ナビカスタマイザー(ロックマンエグゼ)

登録日:2014/07/30 Wed 17:33:41
更新日:2025/03/02 Sun 11:52:33
所要時間:約 21 分で読めます




NAVI
CUSTOMIZER

ナビカスタマイザー(以下ナビカス)とは、ロックマンエグゼシリーズに登場するシステムである。
初登場は「エグゼ3」。

ロックマンエグゼシリーズの中でも特に有名なシステムである。
実はカプコンが特許を取得していたりする。(*1)



概要

その名の通りネットナビをカスタマイズするシステムで、開発者は光祐一郎博士。
プログラムの知識を持たない一般の人でもナビのカスタマイズができるようにと開発された。
ゲーム内においても科学省スクエアの掲示板で読む事ができるが、「オペレーターとナビの距離をこれまで以上に縮めるもの」という説明を、ご丁寧にも光祐一郎自らが投稿している。

ナビカス登場以前は、ナビのカスタマイズには相応のプログラミング知識と技術が必要だった。
それらの知識がない人達は市販品のHPメモリやバスターUPを使うか、追加装備のアーマーでダメージを半減したり、せいぜい色合いを変更したり目つきを悪くしたりといった簡易的なカスタマイズがやっと、というのが大半だった。
そんな折に発売されたナビカスは、分かりやすく簡易化されたプログラミングを行えるという利便性から、発売後瞬く間に普及した。

なお、外見のカスタマイズも相応の技術が要求されると思われるため、高価故に元から高度なカスタマイズが施されていると思われるグライドはともかく、メイルちゃんやデカオのプログラミング技術の高さが窺える。
デカオに至っては「ロケットガッツパンチ」というオリジナルバトルチップも自作しているほどで、賢そうとは言えない見た目に反して小学生でありながら高度なカスタマイズができるほど優秀な証左であろう。


3で登場して以降すべてのナンバリング作品で登場し、その都度仕様を微妙に変化させてきた(後述)


使い方とルール


ものすごく簡単に言えばパズルである。
メモリMAPと呼ばれる4×4(拡張メモリを使うと最大5×5)のマスの中に、組み込みたいプログラムパーツを配置。
そして配置が終わったらRUNを押して実行させるだけ。

ナビカスに使われるパーツは主に2種類。

・プログラムパーツ
ナビに様々な能力を付随するパーツ。強力なパーツほど容量が大きい(=パーツがデカイ)。
プログラムパーツの多くには圧縮コマンドと呼ばれるものが存在し、これを入力するとパーツと作品にもよるが、1~3マス程度はパーツのピースを縮められる。

・プラスパーツ
ナビの性能をあげるパーツ。プログラムパーツとの識別のために「田」のような十字マークが入っている。
性能の底上げ用であるためか小さいものが多い。

ほぼ自由にパーツを配置できるとはいえ配置の際のルールが存在する。
ルールについては後述。

ルールを破るとバグ*1が発生し、勝手にHPが減る、チャージショットがストーンキューブになる、歩いたマスがヒビや毒沼パネルになる、最初から混乱状態…などといった戦闘中のナビに不利な効果が起こったりする。
一方で、発生するバグはバグを起こしているプログラムの種類で決まるため、敢えて特定のバグを引き起こし、特定のチップと組み合わせてコンボにする前提の戦術として活用もできる。
またバトルチップの中には、バグが発生していると効果がパワーアップするチップもあったりする。

ルール1:プログラムパーツはコマンドライン上に置かなくてはいけない

コマンドラインとはナビカスの枠の下から2番目の列を横一直線に走る矢印のラインのことで、プログラムパーツはここに置かないとナビに能力を付与できない。
例えバグストッパーを組み込んでバグを打ち消したとしても、コマンドラインに乗っていないプログラムパーツはそもそも機能が発揮できないので、ただ邪魔なだけになってしまう。
拡張メモリで5×5マスにした状態だとこのコマンドラインは3列目、つまり中央列に位置するようになってグッと自由度が増す。
必ずしもコマンドラインを覆い尽くす必要はなく、例え1マスでもかかっていればOKなので、組み方次第では最大5個まで置ける。
エグゼ6ではなんと最大7個まで置けたりする。

ルール2:プラスパーツはコマンドラインの上に置いてはいけない

上記プログラムパーツとは逆に、プラスパーツはコマンドラインの上に置いてはいけない。
もっともプログラムパーツと違って、どこに置いても機能はするので、コマンドライン上の隙間も無理やり埋めるといった強引な組み方も可能。

