ガスラバズラ

登録日:2015/07/28 Tue 03:00:23
更新日:2024/04/03 Wed 10:57:34
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『モンスターハンターフロンティアZZ』に登場するモンスター。



概要

MHF-Gの大型アップデート『G8』にてメインモンスターを務める獣竜種
別名『怒貌竜』。公式のあだ名は「ガッスン」。
新フィールド「白湖」と共に実装され、剛種とG級、そしてG級HC(ハードコア)個体の3種類が存在する。
剛種はHR5(旧HR100)のギルド指定クエストにも登場するため、避けては通れない。


頭から尾にかけて表側が濃い茶色の甲殻に覆われ、常に毒液が滴っている以外は特徴のない地味な姿をしているが、実は平常時の姿に過ぎない。
外敵に怒りをあらわにし始めると顔や背中に紫色のヒレが現出、両腕と尻尾の筋肉が膨張して肥大化し「変貌」する。
これはガスラバズラのコンセプト「二面性」に基づいた生態である。
似たような生態を持つエスピナスと大きく違うのは、怒り状態は単なるパワーアップではないということ。
それまで武器にしていた毒を一切封印し、パワー任せの豪快な攻撃に切り替えるなど(逆もしかり)、主軸の戦法すらも大きく変えてしまう。



なお、ヒレがあるのは遥か昔に水棲生物だった時の名残。
住処とする白湖は元々水源の豊富な土地であったが、干ばつで水量不足に陥った際、陸上でも生きられるように適応した結果が今の姿となった。
ヴァルサブロスといいグレアドモスといい、最近は干ばつで生態変わった過去持ちのモンスターが多い気がする。
しかし、見た目だけの名残ではないようで、白湖の砂漠も泳ぐように移動できるらしい。



G8までMHFにおける獣竜種モンスターはアビオルグと、そのご先祖様であるギアオルグしかおらず、長らくオルグ族の独占状態が続いていた。
そんな中登場したガスラバズラはどちらにも属さない完全オリジナルの獣竜種であり、剛種個体が存在する獣竜種としては実に3年ぶりの新登場である。
初の毒属性を操る獣竜種という点も特筆モノだろう。
故に、本来はもっと注目されてもいい筈のモンスターなのだが……


運の悪いことに、現実は同タイミングで遷悠種ジンオウガの参戦が電撃発表された為、G8の話題は完全にそっちへ持っていかれてしまったのだった。
相手はモンハンシリーズでもトップクラスに人気のイケメンモンスター。これだけなら分が悪いで済んでいたのだが、
追い討ちをかけるように、遷悠種には同じ獣竜種のラージャンに並ぶ古龍級生物イビルジョーや、パッケージモンスター最強のブラキディオスという実力者コンビまでもが殴りこみをかけてきたこともあり、相対的にG8の新規モンスターではかなり影の薄い存在となってしまっている。
まるで発売前にパッケージモンスター(笑)扱いされたブラキ先輩と同じ境遇である*1ブッラキ~ン★
おまけに、アップデート直後のガッスン主役イベントが終了してからは、ジンオウガばかり公式でフィーチャーされ続けた為(総狩猟数に至っては50万頭越え)、余計に人気で差をつけられてしまっている。


ひどすぎる


一応フォローしておくと、広告等ではジンオウガと対になるような構図に演出されてはいるのだが、
一部のハンター達の感想はと言うと「ビジュアル負けが否めない」「どう考えてもジンオウガの方が目立つ」。


ひどすぎる


散々イビルジョーのコンパチだのパクリだの言われたアビオルグといい、実装から即刻ハメられまくったギアオルグといい、MHF産の獣竜種はどうも不遇の星に生まれてくる傾向があるようだ…

幸い、武具自体は極端に微妙という訳ではないので、実装当時に目玉の剛種武具がしょぼい上にムービースキップ不可で
総スカンを喰らったフォワード.3のタイクンザムザと比べたらずっと恵まれている方である。
ザムザ「全く度し難いな」


戦闘概要

共通

G級では難易度★7として扱われるため、マイナス900の防御減算でも致命傷を負わない程度の防御力が必要。
HC化すると難易度が下げられない。


剛種、G級ともに攻撃力と範囲こそ強いが(Fでは)常識的な範囲に収まっている。
それでいて隙だらけな、典型的パワーファイターといった趣。
攻撃動作こそアビオルグ獣竜種をベースとしたものが見られるが、変貌前後で殆どはオリジナルの技ばかりなので、別物として考えないと痛い目を見ることになる。
また、変貌前後でそれぞれ大技と呼べるものが存在するため、怒り状態=本番ではない。


