ネクロディアス

登録日:2014/02/08(土) 13:02:57
更新日:2024/07/29 Mon 17:25:49
所要時間:約 10 分で読めます






ネクロディアスとは、『あつめて!カービィ』に登場するキャラクターの1体である。



以下、本編のネタバレを含みます!











概要

闇を好む骨野郎だらけの「ドクロ団」を率いる首領。
ソウル系を除けば、数少ないアンデッドモチーフのラスボスでもある。




角が生え、赤い眼光に目つきの悪いドクロ頭、紫色の団子鼻、
鋼鉄の両手紫がかった黒いモヤモヤの体、
首に下げたドクロの殺人事件遭遇ネックレスが特徴。
ドクロ団の面々は、闇夜の異空間や火山地帯の島「マグマウンテン」に生息しているが、
彼自身は本丸ともいうべき暗黒の島「ネクロネビュラ」に住まう。


冒頭で昼寝中のカービィを襲撃、不思議な杖の力で雷を落として10人に分けた張本人。
更に追い討ちをかけるように分裂したカービィ達も倒してしまう。
その後一人だけ生き残ったカービィは、自分の体から出てきた「勇者の心」に導かれ、
元の体に戻るべくネクロディアスを追う冒険に出ることになる。


このように、物語の最初から追うべき敵であることが明確にされており、
星のカービィでは一貫して黒幕張っている珍しいタイプのラスボスと言える。他に最初から黒幕のラスボスはデデデやアミーボ・アモーレくらいだろう。*1
仮にラスボスでないとしても「アッハイスミマセン」とあっさり戻してくれそうな風貌には見えないし、
いきなり攻撃受けてバラバラにされたカービィも黙っている筈が無いので・・・



英名は「Necrodeus」。
ギリシャ語の「Necro()」とラテン語の「Deus()」をかけたものである。つまり死神。


ドクロ団

ネクロディアスが率いるドクロの集団。
基本的にドクロ頭の下っ端「ドクロン」で構成されている。
表向きの元締めである「ドクロ大王(後述)」を倒すまでの間は、
エリア間を移動するたびにドクロン達のせいでカービィが一人に減ってしまうペナルティが付いて回る。
ちなみにテーマ曲はタッチ!カービィ スーパーレインボーのグラパーのBGMにも流用されている。


  • ドクロン
最もポピュラーな下っ端のドクロ頭。
体が黒いモヤモヤだけだが、カービィを捕まえる時は小さな両手が出る。ついでにドクロがちょっと紫がかる。

普段は画面上側を漂っており、体が光ると捕まえようとして降りてくる。
捕まったら連れ去られる前に倒さなくてはならない。
体力が低く、1体ならカービィを2人くっつけて即倒せるので脅威足りえないが、
ドクロの鍵で飛んだ先のゾーンでは宝箱持ちの赤いドクロンを倒すか、
夜明けが来るまでは延々と湧き続けて群れる性質がある。
特に初期配置数は共通して8体と多く、こちらも大人数で挑まないとかなり危険。
まさに数の押し合いである。

一方、赤いドクロンは宝箱を守るのに必死だからか攻撃せず、無害。
そのぶん体力も多いので簡単には落ちてくれない。

マグマウンテンの墓場ステージ等では普通にドクロンが出現する。
ただし最大5体と少なめで、追ってくる範囲も固定。
例によって赤いドクロンが紛れていることもある。


  • ドクロス
ネクロディアスが召喚するドクロンの上位種。
通常ステージには登場せず、ムービーとラストバトルにのみ姿を見せる。

違いは目つきがより鋭く、額に角が生えていること。
やはりカービィを捕まえてくるが、全身に当たり判定があるせいか
カービィをひっつかせたつもりが高確率で捕まってしまうことがある。
一度に3体しか出てこないので、集団で押し切るのが一番。

ちなみに、捕まったカービィはネクロディアスに食われる。


  • ドクロ将軍
ドクロン、ドクロスの最上位種であり、彼らの指揮官。
角が2本生えている大きなドクロである。
後述のドクロ大王の存在から、組織ではナンバー3の地位にあると考えられる。

