バズバット(星のカービィ)

登録日:2024/07/04 Thu 19:00:12
更新日:2025/04/29 Tue 13:08:00
所要時間:約 17 分で読めます





3たいのボスがねむる
「はかば」には、
ひみつのへやにつながる
「おはか」があるということだ

そのへやのなかに
はいったものは、いきては
でてこられないという
おそろしいばしょだ

ただ、それをのりこえし
ゆうしゃには、きっとごほうびが
あることだろう
ねんのために10にん
あつめていくことだな


バズバットとは、『あつめて!カービィ』に登場するキャラクターの1体である。

◆概要


終盤真っ只中のレベル4・マグマウンテンのステージ9に登場する、黄色いコウモリのような敵キャラ。
真ん丸の2つの目玉やのような口を持つ可愛らしい顔をした一頭身の体を持ち、小さな羽が生えている。

英名は「Buzzybat」で、直訳すると「ブンブンコウモリ」。SNSとかでバズっているわけではない

10人に分割されて1人1人が小さくなった本作のカービィよりかは大きいがせいぜいワドルディくらいのサイズで、そこらのザコ敵と変わらない見た目だがこれでも中ボスである。
なお記事冒頭の説明は飛行船内のドロッチェによるもの。

登場作品自体が番外編であり同年に発売された本編カービィの存在が大きすぎるのもあってややマイナーな上、『トリデラ』のキーホルダーのように後の作品で客演したことも一切ないため、知名度は低い部類に入るかもしれない。(一応日本版『あつカビ』ならキャラ紹介ムービーがあるためゲーム中でも名前を知ることは可能)

しかし本作『あつカビ』をやり込んだプレイヤーにとってはあの溶岩蛙異界の魔鳥の群れさえも悠に凌ぐほどの厄介なボスとして知られている。

◆ステージについて


さて、バズバットが如何にして印象的な中ボスとして君臨しているかを説明するにはまず彼が登場するマグマウンテン・ステージ9について説明する必要がある。

ステージの突入は最初からカービィが10人揃っている必要アリ。
本ステージは墓場から始まる。
少し進むと星ブロックに囲まれた鍵がある。この鍵は宝箱を開けるために必要なものだが、周囲に宝箱はないのでとりあえず持っていこう。

すぐ進んだ先にある怖い顔をしたバズバットの墓を体当たりでどかすと地下の道が開かれる。
なおこの墓より奥にドクロンの墓もあり、それをどかすとメダルが手に入るので忘れずに。

バズバットの墓をどかした先で爆弾ブロックを壊しつつ下へ下へと潜っていくと、明らかに人工的な部屋に出る。
この部屋の上方には3色のが並んでおり、その真下に鍵穴と鎖で強固に封印された一回り大きなトビラが配置されている。
当然下のトビラにはまだ入れないので、まずは上の3つのトビラから、好きなものを選んで入ることになる。

さていずれかのトビラに入るやいなや、いきなり『星のカービィ64』のルームガーダーのアレンジである「はごたえのあるてきだ!」が流れ出す。
まさかと思っていると目の前にはかつて戦った敵の姿が…!

この時、せっかくだから赤のトビラを選ぶとデデデリゾートで戦ったキンググオー、青のトビラならグリングランドで戦ったデラデラーム、黄色ならサラサンドーラで戦ったグルギアントと戦うことになる。
しかも3体とも、パワーアップしていたりステージが悪条件だったりと以前戦った時より強化されており、苦戦させられる。

そしてトビラの先の中ボスを撃破すると最初の部屋に戻り、赤と黄のトビラなら下のトビラを縛る鎖が1本ずつ壊れ、青のトビラからは下のトビラを開けるのに必要なコウモリ型の鍵が手に入る。
その後はまた別のトビラに入って中ボスを倒し…を繰り替えすことで下のトビラを開けられるようにしていく。


そう、このステージは本編作品でいう中ボスタワーに相当するステージなのだ。
戦う順番を自由に選べたり、そもそもタワー形式ではないので差異はあるが。

なお最初の部屋の奥には回復リングがあるため、1戦終えるごとにいくらでも回復可能。
ただしフルーツの調達ができないため、*1失ったカービィを取り戻すことは不可能なので注意。
回復リングの左上には近道扉*2が隠されている。

倒す中ボスは3体だけだが、本編とは違いこちらは攻撃チャンスが限られていたり、2回ダメージを喰らうと天使になってしまうカービィを慎重に操作する必要があるため、全て撃破するのはそれなりに大変である。

