登録日:2022/01/11 Tue 21:25:52
更新日:2025/03/15 Sat 19:46:03
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バイオハザードシリーズはカプコンが発売しているサバイバルホラーゲーム。
ホラーゲームの認知度を大きく向上させ、実写映画にもなったことで一般でも認知されている人気ゲームシリーズである。
他にも漫画・小説・ドラマCD、CG映画、舞台など様々なメディアミックスが展開されている。
欧米では『Resident Evil』というタイトルで展開されている。
【ゲーム内容】
先へ進むために謎を解いてステージを攻略し、最後に待ち受ける
ラスボスを倒すのが基本的な流れ。
作品ごとにゲームシステムは異なっているが、3D視点でキャラを操作し、銃火器を使って敵と戦うアクションシューティング的な要素は共通している。
クリア後には隠し武器やサブゲームが解禁されるのがお約束となっており、『5』以降は
DLCで新シナリオなどが遊べることも多い。
プレイヤー達によって最弱武器である
ナイフのみでクリアする「ナイフクリア」やタイムアタックなどのやりこみも熱く、人気がある。
システム別に解説すると、以下のような分類になる。
【固定視点タイプ】
最初期シリーズで採用されたタイプ。
PlayStationの性能からフルポリゴンのステージが不可能だったため、プリレンダリングで描写されたステージを舞台とする。
操作キャラクターの位置に合わせてフィールド上に予め配置された視点から視点へと自動で切り替わる形になっており、定点監視カメラを見ているような感覚でプレイすることになる。
この形式によって「先の見えない恐怖」「映画的なゲーム性」といった演出と操作性を両立した。
いわゆる「ラジコン操作」のため慣れるまでは難しいが、慣れるとスイスイプレイできるようになる。
戦闘は上下方向以外はオートエイムとなっている。
全体的に入手できる回復アイテムや弾薬の数が少ない傾向にあり、節約や敵の回避を要求される。
『コードベロニカ』あたりからはハード性能の向上により初期構想通りのフルポリゴンステージが実現され、移動に合わせて視点が変化するシステムも採用されている。
実はこのシステム、海外で発売された『アローン・イン・ザ・ダーク』の方が先に採用していた。
後年、スタッフからも参考にしたことが公表されている。
【TPSタイプ】
フルモデルチェンジが行われた『4』から採用されたタイプ。
カメラが常にキャラクターの背後に張り付き、エイム操作も手動になったため細かく敵を狙えるようになった。
また、アクションゲーム要素が強化され、怯んだ敵に格闘攻撃を繰り出す「体術」やQTEが採用されている。
敵が弾薬やアイテムを落し、敵を殲滅して先へ進んだり、次々と湧いてくる敵を倒し続ける耐久ステージなども存在する。
『4』の時点では攻撃する際に毎回足を止める必要があり、移動とエイム操作を同時にできなかったが、『リベレーションズ』から同時操作が可能となった。
【FPSタイプ】
再度のフルモデルチェンジを果たした『7』から採用されたタイプ。「アイソレートビュー」と呼ばれている。
海外のホラーゲームではすでに採用されており、それに追随する形となった。
現状では『7』と『ヴィレッジ』でのみ採用されており、『7』は初期シリーズのように限られたアイテムをやり繰りしていくタイプだが、
『ヴィレッジ』は『4』のように敵がアイテムを落とし、アクションゲームとしての要素が強くなっている。
なお、他に主観視点を採用したタイトルとしてガンシューティングの『ガンサバイバー』や『クロニクルシリーズ』が存在する。
【物語】
「バイオハザード」とは生物災害の意味であり、ウィルスの流出によるパンデミックなどが物語の骨子となっている。
ほとんどのシリーズは同じ世界観が舞台であるが、一部作品はパラレルワールド扱い。
メインシリーズは製薬会社「アンブレラ」が作り出した「t-ウィルス」が引き起こした大規模バイオハザードに端を発し、
アンブレラ壊滅後もその研究を手に入れた企業などが人間を変異させる細菌・寄生虫を巡って暗躍している。
物語が進んだ現在では、それらによって開発された生物兵器「B.O.W.」を使ったバイオテロが一般化したという設定である。
