究極攻略シリーズ

登録日:2010/12/03(金) 00:05:43
更新日:2025/01/26 Sun 18:37:23
所要時間:約 14 分で読めます





この本は「ロックマンエグゼ〇」のクリア後の隠し要素や通信対戦を攻略しています。
通常のゲームシナリオに関する攻略は一切載っていませんので、一通りゲームをクリアした人のみお買い求めください。



概要

究極攻略シリーズとは、小学館から出版されている『ロックマンエグゼシリーズ』と『流星のロックマンシリーズ』の攻略本のことである。
以下、内容を紹介していく。


裏表紙に注意書がある


どのナンバリングでも、裏表紙には項目冒頭のような注意文が記載されている。
そう、つまりこの本はクリア後や通信対戦重視なのである。
ちなみにシナリオ用は別売なので買い揃える必要がある。


隠し要素が全て載っている

シナリオ後に会える裏ボス、ロットナンバー、圧縮コマンド…
これらは一見普通の様に見えるが、リアルタイムで展開されていたメディアミックス要素までも全てカバー。
今からでは到底追えないホビー商品やハッピーセット、当時のコロコロコミック紙面、アニメ限定でしか手に入れられないパスワードなども全て載っている。
対戦はこれらが集まっているのが前提条件なのでありがたい。


漫画が載っている

なんと攻略本なのに漫画が載っている!
絵師はコロコロコミック漫画版を連載していた鷹岬諒先生。
内容は通信対戦でメジャーな戦法が描かれていて地味に面白い。
主に熱斗、デカオ、名人が出演。


隠しパラメータの計算方法が載っている

これは普段は表示されないような要素の条件、計算方法が載っているということ。
ポケモンで言えば努力値個体値めざめるパワーについて詳しく書かれているようなものでかなり凄い。


設定イラスト、没画が載っている

ロックマンの変身図、各ナビの没画、ラスボスの設定等…
やはりボツより格段にカッコよくなっているのがわかる。巻頭にはポスターもある。
後に『ロックマンエグゼのひみつ オフィシャル設定イラストガイド』や『ロックマンエグゼ オフィシャルコンプリートワークス』、ミニサントラCD付きイラスト&設定集『CAPCOM SPECIAL SELECTION ロックマンエグゼ』等にも収録されている。


外部機器、拡張アイテムも載っている

プログレスチップゲート、ナビリンクシステム、カードeリーダー+…。
カードeリーダーのリストまで全て載っている攻略本はそうそう無い。


対人戦考察が深い

ネット上で流行ってるもの、大会の主流戦法、さらにはバグ技や開発スタッフの予想を越えたものまで考察され書かれている。
普通なら公式で堂々と取り上げるには憚られるバランス崩壊級のネタであっても、あくまでゲーム内で実行可能な・仕様の穴を突いた裏技ならば「公式ルールでは使用禁止」と明記しつつ掲載する、度量の広さも素晴らしい。
フォルダの構築例、その戦法に最適なナビカスの構築例、どういったタイミングでどの変身を使うか、別バージョンへ転用する場合のバリエーション、逆にその戦法を相手に使われた場合の対抗策も書いてある。
チップの特殊効果の持続時間や、各強化変身ごとのチャージショットの時間も1/60秒単位で記載されている。



ここまでの内容が薄い一冊に詰め込まれているのである。
どこかの大丈夫?この続きはキミの目で(ryな攻略本がゴミのようだ!


既刊一覧

以下、実際に出版されている本を挙げていく。



ロックマンエグゼ2究極攻略SSS

WWWエリアなどのクリア後のお楽しみから、「ファイターソード」など通信対戦で稀に獲得できる隠しチップ10種、ハードモードなどまで詳細に書かれている。
あの最凶最悪の戦法プリズムコンボについても記載。


ロックマンエグゼ3究極攻略SP

シナリオ後の全7要素の攻略が書いてある。自力で到達できるタイムアタックより先の要素出現には、ミストマンとボウルマンの別バージョン間での通信交換が必要。
隠しコマンドRRLRLRLLがわからないと先に進めない。
スタイルチェンジの隠しパラメータの計算方法が書いてある。漠然と「この行動を多く取るとこのスタイルになりやすい」といった情報だけよりも、具体的な数値が分かるので、望みのスタイルを引き当てるにあたって大変重宝する。


