バイオハザード ダムネーション

登録日:2015/02/16 Mon 10:19:38
その更新日:2024/10/22 Tue 00:03:13
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『バイオハザード ダムネーション』(Resident Evil: Damnation)は、カプコンの人気サバイバルホラーゲーム『バイオハザードシリーズ』を原案とした全編フルCGの映画第2弾。

本作は「バイオハザード:ディジェネレーション」の直接の続編、時系列的には「バイオハザード5」と「バイオハザード6」の間(リベレーションズ2と同時系列)であり、6に繋がる重要なストーリーでもある。

前作はその圧巻な映像美とゲームを全編ムービー化した印象で楽しめる無難な方向だったが、本作は旧ソ連圏国家に纏わる貧富の格差や政治問題などに利用されるバイオテロを題材としており、現実問題にバイオ世界が入り交じり、なかなか考えさせられるストーリーが特徴である。
勿論、レオンがクリーチャーと戦うアクションや緊迫感もあり、バイオハザードらしさも薄れてない。

5年後にはクリス・レッドフィールドが主役となる続編の『バイオハザード ヴェンデッタ』が公開された。



【ストーリー】

1990年に崩壊したソビエト連邦から独立した主権国家である東スラブ共和国にて、政府に反旗を翻した反政府勢力が「独立派」と名乗りゲリラ戦を開始。同国は今や内戦の地と化していた。
やがて日増しに過激化した独立派は国際法で使用が禁じられている生物兵器であるB.O.W.を実戦投入。
B.O.W.による被害を恐れた米国は大統領直属エージェントであるレオン・S・ケネディに現地へと単独潜入させる。
しかし、レオンが現地に到着した直後、政府事情により米国は東スラブからの撤退を決定。
レオンにも退去命令が出るが、B.O.W.の手がかりを追う彼は命令を無視して戦場へ身を投じるのであった……



【登場人物】

米国大統領直属のエージェント。前作に引き続き主人公。
休暇中に呼び出される形で東スラブへと向かわされた挙句に現場へと到着した途端にいきなり撤退を命じられるが、東スラブの反政府勢力が使用したと思われるB.O.W.を野放しにするわけにはいかず、命令を無視して少しの間だけアメリカ人を辞めて単独で潜入する。
昨今にしては珍しく、6同様に真面目な面が強調されており、プラーガを利用しようとした人間に対してプラーガは人の尊厳や大義も全て打ち壊してしまうとして手放すように諭したりする等、オリジナル版バイオハザード2で1人で先走って無茶をするエイダを叱責した頃を彷彿とさせる。


レオンと因縁を持つ女スパイ。
スーツ(ミニスカ)に身を包んでるが、相変わらずフックショットを使ったトリッキーさは健在で、とあるキャラとのアクロバティックな肉弾戦も必見。
本作では国連の対バイオテロ組織「BSAA」から派遣された特別調査官と偽って、東スラブ共和国に潜入するが……


CV:勇者王
反政府勢力の主要メンバー。仲間からは相棒(バディ)と呼ばれている。
詳細は項目参照。


  • JD
反政府勢力のメンバーの一人であり、バディの幼馴染。本名は不明。
アメリカを嫌っているが、映画や音楽、ファーストフードの影響ですっかりアメリカかぶれになっている。
後半でガナードプラーガを寄生されてケファロというよりイソギンチャクのようなガナードと化してしまい、
最期はレオンに「お前にアメリカを見せてやりたかった」とやむなく射殺されて生涯を終えた。
小心者ではあるものの、よそ者であるレオンをアメリカ人でありながらも信頼できると判断すれば解放する等、物分かりは良い方である。
また、死に際にバディに「(国の)独立なんてどうでもよく、みんなで一緒に仲良く過ごしたかった。」と打ち明けており、バディもJDの死に酷く落ち込んでたことからもいかに大切な親友であったことが窺える。
ドワーフのメカニックではない。