ルール3:同じ色のパーツを隣に置いてはいけない

上の二つはパーツの模様を良く見ていればほぼありえないが、これはついやらかしてしまいがちなミス。
特にプログラムパーツの隙間にプラスパーツを配置していると、意図せずして同色がくっついてしまうことがある。
角が接触するのは問題ない。
ラピッド+1とチャージ+1の位置を交換したり、同じチャージ+1でも別の色に差し替えたり…と頭を捻れば、同じパーツ構成でもバグを発生させず収められたりするため、発想力が試されるポイント。

ルール4:4色以上のパーツを使ってはいけない(エグゼ4以降)

ナビカスのパーツにはピンクの6色(エグゼ3では加えての全9色)が存在し、最初に使用した4色以外の色を使うとバグが発生する。
初出のエグゼ3では非常にめんどくさいルールだった。詳しくは後述のバージョンの変遷で。


有名なナビカスパーツ

主にスタイルソウルユニゾン等、変身時の能力をナビカスパーツ化したものが多い。

スーパーアーマー
ガッツスタイルの特殊能力をパーツ化したもので、ロックマンが攻撃を受けてものけぞらなくなる。
のけぞりによるバスティングレベル低下がなくなる*2ので高バスティングレベルを出しやすくなるほか、反撃を受けてロックマンの攻撃が中断されることがほぼなくなる*3ので、初心者から上級者まで人気のパーツ。
因みにエグゼ3で初登場して以降、割り振られる色と圧縮後の形状がシリーズ通してずっと同じだった稀有なプログラム。

カスタム○
カスタムスタイルの特殊能力をパーツ化したもので、カスタム画面で選べるチップが○の中の数字の数だけ増える。
選べるチップの枚数が増えるのは何を差し置いてもありがたいため、もはや必須パーツとも言える。
強力な割にプログラムの容量も意外と小さめだが、両立できないアビリティも多数存在する。
尚、カスタム2のプログラムはシリーズを通して店売りが存在せず、カスタムスタイルのレベル最大到達時やロットナンバーなどでしか入手できないようになっている。
それだけならまだしも、エグゼ6では入手のために別売り(ランダム封入)の改造カードが必須。酷くないか?
改造カードPart2のイベントカードで出現する依頼「悪人を撲滅せよ!」の達成報酬がカスタム2となっている。『アドコレ』ではゲーム内に改造カードも全収録されたので敷居がグッと下がったが、GBA実機ではまずカードを手に入れる所から茨の道。

メガフォルダ○
ブラザースタイルの特殊能力をパーツ化したもので、強力なメガクラスチップを多く投入できるようになる。
ナビチップもさることながら、フルカスタムやオジゾウサンといった便利なメガクラスチップは多いので、多用する人にはありがたいプログラム。
強力なP.Aを狙う場合もお世話になるが、大体使いにくい色を割り振られるのでストーリー攻略にはちょっと使いにくい。
良くも悪くもメガクラスチップの性能に左右されるプログラム。
エグゼ6では上記のカスタム○系プログラムとセットになったフォルダパック○のプログラムが登場した。
カスタムとメガフォルダを同時に組み込むより容量が小さいので省スペースで済むが、形と色がやや使いにくい。

シールド、リフレクト
シールドスタイルの特殊能力をパーツ化したもの。シールドを組み込むとB+←で敵の攻撃を防ぐシールドを、リフレクトの場合は攻撃を跳ね返す(威力100固定。ただしブルースソウルだとユニゾン時の性能が優先されて50になる)シールドを張る。
タイミングさえ合えば暗転チップでも防げるが、ブレイク性能持ちの攻撃には無力。
特にエグゼ3におけるリフレクトは、生命線のひとつと言っても過言ではないほど活躍する。攻撃反射の都合上カウンターが取りやすく、バグのかけら稼ぎに便利だったり、また耐久力100のオーラだって破れるので、使いこなせればフォルテにも非常に有効なプログラムだったりする。
エグゼ4までは入力タイミング次第で隙なく連発し続けられたが、エグゼ5から仕様が変わり、一定間隔でしか張れなくなった。少々使い難くはなったが、それでも使いこなせればなかなか強い。
シリーズ通してリフレクトは強力な分、容量も大きめに設定される(ただし割と使いやすい形な事が多い)のに対して、シールドは小さめなためとりあえず組み込みやすい。
またエグゼ3のみ、これらの下位プログラムとして「ブロック」が存在する。こちらはB+←でロックマンがダメージを半減させる構えを取るというもの。
ダメージは受けてしまうが、その分パーツサイズが小さい事と、シールド系では防げないブレイク性能でも半減できる強みがあるので、一概に下位互換とも言い切れない。

