凡骨の意地

登録日:2020/9/18(金) 13:28:10
更新日:2020/09/30 Wed 18:35:03
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魔法カード発動! 凡骨の意地!!


凡骨の意地とは、遊戯王オフィシャルカードゲームに存在するカードの1枚である。
初出のパックはかのカオスが初登場した3期6つ目の「混沌を制す者」。

●目次

テキスト

永続魔法
ドローフェイズにドローしたカードが通常モンスターだった場合、
そのカードを相手に見せる事で、自分はカードをもう1枚ドローする事ができる。

第3期以降再収録されていないため、当時の形式のままになっている。
効果はいたってシンプル、ドローフェイズに通常モンスターをドローした場合、相手に見せてもう1枚ドローするというものである。
特筆すべきはこの効果、回数制限がない。つまり、通常モンスターを引き続ける限りどんどん手札を増やすことが可能なのだ。

加えてトリガーとなるドローはカード効果によるものでもよいので、「強欲な瓶」「八咫烏の骸」などでドローフェイズに新たに引いたカードが通常モンスターなら、そいつを見せることで追加ドローできるのである。
「リロード」などで複数枚を一度にドローした場合、その中の一枚に通常モンスターが含まれていれば追加ドローできる。

引いたカードは相手に公開しなければならないが、通常モンスターは公開したところで情報アドバンテージの損失がほとんどない。「手札誘発の類がない」と悟られる可能性もあるが、それを引いても利益の方が大きい。
加えて通常モンスターは再利用の手段が豊富にあるのも強み。
さらに現在では通常ペンデュラムモンスターが存在するため、モンスターばかり溜まって処理できない、という事態も減った。


ただし昔のテキストであるため、読み取れない処理がいくつかある。

まずタイミングを逃す可能性があることである。

何?「場合」の任意効果ならタイミングを逃さないのではないのか!?

「場合」と書いてあるが、まだ「時」と「場合」の差異がない時期に作られたカードのため、このカードの効果は実は「時の任意効果」である。コンマイ語に慣れているなら真っ先に通る道であるが、簡潔に言うとドローの後に別の処理が挟まるとタイミングを逃し、追加ドローできない。
これはドローの後に手札を戻す処理が入る「ゴブリンのやりくり上手」、除外が入る「凡人の施し」であり得る事態である。

また、このカードが複数発動している場合、通常モンスターを1枚ドローすれば3枚分チェーンを積んで3枚ドローできる。
だが、同様の理由でチェーン1・2で効果が処理される3枚目・2枚目は次の「凡骨の意地」によるドローが挟まるためタイミングを逃すのである。

また勘違いする人も少ないと思うが、当然ながら自分のドローフェイズでしか効果を使えない。相手のターンにトラップでドローして加速、なんてことはできない。

なので、現在のテキスト形式に直すとこんな感じになる。

永続魔法
(1):自分のドローフェイズに通常モンスターをドローした時、そのモンスターを相手に見せて発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。

「場合」から「時」に変わっているため、旧テキストとはかなり感じが変わるがニュアンスとしてはこちらの方が正しい。

問題点と活用法

大量ドローが見込めるカードであるが、問題点が三つある。
一つは永続魔法であること。このカードは自分のドローフェイズでしか効果が使えないため、1ターン相手の除去を防がないと何の意味もなくなるのである。
この点は「マジック・ガードナー」や「遮攻カーテン」を併用することである程度軽減できる。

もう一つはドロー加速を行った場合、通常モンスターが手札にたまること。
まさにそれを目当てにしたカードなわけだが、通常モンスターは漫然と手札に貯めてもすぐには活用できない。
特殊召喚するにも素材にするにも別のカードのサポートがいるわけだが、仮に「通常モンスターたくさん+それ以外のカード1枚」という手札になってしまったら動くに動けない。

三つ目はこのカードを採用するデッキはその都合上、通常モンスターの比率が増えることである。
最悪のケースとしては、手札に通常モンスターばかり溜まって肝心のこのカードが一向に引き込めない、という事態も普通に発生しうる。

このため、以下のようなカードと併用することが望ましい。

  • リロード
速攻魔法。手札を全てデッキに戻し、同じ枚数分ドローする。
凡骨の意地とのコンボ用としてもっとも有名なカードであり、膨れ上がった手札をこれで交換することで質と量を同時に高めることが狙える。ドロー中に使えば止まってしまった連続ドローをさらに加速することも可能。
後ろ向きな使い方としては凡骨の意地を一刻も早く引き込みたい時に使うこともできる。