クエスト開始直後はしばらく地面の中に潜んでおり、周りに毒の落とし穴を形成して獲物を待ち伏せている。
毒の落とし穴に触れるとすっぽりハマってしまうのは勿論、近づくとガスラバズラによる地中からの急襲→尻尾薙ぎ払いの先制攻撃をもらうことになるので注意。
なお、この行動は通常時にも潜行から繰り出すことがある。


エリア1では定期的に砂雪崩が発生するのだが、これにガスラバズラを巻き込むと大ダメージを与えるだけでなく確定転倒&落し物が出る。
うまく砂雪崩のダメージ範囲に誘導したい所だが、自分自身が巻き込まれて【力尽きました】なんてことになっては笑えない。
なるべく体力を高く維持しておくといいだろう。


部位破壊は頭部、腕(両腕どちらでもよい)、背中(胴体と共有)、尻尾。
言うまでもなく該当部位が肥大化する怒り状態の方が壊しやすい。
尻尾はグレンゼブルのように破壊→切断のプロセスを経るが、残り体力など複雑な条件は絡んでいないので一度破壊すると簡単に切断可能。
他の部位も同様である。
背中も一見壊しにくそうに感じるが、必要ダメージが低めの上に胴体を殴っても部位破壊が成立するので割と難しくない。
エリア移動時や、睡眠武器で眠らせた時などに意識して背中を殴るのが最も確実だろう。

なお、最近のG級モンスターでは珍しいことに、特異個体でも基本の怯み値が上昇しないらしく
部位破壊が通常個体と同じぐらい簡単になっている。
そのため、常に特異個体で挑んでも問題はないと思われる。少しでもHC素材は欲しいし。


弱点は雷、氷属性。



通常時

毒を中心とする形態。
獣竜種の基本的なモーションがよく見られる。
主に毒属性のブレスや、シャボン玉のような毒の水泡を吐き出すことが多い。


毒ブレスはイビルジョーアビオルグのように薙ぎ払うタイプは見切りやすいのだが、
たまに短い予備動作から正面に向けて吐き出す新パターンも繰り出してくる。
こちらは尻もちをつくだけで低威力なのが幸いだが、範囲の広さと出の早さゆえに正面で戦っていると少し避け辛い。

シャボン玉は幾つかパターンが存在するものの、特筆するものでは2つある。
1つは勢いよく尻尾回転して巻き込んだハンター達を気絶させ、小さな複数のシャボン玉を打ち上げて周囲に落とすというもの。
いわゆる多段コンボ攻撃だが、最近実装されたハルドメルグのそれと違って狂気じみたダメージ量ではなく、防御力を高めていれば十分耐えられるレベル。
もう1つは巨大なシャボン玉を生成し、両腕の手のひらで叩き割り炸裂させるというもの。
言うまでもなく広範囲に攻撃が及ぶ危険な技である。


とにかく毒攻撃が多いため、毒無効か状態異常無効のスキルを発動させると快適に戦える。
稀少スキル「支援」でも代用は可。ただし発動者の周囲内にいるという条件があるので、離れていると効かない。


怒り状態になると、身体から水蒸気が立ち上り、片足を踏み締めれば両腕と尻尾がメキメキ膨張。
音圧をともなう咆哮と同時に変貌を果たし、以後は元に戻るまで毒属性を封印する。



怒り時

両腕や体全体を使った肉弾攻撃を中心とする形態。
通常時は攻撃力が控え目であるのに対し、怒り時では獣竜種らしく目に見えて全体の攻撃力が上昇する。


幾つかの技で形成される砂地獄はハンターをじわじわ引き寄せる性質があり、中心にハマると落とし穴に落とされてしまう。
これは白湖の一部エリアでランダム形成される砂地獄と同じ性質のものだが、ガスラバズラが作り出すものは小さいためか自分自身が乗っかっても落ちない。
(通常の砂地獄は敵味方双方に効果がある)


両腕による攻撃は非常にパワフルであり、手の平を叩きつけるだけで周囲や遠方に衝撃波が発生するほど。
腕を掬うようにして薙ぎ払うだけでも砂の波がブワッと襲い掛かる。
この形態では飛び道具をほぼ持たないため、衝撃波が実質的なブレス攻撃の代替手段となる。
また、両腕を合わせて砂をショベルカーのように掬いながら突進し、終わり際にその溜めた砂を後方にぶん投げる豪快な技も使う。
ボルボロスかな?