ロックマンエグゼ4究極攻略DS

カワリミ&イアイフォームで永続無敵バグ、ステルスマインの暗転瞬殺バグ、暗転チップ持ち越しバグが紹介。ついでに公式大会では使用禁止としっかり釘を刺されている。
善悪度のおおまかな計算(非数値化)が書かれている。
ただし善悪度の詳細が曖昧、ロットナンバーの一部が非掲載*1など、究極攻略シリーズらしからぬ不徹底さが見受けられる。


ロックマンエグゼ5究極攻略CHAOS

初回限定版はネビュラグレイの改造カードが入っている。
前作と違い善悪度の数値化した上で細かい計算が書かれている。
最凶のABD戦法の作り方や対抗策も載っている。
ただし、そのフォルダを作るための仕込みとして「データを最初からにし、目当てのチップを入手するまで他のチップを使ってはならない=ほぼバスター縛りプレイ」という厳しい条件がある。
これを馬鹿正直にやっていては異常に時間がかかるが、実際の所はABDが覚えないチップがある程度存在するため、把握していればその範疇でフォルダを組んで戦えはする。
またもう一つの手法として「開始直後に別のソフトと通信して、覚えさせるチップを持ってくる」やり方もある。
ただしギガチップやダークチップは通信不可能なので、結局そこまではゲームを進める必要がある。また一度ABDを完成させたら、当たり前だが今度は"それ"しか使えない。どっちにしろ上記の覚えないチップも併用しないと大変すぎる。
それと、ストーリーの進行を無視して強力なABDをあまりにも早く完成させてしまうと、ストーリー中に戦うダークロックマンや他ナビDS達もそのABDを繰り出してくる。うっかり泣きを見る羽目にならないように。


ロックマンエグゼ6究極攻略COMP

初回限定版はフォルテBXの改造カードが入っている。
またシリーズ総括として、巻末には長めの開発スタッフインタビューが載っている。
クロスシステム開発にあたり、当初は無属性クロスも出す予定だったが、弱点で解除される仕様が決まったため、チャージマン/チャージクロスは炎属性、ダストマン/ダストクロスはブレイク系統に割り振られた。
また本来ならばセレナードを登場させる予定もあったようだが、残念ながら容量の関係で実現しなかった。
2016年に特集された『ロックマンエグゼ15周年特別スタッフ座談会』では、『ロムカートリッジの容量を増やす選択肢もあったが、そうするとその容量分を発売価格に転嫁せざるを得ず、価格が上がってしまう。メインターゲットである小学生のお小遣いで気軽に買える金額に抑えるために、結局容量は据え置きで決まった…』といった趣旨が語られている。*2



流星のロックマン究極攻略Legend

暗号メール全掲載。
ちなみに「1986ねん12がつ17にち」という暗号があるが、当時ロックマン20周年記念として初代ロックマン1作目の発売日である1987年12月17日…を設定ミスしたと思われる。*3
またクリア後の要素、別売ホビーであるウェーブスキャナーでの強化要素、対戦指南も掲載されている。
「レオバージョンのリアルブラザーがいると、下記のようなロックマンが作成可能なのだ!!」といって掲載されているのがマックスHP33100のロックマン。これはいくらなんでも3310の誤植。*4
このロックマンなら誰にも負けない!?そりゃHP5桁あれば負けないだろう。


流星のロックマン2究極攻略TRIBE

暗号メール全掲載。別売ホビーであるスターキャリアーでの強化要素、対戦指南も掲載されている。
当時Wi-fi対戦で猛威を振るったファーストトライブキング(通称:Fトラ)についても掲載。
ただし流星2における重要要素、下画面を特定の手順でタッチして隠し効果を入力できるウェーブコマンドに関しては、別書籍『流星のロックマン2 ウェーブコマンドカード パーフェクトファイル』に殆ど掲載されているため、そちらを参照。


流星のロックマン3究極ガイド バトルブラックボックス

BIG WAVEで使える暗号リスト全掲載。
ΩやΣを冠する特別強化ボス(飯屋隊長じゃないよ)の出現方法、ノイズ改造ギア全カタログ、各ノイズチェンジ毎の対戦用フォルダ構築など掲載。
巻末に開発スタッフインタビュー、用語集も載っており、設定資料面でも有用な一冊。
また別書籍『流星のロックマン3データブック シークレットサテライトサーバー』には、好きなタイミングでノイズチェンジを上書き切り替え可能*5変身アーカイブ
ブラザー枠に専用アクセスポートを割り当てておく*6と、カスタム画面にそのアクセスポートが出現。位置とアクセスレベルに応じたカードを追加で6枚使えるようになるバトルカードデータベースが掲載されている。