さて、3体の中ボスを倒すことでようやく下のトビラの封印が解かれ、開けることができるように。
なおトビラを開くには動くカービィボタンを連打する必要がある。
連打に成功すると刺さった鍵が禍々しい紫の光を放ち、地鳴りを起こしながらゆっくりと開かれる。

このトビラに入ることでいよいよバズバットとご対面。
なお専用BGMなどはなく、同じく「はごたえのあるてきだ!」が流れる。


バズバット戦


バズバットは子分のコウモリとして、大量の黒いリルバットとトゲの生えたバイバットで周囲を固める。バズバット本人は攻撃してこないが、バイバットに触れるとダメージを受けるので注意。
バズバットにカービィをぶつけてぽかすかバトルに持ち込むことでダメージを与えられる。
なおカービィをバズバットにくっつけた瞬間に子分たちは消えるので、一度ぶつけたらこっちのもの。

一定時間経つごとにバズバットが彼らを取り込んで単眼の大きな墓の化け物「モノグレイブ」に変身する。
モノグレイブはカービィの頭上を飛び回って縦軸を合わせ、真下に急降下して押し潰し攻撃をしてくる。
動作こそシンプルだが、これに潰されると一撃で天使にされてしまうので油断できない。
モノグレイブになっている間はこちらは一切手出しができないため避けゲーを強いられることとなる。
2回急降下攻撃すると墓が壊れて元のバズバットに戻る。
もう一度モノグレイブに変身される前に早くカービィをくっつけるのが基本戦法となる。


バズバットは最初の段階ではバイバットは召喚せず、部屋の上方に留まって大量のリルバットで壁を作っている。
リルバットはカービィをぶつけると即墜落させて倒せるので、これで壁をこじ開けてバズバットまで攻撃が届くようにする。
この段階ではこちらもダメージを喰らう要素がないので落ち着いて行動できるが、もたもたしてるとモノグレイブに変身されるのでさっさと殴り込んでしまおう。

そして一度バズバットを地面に叩きつけると今度は目をジト目にさせて第2段階開始。
ここでは6体のリルバットの固まり×2と大サイズのバイバットがバズバットの周囲を回転して身を守り、更にバズバット自体も飛び回るようになる。
地面付近を飛来した時はバイバットにぶつかる可能性があるので、素早く逃げること。
最初から隙間が空いているため、リルバットを崩していくよりも直接バズバットを狙った方がいい。

更に叩きつけるとバズバットは全身を真っ赤にして怒りモードに入り、最終段階開始。いきなり真っ赤なモノグレイブに変身して襲い掛かる。
赤くなったモノグレイブは移動速度と隙の少なさが大幅に向上し潰される危険性が高くなっている上、押し潰しの回数も3回に増えている。
強化されたモノグレイブ形態を終えるとまた子分たちで身を固めるが、今回は周囲をリルバット6体と小サイズのバイバット3体で円形で完全に覆っている。
リルバットも怒り顔になっており、なかなか恐ろしい形相に。

攻撃するにはバイバット同士の隙間にいるリルバットを倒してから、間を縫ってバズバットにカービィをぶつけなければいけない。
ただしこの隙間がかなり狭く、角度とタイミングを見計らってうまくカービィを弾く必要がある。
これが非常に難しく、少しでもズレるとダメージを受けてしまう。青くなった(=あと1発喰らうと天使になってしまう)カービィで攻撃するのはなるべく避けたい。

しかも時折子分を高速回転させるため、せっかく角度とタイミングを調節していても台無しにされる。
高速回転中にカービィが振れると吹っ飛ばされるが、少しピヨるだけでダメージは受けないのでそこは安心。

もちろんバズバット本人が飛び回る特性も、バイバットが地面にいるカービィに当たる高さまで降りてくる厄介な性質も健在。
そしてやっぱり慎重になりすぎるとまたモノグレイブに変身される。

そんなこんなでバズバットに攻撃を加えることで、ようやく撃破。
部屋中に爆発を起こした後、自身は骨になって死ぬ

カービィは勝利のポーズを決めた後、最後の部屋に向かう。
最後の部屋ではカービィを10人乗せると動くリフトを動かした先にメダルがあり、天井の隠し部屋にも鍵穴付きの宝箱に入ったメダルがある。最後の部屋を出れば晴れてのゴール。

