狂戦士の魂

登録日:2011/08/31 Wed 10:28:46
更新日:2025/04/17 Thu 04:30:46
所要時間:約 5 分で読めます




『狂戦士の魂(バーサーカー・ソウル)』とは、遊戯王アニメオリジナルエピソードであるドーマ編で、ATMこと闇遊戯が使用したカード。

アニメでの活躍


ATM曰く効果は

手札を全て捨て、効果発動!
こいつはモンスター以外のカードが出るまで、何枚でもカードをドローし、墓地に捨てるカード。
そしてその数だけ、攻撃力1500以下のモンスターは追加攻撃できる

カードテキストとして書き起こすと以下の様になる。

狂戦士の魂(バーサーカー・ソウル)
速攻魔法
効果発動時、手札を全て墓地に捨てる。
デッキからモンスター以外のカードが出るまでカードをドローし、ドローしたカードは全て墓地に送る。
攻撃力1500以下のモンスター1体を選択し、そのモンスターはこのカードの効果で捨てたモンスターの枚数と同じ数だけ追加で攻撃できる。

ただし、劇中では1枚ずつ捨てては追加攻撃を行っている。まあ遊戯王にはよくあること。

劇中では第162話でHA☆GAに対して使用する。

《DNA改造手術》と《虫除けバリアー》のロックと《毒蝶-ポイズン・バタフライ》の効果の前に、思わぬ苦戦を強いられるATM。
焦る遊戯に追い打ちをかけるようにHA☆GAはAIBOの魂を閉じ込めたカードと称したリアルに入手困難なあのレアカードを破り捨てるなど度重なる挑発を行っており、ATMの逆鱗に触れていた。

そんな虫野郎に対し魔導戦士 ブレイカーで《虫除けバリアー》を破壊し、ようやく反撃に出る。
だが、ATMのLPは残り500。エンドフェイズを迎えれば毒蝶の効果で0。
HA☆GAのLPは、ブレイカーの直接攻撃を受けても2200残っていた……

HA☆GA
「なぁんてね。
これでお前のモンスターは全部攻撃を終了。
 ポイズンバタフライの効果でお前のライフは0だ!
 ひゃーっはっはっはっは! やったー!
 オレの勝ちだーーー!!」

勝利を確信するHA☆GA……

だが、そこでATMは言い放つ!



ATM「何勘違いしているんだ…!?」

HA☆GA「ひょ?」


ATM「まだオレのバトルフェイズは終了していないぜ!!!」

「なーに言ってんだ
 もう、お前のモンスターは全部攻撃を終了したじゃないか!」

(♪クリティウスの牙)



「速攻魔法発動!狂戦士の魂(バーサーカーソウル)!」

「狂戦士の魂?」


「手札を全て捨て、効果発動!
 こいつはモンスター以外のカードが出るまで何枚でもドローし、墓地に捨てるカード。
 そして、その数だけ攻撃力1500以下のモンスターは追加攻撃できる!」

