山ン本五郎左衛門(ぬらりひょんの孫)

登録日:2011/09/13(火) 23:26:04
更新日:2019/02/07 Thu 20:20:10
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あるところに大商人がおりました 金も女も自由自在…

欲しいものがなくなった男は全ての畏を手に入れて

仏様や神様のような存在になりたいと思いました


しかし残念なことに

その野望は畏をすすって生きる

妖怪どもにつぶされてしまいました……


恨みを持って死んだ男は自らが怪談となり…

奴良組を滅ぼすまで決して滅びぬ

妖怪と―――

なったのです


その妖の名は

魔王・山ン本五郎左衛門

山ン本五郎左衛門(さんもとごろうざえもん)とは、漫画『ぬらりひょんの孫』の登場人物。
本編より昔、江戸時代に生きていた元人間。


【概要】

人間の頃は、花魁の帯を箸で摘むほどの巨体かつ肥満体。材木の買占めや蜜柑の輸入で巨利を得、贅の限りを尽くした。
創作した怪談を広めて人々の畏を「百鬼の茶釜」に集め、それを国の要人に飲ませて虜にする事で世界を牛耳り、
果てには畏を自らに集めて生きながら神仏になろうとしていた。
また創作怪談を描き、それを実体化させる事が出来たため怪談は実体験となり、尾ひれを付けながら瞬く間に広まり畏も順調に集まっていた。

性格は下衆の極み。自らの野望のために人を殺める妖怪を幾つも生み出したり、一目惚れした女を手に入れるために女の家族や親戚を平気で皆殺しにする
ただ危機意識は欠落しており、対立する鯉伴の暗殺を命じて生死を確認しないまま(鯉伴の血が付着したまげを見ただけ)要人達を集め百物語を開催。
鯉伴や奴良組の襲撃に際しても屋敷の結界や創作妖怪を過信して返り討ちにあい狼狽してしまうなど突発事態に対応できない。
その性格は後の部位妖怪達にも受け継がれ命取りとなる。
鯉伴を撃退すべく最後の百物語で最強の妖怪を生みだそうとしたが、今まで作った創作妖怪がどれも脆弱だった事から、遅まきながら自身の百物語の欠陥に気づき発動を躊躇った時に追いついた鯉伴に驚き二階から転落、瀕死の重傷を負うが鯉伴への怨みから遂に自らの名を百物語に書き込み「奴良組を滅ぼすまで決して滅びない」屋敷よりも巨大な妖怪に成り果てた。
江戸の街を自らの身体から産まれた妖怪らとともに蹂躙し江戸を恐怖に陥れたが、最期には黒田坊を鬼纏(まと)った鯉伴によって打ち倒された。
しかし、身体から産まれた妖怪達は意思を持ち、倒され本体が地獄に落ちた山ン本の残骸の中から赤子状態の山ン本の脳が柳田や残党に回収されるなど完全には倒されていなかった。

尚、百物語の使用法や茶釜やドクロの数珠の入手先は安倍晴明の子孫、御門院家から供与されたと思われる。



【江戸百物語組】

山ン本が結成し、彼から生まれた部位妖怪達が再編した百物語で怪異を生む妖怪組織。
本部は深川の山ン本邸(旧山ン本邸)。
かつては黒田坊も茶で洗脳され所属していた。

部位妖怪

圓潮(えんちょう)
部位:口
「あたしはただ…怪談を語りたいだけの男ですよ」
噺家のような姿の言霊使い。目にはハイライトが入っておらず、不気味な印象を与える。
部位妖怪達の中で実質的なリーダーの働きをしている。
真の目的は"鵺の再誕"を語る事、そのために御門院家と通じ山ン本を裏切る。

◇鏖地蔵(みなごろしじぞう)
声:茶風林
部位:左目
「現世では鏖地蔵とお呼びください。"山ン本"は百にわかれておりますゆえ…混乱いたしますからな」
羽衣狐率いる京妖怪の一人。自らの催眠能力を使って他の京妖怪を騙し、恰も昔から居たかのように振舞っていた。←気持ち悪い奴だな
リクオに倒され死亡。
明言されていないが、おそらく幹部。

狂画師 鏡斎(きょうえし きょうさい)
部位:腕
「柳田サンあんたさ~~~俺の趣味知ってんのな」
浅黒い肌のロリコン。
描いた絵を本物にする事ができ、創作怪談を絵にする事で妖怪を生み出す。
女性の服を破って背中に絵を描く変態素晴らしいヤツ。
リクオを九相図の呪いで腐らせようとし、瀕死寸前まで追い込むも最後は失敗し切られる。

