ライトニングガンダム

登録日:2014/10/23 Thu 12:00:59
更新日:2025/03/24 Mon 22:30:29
所要時間:約 7 分で読めます





これがユウマ君のライトニングガンダムか……

アーティスティック・ガンプラ・グランプリ獲得の称号。伊達ではないようだ


ガンダムビルドファイターズトライ』の主人公機の一つ。
機体デザインは前作でフェニーチェやベアッガイⅢを担当した海老川兼武。


ライトニングガンダム

LIGHTNING GUNDAM

基本データ

型式番号:LGZ-91
全高:19.4m(データ上の設定)
重量:50.2t(データ上の設定)
ビルダー及びファイター:コウサカ・ユウマ

  • 武装


機体概要

主人公の1人コウサカ・ユウマが使用するガンプラ。メインカラーは紺に近いと白。

ベース機はリ・ガズィだが原型がほとんど無いレベルで改造されており、柔らかいラインだった原型機に比べて直線の多いかなりシャープなデザインになっている。
そのためか全体的な意匠はリ・ガズィの前身であるΖガンダムの方がどちらかと言うと近い。もうこれ海老川がZ系リファインしたかっただけなんじゃ……

あんまりにも形を変えすぎたためか本機のHGガンプラは完全新規造形で発売される。ベース機設定した意味あんのか……?

天才ビルダーとして名を知られるユウマが制作した本機は非常に完成度が高く、ガンプラの完成度を競う「アーティスティック・ガンプラ・コンテスト」に於いてグランプリを獲得している。
完成度の高さが機体性能に反映するガンプラバトルにおいてはその戦闘力はまさにお墨付きだろう。

実際、作中でもラルさんの駆るグフR35の盾を落とす、その出来をしてメイジン・カワグチを呻らせる、といった高いポテンシャルと評価を見せている。

ユウマの好みから精密度の高い遠距離射撃を重視した狙撃用のカスタマイズが施されている。
また機体各部に武装やオプションパーツを装着するためのマウントラッチ(3mm丸穴)を増設されており拡張性にも優れている。

明らかにガンプラバトルするための機体じゃねえか……

ベース機であるリ・ガズィは戦闘機形態からMS形態に変形する際にBWSを分離しなければならなかったため、戦闘中に再び戦闘機形態に戻れなかったがライトニングガンダムはBWSに改造を加えた事により自由な単体変形が可能となっている。

高い機動性で敵を翻弄し、精密な射撃能力で仕留める非情に高性能なガンプラだが、ニールセン・ラボで行われた合宿にてアドウ・サガの駆るガンダムジエンドに大敗を喫してしまう。
その戦いを観戦していたメイジン・カワグチによって使い手の精神的な問題故に戦法の袋小路に陥ってしまっていた事が指摘される。

メイジンの想いに応えるため、自身が設定した「限界」を越えるため、もう一度アドウの前に立ち雪辱を果たすため、ユウマはライトニングの改修を決意する。そして……




僕が行きます!


ライトニングガンダム フルバーニアン

LIGHTNING GUNDAM FULL-BURNERN

基本データ

型式番号:LGZ-91Fb
全高:19.4m
重量:不明
ビルダー及びファイター:コウサカ・ユウマ

  • 武装
頭部バルカン砲×2
ビームバルカン×3
ハイビームライフル×1
ビームキャノン/ハイパービームサーベル×2
ミサイルランチャー×2
ビームサーベル×2
小型シールド×1

機体概要

全国大会に向けてライトニングを改修した機体。
メイジン・カワグチと行ったバトルで得た経験を活かし、機動力と火力が重点的に強化されている。

本体の大幅な変更点は無いが、背部バックパックユニットをライトニングバックウェポンシステムMk-Ⅱに換装。メインの火器であるビームライフルも火力を重視して大型の物に変更された。

それまでのライトニングは相手と一定以上の距離を保ったままの狙撃戦を行うための機体だったが、これらの改修により柔軟な動きで戦場に対応できる高機動白兵戦用の機体として生まれ変わった。
以前と比較して各段に引き上げられた基本性能は全国大会の機体と比較しても遜色は無く、劇中ではトランザムシステムを起動したガンダムキュリオスと互角以上のドッグファイトを繰り広げている。