つまりステージを完全クリアするには10人のカービィを1人も失わずにクリアするのと、ステージの最初に手に入れた鍵を最後まで失くさず持ってくる必要があるのだ。
これらは同時に達成する必要はないので、あきらめずに何度も挑戦すればきっとクリアできるはず。


◆バズバットの恐ろしさについて


ここまで書くと「ダメージは受けやすいが、対処できなくはない普通の中ボス」程度で済むことだろう。
しかし本作の100%クリア条件には、全ステージでゴールドスターを取得する必要がある。
「ゴールドスターってなんぞや?」と思う方もいるかと思うが、これの取得条件は「全ステージを近道扉無しでノーダメージクリアすること」である。



もう一度書こう。



「全ステージを近道扉無しでノーダメージクリアすること」である。
*3


当然このマグマウンテン・ステージ9もノーダメージで攻略する必要がある。
ステージ開始から墓に入って前座の3体の強化中ボスを撃破するのも、バズバットの攻略も含めて長丁場をぜ~んぶノーダメ!

これだけで大変さが伝わるだろう。

被弾リスクを避けるために少数精鋭で挑みたくても、ステージの突入条件として最初から10人揃っていないといけないのでそれは不可能。まぁ、少数だと攻撃力が下がってそれはそれで難易度が上がるのだが…
前座の中ボスも普通にノーダメ撃破は大変で、特にキンググオーは狙いを誤ると骨に刺さってすぐアウト。

本題のバズバットは角度を見誤ったり、地面に下りてきたバイバットに触れると即アウト。
慎重に行動してるうちに集中力が切れてきたらモノグレイブにも充分潰されかねない。
無論3段階目のバイバットの隙間にカービィを針の糸を通すように通過させるのもノーダメでこなさなければならないのだ。


最後の最後でこの難関なので、失敗したら涙を流すこと必至。
しかも撃破演出から扉の封印が解けていく演出まですべてスキップ不可能なため、やり直すのにも時間がかかる。

そんな鬼畜難易度ゆえに、トドメを刺した後のバズバットの末路を見るとスッキリすることこの上なし、感動もひとしおだろう。ゴールドスターコンプを目指す上で、ラスボスのネクロディアス以上の難関だった人も多かろう。敵はそのまま骨になる

ちなみに他のステージもやっぱりノーダメクリアが難しいステージはたくさんある。
完全クリアできた人はいっぱい自慢してもいいと思うぞ!


◆関連キャラ


  • リルバット
黒い体に死んだような目をした、バズバットの色違いのような子分。
カービィをくっつけるとすぐ墜落する。
バズバット最終段階ではかなり怖い顔をしている。

  • バイバット
赤くて丸い体にたくさんのトゲが生えたハリセンボンのようなコウモリで、こちらもバズバットの子分。ブタのような鼻だ!
触れるとダメージを受けるが、高速回転している時は弾かれるだけで済む。
本作のカービィの攻撃手段が攻撃手段なので、倒すことができない。
ちなみにバズバットとリルバットには公式アートワークがあるが、バイバットにはない。リルバットは色替えで流用できるしね

リルバットとバイバットは海外版だとドロッチェの説明によりバズバットの家族と紹介されている。おそらく子供なのだろう。

  • デラデラーム
グリングランド・ステージ9で登場した、だるま落としもしくはミミズのような敵「デラーム」の中ボス個体。
床や天井から頭を伸ばして頭突きで攻撃する。顔のすぐ下にある柔らかそうな部分にカービィをぶつけるとダメージを与えられる。
再戦では弱点以外の胴体全てにトゲが生え、そこに当たるとダメージを受けるように。ぶつける際は慎重に。

  • グルギアント
サラサンドーラ・ステージ6で登場した、巨大な歯車の中ボス
左右にいる錘のような敵「グルポーン」「グルスパイク」の数を調整して、グルギアントの頭部の弱点が露出するように回転させる。
本体は何もしないのかといえばそうではなく、トゲトゲのイガボールを吐き出してくる。(ウィスピーウッズが落とすものと同じ)
再戦では錘の揃え方が難しくなった他、一度ダメージを与えるとザコ敵のミラポン2体と流砂を吐き出し、動きづらくなるほか飲み込まれてミスになる危険がある。