  • イワン・ジュダノビッチ
反政府勢力を支援している長老議会の指導者。
メンバーからは長老(アタマン)と呼ばれている。
自身に支配種プラーガを寄生させることで、あらかじめ従属種プラーガを植え付けたリッカーを操ることができる。
大統領府を襲撃する作戦を画策するが、老齢であるのに加え投与したプラーガの影響で序盤から体力が弱っており、登場してすぐに死亡フラグを立ててしまう。
最期はバディに自身を射殺させる形で死亡した。


東スラブ共和国の大統領。
旧ソビエトの崩壊に伴い様々なビジネスに手を染め、大富豪(オリガルヒ)となる。
その後、莫大な資金力で政界に進出して、現在は女性初の大統領にまで上り詰めた。
しかし、裏では反政府勢力にプラーガを流出させており、国内の内戦を意図的に悪化させていた。

実質今作の黒幕。詳細は項目参照。



【主なクリーチャー】

◆ガナード
プラーガに寄生された人間。
4にも同名の敵が登場したが、プラーガが寄生する際に口から体内に入るという方法をとっている為、4のガナードよりもむしろ5のマジニに近い。
本作では下記のことから武器を一切扱わず、言葉も発しない。つまり空耳のオンパレードはカットされた。

◆プラーガ
寄生した生物を乗っ取り、操ることが出来る寄生生物。
従属種と支配種が両方登場しているが、本作ではロス・イルミナドス教団でさえ今まで不可能とされた支配種の培養に成功している。
前述のとおり、スベトラーナ・ベリコバが流出させた。
今回登場するガナードは、集団行動こそとれるものの、言語能力は低下しその動きはゾンビと大差なく、4や5の時のようなキレのある動きは出来ていない。また、赤く充血した目や青白く変色した肌といったように見た目の変化も著しい。
支配種に関しても一応自我を保てるものの、一定時間が経つと発作に襲われて肉体が不安定となり、最終的には従属種と同じように知能を失ってしまう。
作中にも「出来損ないのプラーガ」というセリフがあるため、今回流出したプラーガは粗悪品である可能性がある。

◆リッカー
T-ウイルスに感染した人間がゾンビ化を経て変異したクリーチャー。
本来は制御出来ないため、兵器としての利用は困難なのだが、今回は相変わらず視力は退化してるものの、プラーガを寄生させることによって制御と集団行動を可能にした。
更には身体能力や知能も僅かながら上昇し、下記のタイラントとの戦闘では攻撃役・拘束役・囮役とそれぞれ分かれ、絶大なコンピレーションを見せつけてくれる。
また、対人戦でもなかなかの脅威さを誇り、大統領府の部隊を壊滅させたうえに地下施設でも特殊部隊(近衛兵?)を相手に囮役の1体以外の損害を出すことなくこれも壊滅させてる。

タイラント
T-ウイルスで作られた生物兵器の最高傑作。
命令を理解し、遂行する知能の高さと、並の銃器では殺すどころか止めることすら困難な強靭な肉体を持っているなど、至れり尽くせり。
また、一定以上のダメージを受けるとリミッターが解除され、スーパー化して暴走状態となる。
今回登場した個体はT-103型と酷似してるが、ラクーンシティやシーナ島に現れた個体よりも明らかにでかく、5メートルはある。
知能も更に高くなっているらしく、あのタイラントキラーで名高いシリーズ最強武器・ロケットランチャーから放たれた砲弾を掴んで投げ返すという荒業を披露した。
しかもそれが3体(5体?)出現した。なんという無理ゲー。
クライマックスでは、サーシャ率いるリッカーの集団と、T-ウイルスクリーチャー同士による死闘を繰り広げた。



なお、前作のディジェネレーションと同様、映像特典のギャグ映像が収録されている。





追記・修正は、上からの撤退命令を無視して東スラブ共和国に潜入してからお願いします。

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最終更新:2024年10月22日 00:03