ボルメテウスコントロール

登録日:2012/02/26(日) 23:21:15
更新日:2023/02/05 Sun 00:08:26
所要時間:約 8 分で読めます





「貴様のシールドは残り2枚、W・ブレイクだ! まず1枚目、そこぉ!」


□ [ パリィィィン ]

「甘いぜ! 俺の《アクア・スーパーエメラル》の効果を忘れていたようだな!」

[ ヒュイィィン ] パシッ

「シールド・トリガー発動! 《ドンドン吸い込むナウ》!…ジ …何っ!?」


「忘れてなどいないっ…だからコイツで攻撃したのさ」
「いかに強力なシールド・トリガーであろうと! 墓地に送れば意味はない!
「《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》のブレイクは続く!」



[ パリィィィン ]
[ ヒュイィィン ] パシッ
ジ


「そ、そんな……」

「《解体人形ジェニー》で、とどめ!」


「うわぁぁぁー!」











ボルメテウスコントロール(ボルコン)とは、TCGデュエル・マスターズ」の古株デッキの一つである。


◆基本的な動き

ハンデスや除去で相手を妨害して時間を稼ぎ、強力なシールド焼却能力をもつボルメテウスを用いて勝利する。

名前の通り成立は闘魂編に収録された《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》が切っ掛けで、シールド・トリガーという数少ない相手のターンに行えるアクションを封じ込めるボルメテウスを見て、

「全部のシールドをコイツでブレイクすればよくね?」

という単純な思考から出来たとかナントカ。
実際シールド焼却はトリガー封殺だけでなく、
  • 相手の手札が増えない(アドバンテージを一方的に取れる)
  • ストライク・バック封じになる
  • シールド内にシノビや革命0トリガーがあっても手札に行かないので安心
と現在でもかなりの強力さを誇り、決して間違ってはいない。


◆構成

決まった型は存在せず、グッドスタッフな構築をとることが多く、カードプールも広いので人によって型は変わる。
基本的には火闇光水の4色で構成される。
ランデスやブーストを絡める場合には緑が加わることもある。
それぞれの文明の強力な除去カードやハンデス呪文等を環境に合わせて選び、バランス良くドロソを入れ、フィニッシャーボルメテウスを使用する。


◆主要カード

Wブレイカー。
盾をブレイクする代わりに墓地に送る。7000。フィニッシャー。
元祖ボルメテウスにしてこのデッキの主役となるクリーチャー。
後に呪文ボルメテウス・レジェンド・フレアが合わさったツインパクトとなってリメイクされた。
呪文面では3000以下のウィニーをまとめて除去しながら盾を焼却できる。
弱点としてはスピードアタッカーを持たない事による奇襲性の低さと強力な効果と引き換えにパワーが低く、場持ちが悪い事。

Wブレイカー
盾をブレイクする代わ(ry。9000。
フィニッシャー。
元祖と比べると1コスト上がった代わりにパワーが2000上昇している。
ドラゴンでない為、コストや他のカードに支障がなければこちらのほうが除去られにくい。
しかし他のボルメテウスの派生形が増えたため、現在では積極的には採用されない。

Wブレイカー
闇との多色になり種族にデーモン・コマンドが追加、お馴染み焼却能力に加えてcipで確定除去を放てるようになった。
ボルコンはデッキスロットがカツカツな事が殆どなので1枚で複数の役割が持てるのは中々強力。
このカードの登場で上記のレッド・ドラグーンはほぼ採用されなくなった。

Wブレイカー
呪文封じ&手札オープン。
フィニッシャー。
超次元封じに。

マッドネス&フィニッシャー。
制圧力は格段に上がるが、どちらかと言うとビートダウン向けの効果なため役割が合わず採用されない事も多い。

強力な壁&フィニッシャー。
フィニッシャーよりも壁的な使い方のほうが多い。
最近だと速度が間に合わないため余り見かけない。

使いやすい除去&ドロー。
昔はメイン除去だったが現在では遅いため採用されない。

Wブレイカー
ヘヴィの相方。
しかし、単体でもギア破壊orランデスと十分な強さ。

Wブレイカー
場に出た時自分のクリーチャー1体を破壊し、相手は場のクリーチャー2体を破壊する。
インフェルノ・サイン等の蘇生カードをボルメテ達と共有すると強い。
こちらも後にツインパクトとしてリメイクされた。

相手の場のクリーチャー2体とマナを2枚選びそれぞれどちらかを破壊し、どちらかをバウンス。
ハイパーアドバンテージカード。
ただしこのカードを使う場合スペルサイクリカの存在がちらつくのがネックか。

  • 《デーモン・ハンド》(6)
定番除去ST。
相手クリーチャーを1体破壊。

  • 《地獄門 デス・ゲート》(6)
相手アンタップクリーチャーを1体破壊して、そのマナコスト以下を1体蘇生。
超次元クリーチャーを破壊して重コストを蘇生すると非常に強い。STなのもGood。