  • キンググオー
デデデリゾート・ステージ5で登場した、巨大なウツボのような敵「グオー」を更に巨大にした中ボスで、機械のような姿をしている。
水中戦で強制スクロールの狭い道を定期的に横切り、身体を構成するパーツを全て体当たりで破壊すると倒すことができる。
ただし破壊した部分には刺々しい骨が露出し、誤ってそこにカービィを体当たりさせると逆にこちらがダメージを受けてしまう。
再戦では壊す必要のあるパーツが増え、移動速度が速くなった他、戦場も空気ゲージが減るのが早い「ぶきみな水」の中に変わっている。空気ゲージを回復させる「くうきだま」をしっかり取得していかなければ即ゲームオーバーだが、その肝心の「くうきだま」が少ないのもいやらしい。

  • ガバット
同作に登場する、大きなコウモリのザコ敵。
カービィを噛みつこうと飛びかかってくる。
登場場所はグリングランドとデデデリゾートのみなので、コウモリではあるがバズバットとの繋がりは無いと思われる。
海外版パッケージではスパイディオと共にカービィにボコられてる

  • グルーガー
同作に登場する、影のように真っ黒な体に黄色く目を光らせたコウモリのザコ敵。
暗闇の中でカービィを連れ去ろうとしてくる。
フレーマという甲冑のキャラの持っているカンテラを奪う場面もある。
こちらはマグマウンテンの墓場エリアに出てくるが、バズバットとの関係は不明。

なお、他のカービィシリーズにもコウモリのキャラは結構出てくる。
更に言えばメタナイトの翼もコウモリがモチーフであり、『星のカービィ ディスカバリー』ではコウモリのエフェクトが起こる技もある。

◆その他


バズバットは多数の子分を従え、戦うためにも前座の3体の中ボスを撃破する必要がある上、厳重に封印された扉もなかなか豪華なためかなり高位の存在であるように思え、墓地ひいてはマグマウンテンの主だった可能性も否めない。
また見た目は生身のコウモリにしか見えないが、お墓の下で現れたのでもしかしたらアンデッドな存在なのかもしれない。

だがマグマウンテンのボスはドクロ大王であり、同エリアの中ボスにはドクロ将軍もいる。
バズバット自身は骨になるとそのまま死ぬのでドクロ団の一員ではないと思われるが、彼らとの間にどういった関係があるのだろうか?

ドロッチェによれば「ドクロ団は元々暗い場所でひっそりと暮らしていたのが、不思議な杖の力で増長した」という過去があるため、マグマウンテン墓地エリアの原生生物がバズバット、ドクロ団は暗さを好んで勝手に住み着いた外来種…という関係性にあるのかもしれない。
憶測に過ぎないが、そう考えるとバズバットたちもドクロ団の迷惑を受けた被害者なのかもしれない。
だがそのバズバットとそのステージが凶悪すぎて、ただでさえ影の薄いドクロ団の首領にして本作ラスボスのネクロディアスが更に霞んで見えてしまうのは内緒


ボスラッシュ系サブゲームである「勝ち抜きサバイバル」ではカービィが3人以上いれば入れるトビラでバズバットと戦える。
本編よりかは気を楽にして臨めるが、モノグレイブに一掃される可能性もあるので注意。


2022年にはKADOKAWAによりシリーズのゲーム中の殆どのキャラを網羅した「星のカービィ キャラクター大図鑑」が発売されたが、あろうことかバズバットを中ボスではなくザコ敵と誤植している。
まぁ見た目だけならザコ敵っぽく見えでも仕方がないが…
プププ大全でもザコ敵と同じページでしれっと掲載されてたしね
ついでにリルバットが中ボス扱いにされておりあべこべになっている。


そうそう、黄色い顔に丸い目と猫っぽい口でどこかの大彗星それを元にしたラスボスが連想されるかもしれないが、もちろん全くの無関係なので悪しからず。
後者は最後の最後に絶望を与えてきたという点で共通点はなくはない…?





STAGE CREAR


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最終更新:2025年04月29日 13:08

*1 後述のミラポンからリンゴが手に入る。だからどうしたという話だが

*2 一度クリアしたことのあるステージなら、このトビラに入れば即ゴール前まで近道できる。ただし評価が「ちかみちしてゴール」となり、称号となるスターが得られない

*3 ちなみに、一度でもダメージを受けて、天使になったりカービィの人数が減ったりしなかったらシルバースター、天使になったが復帰させ人数を減らさずクリアでブロンズスター、人数を減らすか近道を使ってクリア場合はスターなしとなる