  • 手札抹殺
通常魔法。リロードと同様手札の質を高めることに使えるが、こちらは墓地を一気に肥やせる。ただしドローフェイズに使えないのでトリガーにはなれない。
通常モンスターはリアニメイトが容易であるため、往年の【バニラ蘇生】のように大型をいきなり呼ぶことも可能。

  • 打ち出の小槌
通常魔法。手札を任意の枚数選んで戻し、同じ枚数分ドローする。
上記2枚同様に凡骨の意地で増えた手札の交換に使用する。
速攻魔法ではないので連続ドロー再開には使えないが、こちらは手札を任意に選んで交換できる為、戻したくないカードがある場合でも柔軟な手札交換ができるのが強み。

  • 手札断殺
速攻魔法。お互いに手札を2枚捨て、2枚ドローする。
「速攻魔法」「墓地肥やしができる」「(枚数固定だが)捨てる手札を任意に選べる」と、上記3枚を足して3で割ったような効果になっている。
用途は上記3枚と同様だが、ドロー枚数が少ないのが難点。

  • 通常ペンデュラムモンスター
通常モンスターである以上、これらも当然ドロー加速のトリガーになる。
スケールさえ揃えば手札に溜まってもペンデュラム召喚で大量展開できるのが強み。
特にイグナイトやメタルフォーゼとの相性が良好。

エクゾディアパーツは5枚中4枚が通常モンスターでこのカードの対象になる。
このカードを採用し特化したエクゾディアデッキは【凡骨エクゾ】と呼ばれる。
イグナイトやメタルフォーゼもデッキ圧縮要員として使われ、裏の手であるビートダウンやパーツ回収が行える。
通常モンスターとこのマジックを詰め込めば一応成立するため、ゲームWorld Champion Shipなどでもこのデッキを使うキャラクターが登場している。

  • フュージョン・ゲート
フィールド魔法。手札またはフィールドの素材を除外して融合召喚できる。
上手く大量の通常モンスターを抱え込めれば、そいつらを素材にどんどこ融合できる。ジェムナイト、メタルフォーゼ、それこそ始祖竜ワイアームも問題なし。
これに特化したデッキが【凡骨融合】である。ただしこの使い方だと素材の通常モンスターの再利用は難しくなることに注意。

  • パワー・ボンド
ご存じ表サイバーの切り札。機械族を融合し、そのターンの終わりに元々の攻撃力分ダメージを受ける代わりに攻撃力を倍加する。
モンスターを機械族に寄せ、サイバー・ドラゴンを投入することで超攻撃力のキメラテック・オーバーを呼ぼうという【凡骨融合】の亜種【凡骨パワー・ボンド】で用いられる。

  • ダーク・ドリアード
ペンデュラムモンスター。召喚・特殊召喚時にデッキから地・水・炎・風、四属性のモンスターをデッキトップに仕込む。本来は【ローレベル】において「魔の試着部屋」とのコンボで使うものだが、凡骨の意地ともむろん共存可能。
どうしてもギャンブルになる凡骨ターボにおいて、その確実性をある程度カバーしてくれるのが一番のメリット。
手札を一気に5枚増やせると考えれば非常に意味のあるコンボで、通常ペンデュラムには四属性が全部揃っているのも◎。


ちなみにこれはロマンの領域だが、「神の恵み」とのコンボも存在。永続トラップという奇襲性、ライフ・アドバンテージという軽視されがちな要素に絡むこともあって意外と成立する。
ここに「ビッグバンガール」が加わればバーンダメージでの勝利も理論上は可能。


類似カード

漆黒のトバリ
永続魔法
ドローフェイズにドローしたカードが闇属性モンスターだった場合、
そのカードを相手に見せる事で、そのカードを墓地に送る。
自分はカードをもう1枚ドローする事ができる。
闇属性用。範囲が非常に広い上に使いやすいはずなのだが、墓地に送ってその後の処理でドロー、という処理が足を引っ張る。
当然手札は増えないし、墓地に送らなければドローできないので複数枚あってもドローできるのは1枚だけ。
ただしこちらとの併用は可能なので、エクゾディア本体を引いてもブースト可能というのが強み。墓地に送るから後でサルベージしないといけないが。

光神テテュス
効果モンスター
星5/光属性/天使族/攻2400/守1800
(1):自分がカードをドローした時、そのカードが天使族モンスターだった場合、そのカードを相手に見せて発動できる。
このカードがフィールドに表側表示で存在する場合、自分はデッキから1枚ドローする。
天使族用。フェイズを問わずドローした時に発動するので、手札抹殺などでも追加ドローが行える。
自分自身をドローしても追加ドローが行えるが、上級モンスターなのでどうやって場に出すかというのが問題。
宣告者などと相性がいいので天使族カテゴリが出てくるとすぐ注目されるが、手軽さに欠けるために今一つ主役にまで上り詰められない存在でもある。
そうなったら制限入りもあるが…