カワリミマジック
シャドースタイルの特殊能力をパーツ化したもの。攻撃を受ける直前にB+←を押すことでその攻撃を無効化してスリケン手裏剣を投げる。
シールド系と比べて受付時間こそごく短いが、実質バトルチップのカワリミを一瞬展開しているのと同じなので、タイミングさえジャストなら暗転攻撃でもなんでも無効化できる。
ロックマン=サンのカワリミ・ジツが炸裂!
ただし作品によっては既に張ってある罠チップを上書きしてしまう形になり、使ったはずの罠チップが消滅して無駄になってしまう事もあるため注意。

ファーストバリア
シールドスタイルの特殊能力をパーツ化したもの。バトル開始時にバリアを展開する。
バリアの耐久力は10と低いが、超過分のダメージを受けることはないため1発は必ず防いでくれる。ストーリーでは不意の事故死に、対戦では初手ハメに対処しやすくなる。
大体容量が小さめなのでとりあえず組み込みやすいのもポイント。
これでもうフラッシュマンも怖くない!グラサンだって怖くない!
しかしエグゼ3にファーストバリアのプログラムはない!(3のファーストバリアはシールドスタイル固有能力)
他にも、ナビカスではなく改造カード限定だが、類似能力として「ファーストバブルラップ」「ファーストバリア100」「ファーストバリア200」「ファーストドリームオーラ」などといった上位カスタマイズも存在する。

アンダーシャツ
同名のバトルチップをプログラム化したもの。
本来ならHPが0になる攻撃を受けてもHP1で耐えられる。ファーストバリアと組み合わせれば最低2発は耐えるようになる。
HPが2以上あれば何度でも1で耐えてくれるので、アンダーシャツとウッドボディ(クサムラパネル上で自動回復)を組み合わせると要塞と化す。
が、エグゼ5以降ではHP10以下の時の回復速度が遅くなったためこの戦法は使いにくくなった。
なんといってもプログラムの圧倒的小ささ故に組み込みやすいのが魅力。
毒ダメージはどうしようもないが。

エアシューズフロートシューズ
同名のチップ、並びにシャドースタイルの特殊能力をプログラム化したもの。
エアシューズは穴パネルの上を歩けるようになり、フロートシューズは特殊パネルの不利な影響を受けなくなる効果がある。
パネル変化を多用する相手には強力。穴が空いても平気なのを利用してわざとパネルヒビバグを発生させる戦法も使える。
ただし、フロートシューズはパネルの効果を無視するだけで属性ダメージ倍加の影響は受けるし、エアシューズも自分が立てるからと言って穴パネル上で一部の暗転チップを使うと、そのまま不発になってしまう場合があるので要注意。
どちらも強力だがそれ故に容量がやや大きめ。シリーズ通してエアシューズよりもフロートシューズの方が若干組み込みやすい傾向にある。
一部のソウルユニゾンやクロスはこの能力を内蔵しているので、それらへと変身して戦う事をメインとするなら余りお世話にならないかも。
余談ながら、フロートシューズ初登場のエグゼ3では毒沼パネルを無効化できなかったので片手落ち感があるが、エグゼ4からは無効化してくれる。
またエグゼ3のみ、フロートシューズの下位プログラムとして「シャドーシューズ」が存在する。効果はヒビパネルを通過しても穴が空かないというもので、エグゼ4以降はフロートシューズの機能に統合された。

バグストッパー
どれだけルールを破っていてもこれさえ組み込めばバグとはおさらば。特にエグゼ6はこれがなきゃ始まらない!
同色と隣り合う、色の使用制限オーバーなどバグストッパー自体がバグ発生の原因になっていても、コマンドラインにさえ置いておけば完全にバグが抑えられる。
エグゼ3とエグゼ6では圧縮しても6マスとそこそこ容量がデカいが、エグゼ4だと何故か1マス分、エグゼ5では圧縮すると2マス分とやたら小さい*4
なおエグゼ5のみ改造カードによって生じたバグも無効化(バグ扱いではないのでHP-系のデメリットは無理)する。
基本的にはメリットになるが、ノイズストームの利用や移動時パネル変化*5ができなくなってしまう。

