L(DEATH NOTE)

登録日:2012/01/27 Fri 01:16:48
更新日:2025/04/20 Sun 11:37:39
所要時間:約 7 分で読めます


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DEATH NOTE L L Lawliet お菓子 もう一人の主人公 イギリス ウルトラハイスペック エラルド=コイル エル・ローライト カポエラ スピンオフ主役 チート デスノート ドヌーヴ ドラマ版はもはや別人 ポーカーフェイス ライバル ラスボス 三白眼 偏食 冷静沈着 名探偵 圧倒的存在感 声優の本気 変人 天才 実は強い 小池徹平 山口勝平 山口勝平の本気 山﨑賢人 探偵 故人 文武両道 新しいヒーロー像 松山ケンイチ 松山ケンイチの当たり役 流河旱樹 演者の怪演 濃すぎるキャラクター性 猫背 甘党 甘党ってレベルじゃねぇぞ 甘食系男子 竜崎 糖尿病予備群 自己犠牲 裸足 負けず嫌い 髙橋颯 黒髪





私はLです



L(エル)は『DEATH NOTE』の登場人物。
夜神月の最大のライバルにして、本作における「もう一人の主人公」とも言うべき存在。


【演者】

CV:山口勝平
演:松山ケンイチ(映画)
 :小池徹平、髙橋颯(舞台)
 :山﨑賢人(テレビドラマ)


【プロフィール】

誕生日:1979年10月31日*1
年齢:24~25歳
身長:179cm(推定)
体重:50kg(推定)
国籍:イギリス
血液型:不明
性格:負けず嫌い
好きなもの:甘い物
嫌いなもの:靴下



【概要】

世界中の警察を動かせる立場にある「影のトップ」「最後の切り札」の異名を持つ世界一の名探偵。
難事件があるとFBI等から捜査協力を依頼されることもあるが、自分が興味を持った事件でないと動かないという。

キラが出現する以前は、W(ワタリ)と呼ばれる仲介役を通して捜査等に参加していたために誰も彼の素顔を知らなかったが、
キラ事件に本腰を入れてからは、自分を信頼してくれた夜神総一郎を筆頭とした捜査員に素顔を晒し、捜査に自ら乗り出す。

しかし本編中で本名を名乗ったことはなく、月の調査のために東応大学に入学した際は人気アイドルの「流河旱樹」の名を使い、
捜査本部でも捜査員には自身のことを「竜崎」という偽名で呼ぶように求め、自分でもそう名乗っていた。

ちなみに、世間的には世界三大探偵(L、エラルド=コイル、ドヌーヴ)のひとりといわれているが、実は三つとも彼の持つ偽名である。
曰く「(Lの身元を調べようとコイルやドヌーヴに依頼する人は)大体これに引っ掛かる」とのこと。


【人物】

●性格

自分も認める負けず嫌いで子供っぽい性格。
作中でも手段を選ばず真実を追求する為に、多少強引で攻撃的ともいえる手段を取っていきその度に月たちと意見が分かれる。
また、下手したら殺されるかもしれない場面で月や海砂に直に会うなどの大胆な行動力も併せ持っている。

ぱっと見は瓢々とした怪人物であり、世界一どころか探偵にすら到底見えない。
しかしキラによる殺人を興味深いと評すると同時に「絶対に許してはならない凶悪な犯罪」と断じ、
その行動からキラの目的や人格を読み取りつつもその思想を肯定する事も一切ないなど、強い正義感を持った人物である事は確かである。
また総一郎らと初対面した時には「正義は必ず勝つ」と微笑みながら彼らに告げて決意表明をしたり、
キラ事件の捜査で犠牲者を出してしまった際には、いきり立つ他の捜査員を制止しつつも、
まるで自分も現場に駆けつけたいのを抑えるかの如く足を強く握り締めていたりと、
普段はあまり表には出さないが、根は熱血漢らしきそぶりを見せる事も少なくない。

また、基本的には誰に対しても敬語で接し、相手の方が年上ということもあってか総一郎たちには「さん」と敬称を付けて呼びかけるが、
天然で突拍子も無い行動・言動を繰り返す松田を(基本的な対応こそ総一郎らと同じだが)物凄く見下しているような節が見受けられ、
彼がとんでもないポカをやらかした際には、怒りと呆れからか「松田」と呼び捨てにする場面も見られた。