最初は上画面にある虹色のメダルを奪い、ドクロン達を召喚してくる。
これを全滅させると、今度は将軍直々に下画面へ降りてくる。
一度にカービィを3体も捕まえてくる恐ろしい奴だが、すぐにカービィ達をひっつけさせれば諸共振り落としてくれる。
ぽこすかバトルに勝てば地面に叩きつけてダメージが入り、再度上画面でドクロン達を召喚。
そしてもう一度ダメージを与えると、今度は下画面にとどまったままドクロン達を召喚、一緒に襲い掛かってくる。
将軍自身もタフ故に、周りのドクロンを放置したまま速攻で落とすのは難しい。
虹色のメダルを奪ったことから、各ステージのそれらがネクロネビュラ突入に必要であると推測できる…かも?


  • ドクロ大王
マグマウンテンのボス。
何気にデデデ大王以来の2人目となる大王キャラ。エッガー大王?さあ・・・
火口から顔を覗かせる超巨大なブタで、ドクロの被り物をしている。
元はただのブタであったが、ネクロディアスに魔力を与えられて今の姿となった。
恐らくドクロ団のナンバー2。


ボス戦では守りと攻めの2パートに分かれており、
守りパートはドクロ大王が鼻から飛ばすハナクソ火山弾を、
壊したり受け皿で受け止めたりして脆いエレベーターが壊されるのを防いでいく。
攻めパートはその後出現した大砲でドクロ大王のもとに飛んで
火山内部の大砲を乗り継いでいき、弱点のタンコブに体当たりをかます事になる。


守りパートは火山弾の動きを見ればそれほど難しくは無く、
途中でカービィボタン連打が必要な巨大火山弾も10人揃っていればどうという事はない。
(ただしゲージで押し負けると即死

問題は攻めパート。
火山内部の左側にはトゲがびっしり並び、うっかり当たると自由に動けない事もあって回収不可能
更に、タンコブは1回のパートで3回攻撃する必要があるのだが、
タンコブに当たるたび最初の大砲に戻され、徐々に移動スピードが上昇する。
後半になると時間制限つきの大砲や、なおかつ自動でグルグル回る大砲が出てくるため様子見も難しい。
幸いにも攻めパート自体に時間制限は無いので、焦らず大砲の動きを見極めること。

なお、ドクロ大王のタンコブ周辺は被り物がトゲトゲしており、これに当たってもダメージになる。


  • ブーフー
ドクロの被り物をしたまん丸のブタで、鼻息でカービィを押し出してくる。
おそらくドクロ大王の直属の部下。


  • コピーボス達
ネクロネビュラで戦う、ドクロ大王を含めたこれまでのエリアボスの色違い個体。
それぞれ紫色の毒々しいカラーリングに変化している。
ゲームクリアまではネクロネビュラに突入すると人数が1人に減ってしまうため、
戦闘中にフルーツが落下してカービィの数を増やせるようになっている。

正体は不明だが、本編では各ボスをはじめて撃破した時に限り、体から禍々しい炎が飛び出す演出がある。
恐らくボス達が襲ってきた原因であり、かつコピーの素体になっているのかもしれない。
なお本当にそうだとした場合、デデデ大王また敵に操られたという事になる。



ネクロネビュラ

邪悪な黒い雲に包まれた浮遊島。
そのままでは行く事ができず、虹色のメダルを集めて「虹の秘宝」を手に入れる必要がある。
全て集めると、秘宝から発した光が雲を打ち払い、ようやく行けるようになる。
だが周囲には大量のドクロスが守っているため、ネクロディアスを倒すまでは出入りすると残り人数が強制的に1人となる。


全体的に灰色の不気味な島。
真ん中のドクロを中心に輪のようなフィールドが出来ており、4箇所に今までのエリアボス達のコピーが待ち受けている。
彼らを全員倒し、かつ10人フルにそろえておかねばネクロディアスと戦う事はできない。
何より、ネクロネビュラから出た時点で実質やり直しに近くなるため一度入ったら非常に出辛い。
(コピーボス達を倒したフラグは立ったままである)
ただ、コピーボスでは10人撃破(デデデのみ1人)のチャレンジを達成出来ないので注意。



