン投票結果で出場してしまった*8
最初は「所詮山田のリードによって助けられた風情」という評価で、二軍ですらもチームの他の投手に後れを取るほどであったが、地道な体力トレーニングとスカイフォークの習得によって球界を代表する投手の1人に成長。
数年後、米国修行から帰国した中西球道と同僚に。お互い大人になったのか、意外と会話シーンもある。
FAで東京スーパースターズに移籍。

のちにサチ子と結婚した為、山田とは義兄弟になった。

殿馬(とのま)一人(かずと)
通称とんま
主なポジションは二塁手。右投・右打
出っ歯に団子鼻のブサイク面かつドチビで、語尾に「づら」をつける特徴的な喋り方をするづら。
鷹岡中学の野球部の部員集めをしていたところで出会ったづら。(山田と同じ日に鷹岡中学に転校していた)
非力だが守備の上手さとクラシックなどの曲の名前に沿った「秘打」と呼ばれる特殊な打法で大活躍する技巧派づら。
これでも野球部に入る前は天才ピアニスト少年として鳴らしており、腕力はないけど指の力が強かったりリズム感覚と遠心力を利用するなどして長打は案外放っているづら。

明訓野球部に入部すると最初から二番二塁手のポジションを獲得し、試合に貢献するづら。
実は控え投手としてもフォークを操るなど優秀なんづら。
ピアノの腕前は世界的指揮者アルベルト・ギュンターが認めるほどづらぜ。
実は手が小さすぎてピアノに不都合だったんで手術で指の間を広げた経験もあるづら。

卒業後はオリックスブルーウェーブに入団し、FAで東京スーパースターズに移籍したづら。

微笑(ほほえみ)三太郎
主なポジションは左翼。右投・右打
本来は土門率いる横浜学院に入るつもりだったが、勘違いから明訓野球部に入部する。
元々のポジションは捕手だったが、徳川監督の意向で三塁手を守り、最終的に五番左翼に安定する。
スラッとした体型でその名の通り常に微笑みを絶やさないが、「こういう顔の方が相手は気が抜けたり油断してくれる」とのこと。
攻守共に優秀だが、その高い打力で前を打つ山田への敬遠四球を防ぐという間接的な貢献も大きい。

卒業後、読売ジャイアンツ→東京スーパースターズ→広島東洋カープ→京都ウォーリアーズと登場人物の中では多くの移籍経験をしている。
広島には左投手の酒丸諒太とのトレードで移籍しており、京都に移籍後は選手兼任監督を務めている。
酒丸の広島時代の通算成績を考えるとかなりの格差トレードではあるが。

有り得ないぐらいの常時笑顔ぶりだが、後に現実に西村博之という「汚い微笑三太郎」が出現するとは、アマチュア編連載当時は誰も夢にも思わなかった。

●土井垣将
通称怪物・土井垣
主なポジションは一塁手。右投・右打
山田達より二つ年上の先輩
元々は捕手で、新入部員で同じポジションの山田にはやたら高圧的に接していたが、里中との相性から一塁手に落ち着く。
その後は徳川監督に代わり、監督に就任する。
山田達と打ち解けてからは人格者となり、選手としても優秀だが、ところどころでやらかす悪癖を持っておりネタにされやすい。
就任後、日本ハムファイターズにドラフト1位で指名されるが、それを拒否。
明訓が敗北するまでプロ入りはありえないと大沢親分相手に賭けまがいの宣言をする。
その敗北の、ある意味元凶になってしまう。

宣言通りに明訓敗北後は日ハムに入団(つまり厳密に言えばドラフト外入団と思われる)。プロ入り後は本来のポジションである捕手に戻った。
東京スーパースターズでは選手兼任監督を務めている。

●山岡鉄司
パンダみたいな面をしている
ポジションは中堅手。左投・左打
山田達より一つ年上の先輩
序盤はまずいエラーをやらかした事もあったが、その時の悔しさをバネに猛練習を重ねたという
その成果か山田世代以外役に立たない明訓打線において珍しく三番打者として活躍し、三年生時では主将を勤めた。

