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飯塚昭三

登録日:2023/01/13 Fri 17:21:00
更新日:2026/08/30 Sun 15:22:36
所要時間:約 9 分で読んじまいな!




飯塚(いいづか)昭三(しょうぞう)は、日本の俳優、声優、ナレーター。


プロフィール

生年月日:1933年5月23日
没年月日:2023年2月15日
出生地:東京府(現:東京都
出身地:福島県磐城市(現:いわき市)
血液型:O型
最終所属:シグマ・セブン

来歴

小学生時代から高校卒業まで母の実家のある疎開先の福島で過ごす。
小学生の頃はスポーツに夢中であり演劇に興味はなかったものの、高校一年生の頃に仮装行列の出し物で「ゾウの前足」を演じたことをきっかけに演劇部に入部した。

高校卒業後は日本大学芸術学部演劇学科へ進学。劇団を結成し全国各地で演劇を上演し、卒業後も劇団仲間で公演を続けていた。

その後、洋画の吹き替えに出演したことで声優としての道も歩むことになり、以降もテレビアニメから特撮に至るまで様々な作品で声優として出演。

1988年、野島昭生、政宗一成らと共に東京俳優生活協同組合からシグマ・セブンへ移籍。シグマ・セブン関連の声優塾で主任講師を勤めた他、2007年からは専門学校アートカレッジ神戸にて「飯塚ゼミナール」を開講するなど、若手育成にも力を注いでいた。

2010年代まで第一線として活動を続け、80代とは思えない迫力のある演技を見せていたが、2020年前後からは杖を付くようになり、大きな声を出しづらくなる。また、逞しかった風体も痩せ気味になるなど加齢による衰えが見え始める。
こういった体力の低下などが重なってか、それまで担当していた『忍たま乱太郎』の稗田八方斎役を筆頭に主要な役柄を降板。負担の少ない仕事であれば時折単発としてこなしていた*1が、声優としては実質的な引退状態となった。

2022年3月には「東京アニメアワードフェスティバル 2022」でアニメ功労部門を受賞。

その後は所属事務所の養成所で講師を担当するなど後進の育成に力を入れていたが、2023年2月15日に急性心不全のため死去した。89歳没。
2022年末に公開された『カールじいさんの空飛ぶ家』のスピンオフ『ダグの日常』におけるカールじいさん役が最後の仕事となった。

特色

多くのアニメ・特撮において悪役・敵役・黒幕を演じてきた、日本を代表する「悪役声優」の一人として知られる。

東映特撮番組と縁が深く『仮面ライダーシリーズ』、『メタルヒーローシリーズ』、『スーパー戦隊シリーズ』で悪の親玉役などで多く出演した。
中でも『人造人間キカイダー』のハカイダー役が特に有名だろう。当人も初の「二枚目悪役」ということで当時はどう演じればいいか悩んだものの、現在まで強い思い入れがある役だったという。

彼の声優活動としてのルーツともなった吹き替えにおいても様々な役を演じた。彼の吹き替えといえば『特攻野郎Aチーム』のコングことボスコ・アルバート・バラカス役が一番に挙がるという人も少なくないはず。

その野太く凄みを利かせた低い声を活かし、悪のボスや怪人のみならず『機動戦士ガンダム』のリュウ・ホセイや『ドラゴンボール』の人造人間8号など善良なキャラクターを演じることも多い。リュウを演じることになった際には、それまで悪役を中心に演じてきた中で「温厚な18歳の青年」という役を演じるのに苦労したとの事。

『リロ・アンド・スティッチ』のジャンバ・ジュキーバや『ロックマンシリーズ』のトーマス・ライト、『クラッシュ・バンディクーシリーズ』のネオ・コルテックス、『スーパーロボット大戦シリーズ』のビアン・ゾルダークなど天才科学者役を演じることが多い。

長い経歴の中で主演を担当することはほとんどなかったものの*2、2009年公開の『カールじいさんの空飛ぶ家』で、主人公・カール・フレドリクセン役を演じた。

死去した雨森雅司や曽我部和恭、和田文夫、渡部猛、内海賢二、小川真司、八奈見乗児から持ち役の一部を引き継いでいた。

人物像・エピソード

声優活動の傍ら舞台俳優として出演する若手声優に対しては、「声優の仕事がないからといってその穴埋めとして舞台に立つことはやって欲しくない。」「舞台に立つ以上は真剣に取り組んで欲しい。」という持論を唱えている。

『人造人間キカイダー』のスピンオフ作品『人造人間ハカイダー』のハカイダー役は、当初は原作通り昭三をキャスティングを想定していたものの一旦白紙になった。後にスタッフから再度「やはりオーディションを受けて欲しい。」との要請が彼の下へ来たため応じたのだが、オリジナル声優としての尊重を感じられない不遜な態度に憤慨し、自ら役を降りたという。

前述の通り様々な悪役を演じヒーローと戦ってきた経歴から、ファンの間では「悪の帝王」と呼ばれることもある。また『人造人間キカイダー』ムック本の編集者から「30年間地球と戦い続けた男」という称号を送られている。この事は当人も嬉しそうに語っていた。
『TVチャンピオン・〜悪役王決定戦』では、「300回以上も地球の征服・人類絶滅をもくろみ、その都度ヒーローによって葬り去られた悪の権化」として紹介された。

こんな数々の異名とは裏腹に、本人は非常に剽軽で大らかな人柄であり、多くの役者からの人望が厚い。
大の駄洒落好きだったらしく、インタビューを受ける度にほぼ必ず昭三の駄洒落が紙面を飾ると言われていた。
吹き替えの現場でも駄洒落を何度もかましてはスタッフに「3回ダジャレを言ったらつまみ出す」と冗談混じりで注意された上に、その3回も僅か5分で使い切ってしまったほどである。
ガンダムのイベントにリュウ・ホセイ役として出演した際は「マチルダさんが死んだ時はあんな悲しんだのに俺(リュウ)は全然だもんな(要約)。」と不満を述べ、アムロ役の古谷徹にリュウの死を悼む台詞を読ませたこともある。

「これまでに何度も地球を征服しようとした罪滅ぼし」として、ボランティア活動にも積極的に参加していた。

冷酷で残忍な悪役を多数演じ、それぞれに強い思い入れがあったが『フランダースの犬』で演じたアンソール(パトラッシュの元飼い主だった金物屋で、パトラッシュを虐待していた)だけは、自身が犬好きであることや演じたせいで子供に嫌われたことから「この役だけは好きになれない。」と語っている。

ミスター味っ子』や『忍たま乱太郎』などで昭三との共演が多い高山みなみは彼を実の父親のように深く慕っていた。

内海賢二とは「昭ちゃん」「賢坊」と呼び合うほど親交が深かった。2013年に賢二が死去してからは、同年10月に放送された『はじめの一歩』第3期で、それまで彼が演じていた鴨川会長役を引き継いだ*3

主な出演作品

テレビアニメ

特撮

映画

OVA

吹き替え

ゲーム






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最終更新:2026年08月30日 15:22

*1 キカイダー50周年記念のハカイダー音声時計などではインタビュー付きで出演。

*2 『アストロガンガー』では作品の象徴かつタイトルを冠するガンガーを演じたが、この作品の主人公は厳密には星カンタローである。

*3 後に高齢により降板し、ソーシャルゲーム『FIGHTING SOULS』では佐藤正治が演じている。