  • 《スーパー炎獄スクラッパー》(6)
相手のクリーチャーをパワーの合計が5000以下になるように好きな数選び破壊するST呪文
非常に遅いボルコンでの強力な速攻対策になる。
現在だとゼンメツー・スクラッパー等に役割を譲る。

お馴染みピーピングハンデス。
下記のパクリオとは環境によって入れ替えられる。

  • 《パクリオ》(4)
相手の手札を見て1枚選びシールドに埋めてもよい。
どうせシールドは焼却するので、デメリットはないも同然。

相手は手札を全て捨てる。
定番のハンデス。
これでボルメテ対策を潰してからのボルメテ降臨が理想的な流れ。

  • 《ガンヴィート・ブラスター》(7)
手札2枚とクリーチャー1体を破壊。
ロスト・ソウルとはお好みで使い分けよう。

  • 《執拗なる鎧亜の牢獄》(5)
色合わせ&除去&ハンデス。
超次元相手には非常に強力。
シールド焼却効果がボルコンのコンセプトに非常に合う。

  • 《エナジー・ライト》(3)
2枚ドロー。
定番ドロソ。

  • 《バキューム・クロウラー》(5)
自分のターンの始めに自分のクリーチャー1体を手札に戻し2ドロー。
ジェニーやオルゼキアを使い回せる5000ブロッカー。
いざとなったら本人が戻ればいいのも相性がいい。
ドローロック持ちクリーチャーを使いまわし耐性を高めるのも良いが、やりすぎると「ボルメテウス要らんのじゃないか……?」と言う本末転倒な事態に陥るためほどほどに。

  • 《インフェルノ・サイン》(5)(殿堂)
STリアニメイト。
ボルメテ蘇生はもちろん、オルゼキアやヘヴィも蘇生出来る。

状況に左右されやすいが、強力なカード。
無警戒の相手に刺さるとそのまま勝つまである。
1~2積みが多いボルコンでは自分が被害を受けにくい。


ここまで挙げてきたカードはほんの一例であり、使い手や環境の変遷によってその内容は大きく変わる。
より詳しく知りたいという人は入賞者などの構築を参考にしていただきたい。
ぜひ自分オリジナルのものを築き上げていただきたい。


◆活躍

強力なデッキの一角として環境に対応しながら君臨し続け、大会優勝経験も少なくない。
DMのコントロールデッキの基盤を築いたであろうデッキ。
…が、それも過去の栄光である。
近年は度重なるインフレにより超次元やGRをはじめパワーカードの登場による環境の高速化によりかなり押され気味であると言わざるを得ない。
特に速攻は大敵で、昔はパワーラインが低かったためなんとかなったが現在の速攻は3ターン目からパワー9000のクリーチャーが殴りかかってくるため非常に厳しい。

しかし飽くなきデュエリストの探究心はこれらのギミックを取り込んだ物すら作り出した。

これによりさらに対応力に磨きをかけたコントロールデッキとなったが、ぶっちゃけフィニッシャーをボルメテウスにこだわる必要性が薄くなってきているのが現状であり、現在ではほぼファンデッキとして使われている。
ボルメテウスのカードパワーが低くなったりした訳ではないので、まだまだ使い手次第では上位に食い込めるだろう。

意外かもしれないがボルメテウスの中でも屈指のパワーを誇る《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》が採用される事はあまりない。
理由としてはいくらコントロールと言えど単純に10コストは重いため。
10コスト以上のクリーチャーを踏み倒す手段は限られるし、割りと持て余す場面が多いのである。

武者?あれはコッチの盾を墓地に送る他人の空似です。
決して弱くはないが、基本ボルメテウスで殴るボルコンにはアタックトリガーの居場所は少ない……



ボルコンは要するにグッドスタッフ気味の除去コントロールに過ぎないのだが、
過去の栄光や構築の多様性、濃厚な駆け引きが楽しめる点やボルメテウスの人気もあり今なお愛好家が多く、
ある種伝統的なデッキタイプと言えるかもしれない。

mixiにはボルコン同盟なるものが存在したりボルコン杯なるものもあり、かなりコアなファンが多い。
尚、古参のボルコン使いはハイランダー以外認めないという人も多いが、それも過去の話で現在ではハイランダーで組むメリットはほぼなく、自己満足の領域なので過度にハイランダーを強いるのはやめておこう!


デュエル・マスターズ プレイス

最初に配布された事もあって、最初期からブロッカーをガン積みして守りを固めつつボルメテウスで殴る型が猛威を振るっていた。
特に第一弾の時点ではカードプールが少なかったこともあり、最盛期にはメタカードをデッキに入れないと高確率でブロッカーとボルメテウスの集団に嬲り殺されて終わるなんて時期もあった。
その後は研究が進みカードプールが増えた事で大分落ち着いてはいるが、本家でも実績を残した型だけあって今もなお根強い人気を保っている。

…まあ、最近は自前の復活能力を引っ提げて参戦した暗黒王デス・フェニックスにシールド焼却枠を取られがちだけど。



その輝く追記修正は希望の光、夢にまで見た項目がここに!

ボルメテウス・ホワイトフレアーッ!

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最終更新:2023年02月05日 00:08