ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン

登録日:2012/04/11(水) 21:22:44
更新日:2023/10/16 Mon 19:23:06
所要時間:約 11 分で読めます




ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョンとは2006年に発売されたPS2のゲーム。
ドラゴンクエストⅧ 空と海と大地と呪われし姫君』のスピンオフ作品である。
主人公は少年時代のヤンガスだが、ジャンルとしては『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』と同じローグライクゲーム。本作は不思議のダンジョンシリーズでお馴染みチュンソフトが開発には関わっていない。
ただし、本作には他のゲームにはない魅力がある(詳細は後述)。


【ストーリー】
これは、ヤンガスがまだ10才の頃のお話……。

パルミドに住む大盗賊・ヤンパーを父に持ちながらも、まだ幼い為仕事に同行させて貰えず、
くすぶった日々を過ごしていた少年ヤンガス……だがある日、ヤンパーが伝説の盗賊・カンダタのお宝だという不思議な壺を持って帰る。
その壺に吸い込まれたヤンガスは、ポッタルランドという精霊の住む世界へと誘われた。
この地の住民・ポッタル族を救い、大樹を復活させなければ元の世界へ戻れない……果たして、ヤンガスはポッタルランドの救世主となる事が出来るのか?


【登場人物】
ヤンガス
本作における主人公。まだ少年の為太っておらず、
オレンジの髪が覗いているが悪い目付きとトゲトゲ帽子は健在。ドラクエ8の時と違い無口。ガスゲスとは言わない。
あと何故かロト装備も可能。

ゲルダ
本作のヒロイン。まだ幼女だが下乳や腰周りの見える露出の高い服を着ている。
実に素晴らs……ゲフンゲフン、けしからん。
病気の母親を治す為にパデキアの根を手に入れるが……。
ヤンガスとのキスシーンは必見。

トルネコ
ご存知愛すべきピザにしてダンジョンマスター。
今回は残念ながらプレイ出来ないが、金庫番とセーブ役を務める。

○ポッピ
ポッタル族の少年。ヤンガスと友達になる。こらそこ緑ピクミンとか言わないの。
モンスターを預かってくれる。

○モリー
何故か壺に吸い込まれた一人。全く年を取っていない。
彼の持つ「モリーの壺」はモンスターを吸い込み仲間にする力がある。


ちなみにこれらの登場人物のナレーションは、なんと界王様こと八奈見乗児氏が一人で演じ分けている


【ゲームシステム】
まずゲームバランスは     豪     快    のヒトコトに尽きる。

良くも悪くもゲームバランスはよく言えばゴーカイ、悪く言えば(それこそ初代シレンばりに)大味なのである。


トルネコシリーズやシレンシリーズと比べ独自の要素が目立つ。
前作『トルネコ3』で物議を醸したレベル継続システムは一部を除き廃止。ステータスもドラクエ本編のように攻撃力のみならず守備力、運のよさなどが登場。
装備品の仕様も変更され、武器や盾の名前が装備するか識別するまで分からなくなったほか、新たな装飾品カテゴリとして「お守り」が新登場。
指輪とは別枠で1つ装備でき、これまでの指輪の一部がお守りに変更されたほか、指輪は一度に2つまで装備できるようになり、修正値が設定された。代わりに指輪の合成は廃止された。
また、ドラクエ8で実装されたテンションシステムを搭載。満腹度を消費してテンションを上げ、通常時よりも大きなダメージを与えられる。
このほか、装備品に「銘」(シレンでいうタグ)をつけ、冒険失敗時でも装備品が失われなくなるようにできるなど、全体的な難易度は易しめになっているが、その一方で「透視の指輪」に相当するアイテムや「インパスの巻物」がない、ワナが凶悪化しているなど、難しくなっている面もある。

さて、ヤンガスくんのスペックはと言うと…

  • テンションシステムで満腹度を消費する前提ゆえか、ハラヘリペースが半分に。つまり常時皮の盾を装備してるようなものである
  • ポポロと違って仲間は3匹まで*1とはいえ、かわりにポポロと違って盾も装備できるし、矢も撃てるし、巻物だって読める、ぶっちゃけ前作親子いいとこどり
  • そのモンスターと「がったいしようぜ」という意味深なネーミングの作戦で、追加攻撃から行動範囲拡大、果ては緊急脱出まで、モンスターのスタミナ*2の限り自由自在
  • ステータスに「うんのよさ」も追加され、レベル上昇につれ、改心率うなぎ登りに。

と、おそらく不思議のダンジョンシリーズで類を見ないトップクラスに強キャラである。単純なスペックでなら


しかし、だからと言ってヌルゲーかと言われると答えはノーであると声を大にして言わせていただく。
敵モンスターは、ダイレクトなダメージ以外は基本的*3に大人しくなった一方、その直接ダメージと言うのが…
  • 敵味方問わずモンスターが異常なダメージを叩き出す。
  • おそらく実際に体感するのはあやしの地下水道56あたりで、鉄の斧に鉄の盾と、いかにもいい装備ゲットできてウッキウキなところを、コロヒーローかコロファイターあたりの大斬りで即死と、(オーバーキルかジャストキルの違いこそあれど)さっそくニシキーンの悪夢再来プリーストやマージでもたぶん23発もあれば死ねる
  • うんのよさ実装はモンスターとて例外ではない。そのため実質シレン3で言えば全員真っ赤っかである。
  • 極め付けにドッグスナイパー2連射こそなくなったものの、銀の矢で四方八方から仲間諸共にハチの巣にするし*4
  • ゴールデンスライムはマダンテからイオナズンに、つまり単発威力こそ落ちれど実質撃ち放題*5になり、
  • ダースドラゴンに至っては、ダメージがデフォルトで80ざっと2に!しかも弧を描くように飛ぶので逆探知も困難な上、あやかちゃんのような透明キャラにも容赦なくヒットさせる猛烈なパワーアップを果たす。前述の吐き放題な仕様をいいことにたちまちヤンガスも味方も次々ヤキトリにしなさる

