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サバイバー(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2011/07/03 Sun 00:06:23
更新日:2026/06/27 Sat 11:00:45
所要時間:約 6 分で読めます






『適材適所』……。

必要になる時がいつか、来るかもしれない……!



サバイバーとは、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する最弱の能力を持つスタンドのことである。
名前の元ネタはロッキーシリーズでお馴染みの曲『Eye Of The Tiger』で知られるバンド『Surviver』から。

◆概要

登場(?)したのは第6部『ストーンオーシャン』7巻の懲罰房棟編。
徐倫シャワーと称して看守二人に消火用放水ポンプから水をぶちまけられたところからその攻撃は始まった。

テキトーに談笑しながら放水を続け、徐倫が苦しんでも辺りが一面水浸しになってもお構いなしの看守たち。
そんなとき、バルブを締めそこなった看守(ソニー・リキール)がもう一方の看守(ヴィヴァーノ・ウエストウッド)に水をかけてしまう。

リキールはウエストウッドに謝るも、少し腹を立てた彼は文句をたれつつ無意識のうちに軽くドツいてしまった。

それに対し、もうリキールも「今オレあやまったじゃん」といいながらやり返す。
それに対してウエストウッドも……とドツき合いを繰り返すうちに、なぜか肉が裂けて骨が折れても関係ナシの殺し合いに発展。

これに勝利してハイになったウエストウッドは「ファイトクラブだ!!」などといいながら独房の囚人たちを解放、懲罰房棟にて大乱闘騒ぎを引き起こした。


<= TO BE CONTINUED...

◆スタンド

スタンド名‐『サバイバー』
本体‐フランスの山小屋の主人→グッチョ

破壊力‐
スピード‐
射程距離‐
持続力‐
精密動作性‐
成長性‐

姿は金色の輪形になった紐のようで、紐が伸びた輪の中央にガイコツみたいな顔のついた棘皮動物のような感じ。似たような姿のスタンドが複数体おり、群体型スタンドの一種と言える。
だが、ごく微弱な電気の信号にのみ潜むスタンドであるため、超小型。並のスタンド使いでも(もしくは本体でさえも?)、『サバイバー』の姿を確認するのは難しいかもしれない。
(実際、能力の影響下にあった徐倫にも、(スタンド攻撃である事は理解できても)『サバイバー』の姿が最後まで見えていない。)

スタンドのスペックは持続力『C』以外全て『E』というカニベース並の最低ランク。
これは3部の『クヌム神』&『トト神』(持続力A)、4部の『チープ・トリック』(こちらも持続力A)、7部の『ヘイ・ヤー!』(持続力B)などを下回る、『ジョジョ』の全シリーズ通しても現状ぶっちぎりのワースト1位スペック。
俗に言う「弱いスタンド」は直接戦闘が弱い代わりに、持続力だけは光るものがあるケースが多いが、『サバイバー』は持続力すらも『C(人間並)』判定となっており、この手のスタンドでは最低ランクである。
『C(人間並)』というのは、恐らくは後述の能力で影響下に置いた人間の体力次第、という事なのだろう。
射程距離は『E』判定となっているが、(各項目の意味が一定でないことに定評のあるパラメータ表であるが)このスタンドの場合、自由自在に動かせる距離は極短く、効果範囲の広さはあくまでも電気信号と共に伝わるという性質によるもの、という意味なのかもしれない。
逆に水がなければほぼゼロの射程距離なので、『E』判定でも納得ではある。
なお、電気エネルギーは水を伝わるうちに減衰するため、仮に海で発動させたとしても海全体に拡散するわけではない。最大効果範囲としては数十メートルと思われる。*1

そして先に明示した通り、このスタンドは最も『弱い』能力を持つスタンドである。

正確にはプッチ神父DIOの会話の回想にて、


「好奇心で聞くんだが……DIO。
君が出会った「スタンド能力」の中で、一番『弱い』能力って、どんなヤツだい?」

という疑問に、DIOが


「『サバイバー』と名付けたスタンドが最も『弱い』。
……だが、手にあまる

と返答したことによる「DIO様お墨付きの最弱のスタンド」という評価を得ているスタンドである。


「『サバイバー』?
……名前は強そうだな」


ただ、DIOが『サバイバー』を「最弱」と言ったのは、純粋なスペックが低いだけでなく、その能力の使いどころがあまりに限定されるためだろう。
そして同時に、あのDIOがそんな「最弱」のスタンドに「手にあまる」とまで言わしめたのは、その能力にはあまりにも恐ろしい点もあると言う所である。

