アットウィキロゴ

リッカー(バイオハザード)

登録日:2021/05/28 Fri 11:13:00
更新日:2026/06/28 Sun 01:21:40
所要時間:約 5 分で読めます





突然現れた怪物に、更に3人もの命が奪われた。
全身の皮を剥いだかのような異様な容貌、鋭利な爪、
……しかし最も恐ろしいのは、舌を遣った一撃だ。
奴は伸縮する舌を自在に操り、槍のように尖らせ一瞬で3人の心臓を刺し貫いたのだ。
他にもどこに潜んでいるのか分からない。
我々は奴等を”リッカー”と名付け緊急に対策を講ずる事とする。

『バイオハザード2』 作戦報告書1 より



リッカーとは『バイオハザードシリーズ』に登場するクリーチャーである。






概要

アンブレラ社が開発したウイルス兵器「t-ウイルス」によって生み出されたクリーチャー。
人間ベースで誕生しているため一応人型ではあるが、上記の報告書通りに体表の皮が無く全身の筋肉と頭部の脳味噌が剥き出しになったようなグロテスク姿と、両手の肥大化した鋭利な爪や長く伸びる舌が特徴的。
通常は四つん這いで地面を這うように移動しているが壁や天井を伝う事も可能。走力および跳躍力にも優れ、場合によっては壁面に張り付いたまま攻撃を仕掛けてくる。
前述したように脳が肥大化して頭蓋から飛び出しそのせいで両目が塞がり視覚は失っているが、その分聴覚などの感覚器官が異常発達。
近くで人間の足音や発砲音を感知すると正確に位置を把握し攻撃してくる。


ラクーンシティ事件中に誕生したt-ウイルスによる人間のゾンビの一部が、充分な栄養を摂取するという内的要因による変異によって誕生した経緯を持つ。
ほとんどのゾンビは異常促進された新陳代謝に対してエネルギーの摂取が追い付かずに活動を停止するのだが、運よく食料を摂取し続けた個体は肉体が変化してリッカーになると解説されている。
リメイク版初代に出てきたようなクリムゾン・ヘッドと重複するような部分があるが、あちらは外傷や飢餓などの外的要因を起因とした発展形であるため、前提条件がそもそも異なる。

この為、攻撃方法などが似ているハンターとは異なり、こちらの原種はB.O.W.ではない。
というのもB.O.W.とはアンブレラ社等の組織が研究・開発した人為的な生物兵器の事を指すので、ラクーンシティの騒動で偶然に誕生したT-ウイルスの産物はイレギュラーミュータントと呼ばれる。ある意味では純ラクーンシティ産の生物ともいえる。

シリーズを通して対処と弱点が共通している。
盲目なので目の前で立っていても存在がバレず、歩行であれば一切気付かないためスルーがゾンビより楽な点。一部ゲームではこの状態でナイフキルも可能。
ただし、走ったりを撃つことで大きな音を立てる、あるいは接触してしまうとバレてしまうため注意。ひとたびバレてしまうと、素早い動きとリーチの長い舌と爪で襲い掛かってくる。
弱点としては、筋肉が剥き出しだからか焼夷弾や硫酸弾などの持続効果のある攻撃がよく通り、聴覚などの感覚器官が優れている事を逆手に取られてしまい音響効果のある閃光手榴弾にも弱い。

またシリーズによっては亜種が登場する他、同種でもマッシブなボディだったり、逆に細くなっていたりと、デザインがまちまちなのも特徴。

登場作品と亜種

バイオハザード2

記念すべき初出演の作品。レオン表とクレア表では、警察署に入って最初に相対する敵となる。

序盤の厄介な敵ということで一体目は登場直前に窓の外を移動していく演出があり、登場時にはたっぷりムービー付きでその姿をじっくり拝見できる。
恐怖感を煽る専用BGMに加え、この時点では装備が貧弱な事も相まって多くのプレイヤーが苦戦したみんなのトラウマ枠。
ただムービー終了後には天井から落ちてくるのだが、この時はまだ警戒状態でこちらの存在を認識しておらず、即座にダッシュして次の部屋に向かうか、警戒状態を解いた後にゆっくり歩けば簡単にスルーできる。もっとも初見のプレイヤーはそんな事知らないので…。

