ポップコーン

登録日:2012/09/03(月) 18:44:14
更新日:2025/05/30 Fri 13:17:06
所要時間:約 4 分で読めます




ポップコーンとは、アメリカ生まれのスナック菓子である。

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≪概要≫

乾燥させたコーンの粒を炒って水蒸気を利用して膨張させたもの。
この時のコーンは今のスーパーで売っているスイートコーンではなく、「ポップ種」という皮が硬い種を用いなければならない。
スイートコーンでは爆発しないためポップコーンにはならない。

今日では映画館や遊園地やゲームコーナーといった場で目にすることが多い。
特に映画館ではもはや定番だろう。
それ以外ではスーパーにアルミの薄っぺらいフライパンにコーンを入れた物がよくぶら下がっている他、スナック菓子として袋入りのものが売られている。

ハローキティの♪
焼きたてのポップコーンはいかが?
  /\_ヘ/ヽ
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 土 ● o ● 土 __
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≪歴史≫

ポップコーンの起源はトウモロコシの発祥地アメリカで、
先住民が焚火の所へトウモロコシの粒を放り投げはじけ飛んで外に出たものを食べていたことに由来するといわれている。
滅茶苦茶効率が悪いとか言っちゃいけない
その後渡来した西洋人によりヨーロッパへとポップコーンの製法ごとトウモロコシが渡っていったが…
当のヨーロッパでの主食はコムギとジャガイモだったためなかなか馴染まず、
トウモロコシは食用にすることはなく主に家畜の餌として定着してしまい広まることは無かった。

ところがどっこい、その後訪れた世界恐慌により物価がグングンと上がっていく中ポップ種のトウモロコシは値段が一定してぶれなかったことから、
アメリカの映画館では安価なお供として注目されはじめ、それが定着して世界中に広まり今日に至る。
昔はガラの悪い客は館内で物を投げちらすのが珍しくなかったため、どこに投げても物を壊さず掃除も簡単なポップコーンが選ばれたそうな
またポップコーンは安いだけじゃなく、食べる時の音が出にくく、大量生産もそこそこ容易で、
20倍近く膨らむため原料の備蓄に優れていることも映画館でのブームの一因となっている。

≪作り方≫

完成品を購入するよりも、コーンを買ってきて調理するほうがコストパフォーマンスが高い。そのため自宅で作成するご家庭も少なくはない。
油をひいた底の深めなフライパンや鍋にトウモロコシを入れ強火で炒った後蓋をかぶせ弱火で蒸す感じにして時々ゆすり、弾ける音が無くなってきたら完成。
大した手間が無くとっても手軽で簡単である。




…とでも思っていたのか?
そう、作り方を見ればいとも簡単にできそうな雰囲気だが、これが結構難しい

初心者が作ろうとすれば、膨らまないままの真っ黒いコーンができたり、膨らんだはいいが焦げ付いて炭味のポップコーンができてしまう場合が多い。


まず注意すべきは蓋は決して取らないこれが最重要
何か中から音がする…。ちょっと中の様子見に行ってくる」なんて厳禁である。
弾けた勢いであっという間に台所に散らばっていく。
そんなに中身が見たけりゃ透明な蓋を買おう。

次に火加減。
焦げる原因となるのは強すぎるによることが多い。
オリーブオイルやバターをしっかり加えて、極力蓋をした後は強火にしすぎないこと。
ただ弱すぎると今度は不発弾が出てしまう。
なのでやや強めの中火くらいにしてしっかりフライパンを振ってやると、焦げや不発の双方を防げる。
次々と破裂し始めたら火を消して予熱で弾けるのを待とう。

最終手段として電子レンジを使う方法もある。
耐熱性の皿と蓋の中にトウモロコシ入れて電子レンジにかけるだけ。
非常に簡素だが的確な方法である。
ただし注意すべきは耐熱性の物を使用することである。
面倒だからと普通の皿にラップをかけてやるとラップは破けお皿が指パッチンした後のようになるぞ。


作るのは難しいがパチパチ弾ける音に凄い勢いで飛び出してくるポップコーンは作っていて面白い食べ物である。

≪味付け≫

一番オーソドックスであり昔ながらの味。
家庭で作る際も一番多いと思われる。

  • バター
塩に溶かしバターをかけたもの。
塩に+αしただけなため塩の注文でバターをかけるかの選択になりメニューとして消えつつある。

  • キャラメル
カラメルをからめたしょっぱくない甘い味。遠くからでも甘い匂いが漂ってくる。
出遅れて登場したにもかかわらず塩と同等の定番の地位を築いている。
全体にからめてコーティングしたものや、出来上がったものにカラメルソースをかけるものなどがある。

  • カレー
カレーパウダーをまぶしたもの。
あまり見かけなくなった。

  • チーズ
チーズに塩胡椒を加えて混ぜ合わせたもの。
まだまだマイナーながらも密かに支持されている。

他にもチョコやストロベリー、ペッパー等場所により多々あるがそこは割愛。

≪余談≫

海外のネット掲示板ではよく「ポップコーンある?」といった書き込みがある。これは「俺は傍観者に徹するぞ」という意味のスラング
議論が白熱していたりスレッドが炎上する様を、ポップコーン片手に傍観して愉しませてもらうぜ!という宣言である。
日本では馴染みがないし、あちらでも乱発すると煙たがられるので気を付けよう。

脚本家の浦沢義雄氏は、『ルパン三世(2ndシリーズ)』124話「1999年ポップコーンの旅」(1980年)と『バッテンロボ丸』(1982年~1983年)劇場版(46話「お化けを飼う少女ユメコ」)にて、ポップコーン製造機が動力のロケットなる珍妙な乗り物を作中に登場させていた。
エンジンを起動させると煙の代わりにポップコーンが舞う愉快な余波があり、ルパンの方では諸事情で宇宙ならぬ地底に突っ込むオチだったが、ロボ丸の方では無事宇宙に出る事に成功…したと思ったら材料のポップコーンを一部他の奴に喰われてしまいあえなく落下してしまった(一応後半ではまた空中に舞っていたが、人を大量に網で吊るしたせいでまた落下した)。

ポップコーンシュリンプという料理がある。
むきエビに薄く衣を浸けて揚げたフリットで、ファミレスやピザ屋などのサイドメニューで見かける。
小ぶりなサイズと香ばしい衣でポップコーンのように次々と手を付けてしまうことからその名がついた。


追記・修正はアツアツのポップコーンで口の中を火傷した人にお願いします。

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最終更新:2025年05月30日 13:17