ラスボスとしてのネクロディアス

ネクロネビュラの最終面で登場。
不気味な祭壇の部屋にある像を破壊しながら現れ、カービィを10人に分けた原因の杖を飲み込んでしまう。
そのため、カービィ達は否が応でも戦わざるを得ないのだった。



戦闘は全部で3段階に分かれており、それぞれ攻撃パターンと弱点が大きく異なる。
なお、全ての攻撃がカービィを一撃で天使にしてくる*2ため注意が必要。


第1段階

両手と戦う。
普段は左右をフラフラ移動しており、片方がカービィに狙いを定めて握り拳を叩きつける。
この時に手の甲側のオレンジ色のカバーを叩いて攻撃し、何度か繰り返して破壊することになる。
無防備な時間は短いが、たまに大きく溜めて叩きつけた時はかなり隙をさらす。


ただし、破壊してもその間にドクロス達が修復しようとするため
速やかに片方の手のカバーも壊さなければいけない。
とは言っても、よほど長引かなければ修復が間に合うことは無い。
残りの手は移動可能な範囲が全域に広がる。



第2段階

まだまだ両手と戦う。
今度は手首同士をくっつけてカニのような形合体させ、徐々に指を曲げて赤くなり
一定時間後にバチーン!と両手で挟んで攻撃する。
挟んだ後は続行するか一旦分離し、それぞれ指先から跳ね返るエネルギー弾を発射してくる。

カービィ達はこの合体形態で形成される、赤い的の部分にひっついて攻撃することになる。
引き離したら復帰されるまでに、再びぽこすかバトルで片方ずつ倒す。
ただし磁石ででも出来ているのか合体形態はかなり体力があり、極力10人に近い人数をキープすることが重要。
更に深追いしすぎるとカービィ全員挟まれて全滅という笑えない結末も起こり得る。

また、体力を減らすたびに1段階ずつ高度が下がり、エネルギー弾攻撃も同じ高度から撃つ。
エネルギー弾は発射前にカービィ達を狙う上、弾のスピードがそれなりに速いのもあって
誘導の仕方が悪いと避けきれず当たってしまうことがある。


なお第1段階と違い、片手を倒しても攻撃は弱体化しない。



第3段階

両手を失ったネクロディアス本体との戦い。
ここから足場が消滅し、エリア4の11面と同じ無重力状態になって戦闘が進んでいく。


初めに十字ビーム砲を1個ずつ、合計3個吐き出す。
これは砲口の向きでビームの軌道が分かるので避けやすい。
カービィの人数に余裕があれば速攻で破壊するのも手。
ただ、5人以下だと流石に破壊しきれないので諦めた方がよい。
偶数回目は十字ビーム砲ではなく、前述のドクロス3体を吐き出す。


次は画面四隅のどこかから現れ、口から巨大なエネルギー弾を発射する。
大きい分スピードは遅い。
繰り出すかどうかは運も絡んでおり、ただ現れるだけで何もしない事もあれば、
2~3回位置を変えつつ連続で撃ってきたり、1回も撃たずに後述のビーム攻撃へ移行したりすることもある。
それぞれ以下の特徴があり、見分ける事は可能。
  • 笑い声が小さい・・・何もしない
  • 笑い声が大きい・・・撃ってくる
  • 不自然に間が空く・・・ビーム攻撃へ移行
ちなみに3回もエネルギー弾を撃つことは稀で、滅多に拝めない。


大きく口を開け、コアの目玉を露出したらビーム攻撃の合図。
エネルギーを溜め続けて最後に巨大なオレンジ色のビームを発射する。
発射するまでの間、目玉にひっついて攻撃する。
10人フルの状態でも1回だけでは仕留め切れない体力を持つため、深追いは禁物。
目玉が光り出したら危険なサイン。