主人公たちは色々な事情でそれらのバイオハザードに遭遇し、生き残るために戦いに身を投じていく。
【シリーズ年表】
【主要登場人物】
・ジル・バレンタイン
主人公担当作品:初代、3、RV
初代主人公の一人、クリスと共にBSAAを立ち上げる。
・レオン・S・ケネディ
主人公担当作品:2、4、6
クリスと人気を二分する主人公、『4』の人気もあって露出の多いキャラ。
・クレア・レッドフィールド
主人公担当作品:2、CV、RV2
クリスの妹。当初は女子大生で、現在はNGOとして活動している。
・エイダ・ウォン
主人公担当作品:6
世界中を股に掛けるミステリアスな女スパイ、レオンとは腐れ縁の関係。
・アルバート・ウェスカー
元S.T.A.R.S.隊長だが、その正体は……
超人的な能力で立ちはだかるクリスの最大のライバル。
・ハンク
『2』から登場、どんな地獄からも生還する傭兵で脇役だが根強い人気を誇る。
『リベレーションズ』では女性版のレディ・ハンクも登場した。
【頻出クリーチャー】
・ゾンビ
初代から登場するお馴染みのクリーチャー。
t-ウィルスやC-ウィルス感染者の成れの果て。
・犬
初代から登場する犬の素早さを持ったまま変貌したクリーチャー。
初代では
ケルベロス、『2』『3』ではゾンビ犬、『4』では
プラーガが寄生した
コルミロスなど種類は多種多様。
・ハンター
アンブレラが作り出したB.O.W.の傑作。
様々な改良種が存在する。
・タイラント
アンブレラが作り出した大男の姿をしたB.O.W.。
初代ラスボスで、『2』からは中ボスポジションを担う。
・リッカー
『2』から登場するゾンビの突然変異体。
充分な栄養を摂取したことで変異した人間ゾンビの成れの果て。B.O.W.としても製造されており、改良種も登場する。
・ガナード/マジニ
『4』から登場する寄生虫
プラーガに寄生された人間の成れの果て。
ゾンビと違って人間だった頃と同じように行動し、会話なども問題なく出来る。
【シリーズ一覧】
本編シリーズ
ナンバリングや本筋に関わる作品。
バイオハザード
1996年3月22日発売。記念すべき第一作目。
口コミでヒットを飛ばし、様々な模倣タイトルが登場する。
バイオハザード(リメイク)
2002年3月22日発売。
ゲームキューブで発売されたリメイク作。
美しいグラフィックや新クリーチャー、ステージ構成の変更などによりさらに恐怖が倍増。キャッチコピーは「そこを歩く、という恐怖」。
バイオハザード2
1998年1月29日発売。シリーズの名声を確固たるものにした名作。
ダブル主人公とザッピングシステムを採用した意欲作。クリア後のおまけゲームも話題になった。
バイオハザードRE:2
2019年1月25日発売。20年目にして初のリメイク。
TPS系のシステムを採用しながら体術の撤廃、ゾンビのタフ化などで新たな恐怖を紡いだ。
バイオハザード CODE:Veronica
2000年2月3日発売。
大人の事情でナンバリング作品では無いが、システム的にもストーリー的にも初期バイオの集大成と言える内容となっている。
クレア編とクリス編を続けてプレイしていく内容で、1周のボリュームが多い。
バイオハザード4
2005年1月27日発売。フルモデルチェンジを果たし、いまだ多くのプレイヤーがいる名作。
新ハードが出るたびに移植されるため、シリーズでもっとも遊びやすい一作と言える。
バイオハザードRE:4
2023年3月23日発売。待望の『4』のフルリメイク。よりホラーに寄せた作風に変更しつつ、パリィなどの新要素を追加。
『ザ・マーセナリーズ』は無料DLC、『the another order』にあたるエイダ編「セパレート ウェイズ」は有料DLCとして配信。
バイオハザード5
2009年3月5日発売。『4』の路線を引き継ぎ、新たにCo-opプレイに対応した。
反面、一人プレイではAIがお荷物になりやすい点が不評だった。
バイオハザード6
2012年10月4日発売。ゲージ消費制の格闘システムなど『4』系統の中でも独自要素が多い。
レオン、クリス、ジェイク、エイダの4人の視点から物語を描く。
バイオハザード リベレーションズ2
2015年3月19日発売。久々にクレアやバリーが登場。シナリオを一週間ごとに配信するという方式を採用した。