◇悪女野風(あくじょ のかぜ)
部位:十二指腸
「それよ、その姿、その肉が食べたかったのよーーー!!」
現代ではケバい悪食なおばさんだが、産まれたときは腸がそのまま妖怪になったような醜い姿。
全身に口があり、鞭のように体を振り回して人間を喰らうが凄い悪臭を漂わせている。
現代では「悪食」という二つ名を持った他、人に擬態できるようになったことで悪臭も抑えることが可能になった模様。
組の先陣を切る形でリクオに接触、周囲にいた人間を襲った事でリクオの逆鱗に触れ倒された。

檄鉄の雷電(げきてつ-らいでん)
部位:骨
「オレは全部骨で出来てるんだぜぇ!!どうだぁ?カッコイイだろう!?」
がっしりした体形の大男。怪力の持ち主でノリは良いが、人間に指図されるのを嫌う。
全身が骨で出来ており、とても頑丈でリクオの斬撃も通用しなかった。骨を一本の腕に集中させ蛇腹状に巨大化させた"龍の腕"で戦う。
同じように変形させた足と、龍の腕で相手を挟み潰す"双龍の牙"でリクオを殺そうとするも、特撮の中ボスよろしく、新必殺技の餌食となり死亡。

蠱惑の珠三郎(こわく-たまさぶろう)
部位:面の皮
「ボクの正本を乱しおって……人間のくせに…あ死ねぇ!!」
歌舞伎の女形のような中性的な容姿をしている。
特殊な皮を被って他人に変装する能力を持ち、衣服や声まで完璧にコピー可能。変装時の皮を他者に与える事も出来る。
また自分を主役にした舞台を造りだしその中で絶大な強さを発揮する領域型妖怪としての能力も持つ
毛倡妓に変装してリクオの母・若菜の暗殺を企むも首無に阻まれて失敗、奴良組本家の妖怪達に捕まり、最後は魔王化した山ン本に吸収される。

◇三ツ目八面(みつめやづら)
声:広田みのる
部位:脳
「滾るのう…」
奴良組の傘下「三ツ目党」当主として奴良組に潜入中。正体は亡骸から出てきた赤子で山ン本の脳。
実は地獄の山ン本本体と思念を共有し、体の各部位を統括している言わば山ン本本人の受信機。
各部位が死ぬ度に痛みが返ってくるため苦しみがかなり来る。
畏を集め新たな体の完成を待ち望んでいたが、圓潮に致命傷を負わされる。

○魔王の小槌(まおうのこづち)
部位:心臓
現在の所唯一妖怪ではない部位。刀の形をしており、斬った妖怪の妖力を吸って攻撃力を増す。

○山ン本の鼻
単行本のおまけページで明かされた部位妖怪。
その正体は柳田の耳のイヤリング。
妖怪というより心臓と同じ器物のような存在で、怪談・都市伝説の類を嗅ぎ分け見つけ出す力を持つ。

◇その他部位妖怪
土踏まず
歯茎
踵骨
三半規管
内臓脂肪
眉毛
左手小指
胸筋
右アゴ

これらは山ン本五郎左衛門が妖怪となった時、本体から蕩け出て生み出された妖怪である。

【その他】

◆切裂とおりゃんせ
現代における百物語組トップバッター。
全身に包帯を巻き、大正・昭和期の憲兵のような軍服を着た大柄な妖怪。
一人称は「小生」で、語尾に「〜であり〼(マス)」と付ける癖があり、錆びてボロボロになった巨大なハサミを扱う。
『とおりゃんせの歌』に誘われ細道のカゲに入った者を、自らの畏によって造られた異界に無条件で引き込み、畏れた者の顔を切り取って閉じ込めている。
恐怖に歪んだ犠牲者の顔をコレクションするのが趣味で、マントの裏には犠牲者となった女性の顔がびっしりと並ぶ。
猩影を鬼纏(まと)ったリクオによって討たれ、犠牲者は成仏された。

◆□□□村
村に迷い込んだ人間を最初は手厚く迎えてその後隙をついて惨殺し、「祝祭」と称して村人総出で犠牲者を貪り食らう。
その正体は村そのものが1つの妖怪であり、本気になると村人全員が融合して巨大化する。
所謂都市伝説に出てくる「謎の村」が妖怪化したもの。ただしそこまで頭は良くない。
竜二とゆら、さらに遊び半分で村を訪れた竜二の高校のクラスメイトたちをも襲おうとするが、竜二お得意の嘘を交えた策略に翻弄され続けた上にゆらの式神破軍によって滅された。
立派だった村は跡形もなく消え、噂の根源となった、人骨と鞄が隅に置いてある小さな一件の廃屋だけが残った。