卒業後は東海大学に進学し、SS青森を経て、東京スーパースターズに入団している。

●石毛幸一
ポジションは遊撃手。右投・右打
山田達より一つ年上。しゃくれた顎と髭が特徴。
ヒットを打った明確な描写が一度も無いが、守備力は安定していた模様。

●北満男
序盤は三塁手だったが、右翼手に転向。右投・右打
山田達より一つ年上。眼鏡をかけた見た目通りの秀才。
地味に高い守備力を持つが打者としての能力は低い。
しかし、通天閣高校エース坂田を相手に……。

卒業後は東京大学に進学し、現在は東京スーパースターズのチーフマネージャー兼打撃投手を務めている。

●仲根
主なポジションは一塁手。左投・左打
山田達より一つ年上。目元が隠れる天然パーマ気質の前髪が特徴。
野球を始めればモテるという考えから入部した。
当初は様々なポジションを転々としていたが一塁手に落ち着き、その守備は岩鬼に鉄壁と評されるほどに成長した。

●今川
右投・右打
山田達より一つ年上。長い睫毛と優男風の顔つきが特徴。
合宿所の畳に感激して絶叫するほどの畳フェチ。
尖った能力や際立った活躍こそ見られないがユーティリティー性があるらしく、仲根定着前の一塁手から主力離脱時の外野手、更には(登板は実現しなかったものの)リリーバーまで多くのポジションを務めた。
打撃の描写も皆無であるものの、土井垣のスタメン検討時に3番起用が構想されていたこともあった(リリーフ登板同様にこちらも実現していない)。

●渚圭一
主なポジションは投手
山田達より一つ年下。
入部直後の頃は里中の怪我が重く、エースを争う立場に抜擢されるが、自惚れが強く、
山田の指示を無視して炎上を繰り返した結果、珍しく山田がキレた。
里中の二番手に収まってからも出番は多めで、甲子園でも登板経験がある。
無印最終巻で里中が家族の事情から休部したため、『大甲子園』冒頭の夏の県予選ではエースだった模様。
里中が復帰してからはマウンドにあがらず野手専業になり、プロ野球編でも姿を見せなかったが……

●高代智秋
主なポジションは遊撃手
山田達より一つ年下。
元は投手だが、即座に土井垣によって内野手に転向させられる。
小柄なため相手に舐められがちだが、逆にそれを活かして四球をもぎ取ったりと粘り強さも見せる。

上下(かみしも)左右太(さゆうた)
主なポジションは一塁手。左投・左打
山田達より一つ年下。長身で舌を常に出している。
長身を活かした一塁守備は優秀で、前任の仲根同様に先輩たちからの評価も高い。
打撃では割と重要な6番を務める事が多いのだが、(送りバントこそ上手いが)安打を放った場面が少ない。

●蛸田
主なポジションは右翼手。右投・右打
山田達より一つ年下。タコみたいな面をしている。
間の抜けた見かけに見えるが意外に長打力があり、読唇術を持っていたりと多芸。
大抵7・9番を打っているが勿体ない気もする。
後には明訓野球部の監督になっているが、初戦突破が目標となる弱小チームに落ちぶれた現状に意気消沈している。

●香車一直
山田達より一つ年下。
目を見張る俊足を持ち、代走では大活躍を見せるが打撃が非常に悪く、せっかくの足を持ちながら中々出塁できず活かし切れていない。
里中がチームを離れる際には「(せっかくのお前の足なら)セーフティバントを練習しろよ」と忠言されていた。
『大甲子園』では地区予選で怪我をしたきり、甲子園本戦には回復が間に合わなかったのか出場しなかった。ぶっちゃけメタ的には俊足過ぎて扱いづらいため退場させたのだろう。

●徳川家康
山田が入部した時の監督。
大酒飲みだがたまに戦略を練る。
土井垣を監督にさせた後は………

ヤクザから助けられた縁で岩鬼に金銭による裏口入学を手配したと示唆される場面がある。
裏口入学が本当なら、岩鬼の本当の恩人は高校に行ける成績ではなかった*9岩鬼を拾った彼である。

