NG騎士ラムネ&40

登録日:2010/08/18 Wed 03:19:40
更新日:2025/01/23 Thu 00:09:37
所要時間:約 6 分で読めます





俺は今、猛烈に熱血してる!



『NG騎士ラムネ&40』は、90年から91年にかけてテレビ東京系で放送されたロボットアニメ
『2文字アルファベットシリーズ』の記念すべき1作目で、この作品のヒットが後のシリーズにつながったと言っても過言ではない。

【概要】

80年代のリアルロボットブームが終焉を迎え、ロボットアニメが新しい流れに向かっていく中で製作された作品の1つ。主役メカのキングスカッシャーをはじめとした守護騎士たちは等身が低めのコミカルなデザイン。作風はギャグとシリアスを織り交ぜた明るい内容となっており、作中に登場する名前も「ゴクロー山」「アンナモンコンナ門」「スタン帆船・ウェスタンラリアット号」などダジャレや有名人からの引用が多い。

ベースとなる設定は勇者が邪神の復活を阻止するために冒険するというRPGのようなもの。さらに色々な作品のオマージュやパロディが溢れているのが特徴。特に「主人公とその一行が各地を回る」「毎回親玉からお仕置きされる憎めない悪役」などの要素はタイムボカンシリーズの影響が強く見られる。

他にも同時期に放映されていた「ふしぎの海のナディア」のナディアとジャンそっくりの人形が出てきたり、ダ・サイダーがクイーンサイダロンを呼び出すフォームが「巨人の星」の星飛雄馬を思わせるものだったりした。それが作品の雰囲気と上手く噛み合っている。

番組としては視聴率は良かったようだが、スポンサーのBANDAIが出していた玩具などの売り上げが芳しくなかった*1。そのため、当初の4クール予定を3クールに短縮(所轄打ち切り)となった。
しかしファンからの人気は高く、OVA・ラジオドラマ・小説などのメディアミックスがなされた。

また、あかほりさとるの出世作でもあり、他にも監督にねぎしひろし・メカデザインに中原れい・キャラクター原案に伊東岳彦などが制作に関わっている。

続編に『VS騎士ラムネ&40炎』がある



【あらすじ】

ゲーム大好きな小学生馬場ラムネは、ある日学校の帰りに10円でゲームソフトを手に入れた。
そのゲーム『キングスカッシャー』をクリアすると、テレビから出てきた少女ミルクによっていきなり別世界『ハラハラワールド』へ連れて行かれてしまう。
そこでラムネは、伝説の勇者ラムネスの血を引いている事を聞かされ、2代目勇者ラムネスとして妖神ゴブーリキの復活を阻止する為に、アドバイザーロボットのタマQ、ミルク・ミルクの姉ココアと共に冒険の旅に出発する。



【登場人物】※ネタバレあり!

本作の主人公で10歳の小学生4年生。上記の通り本名は馬場ラムネ。だが作中ではラムネスと呼ばれる。
明るく正義感が強い熱血漢で少々お調子者。「俺は今、猛烈に〇〇している!」が口癖でその時々の気分をストレートに表現する。
可愛い女の子に弱いのが玉に瑕で、OPでも描かれているように簡単にメロメロになってしまい、敵に付けこまれたこともある。
運動神経が良く頭も悪くないが、何も考えずに出たとこ任せな所もある。

ゲームか大好きであり、クリアする為には徹夜も厭わない。またOVAのDXではプロローグでエロゲをしていた。

決め台詞は「俺は今、猛烈に熱血してる!」。演じる草尾毅の代名詞的セリフになった。またラムネスを演じたことは草尾氏にとって転機となり、熱血系の役が増えたらしい。初々しく子供らしい演技であるが、草尾氏は当時20代半ばであり設定上小学生のラムネスを演じる上で色々と悩んだとのこと。

名前の由来は飲み物のラムネ。

  • ミルク (声:横山智佐)
フルネームはアララ・ミルクでアララ国の第3王女。10歳。桃色の髪と瞳、エルフのような長い耳が特徴。
性格は明るく元気だが、そそっかしく多少暴力的な所もあり王女っぽくはない。

またミルクを語る上で外せないのが凄まじい食欲である。その見た目からは想像出来ない程の食欲を持っており、蓄えてあった3日分の食料を平らげた後すぐさま消化してしまうなど常人の域を超えている。口癖は「グラッチェ、グラッチェ」

ラムネスの事をずっと好きだったようだが作中では本人も自覚しておらず、OVAのEXにて告白し恋人となっている。
声優の横山智佐は、今作が出世作で本人もミルクに対する思い入れは強い。
名前の由来は飲み物のミルク。

  • ココア (声:玉川紗己子)
フルネームはアララ・ココアでアララ国第2王女。14歳。
紫色の髪と瞳、長い耳、そして瓶底のグリグリ眼鏡が特徴。
本人は気づいていないが眼鏡を外すとそばかすが可愛い美人である。
この「眼鏡を外すと実は美人」という設定は時代を感じさせる。

またスタイルも良くOVAのEXではバスタオル1枚の胸の谷間を、漫画のEX1ではパンツ1枚のトップレス姿を披露している。

非常におっとりかつのんびりな性格で口調もかなりスローテンポ。だが頭の回転は早く、作中に登場する乗り物はほとんどがココア作。さらに神出鬼没な敵の出現する位置を電卓で瞬時に弾きだしたこともある。
口癖は「ラムネス~、のんびりしてる場合じゃありませんことよ~」。
名前の由来は飲み物のココア。