◆地下鉄の幽霊少女
鏡斎のロリコン趣味の産物その1。
4時44分発の地下鉄浮世絵線の4号車に出没する少女の幽霊。
鳥居をモデルにしたため容姿は鳥居そのもの。少女に魅入られると廃駅に連れて行かれ、そこにある無数のロッカーから、44秒以内に幽霊の本体となった鳥居を見つけ出さなければならない。
見つけることが出来なかった場合、その場で殺されてしまう。
元ネタはコインロッカーベイビーの都市伝説。
鳥居は千羽様の一件で助けてくれた黒田坊を追っていた時に柳田に捕まり、鏡斎によって囚われに身に。幽霊少女の噂が広まり、親友の巻まで犠牲になりかけたところを「<呼ばれて来た>」と黒田坊が救出し、幽霊少女は成仏された。

◆件(くだん)
牛の胎内から生まれ、生まれた直後に人の言葉で未来を予言して死に、その予言は決して外れないと言われる人面牛の妖怪。
日本の滅亡を予言し、それを防ぐための手段としてリクオの暗殺を指示した。

◆滝夜叉姫
鏡斎のロリコン趣味の産物その2。
再び鏡斎が鳥居と出逢ったことでテンションの上がった鏡斎が作った妖怪。
般若の面のような顔を持ち、巨大な薙刀を操る巨体の女妖怪だったが、ぶっちゃけた話、鏡斎が奴良リクオんお九相図を描くための時間稼ぎとして生み出した妖怪である。
モデルは名前と同じ滝夜叉姫から。リクオは畏を断ち妖怪だけを斬って鳥居を救出。


◆青行燈(あおあんどん)
山ン本の脳の新たな体のため、圓潮により作りだされた巨大な鎧型の妖。
超高速のカウンターと口からビームを放ち、ダメージを受けても言霊を載せた畏により直ぐ回復するチートな畏兵器。
動力源の茶釜を破壊され、リクオの一撃で撃破される。
しかしその残骸は瀕死の脳が喰らい、地獄の山ン本の怨念が増大し魔王山ン本が復活。
だがあっさり倒される。

柳田(やなぎだ)
百物語組の幹部。山ン本の『耳』。
「ボクはお前の怪談はキライだよ…なぜだろう…鼻につくから哉」
各地で噂を蒐集する(顛末を見届け報告する)役割を担う。
厳密には山ン本の肉体から生まれたのではなく、江戸時代編にて山ン本の部下として付き従っていた妖怪。
忠実な部下であり、山ン本を敬愛していたため、正気を取り戻して奴良組についた黒田坊を裏切り者と称して深く憎悪している。
左耳に鈴のついたピアスをしていて、語尾には「~哉(かな)」とつけて喋る。
百物語組解散後は、いずれ山ン本が復活すると言って走って逃亡。
初登場時は妖しい風格のイケメンだったのだが、最終的に残念なイケメン化した。


【劇中での活躍】

☆現代では妖怪〈件〉の予言や今までに流し続けた噂を媒介に圓潮の言霊を使い東京都の全ての人間を煽動し、リクオを襲わせる鬼ごっこを発動。
しかし杜撰な作戦、7人の幹部の足並みの乱れ、奴良組に潜入していた脳が新たな肉体、青行燈を受領するため現場を離脱したことによる情報伝達の遅れで新しい畏を得たリクオを過小評価してしまいリクオ達に各個撃破され完全に劣勢にたたされる。
しかし言霊使いである圓潮が居る限り洗脳は解けないために両陣営ともに膠着状態だったが"鵺の再誕"を目論む御門院と結託していた圓潮の裏切りにより脳は殺され、青行燈もリクオに撃破され、逆上した地獄の山ン本は怨念で魔王化するもリクオに止めを刺される。
実はこの一件で地獄で他の怪談を乗っ取るまでに進化しており、柳田曰くいつか復活するらしい…のにファンから羽衣狐様や土蜘蛛の復活フラグとみなされる。


【余談】

元ネタは「稲生物怪録」という江戸時代の物語に登場する同名の魔王。
同じ魔王である神野悪五郎と「勇気ある人間の心を100人へし折る」という競争をしていた。
しかし、86人目として目を付けた稲生平太郎は30日にも渡って五郎左衛門の刺客や怪異を退けつづけ、五郎左衛門の幻術にも耐える。
ついに五郎左衛門は負けを認め、その勇気をたたえて自分を召喚する小槌を平太郎授けた。
後に平太郎は化け狸の総大将・隠神刑部を眷属もろとも封印する、という偉業を成しいる。




追記・修正は百物語を続けながらお願いします。




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