ちなみに作者曰く嘘吐きらしく、たまに「○○は5%の確率で××です」などと口にするがこのとき言う数字はデタラメで、
口では5%や3%などといっていても内心では90%くらいは確実だと思っているらしい。
実際、作中で5%と言った事柄のほぼ全てが的中している……というより、Lの推理が間違っていた描写はほぼ無い。


●外見

容姿は痩せ形の成人男性で、三白眼で目の下に隈があり、そして極度の猫背で常に裸足。
黒髪も手入れしている様子もなくボサボサで、東応大学のモブ男曰わく「野性的」。
誰が見てもイケメンで身なりもきっちりしている月とは対照的な外見だが、刺さる人には刺さるらしく、
劇中では月と比較して「竜崎くん(L)の方が好み」と言って友人に軽く引かれているモブ女学生もいた。

リューク程では無いが一度見たら中々忘れられないキャラデザイン。


●甘党

彼を語る上で欠かせないのは、なんといってもその甘党ぶりである。

素顔が明らかになってからは砂糖を大量にいれたコーヒー(南空ナオミ曰く“甘い泥”)を始めとした、
ケーキやお菓子などの甘い物を読者にメタボや糖尿病を心配される程に大量に食べており、
様々なお菓子をさながらバーベキューのように串刺しにしていたことも。
見るからにぶくぶく太っていきそうな嗜好であるが、本人曰く頭をたくさん使うから太らないとのことで、実際に本編中ではずっと細身のままだった。

映画版では前編では洋菓子、後編以降は日本での生活に慣れたのか和菓子を主に食べていた。
更に、原作では甘味しか食べていなかった彼がコンソメ味のポテチを食べるシーンもある。*2
もっとも、月が監視カメラで監視されている中ポテチ袋の中に液晶テレビを隠すトリックを使用していたので、月に対する挑発とも取れる。


●L座り

語る上で欠かせないもう一つの物はその特徴的な座り方。
素顔で登場する前は、座禅を組んでいたり、片膝を立てて座ったりしていたが、
素顔が出て以降は、椅子に座る時は膝を曲げて胸に抱え込むような独特の座り方(通称『L座り』)で通している。
簡単に言えば座面の上でしゃがんで膝を抱えている格好。ケツが浮いているので実は座れてすらいない。凄く疲れそうである。

東応大学の受験の際にもこの座り方をしており、試験官に注意されている。真似した読者も多いとか。
本人曰く「この座り方でないと推理力が40%落ちる」らしい。


●頭脳・身体能力


当然。頭の回転の速さや発想力も作中トップクラスで、時には月を凌駕していると思われる。
学力の面でも月と同じく東応大学の入試を全教科満点のトップ合格し、入学式で月と同じく新入生代表の挨拶をしている。
語学面でも、日本語、英語、フランス語、中国語、ドイツ語、ロシア語に堪能で各国のICPO関係者など難なく会話が可能。

瘦せ型で見るからに不健康そうな外見・姿勢から貧弱そうに見えるが、身体能力や運動神経も非常に高く、南米の格闘技であるカポエラを使った足技をマスターしており、月とフルコンタクトの喧嘩になった時にはこの足技で対抗している(なお、このカポエラを勧めたのは南空ナオミである)。
喧嘩になる前に月に殴られた時にもさほど痛そうな素振りも見せず「私、意外と強いですよ?」と嘯いていることから、技術だけでなく身体も鍛えていることが窺える。

スポーツにおいても、中学でテニスの全国大会二連覇を成し遂げた月と互角レベルの試合を繰り広げ、
それを見守るテニスサークルの面々を唖然とさせるなど、総じて運動神経は抜群のようである。*3
ちなみに、ワイミーズハウスに入って1時間もしないうちに、喧嘩を売ってきた上級生をフルボッコしている。

他にも、携帯やスプーン、カップなど、物を掴む時のつまみ上げるような仕草もまた非常に印象的。
映画版ではキーボードのタイピングをポチポチと両手の人差し指で行なっている。


○過去に解決した事件

Lが解決した事件の中で、もっとも有名な事件。
その名の通り、アメリカ・ロサンゼルスで起こった連続殺人事件で、男性一人・女性二人が何者かによって殺害されたという事件。
この事件には南空ナオミが解決に協力しており、この事件の最中にLはナオミからカポエイラについて聞いて習得。
Lはこれをきっかけとして、以後、探偵コードの一つとして『竜崎』を使用している。
なお、犯人は逮捕後、キラの裁きによって死亡した。