◆能力

ではその能力とは何か?
それは「ほんのちょっとの電気刺激で人間を怒らせる
……それだけ。

順を追って説明すると、
①スタンド使いの脳内から「怒り」という感情が出て、微弱な電気信号(7/100V)となって体内の神経細胞を伝わり地面に流れ出る(このエネルギーに潜むスタンドが『サバイバー』)。

②地表を伝って対象のもとへ行く(このとき地面や靴が水で濡れていないと電導しにくくなり、機能しない。さらにこの攻撃は無差別)。

③脳内(大脳辺縁系)をほんのちょっとの力で刺激することで、対象の闘争本能を呼び醒ます。


それと『サバイバー』の攻撃を受けたものには、いくつかの追加効果が付与される。

身体能力が全開になる。
これに関しては火事場の馬鹿力リミッター解除を参照するといいだろう。

戦闘相手の「強い」ところが「長所」として見えるようになる。
具体的には相手の最も優れた筋肉が、服や皮膚を透過して「美しく輝いて見える」とのこと。
逆にダメージを負った部分はドス黒く見える

スタンド能力を最大限に引き出す
これはスタンド使いが影響を受けた場合。要は効果①がスタンド能力にも当然のように適用される。
ある意味最も恐ろしい特性である。
上記の放水のほんの数時間(もしくは一日)前にスタンド使いになった(ホワイトスネイクの刺客に選ばれた。本人はその事に無自覚)ウエストウッド看守は、徐倫との戦闘中にスタンド能力『プラネット・ウェイブス』が覚醒(能力を自覚)。
自分の長所として理解し、フル活用して徐倫を殺す寸前まで追い込んだ。

怒らせるだけなのでいわゆる精神操作ではないし、ダメージもない。
純粋に能力が弱いスタンドなら、それこそ3部でDIOの部下が操っていた『ラバーズ』や、4部の『チープ・トリック』、5部の『トーキング・ヘッド』、7部の『ヘイ・ヤー!』もいい勝負である*2が、その中でも『サバイバー』の扱い難さは群を抜いている。
上記の能力の場合、敵にスタンドを取りつかせて人質を取る、等の駆け引きを能動的に仕掛けられるが、『サバイバー』ではそれすらままならない。
何しろ、『サバイバー』の能力者自身が敵と交戦する状況を想定すると、身体能力と闘争心が強化された敵が意気揚々と自分に襲い掛かって来るという、自滅を招く結果にしかならないのだから。

しかし、性格はそのままでも「怒っている」訳だから、『サバイバー』の影響下にある者は多少のブレはあれども等しく『凶暴化』している。
一度怒り闘い始めた者同士は、基本的に相手が死ぬまで半永久的に闘い続ける。
たとえそれが味方同士であっても、女であっても、紳士であっても。
「君がッ死ぬまでッ殴るのをやめないッ!」

しかもこのスタンドには、こういう系統のスタンド攻略のセオリーである『本体を叩いて倒す』という攻略方法が通用するかが非常に怪しい。
何せ、『サバイバー』がするのは怒らせるまでであり、後は凶暴になった奴らが本能のままに戦っているだけだから。この能力の術中にハマったが最後、生き残る術は、
  • 『水に濡れてない能力の影響外まで何とかして逃げ延びる』
か、
……の二つしかない。*3
まさに『Survivor(生き残る者)』と言う名が相応しいスタンドと言える。

●欠点

DIOが「最も弱い」と評したとおり、強みと言えるところがない。全身が弱点で構成されてるようなスタンドである。
だが『サバイバー』の最大の問題点、弱点どころか欠点としか言えない点は……