そしてネクロディアスの体力を0にすると、最後の仕上げに移行。
もがくネクロディアスの目玉に取りつき、カービィボタンを連打タッチしてトドメを刺す事になる。

今までのカービィボタンとは違い、引っかけのドクロボタンが紛れ込む点に注意。
(押すとゲージが減少してしまう。ある程度ゲージが貯まればドクロボタンは消える)
ラスボスという事もあって失敗したらタダでは済まないんじゃ・・・と思いそうになるが、実際はペナルティーが無いので大丈夫。ダメージも残る。
ちなみに失敗した場合、ネクロディアスから黒いモヤモヤの体が消えて
頭部がボロボロになった満身創痍の姿が拝める。






撃破後、身体を維持できなくなったネクロディアスは闇に包まれ爆発。


残された杖に集まった、10人のカービィと勇者の心。
かつて敵だったドロッチェ団の助けを借り、長く険しい道のりを経て、
ようやく彼らは元の体に戻ることができたのであった。
戦いを終え、ちょっと何かを悟ったカービィが印象的である。




うちゅうには たくさんのほしが
かがやいています


せかいが かがやいているのは
ひかりと やみが あるから
なんだろうな と

カービィは おもうのでした






余談

  • 実力について
ラスボスらしく全ての攻撃が即死という脅威性はあるものの、
ゲーム自体がなかなか異質な操作性ゆえに、強さ自体は人によって評価が分かれやすい。
ただ、アクションが上手い人からは概ね弱い方に見られてしまいがちである事は確か。
あと100%クリアの条件の1つとして全ステージをノーダメージでクリアする必要があり、一部のステージをノーダメで攻略する難易度が凄まじく高いため、それと比べれば物足りない強さである。主な原因はコイツ
むしろ極端に強くないこと同年発売作品アイツが異様に存在感を発揮していたことが災いして「影が薄いラスボス」とまで言われることも・・・

そんな微妙な立場ゆえにか、「スターアライズ」のイラストの一つに登場するまでは、他作品にゲスト出演した事は一度も無かった。
トリデラで貴重なレアキーホルダー枠を奪ったドクロ大王は怒られても仕方ないだろう


しかし、『タッチ!カービィ スーパーレインボー』のクレイシアが出るまで実はあのカービィに対して最も勝利寸前まで近づいた貴重なラスボスだったりする。
それもただ10人に分裂させるだけではなく
コピー能力が使えない程にまで個々の戦力を削いでいるのだから、彼の作戦は非常に徹底している。同じくカービィを分裂させたら戦力4倍増しになったアイツとは大違い。
カービィを利用しても後始末まで考え付くことが無かった歴代ラスボスの中ではかなりの策士。

惜しかったのは詰めの甘さと、そんなカービィ達の恐るべき団結力と数の暴力を侮ってしまった事か…


とは言え、彼の存在により、「カービィの番外編のラスボスはえげつないことが多い」という謎の法則がまた確固たるものになりつつある。



  • 杖はどこから?
ドロッチェの雑談にしょっちゅう耳を傾けていると分かるが、ドクロ団は元々ひっそりと暮らしていた。
しかし、ある日ネクロディアスが杖を手に入れてからは一変。
世界征服の野望にでも駆られたのか、今回の一件を引き起こすに至ったのである。

そうなると気になるのが「杖は元々どこにあって、誰が作ったのか?」という疑問。
後発の作品では、シリーズで有名なあのアイテム意外な設定が明らかとなったが・・・
こちらも謎が解き明かされる日は来るのか?



  • 合体シーンに戦闘結果反映
ネクロディアス戦で犠牲者が出ると撃破後のカービィが戻るシーンでその分のカービィが天使になっている。




アニヲタWiki(かり)には たくさんのこうもくが
かがやいています


こうもくが かがやいているのは
ついきと しゅうせいが
あるからなんだろうな と

アニヲタは おもうのでした
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最終更新:2024年07月29日 17:25

*1 ちなみに海外版夢デラではタイトルの時点でナイトメアが存在をバラされていたりする。

*2 このため、シルバースター(ダメージは受けたが天使にはせずクリア)にするのが不可能。