「攻撃力1500以下……はっ! あの時……!」

※ブレイカーの攻撃力が魔力カウンター使用の魔法カード破壊と自分が使用した罠カードで下がっていたことを思い出すHA☆GA


「さあいくぜ!まず1枚目!!」

「ドロー!!モンスターカード、クイーンズ・ナイトを墓地に捨て…」

「魔導戦士ブレイカー…追加攻撃!!!」

「ヒギャアァァァァァ!!!」

「2枚目ドロー!!」

「う、うぅ……」

「モンスターカード!!(幻獣王ガゼル)」

「あ、ああ……!」

「ヒィヤァァァァァァァア!!!」


2回の連続攻撃で2200あったHA☆GAのライフを削りきる。
そう、ATMはこの時点でHA☆GAに勝利していた

だが、しかし……
「3枚目!モンスターカード!!(ビッグ・シールド・ガードナー)」

「グゥワアアアアアア!!!」

「ドロー!モンスターカード!!(磁石の戦士γ)」

「ブァアアアアアアア!!!」

「ドロー!モンスターカード!!(磁石の戦士α)」

「ウェァアアアアアアア!!!」

「ドロー!モンスターカード!!ドロー!モンスターカード!!(この2枚は裏面しか映らず)」

「ギャアイェェェエ!!!」


怒り狂ったATMはまさかの攻撃続行。7回もの追加攻撃を行う。

力尽き膝をつくHA☆GA。だがATMはドローを止めない。

「ドロー!モンスターk……」

杏子
「もうやめてーっ! 遊戯ー!」

「HA☆NA☆SE!」
杏子の制止も振りほどこうとするが、


「とっくに羽蛾のライフは0よ
 もう勝負はついたのよ!」

と説得され、ようやく落ち着きを取り戻す。
最後に引いていたのは《ブラック・マジシャン・ガール*1
奇しくも、ラフェール戦で射出し敗因の一つとなったモンスターであった……

連続でドローしたモンスターの数はなんと8枚積み込みかな?
なお、ブチ切れた時のATMはデッキに置かれた順とか物理的制約を無視し自分が引きたいカードを好きに引ける能力があるので、仮に杏子の制止がなければデッキのモンスターカードを使い切るまで何回でも延々と「ドロー!モンスターカード!!」を繰り返したことだろう。

この一連の流れはとても有名で、遊戯王は知らないけどこのシーンは知ってるという人もいるだろう。
中の人の鬼気迫る演技力もあり、ファンからも(ネタ込みで)人気が高い

ちなみにこのシーンで流れるBGMクリティウスの牙」は処刑用BGMとして知られている。

なお、「もうやめて!〇〇のライフは0よ!」と一緒くたに言うのは誤り。
上記にもある通り、「もうやめて、遊戯!」「HA☆NA☆SE!」「とっくに羽蛾のライフは0よ!もう勝負はついたのよ!」というのが正しいやりとりである。


追記・修正は連続攻撃を止めてからお願いします。


-それっておかしくないかな?-









さて、魔導戦士 ブレイカーの項目を見てみると疑問に思うことがあるだろう。

「あれ?
 魔導戦士 ブレイカーの攻撃力って1600じゃ?」

そう、選択されたブレイカーの本来の攻撃力は1600なのである。

それが何故1500になっていたかと言うと……

HA☆GAが発動させた罠カード《むしばみ》のお陰で攻撃力が100減少していたからである。
(むしばみはあまりにもしょぼいバーン効果*2に加えて、ご都合主義でフィールドの全てのモンスターの攻撃力をたった100ポイントダウンさせるもの)

結果的に、HA☆GAは自らのカードの効果で敗因を作ってしまったことになる。

この時、遊戯の場にあった《毒蝶-ポイズンバタフライ》は《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》と似た性質を持つアニオリカードで、エンドフェイズ時にコントローラーに500ダメージ与える効果を持つ。
《むしばみ》で遊戯のLPは700→500に減ったので、このターンの内にトドメを刺すつもりで発動したのだろう。

返しのHA☆GAのターンになってから発動できていれば、勝っていたのはHA☆GAの方ということになる。

プレミ説もあるが、遊戯が「狂戦士の魂」を握っているか羽蛾には知るすべがない以上、結果論だろう。
そもそもこんな微妙カードを採用してるのが失策というのはおいといて



追記・修正お願いします。


-ドロー!! モンスターカード!!-






待たせたなマハード!!