「…さっき、『手にあまる』…って言ったよね…?」

“使えないスタンド”…ってことさ。
敵も味方も区別がないんだぜ?
部下同士で喧嘩を始めてしまったら、組織は終わってしまう……」

  • 『サバイバー』の影響下に置いて凶暴化させる人間を一切選別出来ない(敵対する人間だけを怒らせて自滅させ合うという真似が出来ない)
…という事である。
この欠点は、DIOでさえ当時すでに多数のスタンド使いを配下に組織を築き上げていたこともあって、「手にあまる」とその存在を危険視していた程。
何せ一度でも闘いが始まれば、DIOのカリスマは元より「肉の芽」を配下の脳内に埋め込んだとしても制御できるか怪しく、組織の内部崩壊は避けられない。
さらに配下には不死身の肉体を持つDIOにとっても致命的な能力を持つスタンド使いもいるため、DIO自身も命の危険に晒される可能性さえある。
ジョースターエジプトツアー御一行様どころかジョースター家との因縁が途切れていない事すら認識していたかどうかも怪しく、敵らしい敵もいなかった当時のDIOが、このスタンドにデメリットしか見出せないのも無理のない話である。
興味を示したプッチにスタンドをDISC化させて譲り渡したのは、有効利用できそうな時が巡ってくるのを待つのなら、無力化した上で遠方の友人に預けておくのが最も安全な保管方法であると判断したからと思われる。

◆本体

●1人目

最初のスタンド発現者はフランス・ロレーヌ地方の山小屋の主人。
彼は1982年のある日、6人の登山客を小屋に招き入れた際、一人の女性客から「体臭がクサい」と侮辱されたらしい。
翌日下山しようとした彼らは『サバイバー』の能力によって格闘、全員が降りきる前に死亡した。

ちなみに彼の周囲では、幼少期から周りが喧嘩が絶えなかったらしい。
両親は殺し合い寸前の殴り合いをした結果離婚。兄弟もバラバラになってしまった。
この為、彼は生まれついてのスタンド使いで、そのときから既にスタンドが発現していた可能性が高い。
…が、そもそも彼は自分をスタンド使いだと認識していたかすら怪しいだろう。
周囲の喧嘩について、ムカつく奴らが勝手に殴り合ってラッキーと考えていたのか、親しい者同士でも争うことに心を痛めていたのか……その人間性は不明である。
少なくとも、「山小屋の主人」という周りから隔離された環境の仕事を選んでいた事から、他人との関わりを極力避けていた事だけは確かである。

プッチによって能力をDISC化され奪われたことだけは判明しているが、他のDISC同様抜き取られた元本体のその後の動向は一切不明である。
むしろこんな使えない疫病神同然のスタンドを抜き取ってもらえて解放されたことで、幸せな人生を歩んでいるかもしれない。
プッチ自身も、『サバイバー』を手に入れたのは(この時点では)単なる好奇心が半分で、もう半分はそんなスタンドに呪われてるも同然の山小屋の主人を気の毒に思い、彼を救ってやりたいという気持ちもあったのだろう。

●2人目



オ…オレは草になりたくないだけだ…
あ…あ はう はう
お願いだ 恐ろしい

懲罰房棟編での本体はグッチョというガリガリでカッパ頭の、中国人っぽい雰囲気の囚人。
CV:下野紘
年齢は31歳。罪状は『婦女暴行』『窃盗』。懲役5年。

彼もまた幼少期から他人をいらつかせる才能を持っていたため、プッチの眼にとまり、山小屋の主人のスタンドだった『サバイバー』のDISCを入れられてスタンド使いとなった。

しかし、彼自身も『サバイバー』の特性は理解しつつも、自身のヘタレな性格もあり、それを制御できるには至らなかった。
その為本人のめぼしい活躍はなく、バトルファイトでは牢屋内で隠れていた事で巻き込まれずに済んでいた。

ちなみに初登場時はマッチョだったのに段々ガリガリになっていった。
能力の影響……?かと思いきや、アニメでは最初からガリガリの体型で統一されている。

DIOの骨による囚人たちが植物に変化する現象に怯えて隠れていたところをアナスイに見つけられ、命乞いをする……が、『ダイバー・ダウン』によって魔改造を施され、露骨な肋骨トラップとなって放置されて本来の出入り口に向かう。
そこで『ホワイトスネイク』の指示で徐倫抹殺を任されていたDアンドGが待ち伏せており、徐倫の居場所を聞こうとしてグッチョに触れたことで肋骨トラップの餌食になる。
トラップ発動後のグッチョの姿は魔改造の影響か肉体がボロボロになっていたが、虚ろな目で出入り口へ進んでいった……。


ひどい目にあった……

でも、やったぜ!