以後長い期間付き合うのだが、終盤になると火器が揃ってくるためそれほど脅威では無くなる。
レオンはショットガン、クレアはボウガン、グレネードランチャーの硫酸弾が安定。ボウガンの場合は銃声がないため、発射音でリッカーに気づかれずにすむ。その他にはサブマシンガンでも容易に制圧可能。
とはいえ不意打ちで登場してきたり、首刎ねによる大ダメージ攻撃*1もしてくるので油断は禁物。
後半になると赤黒い体色が特徴なリッカー改も登場。耐久力と攻撃力が増しているが、対処は同様で硫酸弾に弱いのは相変わらず。
ただし同じ部屋に3体同時に現れるというえげつないことをしてくる。
ちなみに一度に登場できる上限が3体までという内部設定があるため、あえて倒さずに強引に先に進むと本来出てくるはずの場面で出てこないという現象が発生する。

バイオハザード ガンサバイバー

やはり序盤から登場。爪や舌による攻撃が厄介で、しかも姿勢が低いので倒しにくい難敵…
…と言いたいところだが、ほとんどの場合出現するのは開けた場所であり、無視して横を走り抜ければ反撃すらされずにスルー可能
単なる賑やかし要員にしかなっていないのが実情である。


バイオハザードRE:2

リメイク版でもお馴染みの登場。従来に比べややマッシブになった。
1stシナリオでは登場がやや遅く、S.T.A.R.S.オフィス前の廊下でゾンビの死骸を貪っている。

ゲームの技術発達により部屋間の移動がシームレスになった分、同じ部屋にゾンビやタイラントと同時湧きすると対処は至難の業である。
ゲーム中他のクリーチャーに対して襲いかかることは無いものの、クレア編では警察署地下に発生したゾンビ犬を駆逐して捕食していることが明らかになっている。
2ndシナリオでは登場が早く、旧作版と同じ場所で待ち構えている。ただムービーを挟まないため、余裕ぶって走ると角を曲がった辺りで突然攻撃を仕掛けてくる。
攻撃方法は従来と同様、爪や舌による攻撃と、飛びかかって馬乗りになり爪を突き刺す攻撃がある。後者はカウンターが可能な為、不安ならば投げ物やナイフは温存しておきたいところ。

そして何よりも驚異的なのは、その素早さと生命力
原作感覚でダッシュしてスルーしようとすると間違いなく追いつかれて、手痛い一撃をもらうことになる。そして生命力たるや、なんとマグナムですら脳天に3発ぶち込んでようやく倒せるという高さで、ハンドガン程度の攻撃ではひるみもしない。
リメイク前は安定だったショットガンやマグナムに対して多少怯みにくくなった…どころか大してのけぞらず、逆に反撃されてこちらが深手を負う場合がほとんど。

だがその一方で、ナイフに対しては非常に弱いという新たな弱点も設けられている。
今作のナイフ自体がかなり優秀というのもあるが、音を発さないのはもちろん、他の武器より怯ませやすい上にPC版では(fpsの高さにもよるが)数回切りつけただけで倒せるほどの大ダメージを与えられる。
更にサブウェポンに閃光手榴弾が追加されたこともあり、爆音で聴覚を麻痺させて動きを封じることも可能になった*2
クレアの場合は硫酸弾で大ダメージを与えつつ大きく怯ませられるほか、火炎弾なら着弾で発生するダメージフィールドでもリッカーを怯ませる事ができるので、レオンよりはるかに対処は楽。

ゲーム中で解放されるコンセプトアートでは、変異途上体と呼ばれるゾンビからリッカーへ進化する中間の姿がイラストで描かれている。
まるで脱皮しているかのような様相で非常に不気味だが、ゲーム中では没となってしまい登場しない。


バイオハザードRE:3

旧作版では登場しなかったが、リメイク版では登場する。
初登場はカルロス操作のラクーン警察署内で、生存していた警察署員2名をあっという間に虐殺する*3

相変わらずの強さだが、ゲームの仕様上カウンター攻撃が無くなったため馬乗り攻撃が即死攻撃に変貌している。カルロスでは低火力の装備しかないのもあって、その脅威は異常に高い。


バイオハザード アウトブレイク

第3シナリオ「獄炎」で登場。他作品と比較すると細身でハゲている。
有効な武器が少ない分厄介な相手となっていて、怯み時間も短いのが手伝って相手をするには苦労する。音に対する初期反応が遅いので、さっさと無視して探索する方がいいだろう。
ステージのボスキャラとして変異種のサスペンデッドも登場。女性型のリッカーで生前の姿が色濃く残っていて腹部からは弱点である臓器が漏れ出している。
長い舌で攻撃して厄介な存在だが、天井の通風孔から移動してこない分対処は楽。むしろ手下のリッカーの方が面倒に思える。
なお、おっぱいおしりが丸見えなのがイラスト等ではっきり見える。


