登録日:2012/09/02(日) 20:23:13
更新日:2025/10/04 Sat 00:48:42
所要時間:約 5 分で読めます
黒澤紗重(くろさわ さえ)は、ホラーゲーム「
零〜紅い蝶〜」およびそのリメイクである「零〜眞紅の蝶」の登場人物。
概要
主人公である天倉澪と
双子の姉である繭が迷いこんだ
地図から消えた村・皆神村の住人。
祭主を務める村で一番の権力者・黒澤家の娘であり、双子の姉に黒澤八重が居る。
はっきりと登場するのは三ノ刻「大償」であるが、実は物語初期に繭を通して澪が見たビジョンでも一瞬登場しており、また澪が最初に戦う怨霊が生前に残したメモにも紗重らしき人物の存在が仄めかされている。
三ノ刻「大償」で澪が黒澤家の大広間で過去のビジョンを見た時に床一面を埋めつくす大量の死体の中で狂笑しながら「縄の男(真壁清次郎)」とともに登場。
ただしその後「縄の男」は襲いかかってくるものの、紗重はいつの間にか消えているため、そこでの活躍は終わる。
その後、各所で紗重と八重の日記(おそらく交換日記)が見つかる。
次の登場は六ノ刻のラストムービーにて。
地下道に降りた澪のもとに現れる。
戦わずとも他の怨霊とは一線を画す存在であることを感じ取った澪は逃げようとするが、その際に射影機を落としてしまう。
拾おうにもすぐ近くに恐ろしい形相の紗重が居るため一旦射影機の回収を諦め、地上に繋がる梯子を登る澪。
ここで六ノ刻が終わり、七ノ刻に続くのだが……。
七ノ刻〜紗重〜
タイトルに名前が冠されている通り、この刻の半分は紗重さんのターンである。
具体的には、射影機を失った澪と紗重との追いかけっこになるのだが
これがかなりのトラウマ
紗重に捕まると一撃死なうえに、屋敷のどの扉が開いているのか初見ではわからないため、プレイヤーはかなりの冷や汗をかきながら逃げ惑うことになる。
しかも途中、明らかに紗重が居る部屋に人形を取りに戻らなければいけなかったり、その後の人形の仕掛けを二回間違えると紗重が部屋に入ってきてほぼゲームオーバーになったりと、かなりの恐怖要素が満載の最凶の初見殺し。
零シリーズはほぼ全作に、無敵状態の
ラスボスに追い回されて捕まると一撃死、という場面があるが、『紅い蝶』の追いかけっこはそのなかでも屈指の恐怖感がある。
唯一の救いはこの追いかけっこを終えれば我らが
千歳ちゃんとの撮影会……もといバトルがあることか。
紗重ちゃんもかわいいけどね!
以下ネタバレ
紅い蝶、眞紅の蝶の
裏ボスにして真のラストボス。
怨霊名は
「血塗れの着物の女」。
皆神村で黄泉の国との境界とされる大穴・「虚」を封じるために行われていた儀式「紅贄祭」の中核を担う「双子巫女」の片割れにして生贄側の巫女であり、失敗した最後の儀式の生贄。
そして、繭に取り憑いていた怨霊の正体でもある。
この「紅贄祭」は双子の姉(兄)が妹(弟)を絞殺するという儀式であり、当初は紗重と八重の友人である立花樹月・睦月兄弟が儀式を行うことが決まっていたため、同年代である彼女たちに順番は回ってこないはずだった。
しかし、立花兄弟の儀式は樹月が睦月を思う気持ちが強すぎて失敗。
睦月は生贄としての役目を果たせず、樹月は弟を無駄死にさせてしまったショックで白髪になってしまう。
立花兄弟の儀式が失敗したことで、八重と紗重が新たな生贄に選ばれ、その儀式までの繋ぎとして真壁清次郎を生贄にした「身削ぎの儀式」が行われる。
そしてついに八重、紗重の儀式が行われる日が訪れるが、自分たちと同じ思いをさせたくないという立花樹月に促され、八重と紗重は村から
逃げることになる。
しかし、兼ねてから儀式に疑問を持っていた八重と違い、生来の身体の弱さから八重といつまでも一緒に生きていけるか不安を抱いていた紗重は、「八重に殺されることで一つになり、ずっと一緒に居たい」と本心では儀式を受け入れていた。
そして、紗重は逃げている途中で足を滑らせて山道から滑落し、村人たちに捕まってしまう。
そんな中でも紗重は「八重は必ず戻って来てくれる」と信じていたが、自分たちを逃がした後にその罪で蔵に幽閉され、紗重が捕まってしまったことも知らずに「自分の役目は果たした」と思い
自殺した樹月を発見し、樹月に密かに好意を寄せていた彼女は絶望してしまう。
祭主であった八重と紗重の父親・良寛は
紗重一人でも儀式を行うという決断をし、紗重は八重ではなく儀式の補佐を担う宮司たちの手で、鳥居に掛けられた縄で首を吊らされる形で殺され、「虚」に投げ込まれた。
しかし樹月の死による絶望もあり儀式は失敗し、(前述の通り「姉(兄)が妹(弟)を殺す儀式」なので失敗したのは当然とも言える)村は明けない闇に包まれ地図から消える災厄「大償」を起こし、紗重は怨霊化。
同じく怨霊化した真壁清次郎と共に、逃げ場のない村人を次々と虐殺した。
皆神村ではこの「儀式が失敗した夜」が永遠に繰り返されている。
難易度「EASY」または「NORMAL」では
ラスボスは真壁清次郎であり、紗重とはムービーや前述の追いかけっこでしか関わらないのだが、「HARD」または「NIGHTMARE」では真壁清次郎を倒した後に零ノ刻〜虚〜になり、紗重とのバトルになる。
「EASY」や「NORMAL」なら立っている繭に近づくとムービーになり、エンディングになるのだが、「HARD」以上ではしばらくしてから繭が澪に向かって歩み寄ってくる。
この時にシャッターチャンスまたはFFで繭を撮影しないと繭に捕まり、
ゲームオーバーになる(ゲームオーバーを一度防げる鏡石も効果がない)という最強の初見殺しである。
ただし紗重本人は攻撃力が異常に高いだけで即死攻撃持ちではないので万葉丸や御神水を蓄えてしっかりと回復すれば大丈夫。
その為即死攻撃持ちで放っておくと体力が回復する真壁清次郎のほうが苦労するという人も多い。
ただしワープして澪の前にやってくるため、下手に逃げると捕まってしまう。
しかもこの攻撃は
バイオ4タイプの視点に変更された眞紅の蝶では避けにくくなり難易度が上がっている。
紗重とのバトルでは
BGMで「繭の告白」という繭と紗重の心情が語られる。
PS2の「HARD」または「NIGHTMARE」では射影機の力で繭から分離させられ、一人で虚の中に落ちていく。
Xboxの「NIGHTMARE」では八重(の霊)が迎えに来て、二人で虚の中に身を投げた後、共に一匹の紅い蝶になり、澪と繭に「ありがとう」とお礼を言って羽ばたいていく。
前作のラスボスである「裂き縄の巫女」霧絵、次回作のラスボスである「刺青の巫女」久世零華に比べて精神が崩壊しているような狂っているイメージが強い。
そのためか、二次創作では大体腹黒になる。
追記・修正お願いします
最終更新:2025年10月04日 00:48