ライトニングガンダム ストライダー

LIGHTNING GUNDAM STRIDER

基本データ

型式番号:不明
全高:19.4m
重量:不明
ビルダー及びファイター:コウサカ・ユウマ

  • 武装
頭部バルカン砲×2
ビームバルカン×3
拡張ビームライフル×1
ショートビームライフル×1
ビームサーベル×6
小型シールド×1

機体概要

第14回大会用に製作したライトニングバックウエポンシステムMk-Ⅲを装備した強化形態。
フルバーニアンからどのように機体特性が変化しているかは不明。

武装

  • 頭部バルカン砲
ガンダムシリーズの伝統武器その1。
狙撃戦用の本機にとって接近してくる敵への牽制として重要な武器である。

  • ビームサーベル
ガンダムシリーズの伝統武器その2。
ベース機ではバックパックに装備されていたが両腰のスカート部に移動している。

  • ビームライフル
ガンダムシリーズの伝統武器その3。
本機のメイン武装。ビルドストライクのライフルと同じく銃身の交換とグリップの追加が可能で、ハンドガンもしくはロングバレルに換装できる。
元々ロングバレルの狙撃精度は高いが、肩センサーと連結する事でより精度を高める事ができる。

  • ビームバルカン
左腕に一門、下記のシールドに二門搭載している。
威力は弱いが広くばら撒けることもあり、狙撃戦を主体とする本機にとってビームサーベルと並ぶ接近戦の要石である。
余談だが、シールドを装備するとシールドが左腕のバルカンの射線に干渉するので左腕に搭載されている物は使用できない。

  • シールド
防御用兵装。一般的な物と比べて小型。牽制用にビームバルカンを二門搭載している。
精密射撃時には地面に突き刺して銃架としても使用できる。
後述のLBWSの機首と合体できる機能があり、機首に内蔵されているビームガンを左腕のビームバルカンと連結する事で威力を高める事ができる。

  • ライトニングバックウェポンシステム
リ・ガズィのバックウェポンシステムを改造した装備。この装備によりライトニングガンダムは飛行形態への変形が可能となる。
単体で支援機になる他、ライトニングガンダムの背部に合体する事で機体に飛行能力を付加させる。
メディアなどでは早くから公開されていた装備だが、アニメでは第5話で完成した新装備。
武装として機首のビームガン、ミサイルランチャーとビームキャノンが用意されており、後者は状況に応じてそれらを換装する。
また、ビームキャノンは本機の肩にも搭載する事が可能であり、飛行形態でも使用できる。

追加武装

  • ハイ・ビームライフル
フルバーニアンへの改修に伴い、新造の開放型ロングバレルを標準装備とした。命中精度や速射性がアップしている。
背部ブースターに備えられたビームキャノンと連結する事で高出力形態「ハイ・バーストモード」となる。
状況によっては2挺をそうびして出撃する場合もある。

  • ライトニングバックウェポンシステムMk-Ⅱ
新規制作されたバックパック。武装はビームキャノンとミサイルランチャーで、前者は取り外せば大型ビームサーベルとしても使用可能。
メインスラスターに4発の大型バーニアを採用したため先代から推力が大幅に強化され、両舷は可動式ブースターポッドになっているため柔軟な高速機動が可能。
以前と同様に飛行形態への変形機能追加と、分離しての自律型支援機運用能力も引き継いでいる。

  • 拡張ビームライフル
ノーマル仕様のビームライフルにアタッチメントパーツとシールドを合体させた強化ライフル。
銃身上部に備わった延長バレルを前方に展開することでフルバーストモードへと移行する。
破壊力は絶大だが反動も凄まじく、バックブラストで補助しなければ射線が安定しない。

  • ショートビームライフル
小型ライフル。アタッチメントはこちらにも装着可能。

  • ライトニングバックウェポンシステムMk-Ⅲ
第14回大会用に新造された3代目のバックパック。
カラーリングは打って変わって赤となっており、4基装備された大型の可変翼が特徴的。
ストライダーの名と4枚羽根の姿通り、デザインモチーフはガンダムAGE-2であり、ご丁寧にAGEシステム通信用のブロードアンテナまで付いている。
各ウイングユニットにはビームサーベルがマウントされており、機体本体のものと合わせて6本にもなる。




コウサカ・ユウマ、ライトニングZガンダム……

行きます!