「リベレーションズ」の続編だが、ストーリーの繋がりは殆ど無い。
時系列は「5」と「6」の間に位置する。
バイオハザード7 レジデント イービル
2017年1月26日発売。再度のフルモデルチェンジを果たす。
ナンバリングタイトルながらシリーズキャラが終盤まで一切登場しないという異色作。新開発の「REエンジン」により美しく、グロく、そして切ない物語を描く。
バイオハザード ヴィレッジ
2021年5月8日発売。ナンバリングでは『8』にあたる2022年1月現在の最新作。
前作のシステムを受け継ぎつつ『4』を意識したアクションシューティング的な作品へと移行した。
バイオ村であそぼ♪のようなぶっ飛んだプロモーションも話題になった。
スピンオフ
バイオハザード ガンサバイバー
2000年1月27日発売。シリーズ初のガンシューティング作品。ただし、プレイヤー自身で移動操作ができるためFPSに近い。
第2のラクーンシティとなった「シーナ島」を舞台に記憶喪失の主人公が脱出を目指すという物語。
ガンサバイバー2 バイオハザード CODE:Veronica
2001年7月稼働。『CODE:Veronica』をベースにしたアーケード用ガンシューティング作品。
ガンサバイバー4 バイオハザード HEROES NEVER DIE
2003年2月13日発売。ガンサバイバーシリーズ最後の作品。豪華客船が舞台。ちなみに『ガンサバイバー3』は『ディノクライシス』ベース。
バイオハザード GAIDEN
2002年3月29日発売。
ゲームボーイカラーで発売された作品で、海外による開発。
シンボルエンカウント制を採用し、攻撃は移動するゲージを止めて行う。
バイオハザード アウトブレイク
2003年12月11日発売。ラクーンシティ事件を一般市民の視点から描いた作品。
シリーズ初のオンラインに対応し、最大4人でシナリオを攻略していく。
バイオハザード アンブレラコア
2016年6月23日発売。対戦特化のシューターゲーム。評価は……それぞれで調べてください。
バイオハザード RE:バース
『ヴィレッジ』に付属するマルチ対戦ゲーム。『REシリーズ』をベースに歴代主人公が共演する。
メディアミックス
+
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多数展開されているので、記事のある作品のみ記載する。 |
【実写映画作品】
バイオハザード
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演。設定のみを使ったオリジナルストーリー。以降の作品は全て続編である。
バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
上記のシリーズとは別の世界観で製作された実写映画。
『0』『1』『2』の要素を混ぜ合わせた作品。
【実写ドラマ作品】
バイオハザード(Netflix版)
Netflix限定配信のドラマ作品。
バイオハザード:インフィニットダークネス
Netflix限定配信。『ディジェネレーション』と『5』の間を描く。
バイオハザード:デスアイランド
『ヴェンデッタ』の1年後を描く。
バイオハザード ~ヘヴンリーアイランド~
『リベレーションズ2』の後日譚。
バイオハザード
全6巻から成る小説シリーズ。1,3,5,6巻がそれぞれゲームシリーズ、2,4巻が間を補完するオリジナルストーリー。
小さな逃亡者シェリー
ラクーンシティを脱出した後のシェリーを描く。現在ではパラレルワールドになっている。
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同人作品
ドラえもん のび太のBIOHAZARD
RPGツクール2000を使用して作られたバイオハザードの要素を加えたドラえもんの二次創作ゲーム。
フリーゲームでありながら完成度がかなり高く、オリジナルキャラの人気も相まって2000年代後半〜2010年代前半にかけてのインターネットで人気を博していた。
2018年頃に藤子プロの権利元である小学館から著作権侵害申し立てによりプレイ動画が大量削除される事態に発展。現在は本作のプレイ動画を投稿するのはタブーとされている。
封印作品の記事も参照。