サーチシャッフル
サーチソウルの能力をパーツ化したもので、各ターンに1度だけカスタム画面のバトルチップをシャッフルできる。
コンボやPA発動が容易になるがやはり容量はかなりデカい。

ナンバーオープン
ナンバーソウルの能力をパーツ化したもので、カスタム画面でなんと10枚ものチップが出てくるようになる。
サイズも当然5×5と最大で、圧縮コマンドを入れても1マス分しか小さくならない。
はみ出し置きができる都合上見た目ほど場所は取らないが、それでもアホみたいにデカいので使いにくい。
エグゼ6ではカスタム系アビリティは付けやすいので、他のパーツを差し置いてまで使う価値があるかどうかは好みによる。

ロックマンの性能を限界まで引き上げるプログラム。
詳しくは項目参照。

ボディパックバスターパック
どちらもエグゼ4から登場。
ボディパックの方はエア、フロート、スーパーアーマー、アンダーシャツが一つになったプログラムで、バスターパックはアタックラピッドチャージのレベルをそれぞれ+3するプログラム。
ボディパックはそれぞれのプログラムを組み込むよりスペースが小さく済むためお得……と思いきや、含まれるアビリティが全て同時に要求される場面なんてそうそうないし、サイトバッチと異なりカスタム○系は別途で組み込まなくてはならない(しかも形状の関係でカスタム2を同時に組み込めない事が多い)ので、見た目以上に使い勝手が悪い。
使うのであれば改造カードでカスタム系アビリティを強化する等したい。
バスターパックの方はエグゼ3にあったバスターMAXの下位互換、というか恐らく調整版。バスターMAXより性能は劣るとはいえ、それでも中々強力。
またバスターの各パラメータごとに最大値まで引き上げるプラスパーツも存在しているが、ラピッドMAXやチャージMAXと比べて、アタックMAXはやたらデカいため組み込み辛い。それならバスターパックの方がお得。
特にクロスのチャージショットの威力がすごい事になるエグゼ6グレイガ版では、ボス戦・ウィルス戦どちらも非常に楽になる。

因みにどちらもシリーズ通して入手方法はロットナンバー。

オイルボディアイムフィッシュバッテリーモードジャングルランド
組み込むとそれぞれの属性のウイルス、ナビが出やすくなる。
またバグらせることでエンカウント率を上昇させる効果もある。
基本的にはデメリットだがV3ナビやSPナビ等の一部のエンカウント率の低い敵と戦いたい時に使われる。
ジゴク島エリア……コオリホウガンM……うっ頭が……

コレクターズアイ
バトル終了後のリザルト画面で必ずバトルチップが手に入るようになる。
ライブラリ埋めの強い味方。バスティングレベルSでもゼニーだった…なんてガッカリとはこれでおさらば。
バスティングレベルに関わらずチップ確定のため、チップトレーダーに突っ込む元手稼ぎにも困らない。
ただし落とすコードはバスティングレベルに沿ったものだし、ごく一部のチップを持っていない敵と戦闘した場合、ノーデータとなり何ももらえなくなる。

組み込んでLを押すとロックマンが壊れるギャグを飛ばしたり、ハードボイルドったり、一句詠んだりするようになる。
後の作品ほど他人他ナビの乱入バリエーションが増えたり、会話6回分にもわたる長編があったりと、力の入れ加減がおかしい事になっていくので一度は必見。
戦闘とは無関係のジョークプログラムと思いきや、バグらせるとココロウインドウバグが発生するので、割と実戦でも使い道があったり。
詳しくは項目参照。


バージョンの変遷

オフィシャル設定資料集に基づいたバージョン表記をします


バージョン1(エグゼ3)

最初のバージョン。
この時点でシステムはほぼ完成形だったが、パーツの入手法と制約がそれ以降と異なる。

3のパーツは主にスタイルのレベルが上がるとチェンジ.batが生成してくれるため、使えるパーツを増やすには様々なスタイルになる必要がある。
生成するパーツとスタイルについてはスタイルチェンジの項目を参照。

そして各スタイルごとに使用できるパーツの色が決まっており(マス右上に表示)、それ以外の色を持つナビカスパーツを使用すると「エラーが発生してRUN自体を受け付けない」という、今と比べるとかなり使えるパーツに制約があった。