  • ウィンチェスター爆弾魔事件
Lが7~8歳のころにワタリと出会うきっかけとなった事件。
詳細は不明だが、Lとワタリはこの事件を解決したことで、第三次世界大戦が勃発するのを阻止した。
少なくともキラは、この件に関してはLに感謝するべきである。

  • 欧州バイオテロ事件
時系列・詳細共に不明だが、Lがエラルド・コイル、ドヌーヴの二つの探偵コードを勝ち取った事件であり、
この事件にはゲストとして、ワイミーズハウスの初代X・Y・Zである『 そそられし子どもたち(ラストアルファベット) 』が参戦している。
所謂、スーパー探偵大戦のような事件だったのだろうか…。

  • Lブランド事件
中米クリエラ共和国の難民救済のためのNPO組織『クリエラの月』の正体が、難民たちを利用して武器を売りさばく闇ブローカーであると発覚。
そして組織壊滅までの活動の全指揮をLが執ったことがきっかけで起こった事件である。
『クリエラの月』が活動を再開したとして捜査中だったFBI捜査官が拉致され、犯人側がネゴシエーターとしてLを指名。
この事件の真の目的は、捜査官を脱出させる過程で、Lの手で複数のトラップを解除させ、
そのデータをもとにLブランドと称してそれらのトラップを売り出そうとする犯人グループリーダーの企みであった。
事件はFBI捜査官と犯人グループのメンバーの一人であった人物の協力によって解決し、犯人グループのリーダーは逮捕後、キラによって獄中死した。



【活躍】

キラ事件の捜査に本腰を入れ、日本捜査本部と協力体制を取ってからは月をキラではないかと考え、
自分から捜査の目を外させようとする月と様々な頭脳戦を繰り広げてきたL。

ヨツバ編では、キラとしての記憶を失った月と共闘したこともあり、
元々強い正義感を持つもの同士、反発することもあったがお互いの力量を認め、戦友のような独特の信頼関係を築いたこともあったが、
最期は記憶を失った自分をも利用した月の策略によって死神レムにデスノートに名前を書かれ、心臓麻痺に襲われる。

そして、Lは死にゆく自分を看取る月の悪意に満ちた表情から、自らの推理が間違っていなかったことを悟りつつ、志半ばで倒れた。
以後、捜査本部における"L"としての立場も月が引き継ぐことになる。

こうしてまんまと月=キラに出し抜かれ、無念の死を遂げたLだったが、彼の遺志は彼の真なる後継者たちへ受け継がれることとなる。


●映画版

演ずる松山ケンイチ氏とって出世作ともいえる当たり役。喋り方も独特で、原作と同様に独特の存在感を放っている。
基本的な設定は特に変わらないが、一人でチェスを嗜むシーンがある。

当初は非人道的な捜査方針と冷徹さにより総一郎や松田の反感を買っていた。
しかし、ストーリーが進むにつれ総一郎の気遣いに心を許し、総一郎の正義感に対して敬意を表するようになる。
後に再び非人道的な捜査について苦言を呈されると「より多くの人の命を救うことができるかもしれない」と当初の彼からは考えられない発言を口にし、
総一郎たちとの捜査で人として成長したことをうかがわせた。

漫画及びアニメでは第三のキラ、火口の逮捕後に死したが、実写版では高田が第三のキラとなる。
そしていささか原作に合わせた展開で高田の逮捕後、ここから展開が大きく変わった。



●L change the world

実写映画版前後編の流れを汲み、『Lが月に勝利した世界』のその後を描いたスピンオフ映画。
キラ事件解決後、残り20日となった自身の余命があるうちにと片っ端から持ち込まれていた難事件を解決していたLの下に、発生したテロ事件の情報が舞い込む。
Lはこの事件を自分が残りの余命を全て注ぎ込んででも解決すべきものと考え、命をかけて解決するべく捜査を開始する。

しかし、作風が作風なだけに原作の様なLの強キャラっぷりは控えめにされており、ワタリを喪った事もあって結構苦戦する場面が多め。
刻一刻と余命のタイムリミットが迫る中、柄にもなく追い詰められるLの姿は中々に新鮮味がある描写である。

なお、物語冒頭でリュークから「お前なら月より上手くノートを使えるんじゃないか」と誘惑されるが、
「月くんのあれが…神の死に方ですか?」と一蹴し、遺されたノートを焼却処分する。
この展開から、Lは月に対して恨みの感情はほぼなく、むしろ哀れみを抱いていたこと、
そして、人間界にノートを持ち込み、彼の人生を狂わせたリュークに対し怒りを覚えていたことが窺える。