ABD戦法について


正式名称はオートバトルデータ戦法。

これはダークインビジというダークチップ、或いはダークソウルユニゾンという特殊状態を使ったものである。
どちらも効果が発動すると
ロックマンが15秒間完全無敵(バッドメディスンを除く)になり、自動で動き回り、今まで頻繁に使ったチップをランダムに使いまくる
というもの。
これは現在のフォルダの中身とは無関係である点に注意。

ランダムに使うチップは、これまでプレイヤーの使ったチップの履歴に応じて、自動的に使用頻度でランク分けされる。
そしてランク毎に一定枚数ずつ、ダークインビジ用に作られた隠しフォルダに登録される。
このダークインビジ用のフォルダは一種の隠しパラメータで、見ることが出来ない内部データ。

隠しフォルダと言えど構成ルールはプレイヤーのそれとほぼ一緒。選別こそ自動だが、メガクラスチップは5枚、ギガクラスチップは1枚までという制約も同じ。ダークチップはスタンダード枠として扱われる。
種別 枚数
スタンダード 使用頻度1位&2位 4枚
使用頻度3位&4位 2枚
使用頻度5位~16位 1枚
メガクラス 5枚
ギガクラス 1枚
P.A 1種
しかし相違点として、P.Aも一種類だけチップ一枚として登録される
そして覚えられないチップも存在する。数値付加系やゲージ系だったり、サボテンボールやドリルアーム、サムライソードやエレメントレイジなど、30種類以上は覚えないチップがある模様。*7
他にも一部のナビチップだったり、リーダーズレイドやロードオブカオスなどの配信限定チップも覚えない。

何より最大の違いとして、使うのはプレイヤーではなくAI。チップを選択する操作すら必要ない。
それ故当たり前のように手札の概念もなければチップ切れもない。本来ならチップコードが絶対に繋がらなくても、勿論知った事ではない。
時間の許す限り平気で何枚でも連発してくれる。
また善悪専用の制限すらお構いなしで、ガンデルソルでもノイズストームでも併用してくる。


普通のプレイならば、無敵なのにインビジとか使いまくってしまい、プレイヤーの好む戦法がわかるネタ的なもの。
攻撃面でも序盤に多用したであろうキャノンなどの連打や、オジゾウサンを置いて勝手に自爆(どうせ無敵だが)がせいぜい。
自動的にそのチップの攻撃範囲まで移動して使用してくれるため、エアホッケーやワイドショット辺りは連発されると強いが、獣化のように敵エリアに踏み込んでまでは使ってくれない。
もっともエリアスチールを全く使わないプレイヤーはそういないと思うので、大抵はエリアを奪いつつ攻撃してくれるはず。ガンデルソルEXなどは回避すらままならず非常に厄介。
HP1で発動するダークソウルユニゾンなら必然的にムラマサブレードは最大火力を期待できそうだが…?*8


しかし…しかしだ…


今まで使ったチップの中から』という部分に注目。
もし、今までにフォルダに一枚しか入れられないギガチップや強力なダークチップ、P.Aしか使っていなかったら…?

そう、ロックマンはひたすらその数枚だけを連発する

覚えさせるべきものは、ダークサンダーというチップとP.Aビッグノイズ
ダークサンダーは暗転無し攻撃力200、麻痺効果。相手を長い間追い続ける
ビッグノイズは暗転攻撃力400、麻痺効果、対インビジ、攻撃範囲10マス(真ん中で使えば相手エリア全域)
どちらも当たっても相手がショートインビジ状態にならず連続攻撃可能。
攻略本には相手がダークサンダーに取り囲まれているシュールな画像が載っている。

ビッグノイズの効果でインビジブルも効かない。更に、一度に四連続ぐらいダークサンダーを発射するので全弾回避は難しい。
高い攻撃力と連発数から、ドリームオーラやカワリミも怖くない。ホーリーパネル&ドリームオーラで防御を固めたとしても、ビッグノイズの攻撃力400で突破できる。
実際のフォルダに必要なのはダークインビジ一枚なので、残りは自由に構成できる上、ナビカスも制限無し。