ちなみに、全てに引っかかってくれる「闇属性」で「天使族」の「通常モンスター」は「死の沈黙の天使 ドマ」と「光をもたらす者 ルシファー」の2種類しかない。
必ずどれかが反応しないので、あえてどれかを切って偏らせるのがいいだろう。

元ネタ

原作・アニメDMで海馬が城之内に対してつけたあだ名「凡骨」が元ネタ。イラストの人物は城之内を意識したような外見である。
海馬はしょっちゅう小バカにする意図で使用しているが、言葉自体の意味は「平凡な人」「普通の人」である。

さらにこの他、城之内に対するあだ名の一つ「馬の骨」から来た「馬の骨の対価」も通常モンスターに絡むカードであったことから、現在では「凡骨=通常モンスター」の図式が成立している。社長の嫁も当てはまるのは有名な話。
実際にゲーム作品では「馬の骨の対価」ともども城之内が使用した際にセリフが用意されている。

ただ肝心の城之内は通常モンスターこそ使うが、基本的には効果モンスターと魔法・罠のコンボに各種ギャンブルカードを絡めて戦うため、アニメでもゲームでも彼のデッキとはあんまり相性が良くない。
王国編だったら結構バニラがいるのだが。

ちなみに関連カードは以下。

  • 馬の骨の対価
通常魔法。効果モンスター以外のモンスター1体を墓地に送ることで、2枚ドローする。
ジェムナイト・パールなど「効果も効果外テキストもないモンスター」ならば該当するのでむろん通常モンスターでもOK。
ただしトークンは場を離れると消滅、ペンデュラムモンスターはそもそも墓地に行かないためコストにできないことに注意。

  • 凡人の施し
通常罠。2枚ドローし、その後手札の通常モンスター1枚を除外する。
描かれている人物は「凡骨の意地」で戦っている青年と同一人物。「天使の施し」の調整版というべきカードだが、凡人ゆえか墓地肥しではなく除外、ドロー枚数も2枚である。
「補充要員」をチェーンすることで一気に手札を4枚増やすというコンボも存在。


原作・アニメにおいて

原作では登場していない。
アニメDMではKCグランプリ編にて遊戯が持つカードとして登場、ドラゴン族の通常モンスターばかり集めたデッキを持つ少年・リックにプレゼントされた。
その後、某没落貴族の横やりでドームに閉じ込められ、レベル最強のデュエルコンピューターと戦う羽目になったリックに代わって彼のデッキで参戦した闇遊戯が使用。

手札・ライフともギリギリの状況でこのカードを引き当てて発動、次のターンで合計6枚のドラゴンをドローするとともに7枚目で《スピリット・ドラゴン》をドロー。
攻撃力7000まで跳ね上げてサイコ・ショッカーを粉砕し、見事勝利を飾ったのであった。*1

この時闇遊戯の使ったコンボを再現したデッキが【スピリット・ドラゴン1キル】である。
とんでもない大博打デッキな上にコンボパーツが揃いにくいが、決まれば爽快。

余談だが上記のとおり、「凡骨」は城之内に対する海馬からのあだ名であるため、発動時には城之内本人が「凡骨だとー!?」とリアクションを飛ばした。
ドームの外に出た後にも「なんであんなの持ってたんだよ」と聞かれたが、闇遊戯は「あれは、その……」と返答に窮した末「後は頼む!」と表遊戯に押し付けて逃げた
闇遊戯の貴重なコメディシーンである。その後の遊戯のリアクションを見る限り、城之内に似ているという印象は持っていた様子。

本田「まあいいじゃねえか、凡骨でも役に立ったんだからよ」
城之内「テメェまで言うか!!」

↓その後

城之内「海馬ー! テメーのとこのミスでえらい目にあったんだぞ!」
海馬「わめくな凡骨!」

ちなみに表遊戯はもう一枚このカードを持っており、闘いの儀に備えてデッキを組んでいるシーンで確認できる。
ただ遊戯もアテムも基本的に通常モンスターは大型で、下級は効果モンスターばかりなので、やっぱり相性はあまり良くない。


ドローフェイズに未完成項目をドローした時、相手に見せることで追記・修正できる!

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最終更新:2020年09月30日 18:35