バイオハザード5

トライセル社に強化された「βタイプ」が登場。
マッチョな体格になり、体躯自体もかなり大きくなっている。人の手が入っているため、原種とは異なりこちらはB.O.W.といえる。

アンブレラ崩壊後にトライセル社が施設ごと接収し、本格的に生物兵器として売ることを目指して始祖ウイルスを投与しリッカーβを作り出した。しかしリッカーは良く言えば完成されすぎている、悪く言えば進化の袋小路に陥っている種であり、強化されたのは嗅覚ぐらいで劇的な変化はしなかった。
だが体躯が大型化しているぶん耐久力も上がっており、ショットガン程度では怯ませられず、それが大挙してワラワラと向かってくるので苦戦は必至。
更に即死攻撃ののしかかりは喰らってしまうと手榴弾等の爆風やパートナーの助け無しでは脱出不可能。 ザ・マーセナリーズのソロならばその時点でゲームオーバー確定。タイラントと同様に心臓が露出しているため、なんとかして仰向けに出来ればコマンド入力で即死させることができる。

その初登場シーンは、10体以上のリッカーが詰まったカーゴを透明なガラスのゲージ越しに見つけるという演出なため、初回では特にビビる事間違いなし。また先へ進む為にドアを蹴破る必要がある為、強制的にバレてしまう。(ゲームの仕様上仕方ないとはいえ、慎重に行動しようと呟いていたにもかかわらず、派手に蹴破った挙句シェバの「しまった!見つかったわ!」という台詞はよくネタにされる)
攻撃方法もやや特殊で、舌を伸ばして貫通する攻撃はQTEによる藻掻きで脱出しなくてはいけない。基本複数個体で登場するため、この攻撃を連発されると非常にフラストレーションが溜まる。

一方、倒すと高確率で「レッド・ハート」という換金アイテムを落とす上、チャプター5-2では大量に出現するマラソンしやすい環境が整っている為、慣れたプレイヤーには稼ぎの為狩られまくることになる。


バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ

ストーリーではチャプター2から登場。U.B.C.S.の隊員であるニコライの策略により大量のリッカーがU.S.Sに嗾けられる。
トレイラーでは、米軍の特殊部隊スペックオプスの隊員であるウィローに襲い掛かり、武器を舌で掠め取ったものの、米軍の精鋭とあっては相手が悪かったか、ナイフで心臓を一突きされお陀仏となった。

敵としては従来に比べ動きは遅くなったものの、舌による拘束攻撃が厄介で、しかも大量に出現するものだから連発されやすく「5」同様、非常にフラストレーションが溜まる。

バイオハザード ダムネーション

フルCG作品である本作では、味方としてまさかの大活躍を見せる。
反政府勢力が戦力として数十体保有しており、姿はβタイプに近い。
寄生生物であるプラーガを植え付けられているため、自らに支配種プラーガを投与したアレクサンドル・コザチェンコの制御下に入り、特に終盤ではスーパータイラント相手に数体がかりで頑張って戦ってくれる。
圧倒的な性能差にもかかわらず献身的に戦ってくれる姿に愛らしさを覚えた視聴者もいるのではないだろうか。
結局全滅してしまったものの、スーパータイラントを撃破するきっかけになった為、レオンにも「まさかB.O.W.に助けられるとはな」と呟かれている。

ちなみに旧作では寄生した宿主に高度な知能を与える形でB.O.W.を制御できるようにする「NE-α型」が登場していたが、プラーガが登場するまでリッカーが制御困難であった事から、NE-α型がリッカーに適さなかった可能性が高い。


バイオハザード6

ブラッドショットという亜種?が登場。

C-ウイルスに感染したゾンビが一定の確率で変異する姿だが、その進化方法や行動はリッカーにかなり似ている。ただしこちらは二足歩行で舌や爪は発達しておらず、赤く光る眼や牙が特徴。
公式サイトで閲覧できたファイルでもレオンがリッカーとの類似性を言及している。


実写映画シリーズ

バイオハザード(映画)