根性殺し系の技として、四股踏みを2連続で行う際にハンターを打ち上げ、その後に溜めタックルをぶちかます技がある。
打ち上げによる滞空時間が非常に長いため、その後のタックルがほぼ確実に決まる仕組み。
タックル単体も正面どころか周囲に攻撃判定が発生するので、範囲内では間違いなく喰らう。
何としても初撃の打ち上げは喰らってはいけない。


大技は他にもあるが、特に目立つのは大ジャンプから地中に潜った後に超巨大で強烈なスピードの砂地獄を形成し、ハンター達を引き寄せた後に飛び出して踏みつぶす攻撃。
G級でしか行わない、いわゆるダイソン系の攻撃であり、最初の砂地獄でまとめて引き寄せられ、飛び出しをかわしても最後にプレスが待っているという3段構えの恐るべき技。
砂地獄以外はどれもフレーム回避ができるものの、プレスを回避し損ねると震動で結構長いあいだ硬直させられてしまう。


怒り状態が解ける際には確定行動を行う。
エリアの中央付近に移動して両手を2回鳴らし、複数の落とし穴とお立ち台のような砂山を形成しながら潜行、元の形態に戻って地中から砂山に飛び乗ったのち、対象のハンターめがけてダイビングプレスを繰り出してくる。
プレスと同時に発生する衝撃波はもちろん、崩壊する砂山にも大ダメージ判定がある。



武具

武器・防具ともに剛種系統、G級系統の2種類。

武器に関して、共通で毒属性を持ち高攻撃力を有する。
前者は始種武器まで強化すると自動で「ブチギレ」スキルが発動する。
火事場力+2と真根性を内包している有力なスキルであり、非常に便利。
MHFでは毒に弱いモンスターでない限り毒属性はあまり重宝されないのだが、
同じくG8の新モンスター「ヤマクライ」の始種防具が持つスキル「状態異常追撃」と併用すれば
素で殴るよりも多くのダメージを与えることが可能となる。
可能ならば「劇物取扱皆伝」スキルも併用し、常に毒属性を入れられるようにしたい。



防具は剛種系統だとなぜか頭防具の片目がお面らしきもので隠れている。
G級系統ではG級スキル「抜納術(+1~+2)」のポイントを持っており、納刀時に気力回復&回復速度、抜刀時に回避性能&ランナーが発動するというユニークな性質が特徴。
抜刀中にスタミナを消費する「闘覇」スキルとの相性は良好であるが、クセの強めなスキル故にそれ以外の用途で使いこなすのは苦労するため、現状は闘覇とのセット運用が前提と見る向きが強い。



評価

影の薄さなどで色々不憫なガッスンだが、実はモンスターとしての戦いやすさは近年のMHF産モンスター、あるいは獣竜種全体でも良好。


まず、鈍重ゆえに各攻撃の内容が分かりやすく、隙を突いて攻撃することが難しくない。
落とし穴や多段コンボをはじめとしたMHFお馴染みの根性殺しこそ持つが、何をされたのか理解できないような「分からん殺し」系の行動がほぼ無く、ある程度数を重ねればおのずと対策を見出せるようになる。
(実際、G8直前の体験会ではジンオウガに失敗しまくるPTが続出した一方、ガスラバズラは殆どのハンターに動きを見切られ討伐されていた)
体力と攻撃力はやり過ぎない良心的なレベルに落ち着いており、部位破壊も困難というほどのものではなくグレアドモスのように全部位破壊してクリアも決して難しくない。
獣竜種の嫌われやすい要因である車庫入れバックステップやサイドステップの頻度が低い、反対に定点攻撃が多いのも好印象。


ともすれば「ヌルい」ないし「弱い」の一言でバッサリ切られてしまいそうな強さ設定だが、当時の直近の新モンスター達は
などの妙にやりづらい面子ばかりであり、初めて挑むには敷居が高く下手すればストレスが溜まるようなモンスターが多かった。ポボルバルムは特に
しかし、ガスラバズラはそうしたストレスに直結する要素がほぼ排除されており、彼らに比べたら敷居が低く気軽に挑みやすい。
イナガミに近い方向性といえば理解していただけるだろうか。

少なくとも良モンス、または良モンス寄りに完成度の高いモンスターであることは確実に言えるだろう。



一方、約一ヶ月遅れで実装されたイビルジョーは良くも悪くも本家の方向性をそのまま持ってきたと言える様な内容だった為、特殊個体実装まで評価は乏しくなかった。
その対比もあってか、ストレスフリーなガッスンの良さが更に評価された格好になっている。


余談

メインの獣竜種モンスターとして名乗り出たにもかかわらず、扱いの不憫さがブラキディオスと似ているのは前述した通りなのだが、
あろうことか実装時に運営が「ガスバズラ」と誤記するという、名前間違いのアクシデントまでもブラキさんと被ってしまった。そこは被らなくてもええねん



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最終更新:2024年04月03日 10:57

*1 ブラキディオスもMH3Gで初登場した時はガノトトス復活、ジンオウガ亜種、怒り喰らうイビルジョー登場など後出しで強烈な情報がバンバン出されたせいでどんどんハンター達の記憶から追いやられていた。