サバイバー(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2011/07/03 Sun 00:06:23
更新日:2024/06/30 Sun 08:12:48
所要時間:約 6 分で読めます





サバイバーとは、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する最弱の能力を持つスタンドのことである。


◆概要

登場(?)したのは第6部『ストーンオーシャン』7巻の懲罰房棟編。
徐倫シャワーと称して看守二人に消化用放水ポンプから水をぶちまけられたところからその攻撃は始まった。

テキトーに談笑しながら放水を続け、徐倫が苦しんでも辺りが一面水浸しになってもお構いなしの看守たち。
そんなとき、バルブを締めそこなった看守(ソニー・リキール)がもう一方の看守(ヴィヴァーノ・ウエストウッド)に水をかけてしまう。

リキールはウエストウッドに謝るも、少し腹を立てた彼は文句をたれつつ無意識のうちに軽くドツいてしまった。

それに対し、もうリキールも「今オレあやまったじゃん」といいながらやり返す。
それに対してウエストウッドも……とドツき合いを繰り返すうちに、なぜか肉が裂けて骨が折れても関係ナシの殺し合いに発展。

これに勝利してハイになったウエストウッドは「ファイトクラブだ!!」などといいながら独房の囚人たちを解放、懲罰房棟にて大乱闘騒ぎを引き起こした。


<= TO BE CONTINUED...

◆スタンド

スタンド名‐『サバイバー』
本体‐山小屋の主人、グッチョ

破壊力‐E
スピード‐E
射程距離‐E
持続力‐C
精密動作性‐E
成長性‐E

姿は小型で円盤状、それでいて顔のついたヒトデ(?)のような感じ。
そして先に明示した通り、このスタンドは最も『弱い』能力を持つスタンドである。

正確にはプッチ神父DIOの会話の回想にて、

「DIO 君が出会った「スタンド能力」の中で一番「弱い」能力ってどんなヤツだい?」

という疑問に、DIOが

「『サバイバー』と名付けたスタンドが最も『弱い』 だが手にあまる」

と返答したことによる「DIO様お墨付きの最弱のスタンド」という評価を得ているスタンドである。


ただ、DIOがサバイバーを「最弱」と言ったのは、純粋なスペックが低いだけでなくその能力の使いどころがあまりに限定されるためだろう。


ではその能力とは何か?それは「ほんのちょっとの電気刺激で人間を怒らせる」
それだけ。

順を追って説明すると、
①スタンド使いの脳内から「怒り」という感情が出て、微弱な電気信号(7/100V)となって体内の神経細胞を伝わり地面に流れ出る(このエネルギーがサバイバー)。

②地表を伝って対象のもとへ行く(このとき地面や靴が濡れていないと電導しにくくなり、機能しない。さらにこの攻撃は無差別)。

③脳内(大脳辺縁系)をほんのちょっとの力で刺激することで、対象の闘争本能を呼び醒ます。


それとサバイバーの攻撃を受けたものには、いくつかの追加効果が付与される。

①身体能力が全開になる。
これに関しては火事場の馬鹿力リミッター解除を参照するといいだろう。

②戦闘相手の「強い」ところが「長所」として見えるようになる。
具体的には相手の最も優れた筋肉が、服や皮膚を透過して「美しく輝いて見える」とのこと。
逆にダメージを負った部分はドス黒く見える。

③スタンド能力を最大限に引き出す
これはスタンド使いが影響を受けた場合。
上記の放水のほんの数時間(もしくは一日)前にスタンド使いになったウエストウッド看守は、徐倫との戦闘中にスタンド能力(プラネット・ウェイブス)が覚醒。
自分の長所として理解し、フル活用して徐倫を殺す寸前まで追い込んだ。


怒らせるだけなのでいわゆる精神操作ではないし、ダメージもない。
純粋に能力が弱いスタンドなら、それこそ3部でDIOの部下が操っていた「ラバーズ」や、4部の「チープ・トリック」、5部の「トーキング・ヘッド」、7部の「ヘイ・ヤー!」もいい勝負である*1が、その中でもサバイバーの扱い難さは群を抜いている。
上記の能力の場合、敵にスタンドを取りつかせて人質を取る、等の駆け引きを能動的に仕掛けられるが、サバイバーではそれすらままならない。
何しろ、サバイバーの能力者自身が敵と交戦する状況を想定すると、身体能力と闘争心が強化された敵が意気揚々と自分に襲い掛かって来るという、自滅を招く結果にしかならないのだから。

しかし、一度怒り闘い始めた者同士は、基本的に相手が死ぬまで半永久的に闘い続ける。たとえそれが味方同士であっても紳士であっても。
「君がッ死ぬまでッ殴るのをやめないッ!」