なんと実写映画にも出演し、記念すべき一作目ではラスボスを務めた。

設定が変更され、ゾンビからの偶発的発展型ではなく「アンブレラ社がT-ウイルス開発初期の実験で人間の細胞に直接ウイルスを投与することで通常のゾンビ以上の変化を与え生み出した生物兵器」といった触れ込みになっている。
壁面を自由自在に動き回り長い舌と爪を使い標的を襲う点はゲームと同じだが、他の生物のDNAを取り込むことで変異を繰り返していくという性質が加わっている。
アンブレラでも制御不能な失敗作扱いをされていたようで、ハイヴ内のコンテナに収容されたうえ鎮静剤などを投与され続け保管されていた。

序盤にはコンテナに入ったままの状態で断片的に登場。
中盤にレッドクイーンがシャットダウンされハイヴ全体の電力が停止したため薬液投与も中断され覚醒。
本作の黒幕といえるスペンサー・パークスを貪り食らい、DNAを取りんだことで体躯が巨大化し、四足獣に近い姿となる。
その後、ハイヴ脱出を狙うアリスら一行を電車内で強襲し、ゾンビに囲まれて絶体絶命の状況をなんとか抜け出して生還したチャドの生存フラグをへし折るなどラスボスの風格を見せつけた。
最期は舌を鉄パイプで串刺しにされて身動きが取れなくなったところで車両の床を開け放たれて線路に落下。そのまま体が炎上するまで引きずり回された。
全体的に2のバーキンGの要素が垣間見える扱いとなっている。

ノベライズ版ではモンスター的要素よりやや戦闘狂的ポエマーな要素になっており、投薬がストップして目覚めるも苛立ちと空腹から職員のゾンビを食らいバラバラにしていたが、事情は違うものの己と同じくゾンビ達を排除していく存在(アリス一行)に歓喜しアリス達と戦闘を行う。銃弾で脳を半分シェイクされようとも「いずれ銃弾を排出し、治るだろう」と判断し意に介さなかったり、それよりアリスやレインなどの「強敵」と闘うことの歓びを最優先にするなど顕著である。

バイオハザードⅡ アポカリプス

一作目に引き続き登場。
Ⅱではラクーンシティ地上の混乱の中で研究施設から逃げ出した個体が街中に出没。
序盤の教会では3体登場し、生存者を殺害した後ジルたちを圧倒するも、もはや人間離れしたアリスに敵う相手ではなかった。

バイオハザードⅤ リトリビューション

今作では1作目の変異後に近い、巨大化した姿で登場。
その不安的な性質から失敗作扱いされていたリッカーであったが、今作ではB.O.W.の1体としてアンブレラの手によって製造され、アリスやホワイトハウスの生き残りに襲い掛かっていた。

捕らえた獲物をすぐには殺さず生け捕りにして、自らが生み出した繭の中へ閉じ込めるという、映画エイリアンゼノモーフに似た性質を持ち、アリスは捕らわれた自分のクローンの娘であるベッキーを救う為、対峙する事となる。
元とは比較にならない巨体に加え、自動車を吹き飛ばす程の圧倒的パワーとその体躯見合わない敏捷性を兼ね備えており、プラーガ・アンデッドと共にカーチェイスを繰り広げるなど、もはや元の面影が見られない程の改変っぷりだが、一応舌による攻撃は健在である。

余談

リッカーという名前は一般公募で採用された名前。

日本語訳にすると"舐める者"という意味になるからか、pixivではそういった舌なめずりの表記になっている事もある。

初期設定では「強化ゾンビ」という名称で決定稿と異なる数種類のデザインが描かれており、そのうちの1体はリッカーを二足歩行にしたような外見であった。

バイオハザード0』で登場したラーカーはアンブレラ社が開発した両生類ベースの試作B.O.W.であるが、退化した目や殺傷力のある舌攻撃などの特徴がのちのリッカーを彷彿させる。

大型化した爪などの類似点から攻略本などで「自然発生したタイラント」と表現されることもある。



さてと。お名残惜しいが俺はそろそろ行くよ。
記事の追記・編集をするのも、Wiki篭りさんの
大事な仕事だからな。
冥殿

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年06月28日 01:21

*1 一見すると即死攻撃の様に見えるが、単純に「こちらの体力が減った状態だと使用してくる、死亡に至る大ダメージ攻撃」なので、首刎ねの体制に入った後にハーブで回復すれば死なずに済む。

*2 ただし地上で閃光手榴弾を使うと爪を振り回して暴れるので注意。壁や天井に張り付いているときなら地上に落ちて復帰するまでの長時間無防備にさせられる。

*3 この署員は前作の時点で調べられる死体として登場していたが、今作でハッキリとした死因が明らかとなった