  • タマQ (声:神代知衣)
勇者ラムネスをサポートするアドバイザーロボット。「~だみゃあ」という語尾が特徴。
大福のような丸っこい見た目で弾力がある。普段はラムネスの肩の上に乗っている。
戦闘中はラムネスによくアドバイスしてくれる。

守護騎士をカプセルに変えて体内に保持しており、頭の穴からメタルコインを入れる事によりカプセルを吐き出す。1度一気に複数枚コインを入れられた時は涙目で吐き出した。
恋人に同じアドバイザーロボットのウレPがおり、恋心を寄せる。OVAのDXでは子持ちに。

ドン・ハルマゲ配下の戦闘隊長。あまり見えないが15歳。
見た目は悪くないのだが、お調子者でダジャレを連発する残念なイケメン
自身のアイデンティティとも言える寒いダジャレを所かまわず飛ばし、笑ってくれないと逆ギレしてマシンガンを乱射する困った性格。作戦に失敗すれば処刑すると言い渡された回でもダジャレは止めず、筋金入りであった。ちなみに彼のダジャレ好きにはある理由がある。(後述)

実は伝説の勇者サイダーの血を引いており、ラムネス達と共にゴブーリキを倒す使命を持っていたが、それを危惧したドン・ハルマゲに子供の頃に攫われ、ラムネス達と敵対するように教え込まれた。
味方になって以降は、ラムネスと張り合いながらも打倒ゴブーリキに協力する。
作中に発言する「やぁってやるぜ!」はもちろん某獣戦機隊のパロディ。
ラムネスのアストロコマに対抗するためにバレリーナの恰好をして回転したことがある
名前の由来はダサい+飲み物のサイダー。

初参戦となったスーパーロボット大戦NEOでは中断メッセージを三枠も使ってダジャレを披露し、多くのプレイヤーの覇気を著しく低下させた。
その一方で獣神ライガーのリュウ・ドルクが仲間になる際に熱い台詞で彼を援護するなど、格好いい姿も描かれた。

ドン・ハルマゲの配下である少女。秘書らしいがそれらしい事は特にしてない。
ダ・サイダーの相棒にしてお目付け役存在。彼のダジャレにはいつもウンザリしている。
松井氏の色気のある演技も相まってとてもそうは見えないが設定上は16歳。
暇さえあればいつでもどこでも化粧をしている。
多少ケバ目だが美人であり、変装を駆使して色気でラムネスを良く罠に嵌めていた。

実は本名はアララ・カフェオレであり、誘拐されたアララ国第1王女で、ミルク・ココアと共に先代勇者とゴブーリキを封印した聖なる3姉妹の子孫である。*2

またダ・サイダーのダジャレ好きの原因はレスカにあった。誘拐されて間もない頃感情を表に出さないレスカをダ・サイダーがなんとかしようとした結果、反応があったのがダジャレだったからである。
(ちなみにレスカはダジャレ自体が面白かった訳ではなく、一生懸命なダ・サイダーを見て笑っただけ)。ダ・サイダーとはお互い素直になれないながらも中々良い関係。
名前の由来はレモンスカッシュの大阪風略称と飲み物のカフェオレ。

  • ヘビメタコ (声:TARAKO)
ダ・サイダー専用の蛇型のアドバイザーロボット。語尾に「じゃん」をつける。
普段はダ・サイダーの肩パッドの中に入っており、原理は不明だが左右のどちらからでも出てくる。
造ったのは悪の親玉であるドン・ハルマゲだがそれにしては人間臭く一途。
自身をウチと呼びダ・サイダーをダーリンと慕う。彼の寒いダジャレに理解を示す数少ない存在でもある。レスカとは逆に犬猿の仲。
ダ・サイダー達が味方になった際、あっさりと制作者を裏切り寝返った。
さらにレスカから疑われようとも敵と接触してチャンスをうかがうなど健気に尽くす姿もあった。

50歳。妖神ゴブーリキ復活を目論む悪の魔導士。
そのためにダ・サイダーとレスカをけしかける。
守護騎士に呪いをかけて悪の手先とすることもできるなど強大な魔力を誇る。

部下の失敗には厳しく、自身が製作したお仕置きロボによってこっ酷い制裁を加えるのが毎度のお約束。

正体は実体化したゴブーリキの魂で、復活後はゴブーリキと一体化する。
ダ・サイダーに何度かドン・マルハゲと言い間違われている。その際怒りを露わにしていたことからハゲ頭で本人も気にしている模様。

名前の由来はハルマゲドン。

  • 妖神ゴブーリキ
伝説の邪神で、名前の由来は黒いアイツ
2本の角、大きな翼、長い尻尾を持つ禍々しい見た目をしている。悪魔と竜を掛け合わせたような赤い姿は邪神に相応しい威容である。

ドン・ハルマゲと一体化する事で並外れたパワーを発揮するが、作中では復活直後な事もあり若干打たれ弱い。やむを得ず無理やり復活させたために攻撃はともかく防御に難があり、ダ・サイダーの捨て身の一撃によって大きなダメージを負う。

だが元ネタ通り非常にしぶとい。千切れた上半身と下半身を自力で繋ぎ合わせるなど驚異的な生命力を持ち、何度も復活する。


守護騎士


ゴブーリキを倒す為に必要なロボット。全部で8体いる。詳しくは項目参照。



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最終更新:2025年01月23日 00:09

*1 8体の守護騎士のうちアッサームとゼンザインは金型の流用が効くデザインにもかかわらず未発売に終わっている

*2 この設定は打ち切り決定後の後付け。耳が長くないなどミルク・ココアと異なる見た目は作中でも突っ込まれていたが、呪いにかかっていた事にして後から統一している。