外に出られる……

(このとき再起不能となり、『サバイバー』は解除された。が……?(後述))

さらにその後、22年間待ち望んだことがついに始まってテンションの上がったプッチに普通のCD(ヘンデル作「メサイヤ」ガーディナー指揮'82年録音)を頭に挿入され、「生きたCDプレイヤー」となって無理矢理賛美させられた。
その後のグッチョについては一切の描写がないため不明であるが、エンポリオにより懲罰房棟の囚人で生き残ったのは徐倫だけと語られていたので、結局死亡してしまった可能性が高い。
何とも哀れなヤツである……。

◆余談

  • 物理的な影響能力がほぼ皆無
  • 物質を介して対象を影響下に置く
  • 肉体の反応を促進させる
という特徴は4部のパール・ジャムに近い。*4
しかし、その人に合わせた料理にしないと効果がなく対象が限定的なパール・ジャムと、周りを(ほぼ)無差別に凶暴化させ殺し合わせるサバイバー*5は、その結果も含めて対照的なスタンドといえる。

全く関係ない話だが、2019年稼働のアーケードゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」は、各部のキャラクターたちが特にシナリオもストーリーもなく最後の1人になるまで戦うというゲームシステムであり、プレイヤーに選ばれたキャラクターたちはこのスタンド能力に影響されたのではないかなどと考察されていたりする。ラスト『サバイバー』だけに。








バシュッ バシャッ

「まったく なんでぼくが冥殿の洗車の手伝いをしなきゃなんないんだよォ~」

「いいじゃないのアイン たまにはさァ   お」

 ●__●    〝 ̄ ̄ヽ
∂/ノノ))ヽ   (ハヘノヘヘト、)
∝リ冥∀殿)   リ゚△゚レ0|
 (   つ=・゚:⊂(_(_⊂ノハ
 | | |  ・。゚<」」」」>ハ
 (_)_)   。゚,しソ_
  ビチャアーz_!

「おっと悪ィ このホース摘むときちょっと固いんだ 本当ゴメンよ」

「気をつけてよォ~~~ 着替えはサーバーまで戻らないとないんだからさー」

ドスッ!(⊂=

(リ冥Α殿)

「  なぁ…なんでドツくんだ? 今オレあやまったじゃん わざと水かけたわけじゃあないしさあ」

「そう? ぼく 今ドツいた?」


=つ)ドス!


〝 ̄ ̄ヽ
(ハヘノヘヘト、)
リ゚△゚レ0|
⊂(_(_⊂ノハ

ドス!∑(⊂ 
≡つ)ドンッ

「なんなんだよォ――― ぼく今そんなに強くやったか?」


≡つ)ドン! ドン!∑(⊂

「なんだこの野郎ッ!」

「てめーこそそんな強くドツきやがってよォ――ッ」



     ●_●゚. 。
    /ノノ))ヽ
   ∝(冥З殿)゚
      ) ヽ゚\゚「ぐっ」
  ( ノノ从ヘ/彡_)
  ノノ0リ゚Д)γ⌒ヽヾ从
  ノノハ 丶_リrそ ノ∴
  ノノ>ノ 丶-=ノてノ_ノ(
 ///_ヘ√) /Y⌒ヘ
`/ / / / )丿ボ
(_〉 (_〉   グォオ


「野郎ッ!」

「てめえ!」


ドガッ ガス ボコ バキッ

「わかったッ!やめろッ! やめろって!ストップ!ストップ! あやまるよゴメン 着替えがないんならオレのを貸すよ!それでいいだろ?だからケンカはやめようぜ!」

どうしたっていうんだよォォォォ~~~落ちつけって……… ムシの居所が悪いのかい? 友達だろ?オレたち」





ブヂャアアア

バグシャア

「いいパンチしてるぜッ!この野郎ッ!」

「かかってきやがれッ!」


追記・修正はサバイバーを有効活用が出来る人がお願いします。

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最終更新:2026年06月27日 11:00

*1 つまり、懲罰房棟全体を覆うくらいは余裕。

*2 ホリィのスタンドは本体を蝕むだけで何のメリットもなかったが、ホリィ本人の性格がスタンドの制御に不向きであったが故に暴走させてしまっただけで、本来はあのようなスタンドではないと思われる。

*3 登山客の件でも、最後まで生き残った人物が一人いた。その人物も、下山途中で力尽きてしまったが……。

*4 第2項の媒介となる物質の位置づけは両者においてやや異なる。パール・ジャムは食材の効能と組合わせての能力だが、サバイバーが水を必要とするのは伝達のためだけである

*5 もしかしたら最初に向かわせる方向くらいは制御できるのかもしれないが、電気の性質上どうしても拡散してしまう。結局の所スタンドを制御するくらいなら水の流れを考えて使った方が制御しやすい