ライトニングZガンダム

LIGHTNING Z GUNDAM

基本データ

型式番号:MSZ-006LGT
全高:19.8m
重量:60.1t
ビルダー及びファイター:コウサカ・ユウマ

  • 武装
頭部バルカン砲×2
ビームライフル×1
ビームブレード×2
シールド/メガ粒子砲×1

機体概要

コウサカ・ユウマがメイジン杯オープンコースに出展したガンプラ。
Zガンダムをベースにフルスクラッチと見紛うほどアレンジを加えており、観賞用アーティスティック・ガンプラとして緻密な作り込みとパネルラインのスジ彫りがされている。
ウェイブライダーへの変形機構を排した代わりに武装やバックパックの組み換えギミックを搭載しており、そちらで運用の幅を広げている。

武装

  • ビームライフル
サイズは標準程度だが、大型のセンサーカメラを搭載しているため高い射撃精度を誇り、ユウマの技量であれば百発百中の命中率を叩き出す。

  • シールド
大きく形状変更はされていないが、先端部にメガ粒子砲を内蔵している。
バックパックに接続して砲塔としても使用可能。

  • ビームブレード
バックパックのウイングバインダー翼縁部に発振されるビーム刃。

シールドを前方に突き出し、ウイングバインダーを両腕部に接続した状態で放たれる、火の鳥を模したビームの塊。
ユウマがセカイの鳳凰覇王拳に触発されて生み出した、本機最大威力の技。


プラモデル

上記の通り完全新規金型でHG1/144が発売された……のはいいのだが、何故か バックパックが別売り という謎仕様。
ライトニングバックウェポンシステム・同Mk-II・Mk-IIIがそれぞれ単体で発売されており換装を楽しめるが、Mk-Iは本体同梱でも良かったのでは……。
お値段は本体1600円・バックパックは各800円(いずれも税抜)、全部揃えると 4000円+消費税 。安めのMGが買える。バックパックどれか一つだけでも本体と合計2400円+税とやはり(当時の)HGとしては高め。
というかバックパック一つ800円は明らかにボッタクリ

BB戦士では簡易構造ながらMk-Iバックパック同梱で500円とお買い得。
HGとの連動ギミックがあり、ライフルとバックパックを合体させてHG用の大型武器になる。
またHGバックパックMk-IIを無改造で装着可能。Mk-IIIも装備できるが(恐らくMk-IIも含めて想定外なので)接続軸がちょっと緩いので小改造推奨。


ゲームでの活躍

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2

第3弾追加機体として2500コストで参戦。
主人公機に続いて登場した射撃機だが、その実キマリスヴィダールに続き環境を荒らしまくった問題児
当時はあまりにヘイトを集めすぎてEXVS2wikiの当機のページが編集荒らしに遭い一時期編集ロックがかかるというとんでもない事態に遭った。

まず、解禁数日しか経っていないのに全体使用率30%という快挙を成し遂げる*1
シャッフルだと1試合に必ず1回はこの機体を見るレベル。1試合中に2機見ることも珍しくなく、5~6回に1回は4機全部ライトニングという異様な光景を見ることができた。それはつまり自分も使っているという事だが。
全国勝率も使用率トップクラスの機体は50%前後になる中で53.5%となっており、お互いに潰しあった*2データを考慮するともう数%程度は上がっていたと見込まれている。
この数字は見た目それほど高くないと思われがちだが、使用率トップクラスの機体はうまく使いこなす人以上に性能や話題に惹かれて使用したがうまく勝てない人も大量に含まれる為、使用率が上がれば上がるほど全体の勝率は下がりやすい傾向がある。*3
その上でこの使用率・勝率を出した為、見た目以上にとんでもないデータである。
しかもこの機体は2500コストなのでライトニング同士で組んでも2500&2500となりコスト事故が発生しない。
2500以下に壊れキャラがいるとどうなるかというのを分かりやすく体現していると言える。

武装についてだが、ここでは問題とされていた武装のみ解説する。

レバー入れサブ射撃
側転しながらミサイルを撃つのだが、このミサイルが強誘導かつメインキャンセル(降りテク)対応。
EXVS.2移行にあたりミサイル武装は全体的に強化傾向にあるのだが中でも特筆レベルの誘導の強さを誇る。
例えるなら稼働初期に修正されたフルグランサ横サブを、爆風無しにして落下出来るようにした物。ふざけんな。