使用できる色はピンクの3色に加え、ガッツとシャドーが、カスタムとシールドは、ブラザーとグランドは、バグスタイルは灰色のパーツを使用できる。

これを無視してパーツを組み込むことは通常不可能、だがそれを可能にするアイテムがある。
それが、改造ツール

改造ツール

アメロッパの研究機関がナビカスを研究して独自開発したツールであり、エグゼ3のナビカスを語るには避けて通れない便利ツール。
本来使用できない色のパーツを使用してエラーが発生したとき、これでエラーナンバーに対応した改造コードを入力することにより、エラーを起こしたプログラムを無理矢理使用可能にしてエラーを押さえつけることができる
これによりガッツスタイルグランドスタイルのパーツを使うなどの強引なカスタマイズが可能になった。
ただし、エラーナンバーはパーツごとに異なり、複数の使用不可パーツを使用したときにでるエラーにはナンバーが存在しないため、例えばシールドスタイルスーパーアーマーメガフォルダ1を同時にセットするということは残念ながら出来ない。

なお、サイトバッチギガフォルダ1、ストーリーでもらうブレイクチャージの3つはどのスタイルでも通常使用できない色のプログラムであるため、改造ツールを使わないとそもそも組み込めない。
また、サイトバッチギガフォルダ1ダークライセンスの3つのプログラムは、スタイルごとに入力しなければならない改造コードが異なる。
改造コードや圧縮コマンドの多くは作中には判明せず、全てを知りたい場合は究極攻略シリーズは必須。

ちなみに、エラーを発生させずにRUN完了をしたとき、「OK」の文字が出ている画面でセレクトボタンを押すとエキストラコードというものを入力することができる。
これはスーパーアーマーなどのプログラムの効果を直接ナビに書きこむコードで、ナビカスのスペースを取らない、コードによってはHP+1000メガクラス+5などの通常あり得ない能力を付与できるなどの利点がある。
しかし、入力したコードによってはロックマンにバグが発生する。
しかもこのバグはバグストッパーで無効化することはできないのでよく考えて使う必要がある。


なお余談として、エグゼ3にも圧縮コマンドは存在するのだが、後の作品の仕様と違って一度入力すると単独では戻せないので要注意。

今これを読んでいて「小さくなるんだから別に戻せなくてもいいんじゃないの?」と思ったそこの貴方。
やってみると分かるのだが、実は圧縮すると逆に使えるスペースが減ってしまうプログラムもあるのだ。
例えば↓のような形状のプログラムパーツ(例:メガフォルダ1、シノビダッシュ、オイルボディなど)があるが、

■■
■■■
これを圧縮すると

□■
■■■
とか

■■
□■■
とか

■□
■■■
こうなりゃいいものを、

■■
■■□
中にはこうなるパーツが存在するのだ。

圧縮前はコマンドラインに出っ張った1マスを引っかけられたものを、今度は2マスかけなければならなくなる。
当然1マス減っただけ、本来使えるはずのライン上のスペースが使えなくなる。これでは却って困る。
(究極攻略シリーズでも圧縮コマンドのデメリットを「ナシ!!」などと断言していたあたり、開発側は根本的に勘違いしていた模様)
パズル要素としてはなかなか面白いが、初心者は注意。一応プログラムトレードを行えば戻すことは可能だが面倒。


バージョン2(エグゼ4、エグゼ5)

色の制約が「最初に使った4色」に変更され、さらにそのルールを破ったとしてもエラーではなくバグが発生する仕様に変更されたため、改造ツールとチェンジ.batはナビカス非対応となった。
プログラムパーツは売られているものを購入することで使用可能になる。
何故かエグゼ4のプログラムパーツには圧縮コマンドが存在しない。その分バグストッパーで暴走できるが。


バージョン3(エグゼ6)

大まかな仕様はバージョン2と一緒。
マイナーチェンジとして、作中では解説されないが、パーツのはみ出し置きができるようになった。
これまでの枠の上下左右に一列分、最大20マス分の余剰スペースが存在しており、枠の見た目以上にパーツをはみ出して設置する事ができる。
ただし、はみ出して置いたプログラムにはバグが発生する。バグを承知でより多くのパーツを設置するのも選択肢のひとつ。まあバグストッパーだってあるんだけどね。
コマンドラインのはみ出し部分に置いたプログラムも認識してくれるため、配置次第で最大7個の特殊能力をロックマンに付与できるようになった。



対ナビカスチップ

バトルチップの中には、ナビカスで施された改造を打ち消すもの(ナビカスOFF効果)も存在する。
種類は少なく当てづらいものもあるが、通すことができれば相手の戦法を台無しにでき、非常に有利になる。
なおナビカスOFF効果はそのバトル中のみで、連戦であったとしてもカスタマイズ状態は1戦ごとに戻る。
基本的にプログラムパーツにのみ作用する。