と、常時最終防衛ラインというか、ぶっちゃけ一周目からデッドリーモードやらされてるようなものである。
そのためいくらヤンガスがハイスペックでも、ちょっと緊張の糸が緩めば「」あるのみである。

一方でその暴力的なダメージを叩き出すのは味方モンスターも例外ではなく、それこそ…
  • 非力なはずシャーマンきめんどうしなどですらある程度鍛えて、ガンガンいこうぜ*6すれば、たちまちフロアじゅうのモンスターが蒸発していく
  • 当然攻撃力がもともと高いのとか、アイスビックルなどスクリュー持ち*7(しかもデフォルトで二回攻撃)などならもうそれこそ敵が可哀想になる勢いである。なんならモンスターハウス  だ  っ  た  もザラ。
  • ついでにガンガンいこうぜでしばらく時間おいてから、モンスターの様子を見れば、そのモンスターのいた部屋が踏破扱いになるので、それによる疑似レミーラ必須テクである。

おかげさまでヤンガスのやることと言えば、ヤリで罠をサーチしたり、ようがん石で敵や地形を爆破したりなど、破壊工作がメイン活動になりがちなのである。

また、盾の強さが実質に死にパラと化してるので
  • 盾は「盾の強さ」より「印の数」を優先し、最低でも3~4つは「ちからの盾の印*8」を付けないとまるでお話にならない。
  • 指輪はの指輪まもりの指輪、あるいはダブルの指輪マスト中のマスト。全員真っ赤なこの状況、もはややり過ぎではない。
  • 武器は離れて攻撃兼罠サーチの為ヤリ一択。ついでに乗せる系はリリパット系列にちからのたねドーピング、とにかく敵の接近を許さないのが大事になる

まず、持ち込み可能ダンジョンである限り、自殺願望をお持ちでない限りは絶対これくらいやっておきたい。てかやらんと話にならない
持ち込み不可能なら、とにかく敵を近づけないことだけを考えを絞る必要が出てくるし
仲間3だけ連れ込み可能なまぼろしの大雪道では…

  • 実質武器代わりのせる要員として、飛び道具も使えて、なおかつ単価の高い毒矢ゆえ路銀稼ぎもできる*9どくやずきん2体体制で、片方がつかれてきたら、もう片方にバトンタッチ、以下ループ。

は、もはや必須テクニックと化す。

また、インパスの巻物こそなくなったものの、モンスターの取得するインパスが壺に入ってない限り   全   部    識   別   と、今までのインパスの巻物でいうラッキーを常時引いてる状態と
こうなったら本作の豪快極まるゲームバランスをとことん骨の髄まで体感した方が吉である。

【仲間モンスター】
本作の特徴の一つ。運任せだったトルネコ3とは違い、HP減少(+αが必要なモンスターもいる)した所を「モリーの壺」に吸い込めば仲間になる。HPを削る際は相手の体力を1/4にする「クオーターの杖」や、ザキの杖の偽物道具だが対象のHPを1/5削る「サギの杖」を使うと便利。
モンスターは♂と♀がおり、モンスターズシリーズのように配合させて強力なモンスターを生み出す事も可能。魔石を使えば魔王だって連れて行ける。
ダンジョンから出る度にレベルがリセットされるヤンガスとは違い、仲間モンスターはダンジョンから出てもレベルがそのままとなる。
最初は信頼度が低い為壺の中から出てきてくれないが、
アイテムを与える事で信頼度が上がり、合体(ぶら下がる、乗る、融合する)して、普通では行けない場所も進めるようになる。

そして何より、本作のモンスター達は……

かなり個性的である。

以下はその一例。



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最終更新:2023年10月16日 19:23

*1 おかげでコロプチ全員集合が出来ない。そのへんコレクターにはすごくもどかしい。

*2 合体して一定ペースでたまる(のせる系はたまりにくく、つかまる系はたまりやすい。また、ターン処理の関係で鈍足はたまりやすく、倍速はたまりにくい。)ほか、特技使用ごとに(基本的に強力な特技ほど疲労が大きい)「つかれ」が溜まっていき、100%に達すると強制解除され、壺に戻ってしばらく出せなくなる。

*3 例として、バーサーカーは仲間の同士討ち、マドハンド系は足掴みや飛び道具を潜ってかわす能力、などがオミット。ただし、マドハンドが歩行能力獲得と言う別の意味でとんでもねーことが起こってしまったのだが。例外として、あの マ ク  ロ ベ ー タ は無作為に5つアイテムを呪うというとんでもねー特技をこさえるも、さすがにやりすぎとみなされたか野生出現ならずで、実質あってないようなモノ。

*4 しかも露骨に距離を取るので、こちらも接近して倒しにかかるのも困難。武器はヤリ優先になりがちな理由のひとつでもある。

*5 敵モンスターには疲れと言う概念がないという、初代ポケモンのビックリなインチキ仕様の所為。

*6 前作で言う「かってにしてね」だが、言い方が投げやり過ぎたのか、最終突撃命令という体で改名した模様。

*7 一定範囲・一直線上にいる敵に物理攻撃ダメージ。並んだ敵も半端なヤツラはこれ一発で蒸発する。

*8 受けたダメージから、0.1の印の数乗根だけ回復≒実質的なダメージカット。3つもあればざっと半分くらいは減らせる。

*9 これで聖域の巻物購入資金とかに充てていきたい。