遊戯王OCGにおいて

2003年7月1日の初登場から実に11年経った2014年5月17日
アニメキャラの使用カードを収録した『コレクターズパック-伝説の決闘者編-』にて、

OCG版『狂戦士の魂』が収録された。

その効果はこちら。


狂戦士の魂(バーサーカー・ソウル)
速攻魔法
「狂戦士の魂」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドのモンスターが直接攻撃によって相手に1500以下のダメージを与えた時、手札を全て捨てて発動できる。
自分のデッキの一番上のカードをめくり、それがモンスターだった場合、そのモンスターを墓地へ送り、相手に500ダメージを与える。
その後、モンスター以外がめくるまでこの効果を(最大7回)繰り返す。
めくったカードがモンスター以外だった場合、そのカードをデッキの一番上に戻す。


TF版でもそうだったが、「追加攻撃」は処理をしやすいようにバーンダメージに変更されている。
だがどういうわけか、そのダメージは500としょっぱいものに固定され大幅に弱体化。
その上回数制限までつけられてしまっている。

効果テキストだけを見ると「効果を7回発動する」ように見えなくもないが、
実際は1回目を発動した後に「7回」繰り返すので、最大でめくれるカードは8枚。
つまり、杏子に止められるところまで効果に含まれたという認識でいいのだろうか。
回数もちょうど8回で一致している。

ちなみに最大で与えられるダメージは500×8=4000である。
素の状態のヤリザ殿でも、自身の直接攻撃を含めれば5000ダメージを与えることができる。

原作効果のままだと運次第とは言え最大12000と言うオーバーキルになってしまうので、弱体化するのは仕方ないのだろう。
まあOCG版の効果でもアニメのライフ4000制なら十分すぎる数値だが……
(なおアニメでの羽蛾のライフは残り2200だったので、こっちの効果でも削りきれる)

ちなみにこの効果で相手ライフが0になった場合、その時点でデュエルは終了すると言う裁定が出ている。
残念ながらアニメのようにライフ0の相手にダメージを与え続ける事はできない、

……が、海外のTCGの方では相手ライフが0になっても一連の処理が終わるまでデュエルは終了せず、相手ライフが0になった後も、モンスター以外をめくるか8回目のダメージを与えるまでダメージを与え続ける事ができると言う裁定になっている。
つまり杏子に止められるまで延々と「ドロー(じゃないけど)!モンスターカード!」が出来るのだ!
何故日本は裁定が違うのか。
その後、2015年に変更され、現在ではOCGと同じ裁定になっている。


現実でドロー!!モンスターカード!!をやりたければ、通常モンスター限定だが「凡骨の意地」でも使おう。
やり過ぎると手札にバニラが肥えるだけだが、ターンエンドの手札破棄で墓地を肥やせる。

他にやり方はいくらでもある気はするが、気にしてはいけない。



ちなみに、初期のカードにバーサーカーなるネーミングの怪しい見た目のヤツがいたような気もしなくもないが、
別にこれといって本カードとの特別な関係性は全く欠片たりとも見受けられないような感じである。



ちなみにちなみに、このカードはOCG化に先駆けてタッグフォースシリーズで使用可能であった。
アニメさながらドロー!!モンスターカード!!ができるぞ!

ちなみにこんな効果。
狂戦士の魂(バーサーカー・ソウル)
速攻魔法
自分のバトルフェイズ時に自分フィールド上に存在する
このターン直接攻撃を行った攻撃力1500以下のモンスター1体を選択し、手札を全て捨てて発動する。
自分のデッキからカードを1枚ドローして、お互いに確認しモンスターカードだった場合、
そのカードを墓地へ送り相手ライフに選択したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。
モンスター以外のカードをドローするまでこの効果を繰り返す。

きちんと相手のライフが0になっても追加攻撃できます。とっくに相手のライフは0よ!

ただし、こちらでも追加攻撃ではなく、選択したモンスターの攻撃力分のダメージを与えるようになっている。
また、カードの処理がルール上終わらないのでこの追加ドローでデッキを全て引ききると引き分けになってしまう。


なに勘違いしているんだ...
俺の追記・修正はまだ終了してないぜ!

この項目が面白かったなら……\HA☆NA☆SE!/

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最終更新:2025年04月17日 04:30

*1 余談だが、レベルが5になっているという作画ミスがあった。

*2 自フィールドのモンスター1体につき100。