レバー横or後入れ特殊格闘
急速変形しながらレバー方向に移動するのだが、この特格の逃げ性能が凄まじい。
移動速度・移動距離ともにかなり優秀なのだが、誘導切り効果まで付いている。そして弾数制限が無い。
これを何回か使うと機動力を大幅に上げるモビリティバーストを発動したコスト3000から逃げ切れるほど。
ただでさえ覚醒が強いこのゲームで、覚醒で機動力を大幅強化したコスト3000から格下のコスト2500が覚醒を使わず逃げ切れると書けばどれだけ異常か分かるだろう。

変形中特殊射撃
ライフルとミサイルの一斉射撃を行う。
G-セルフの変形中特殊射撃のような性能で、特殊格闘で変形解除できるのも似ている。
性能はもちろん優秀で、上記の急速変形で回避しつつこちらの攻撃後の着地を射抜いてくる。

最後に前格闘。
ハイビームライフルを薙ぎ払う攻撃なのだが、一言で書くと誘導する鞭武装のようなもの。
鞭として見ると発生が早く、更に初段が強よろけなので追撃が容易。
1度目の修正前は前初段から後派生で250以上が出るためダメージソースとしても優秀だった。

弱点として、全体的に弾数が少なく武装欄が真っ赤になりやすい。
しかし、通常時と変形時で武装が独立している(通常時と変形時で共通している武装が無い)ので通常時の武装リロード時に変形時の武装を使って立ち回るという戦法で余裕で対応可能。

変形を絡めたムーブで縦横無尽に動き回るので「こいつだけガンダムじゃなくてマクロスやってる」と評されるほど。

上記の通り環境をぶち壊したが、そんな大暴れが許される訳もなく、配信から一週間という超スピードで機体性能の調整が決定した。
これはVSシリーズ史上最短記録であり、大きく話題になった。
が、それでもまだこの機体は猛威を振るい続け、それから三ヶ月後再度の弱体調整が入り、
現時点では2500コスト最上位の一角程度の性能に落ち着いた。

…そう、最上位のままだったのだ。
そして来るべき2020年8月、3度目の下方修正が決定。
機動力低下に加え、虎の子だった特格の変形時誘導切り削除連射メインが撤廃されて通常のメインになるなど完膚無きまでの弱体化がなされた。
かつての雄姿は最早見る影もなく、カツカツの通常形態の弾を変形武装で補う低火力機体といった風情。
修正後はユウマの言葉になぞらえて、
「今までの強い自分とは、お別れをした!」
と本機を知る人々の悲しみと皮肉の声で溢れたのだった。
とはいえ、落差が大きいだけでそこそこの性能はあり、好きなら十分使っていける機体となった。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOSTでも続投。
前で大暴れした機体は次回作でお仕置きされるという風潮があるが、上記の通り前作時点で3回も下方修正を受けた本機は強弱併せた調整を受けている。
強力だった前格闘や格闘CSの配置変更は概ね弱体化と言われているが、リロード周りの改善もありあくまで下方修正寄りの仕様変更といった所。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 OVER BOOSTでも続投。
格闘CSにトライバーニングガンダム呼出が追加されサブ射撃を放ち、覚醒中は覚醒技で突撃する。
メイン射撃は3発に減少した代わりに三連射可能、ミサイル系がよろけになり追撃可能、前格闘に薙ぎ払いが復活するなど、運営なりに本機をどうすればいいかの調整が施されたといってもいい。
本作ではたった3日で下方修正された機体勝率53%以上を1か月以上維持したガンプラがいたため、リリース当初の悪事がほぼ上塗りされている。
そんな中で2024年11月に本機初となる中間アップデートでの強化を受ける。取り上げられた変形特殊射撃の連動ミサイル復活や、通常サブ射撃のミサイル強化など実直ながらに本機の強みを伸ばす要素が多い。また格闘後派生が連打対応となり、格闘面でもダメージが出るようになった。


体中に3mm穴を空けた人は追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年03月24日 22:30

*1 参戦機体が170以上ある中で、特定の1キャラの使用率が30%というのは紛れもなく異常事態

*2 勝ちも負けもカウントされる

*3 使用率上位の十分強いと言われる機体が全体勝率50%を切っている事も珍しくない。