DIOでさえ当時すでに多数のスタンド使いを配下に組織を築き上げていたこともあって、「手にあまる」とその存在を危険視していた程。
何せ一度でも闘いが始まれば、DIOのカリスマは元より「肉の芽 」を配下の脳内に埋め込んだとしても制御できるか怪しく、組織の内部崩壊は避けられない。
さらに配下には不死身の肉体を持つDIOにとっても致命的な能力を持つスタンド使いもいるため、DIO自身も命の危険に晒される可能性さえある。
ジョースターエジプトツアー御一行様どころかジョースター家との因縁が途切れていない事すら認識していたかどうかも怪しく、敵らしい敵もいなかった当時のDIOが、このスタンドにデメリットしか見出せないのも無理のない話である。
興味を示したプッチにスタンドをDISC化させて譲り渡したのは、有効利用できそうな時が巡ってくるのを待つのなら、無力化した上で遠方の友人に預けておくのが最も安全な保管方法であると判断したからと思われる。


◆本体

最初のスタンド発現者はフランス・ロレーヌ地方の山小屋の主人。
彼はある日6人の登山客を小屋に招き入れた際、一人の女性客から体臭を侮辱されたらしい。
翌日下山しようとした彼らはサバイバーの能力によって格闘、全員が降りきる前に死亡した。

ちなみに彼の周囲では幼少期から喧嘩が絶えなかったらしい。なので、もしかしたらそのときから既にスタンドが発現していたのかもしれない。

プッチによって能力をDISC化され奪われたことだけは判明しているが、他のDISC同様抜き取られた元本体のその後の動向は一切不明である。むしろこんな使えないスタンドを抜き取ってもらえて解放されたことで幸せな人生を歩んでいるかもしれない。

オ…オレは草になりたくないだけだ…
あ…あ はう はう
お願いだ 恐ろしい


懲罰房棟編での本体はグッチョという囚人。アニメ版での声優は下野紘
彼もまた幼少期から他人をいらつかせる才能を持っていたため、プッチの眼にとまり、山小屋主人のスタンドだったサバイバーのDISCを入れられてスタンド使いとなった。
しかし本人のめぼしい活躍はなく、隠れていたところをアナスイに見つけられ、命乞いをする……が、ダイバー・ダウンによって魔改造を施され、露骨な肋骨トラップとなって放置された(このとき戦闘不能となり、サバイバーは解除された)。

さらにその後、22年間待ち望んだことがついに始まってテンションの上がったプッチに普通のCD(ヘンデル作「メサイヤ」ガーディナー指揮'82年録音)を頭に挿入され、無理矢理賛美させられた。
その後のグッチョについては一切の描写がないため不明であるが、エンポリオにより懲罰房棟の囚人で生き残ったのは徐倫だけと語られていたので、結局死亡した可能性が高い。
何とも哀れなヤツである……。


追記・修正はサバイバーを有効活用が出来る人がお願いします。




バシュッ バシャッ

「まったく なんでぼくが冥殿の洗車の手伝いをしなきゃなんないんだよォ~」

「いいじゃないのアイン たまにはさァ   お」

 ●__●    〝 ̄ ̄ヽ
∂/ノノ))ヽ   (ハヘノヘヘト、)
∝リ冥∀殿)   リ゚△゚レ0|
 (   つ=・゚:⊂(_(_⊂ノハ
 | | |  ・。゚<」」」」>ハ
 (_)_)   。゚,しソ_
  ビチャアーz_!

「おっと悪ィ このホース摘むときちょっと固いんだ 本当ゴメンよ」

「気をつけてよォ~~~ 着替えはサーバーまで戻らないとないんだからさー」

ドスッ!(⊂=

(リ冥Α殿)

「  なぁ…なんでドツくんだ? 今オレあやまったじゃん わざと水かけたわけじゃあないしさあ」

「そう? ぼく 今ドツいた?」


=つ)ドス!


〝 ̄ ̄ヽ
(ハヘノヘヘト、)
リ゚△゚レ0|
⊂(_(_⊂ノハ

ドス!∑(⊂ 
≡つ)ドンッ

「なんなんだよォ――― ぼく今そんなに強くやったか?」


≡つ)ドン! ドン!∑(⊂

「なんだこの野郎ッ!」

「てめーこそそんな強くドツきやがってよォ――ッ」



     ●_●゚. 。
    /ノノ))ヽ
   ∝(冥З殿)゚
      ) ヽ゚\゚「ぐっ」
  ( ノノ从ヘ/彡_)
  ノノ0リ゚Д)γ⌒ヽヾ从
  ノノハ 丶_リrそ ノ∴
  ノノ>ノ 丶-=ノてノ_ノ(
 ///_ヘ√) /Y⌒ヘ
`/ / / / )丿ボ
(_〉 (_〉   グォオ


「野郎ッ!」

「てめえ!」


ドガッ ガス ボコ バキッ

「わかったッ!やめろッ! やめろって!ストップ!ストップ! あやまるよゴメン 着替えがないんならオレのを貸すよ!それでいいだろ?だからケンカはやめようぜ!」

どうしたっていうんだよォォォォ~~~落ちつけって……… ムシの居所が悪いのかい? 友達だろ?オレたち」





ブヂャアアア

バグシャア

「いいパンチしてるぜッ!この野郎ッ!」

「かかってきやがれッ!」



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最終更新:2024年06月30日 08:12

*1 ホリィのスタンドは本体を蝕むだけで何のメリットもなかったが、ホリィ本人の性格がスタンドの制御に不向きであったが故に暴走させてしまっただけで、本来はあのようなスタンドではないと思われる。