しばらく見ない間にホームレスになっていた…
…が、「ドリームトーナメント編」では解説に呼ばれており、無事、生存確認。

●大平
土井垣の次の監督。殿馬ばりの団子鼻と牛乳瓶の底のような眼鏡が特徴。
元々は明訓生徒全体の傾向として数学に弱く、それを克服するために赴任してきた数学教師で、野球をあまり知らない。
出来の良い息子がいる。
岩鬼の自主性とリーダーシップに全幅の信頼を寄せたため、少なからずの読者が「『大甲子園』で岩鬼が覚醒したのは太平監督が岩鬼を信頼して伸ばしたおかげでは?」と考えている。


ライバル達】

●不知火守
白新高校
神奈川最強の投手(だが、明訓と同県*10なのが仇になって彼の在籍時代白新高校は一度も全国大会に出れなかったという気の毒な経歴を持つ。)
当初は左目が見えなかったが、父からの角膜移植により克服、さらには山田対策としてハエも止まる超遅球を完成させる。
プロ入り後は「球の速い変化球投手」とでも言うべきスペックを見せ、ある意味で後に同じ日本ハムに入団するダルビッシュ有を予言するようなキャラとなった。
シリーズ中最強格となる万能型の剛速球投手として描写されるが、ストレートに拘り過ぎてバランスの良い配球ができないのが唯一の欠点。

●雲竜大五郎
鹿児島県出身。山田以上の巨漢で怪力豪打の選手
そのパワーは岩鬼をも上回る描写があり、恐らくシリーズでブッチギリのNO.1。
三度目の敗北を期に姿を消したが………
その生い立ちを含め、山田とは最も因縁の深い相手。
「打倒・山田」の妄執に青春を狂わされた男だが、2年夏の大会に向けての無茶な特訓や2年秋の大会の前の過激な減量などで結局はいずれも自らコンディションを悪化させる自滅に陥ったことから、少なからずの読者から「まともな練習・調整方法なら明訓を倒すチャンスをフイにしなかったのでは?」とツッコミが入ることも。
スーパースターズ編では流石に怪力に調整が入っており、パワーも普通に人間レベル止まりである上に、長いブランクの影響からか野球頭脳に難があるような描写もある。
恐らくだが高度経済成長期生まれの男子に「九州人のスポーツ選手は巨漢のパワー型」というステレオタイプを植え付けた1人。

●土門剛介
山田たちの一学年上。気は優しくて力持ち、もうひとりのドカベンと呼ばれた男。(ただしすぐに設定を作者に忘れられている。)
横浜学院のエースで、不知火にも匹敵するクラスの超高校級投手。テクニックやスピードは不知火が勝るものの、重い球が特徴。
だが、それ故に球を捕れる捕手がおらず、本気で投げれば捕手の手を砕いてしまった。
二年春まで自身の療養で活動できず、その二年春には捕手として招くはずだった微笑三太郎に手違いで明訓へ行かれ、
三年夏には後述の谷津とのバッテリーで明訓を正しくあと一球に追い詰めるも落球ファールで勝ちそびれ、
卒業して監督になった次の夏の甲子園でも土壇場で岩鬼の悪球打ちを浴び…と、報われない属性が割と強い強面。

●谷津吾郎
横浜学院
野球は素人だったが、その小柄な風貌とは裏腹に常人離れした頑丈さを持ち、それを買われて土門の剛球を体で受け止められる捕手として野球部入りする。
前略、土門さん…から始まる手紙風のモノローグを行う。
土門のプロ入り後は野球部監督を務めるが、まともに練習に励んでいる部員が3人くらいしかいない程に堕落してしまっており、オールスターを前に訪問した土門が檄を飛ばしつつ「担当する3回で全ての打者を三振に切って取る」と宣告した*11