ただしシナリオクリアも上記のものか、覚えないチップしか使えないため時間がかかる。
それに前提として悪状態でいなければならないため、当然ながらダークチップを使いまくって最大HPもかなり低下する事になってしまう。
だが悪ロックマンにとってはHPが低い=ダークソウルユニゾンが発動しやすいなので、ぶっちゃけ最大HP1でも問題ない。

そのあまりの突き抜け加減に、公式大会ではダークインビジ、並びにそのダークインビジを発動できるシャドーカオスが使用禁止になった。
悪ロックマンのダークソウルユニゾンは許可されているが、本来覚えないはずのチップを覚えていたら*9失格となる。

『アドバンスドコレクション』ではダークロックマンが使用するチップ構成が極端なバランスになっていた場合、スタンダードチップも使用するように調整された。
具体的には、"ダークチップ以外のスタンダードチップを3種類以上"記憶させるまでは、キャノン・ミニボム・エアシュートの3種類を優先して使用するようになっている。
またスタンダードチップを12種類以上記憶させると、ギガチップやP.Aの使用が解禁される。
このような調整が入ってようやく、ダークインビジも公式に対戦使用解禁と相成った。
仮にダークサンダーを覚えさせたとしても、制限時間内にせいぜい1発2発撃ってくれれば御の字だろう。



フォルテ「これでとどめだロックマン!ダークネスオーバーロード!」
ロックマン「何勘違いしてるんだ…」
フォ「ひょ?」
ロ「俺のダークソウルユニゾンはまだ終了してないぜ!」

ビックノイズ!フォルテは麻痺した!
フォ「がッ……!」
ダークサンダー!ダークサンダー!
フォ「うわぁぁぁああァーッ!!」
ロ「まだまだぁ!」
ダークサンダー!ダークサンダー!
ワイリー「もうやめて!フォルテのHPはとっくに0よ!」

ロ「貴様いつから俺が“善”だと思っていた?」
フォ「なん……だと…?まさか…」
ロ「 錯 覚 だ 」



enemy deleted



追記・修正は究極まで攻略してからお願いします

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最終更新:2025年01月26日 18:37

*1 クイズの掲載という形で「ガンデルソルEX」のナンバーは詳細が非掲載。また当時通信連動のみの解禁と思われていた「Zセイバー」のナンバーも非掲載。こちらは後に2022年になって有志がナンバーを発見し話題となった。とはいえ当時わざわざ「ゼロ3との連動でのみ手に入る!」との触れ込みであり、公式の言及的にも意図的な部分があるようなので仕方のない面はあるが

*2 https://www.inside-games.jp/article/2016/03/21/97049_6.html 加治(エグゼシリーズデザイナーの加治勇人氏):実はエグゼって、当時の他のソフトと比べて少し値段が安かったんですよ。なぜかというと容量の少ないROMを使っているからで、シリーズを重ねても容量だけはかわっていません。全てはお小遣いの少ない子供たちのためにです…!!

*3 これは攻略本の誤植ではなく、1986ねん~で打たないと通らないのでゲームスタッフ側のミス

*4 3バージョン中のブラザーアビリティで最もHP補正値が高いのが、レオバージョンLv100の【HP+220】&アタック+1。これを最大6人分で1320+ウェーブスキャナーの強化分で+990+素のHP1000で合計3310となる

*5 ただしフォルダは各ノイズとロックマンの最大HP毎に固定。ノイズ上書きを解除すればフォルダも戻る。アビリティ取得や戦法研究、またフォルダ固定なのを生かして対等な条件で対戦する目的にも使える

*6 ブラザーの空き枠が必要だが、制約上リアルブラザーが登録できないブライノイズなら活用しない手はない

*7 またスペースユラ1は覚えるが、何故かスペースユラ2と3は覚えないといった不思議な条件もあったりする。

*8 ムラマサブレードのダメージ計算式は「最大HP-現在HP」なため、悪状態が定着するほどダークチップを使いまくって最大HPも低下した状態だと、必然的に攻撃力もだだ下がりとなる。何発も連打してくれればまた話は別かも知れない

*9 データの不正改造ということで