「4」のチップ。ちなみにレーザーマンはエグゼでも珍しい、ナビカスOFF攻撃をストーリー上で使ってくるナビ。
ナビチップ故に暗転、かつ対インビジ・前方一列貫通と、当てるのは比較的容易。
更にレーザーの発射時にコマンドを入力することで、対応したナビカスの機能をOFFにできる。
コマンド入力によってはバスター性能にも干渉できるため、プラスパーツをOFFにできるチップという点でも珍しい。

  • ブルームーンレイ
「4」のブルームーン版でのみ入手可能なチップ。
暗転後3マス先にレーザーを発射、命中するとナビカス機能をOFFにできる。
この一発でレーザーマンの各種コマンド撃ち分けをほぼ全て網羅しているが、レーザーマンの技中で赤色レーザーのカスタム−1効果だけはこちらには備わっていない。
またブレイク・対インビジブル・対ユカシタと、殆どの防御を貫通して命中する高性能ぶり。ギガクラスチップの面目躍如といったところか。
唯一の欠点は攻撃範囲1マスと当てにくいこと。
攻撃力は初期でこそ200と控えめだが、「だいひょうせん」の勝利数に応じて最大600まで上昇する。

  • リセットボム
「5」のチップ。
簡単に言うとナビカスOFF性能の付いたスモールボム。
使い勝手に関してはお察し。ティンパニーで相手の動きを止めてから当てるなど下準備が必要。

「6」のチップ。
上記チップとは違い単体では使用できず、非暗転攻撃チップのあとに選ぶとその攻撃にナビカスOFF効果を付与できるチップ。
ただし対象はスーパーアーマー、シューズ系、B+左系(ナビカス以外にも改造カードオリジナルのものも対象)のみとなっている。
使う時はマシンガン系などの当てやすいチップに付けるのが基本。
他の付与系チップとは違い「*」コードが存在しない点は注意。

  • サンアンドムーン
「6」に登場するプログラムアドバンス。組み合わせは「リュウセイグン」+「アタック+30」+「アンインストール」
「4」をイメージしたプログラムアドバンスで、使用すると
①まず3マス先に隕石を6つ発射
②その後上記のブルームーンレイと同じレーザー攻撃を発射
③最後に3マス先+周囲1マスにダメージ+ヒビパネルに変化
という攻撃を行い、このうち②の部分にナビカスOFF効果がついている。
ただし本家のブルームーンレイと異なり、アンインストールと同じものしかOFFにできなくなっている。

ちなみにこのPAには不具合があり、リトルボイラーというチップを使って設置したヤカーンに向けて使うと、以後飛び道具にやかんがくっつく。
非常にカオスなので見たい場合は調べてみると良い。 あっ、自分でやる場合はセーブは絶対にしないでね。


RUN...ツイキ
RUN...シュウセイ
RUN...ヨロシク
RUN...オネガイシマス

ERROR W1A
M*DANLIQ

OK


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(*1)現在では存続期間満了により、この特許権は消滅している。
【公開番号】特開2004−33437(P2004−33437A)
【公開日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【発明の名称】ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム制御方法、およびゲーム装置

【出願番号】特願2002−193823(P2002−193823)
【出願日】平成14年7月2日(2002.7.2)
【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン

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最終更新:2025年03月02日 11:52

*1 ここでいうバグとは、ルールを破ることで発生するペナルティのようなもの。以降、作中用語としての「バグ」との区別のために、いわゆる一般的なバグ(メタ的なゲームプログラムその物のバグ)については公式で「不具合」と表記されるようになった。

*2 バスティングレベルの査定では"ダメージを受けた回数"ではなく"のけぞった回数"で減点されるので、スーパーアーマー状態だと基本的に被ダメージによる減点はないものと考えてよく、短時間で倒せさえすれば高レベルになる。ただし、マヒや拘束といった状態異常によるのけぞりは無効化できない

*3 例外的にエアシュートは判定が特殊なのでスーパーアーマーを付けていても一瞬のけぞる

*4 恐らくエグゼ4には圧縮コマンドが存在しないためその救済措置、エグゼ5では発生しているバグの数を参照して性能が上がるバトルチップの存在からバグが完全なデメリットとして扱われていないため。

*5 特にメリット扱いのホーリーパネルへの書き換え。これもデータ上はバグ扱いのため、バグストッパーを適用していると機能しなくなってしまう。