●南海権左
吉良高校の主将
最初は只のゴロツキで野球を全く知らなかったが、山田と勝負するためにある奇策を取り、全試合不戦勝で勝ち進む。

『新・野球狂の詩』では、同姓同名・そっくりの連続不戦勝逸話持ちが阪神タイガース選手になりゲスト登場する。

●賀間剛介
中学の頃、柔道の大会の決勝で山田を破った男
卒業後は山梨の甲府学園に進学し、野球を始める。
鉛のような重い球を持ち、甲子園準優勝もした。

バントでホームランを打ったことがある。
ぶっちゃけ高校編の一時期はデザインミスレベルの怪力の持ち主であった。

スーパースターズ編では、山田・岩鬼・星王と、ただでさえ扱いづらい属性の大柄な怪力キャラが同僚にカブりまくってしまう。
星王の方がスタメン入り機会が多いようだが山田前後の打順でやられ役感が強すぎて、賀間の方が代打の切り札や指名打者として恵まれているようにすら見える。

●影丸隼人
中学の頃は柔道の選手として名を馳せており、野試合を挑んできた岩鬼をバックドロップで一蹴した。だが大会の準決勝でバックドロップを会得した岩鬼に敗れた。
卒業後は千葉のクリーンハイスクールに進学し、野球を始める。
柔道で培った全身をバネのように使う背負い投げ投法を駆使する。
本人は山田を意識していたが、姉が岩鬼の兄との縁談があるなど、何かと岩鬼との因縁が強い。
シリーズ黎明期の柔道編において中ボス扱いで、高校編で中の上の投手扱いであった割には、プロ入りの際に中日に入団してからは5年目の1999年には19勝を記録している。

●ハリー・フォアマン
クリーンハイスクールの四番打者
怪力を持つ。
スーパースターズ編で再登場するも、出塁の描写無しなどその後の不遇っぷりは異常。
一時期「水島先生は彼を活躍させたくないやましい理由があるのでは?」と憶測されたほど。

●国定忠治
赤城山高校のエース

●木下次郎
鷹岡中学での山田達の同級生
卒業後は赤城山高校野球部に入り、左右投げを使う。

●緒方勉
いわき東高校のエース
地元の炭坑が廃坑することによって、離れ離れになる仲間達への思いを野球にぶつける。
鋭いフォークを持つ。

●足利速太
いわき東高校の一番打者
毎日八キロの通学路を走ることで鍛えた俊足を持つ。
高校時代の俊足はドカベンシリーズNo.1とでも言うべきレベルで、山田が奇策を打たなければホームスチールも保証されるほど。
全盛期は明らかなデザインミスレベルの俊足であったが、後のスーパースターズ編ではバランスを損なわないレベルの出番・活躍となっている。

●坂田三吉
通天閣高校のエース
長いリーチから繰り出す不知火をも超えるスピードとされた速球と一撃必殺の通天閣打法を持つ。
明訓が敗れた大会では甲子園優勝を果たす。
プロ野球編では投手としてプロ入りするが、途中から通天閣打法を活かすため外野手に転向した。
メタ的には通天閣打法は「打ち上がりさえすれば即ランニングホームラン」というチートのため、プロ野球編ではここぞという時にしか出番を貰えなかった上に、スーパースターズ編以降では露骨にナーフが懸かっている。

●中二美夫
江川学院の控え投手
エース大橋に代わって登板し、山田との対戦では五打席連続敬遠をする。
その理由とは………

●犬飼小次郎
犬飼三兄弟の長男
土佐丸高校のエース
キャッチボール投法から一転、鳴門の牙と呼ばれる不知火をも超えるスピードとされた坂田をさらに超える剛速球を持つ。
また、土佐丸高校の特徴の殺人野球を主将として指示する。
後に土佐丸の監督になり、土井垣とライバル関係になる。(選手時は全く眼中に無いように見えたが………)