なお、このゲームがきっかけでとある大物YouTuberが一躍有名になるのだが、それはまた別の話。
追記・修正は感染対策をしてからお願いします。
- 最近◯◯シリーズの項目がよく立つね。バイオシリーズは劇場版絡みがいろいろ言われてしまうのが残念ではある…。 -- 名無しさん (2022-01-11 21:44:17)
- 3DSのリベレ1が初バイオだったが怖すぎて最初で最後のバイオになったゾ(隙自語) -- 名無しさん (2022-01-12 00:14:58)
- バイオハザード GAIDENは、なんとレオンがウィルスに侵されてバケモノになるというエンディングだったりする。まあパラレル設定ということだな -- 名無しさん (2022-01-12 00:54:49)
- まぁ流石にゾンビが彷徨いたりはしてないけどウィルスのせいで世界中大パニックに陥って落ち着きはしたものの経済的に深刻なダメージを食らっている現状は十分『災害』と言っても過言じゃないから実質リアルバイオハザードだよね。こんなものに毎回悩まされ続けてるバイオ世界の住人には同情するよ。 -- 名無しさん (2022-01-12 01:04:18)
- 時系列が5と6の間である舞台版の『BIOHAZARD THE STAGE』も良作 -- 名無しさん (2022-01-12 01:08:19)
- 年表おかしくない?アルファチームとブラヴォーチームが逆のはず -- 名無しさん (2022-01-12 01:59:06)
- 7で一度過去作の繋がりを一度バッサリ切ってイーサンの話にしたのは英断だと思う。というか6が色々やりすぎた -- 名無しさん (2022-01-12 03:08:04)
- ↑2修正しておきました -- 名無しさん (2022-01-12 05:12:48)
- 6の事象だけ起因が痴情のもつれなのは被害者がまじ浮かばれないと思う -- 名無しさん (2022-01-12 09:23:29)
- アンブレラと同じくシリーズを通して初期から出ているにも関わらず、未だにごく僅かな情報しか明かされてないHCFとかいう組織 いつか全貌が明かされる時が来るんだろうか… -- 名無しさん (2022-01-12 19:29:01)
- やったの後追いだけど、3とベロニカはナンバリングを名乗る方が逆だろうと思ってしまった -- 名無しさん (2022-01-13 21:52:10)
- 今更だけどREシリーズってバイオシリーズの正史って扱いでいいのかな? -- 名無しさん (2023-05-24 11:38:38)
- 七夕の日にデスアイランドが公開 -- 名無しさん (2023-07-07 20:39:59)
- 正史というか、まあ解釈というか表現の差というか -- 名無しさん (2023-07-10 10:39:51)
- 8月10日は「バイオの日」でハッシュタグワードにもなってる -- 名無しさん (2023-08-10 11:28:17)
- 海外名がResident evilになった経緯に関して、当時のアメリカのカプコン担当者のクリス・クレイマー氏が言うところでは「DOSに同名のゲームが存在したため商標として使えなかった」ということらしい。 -- 名無しさん (2024-01-01 19:02:44)
- バイオシリーズの主人公たちはどんどん高齢化してるけど、若い次代の新主人公たちは用意しなくて大丈夫なのか? -- 名無しさん (2024-05-14 19:32:39)
- ↑3でもその日はTウィルスよりも感染のひどいミームのTがいるからなぁ -- 名無しさん (2024-06-30 08:34:10)
- 日本が舞台のバイオハザード出て欲しいな。サバイバルホラーのロケーション的に都会・田舎でだいぶ情景が変わるし、場所にもよるけどホラーには最適なんじゃないかと思うんだが… -- 名無しさん (2024-10-01 06:52:18)
- ↑日本が舞台だと妖怪をモチーフとしたクリーチャーが出そう。 -- 名無しさん (2024-12-01 07:07:12)
- 外人でも稀に見かけるけど日本を舞台にしろって言ってる理由はなんなんだろ?カプコンが日本だから? -- 名無しさん (2025-01-20 11:13:30)
最終更新:2025年03月15日 19:46