●実写ドラマ版

映画版とは違って山﨑賢人氏が演じる。

劇中世界最高峰の名探偵でキラのライバルという基本設定・立場は原作や実写映画版と同じだが、
偽名の『竜崎』を名乗らずにどこでも『L』を名乗る、「L座り」はしない、度を超えた甘党ぶりは見せずにゼリー飲料を愛飲する、
お笑いの動画をよく見ている、常に裸足だった原作とは違って靴を履いているなど、ドラマ版の月たち同様、原作に忠実だった実写映画版と比べて差異が目立つ。

また、ニアとは親しい関係にあり、二人で話している時には一人称が「俺」となって敬語も外れるなど、
原作と違ってニアが性別不明でやや女性寄りの性格である*5ことから、どこか兄妹めいた雰囲気を醸し出している。

流れは違えど、月の策略によって志半ばで死亡してしまうが、Lは自分が死んだ時に備えて予めニアを後継者に指名していた他、
自分の死後の展開を予想したビデオメッセージを遺しており、その命は尽きても最後まで月のライバルとして、彼を追い詰めた。

一方で、原作やアニメ版と同じか、それ以上に月に対して友情も感じていたらしく、
「流れる可能性は0.1%もない」と予想しつつも、それでも「月がキラではなく、真のキラに自分が殺された」というifの展開に備えて、
「月がキラでなかったことを喜び、彼を祝福する」というビデオメッセージも遺していた。



【主な台詞】


『さあ! 私を殺してみろ!!』

『正義は必ず勝つという事を』

『私はLです』

『私の初めての友達ですから』

『好きになりますよ』

『一回は一回です』

『…松田の馬鹿』

『やはり私の考えは間違ってなかった…が、…ま…』*6

『これでチェックメイトです!』

  • 実写版
『私にも犠牲にしてきた命があります。ですが今は、目の前の命を諦めたくない』

『どんな人間も、生きていればやり直すチャンスが残ります。それを奪う権利など、私にもあなたにもありません』

『たった一人の天才だけでは、世界を変えることはできない』

『もう少し、この世界で生きてみたくなりました』

『明日も、いい一日にしてください』

『私は親というものを知りません。でも夜神さん、あなたは立派な父親だと感じました』

『さようなら夜神さん。ありがとうございます』

【余談】

◆何故かアニメ『フルメタル・パニック! The Second Raid』第6話に自転車に乗りながら登場した。(只のそっくりさん?)
他にも月っぽい人や総一郎っぽい人、海砂っぽい人なども同じ場面に登場している。


◆映画版でLを演じていた松山ケンイチ氏は、映画版の宣伝も兼ねてアニメ版では死神ジェラスの声を担当していた。


◆テレビアニメ版でLを演じていた山口勝平氏は、「あなたの出せる声の中で一番低い声で演じて下さい」と要請された。
山口氏は「この声だけで演じてくれって、引き出しが少なすぎます」と弱音を吐くも、「だからこれから新しい引き出しを一緒に作りましょう」と励まされた。


◆作中最強キャラ?

原作者からも作中最高の頭脳の持ち主としては月ではなくLを挙げており、*7結果だけ見ればLは月に敗北した形になったが、実際に圧倒的な不利な状況から事件の真相にはほぼ辿り着いていたのも事実であり、Lが敗北した原因としてはレムという明らかにキラ側に肩入れしている死神の協力を月が得られていたことが大きく、月単体の力ではLに勝てなかった可能性も高い。仮にレムが海砂を見捨てていたらどうなっていたんだろうか‥‥?







ここに集った命がけのWiki籠りだけで見せてあげましょうよ

追記・修正は必ず勝つということを

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最終更新:2025年04月20日 11:37

*1 アニメ版では1982年

*2 後編でも捜査本部にポテチが何故か散らばっているが、これはL役の松山ケンイチの案。

*3 映画版ではこの設定はオミットされ、「運動は苦手」とはっきりと明言している。

*4 この時の偽ノートは相手がやや抜けている海砂であることから、ジェバンニ製のような精巧な代物ではないと思われる。

*5 演者も女優の優希美青氏である。

*6 この台詞の空白の部分について作画担当の小畑健は13巻で「が…ここは負けか…」と想像している。

*7 Lには月やメロのような煽り耐性の低さ或いは冷静さの欠如、ニアのような単体では行動不能な行動力の低さといった明確な弱点がない。

*8 少なくとも実写映画版ではこの名前を自分でノートに書き込んでいる。