●犬飼武蔵
犬飼三兄弟の次男
土佐丸高校の主砲
巨漢を駆使した怪力とスタミナを持つ。
また、兄と同じく殺人野球を得意としており、里中に重傷を負わす。
高校時代は大会毎に外野手・投手・捕手をこなすという見た目とは裏腹のユーティリティ性も見せていた。
プロ野球編からは一塁手を務めているが、背番号を見る限りチーム事情で転向したわけではなく元から一塁手として入団したらしい*12
よく泣く。

●犬神了
土佐丸高校のマネージャーかと思われたが後に選手であることが明らかになり、山田のワンポイントとして登板する。
山田がリリースポイントを見破れるのを知り、シャツの袖を使い見えなくさせたり、縮ませて腕を伸ばすように見せる。
また、犬飼兄弟以上に外道であり、故意に山田に球をぶつけ負傷させるなどシリーズでは最も出番が多い策謀キャラ。
プロ編でも危険球ルールスレスレの故意(っぽい)死球の名手。いつの間にかポパイのような腕になった。

●犬飼知三郎
犬飼三兄弟の三男
室戸学習塾のエース
本編では登場せず、続編『大甲子園』で登場する。
土佐丸を打ち破り、明訓と対戦する。
打たれても終わってみれば無得点に抑える「ゼロの神話」を持つ。

殿馬が珍しく完全に負けた相手。

●義経光
弁慶高校のエース。
速球と高い身体能力を持つ。
その走塁能力は、山田の高校時代の明訓に唯一となる公式戦敗戦をもたらした。

●武蔵坊数馬
弁慶高校の主砲
神通力で岩鬼の母の病や、中の肩を治すという力を見せた。
敬遠の球を打ったり、ホームラン級の球を守備位置に引き戻すなど、相手を驚愕させるプレーを行う。
…というか出てくる漫画を間違えている。



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最終更新:2026年08月01日 13:21

*1 本作だけでなく水島漫画の長寿双璧「あぶさん」でも外国人選手の出番は極端に減っていく。

*2 タイトルの由来でもある序盤に出てくる彼の弁当箱が「肩掛けかばんいっぱいになる大きさ」で「サンマが短辺に丸ごと1匹収まる幅」だと分かっている。実写版では再現困難だったのか重箱に対角線にサンマを収めていた。

*3 全連載が終わった最後に水島が描いたお別れの言葉のページの絵(山田の弁当のデカさに岩鬼が驚く中学時代の場面)でも座高同士だが山田の頭が岩鬼の方より低く描かれているので「中学時代の山田は小さかった」というのが公式見解らしい。

*4 まあ令和の時代に昭和末期感を出すような手口で、当時既に前時代化していた戦中・戦後イメージ寄りの「両親と死に別れ困窮した長屋住まいでもメゲずに逞しく育っている」という演出なのだろう。

*5 この時既に集団で暴行を受けていたが、頑強な岩鬼にはほとんど効果がなかったらしい

*6 ある意味時代を先取りしている

*7 山田は記憶喪失・過去の古傷エピソード・権左の「呪い」を受けたり、殿馬はハイジャック事件で片腕に重傷を負ったりしている。

*8 現在のオールスターでは、投手は1軍の試合で5試合以上若しくは10回以上の登板実績が無ければ選考対象外となる。

*9 中学柔道で地区大会団体戦準優勝メンバーという実績はあるが、当時の岩鬼の粗暴な性格と問題行動で柔道推薦による入学を受け入れる高校があったかと言うと、当時の世相ですら微妙であった。

*10 当時の全国高校野球は神奈川県の出場枠は1校のみ、高校が多いので1998年から2校に枠が増えたがとっくに不知火たちは卒業済み。

*11 結果的には4番の山田のみピッチャーライナーとなったが、他の打者は宣告通り三振に打ち取っていたため、明訓との試合を控えていた部員達は「土門さんの敵は俺たちが討とう」と奮起した。

*12 プロ野球編では本作登場人物は「0+守備位置番号」(例えば捕手の山田なら02、三塁手の岩鬼なら05)が基本となっており、武蔵も一塁手の番号に合致する03だった。なお、プロ入り後に外野手に転向した坂田はそのまま投手時代の01を背負い続けた。