登録日:2015/10/04 Sun 02:33:38
更新日:2024/05/24 Fri 12:24:46
所要時間:約 11 分で読めます
さあ――私たちと最高の戦争(デート)を始めましょう
橘公司原作の
ライトノベル『
デート・ア・ライブ』の劇場版アニメ。
『美九トゥルース』から数日後(アニメ2期の直後)を描くオリジナルストーリー。
テーマは『アニメ二期までのオールスター祭』
2015年8月22日より公開された。
不満点を挙げるとすれば、上映時間が約70分と短く、また開始45分はタイトルヒロインであるハズの万由里が喋らないなどといった尺不足や、「『凜祢ユートピア』の焼き増しじゃね?」といったのが挙げられる。
また、二枚1セットの前売り『デート券』や四週連続来場者特典(四週目は一週目の表紙替え)など、あこぎな商売を白い目で見る人も。(尤も、昨今のアニメ映画ではよくある商法ではあるが)
しかし各精霊の魅力的なデートや完全霊装を纏っての戦闘などデート・ア・ライブらしさはしっかり詰め込まれ、シナリオの完成度は高い。
万由里についても終盤まで喋らないのは意図的なものらしい。
あるキャラの心情を完璧なまでに歌い上げた主題歌の評価も非常に高い。
コアなファンなら気付くと思うが、
サブタイトルの英綴りが原作と順序が逆になっている。
(原作通りに表記するなら
Judgement MAYURIが正しい)
主題歌:Invisible Date/sweet ARMS
挿入歌:GO☆サマーガール/誘宵美九(
茅原実里)
デート・ア・ライブ/sweet ARMS
◎ストーリー
戦争(デート)、再開。
飽くなき戦闘の日々から精霊たちを救い出し、平穏な日々を送る五河士道。
だが霊波を発する未知なる球体の出現により、日常は破られた――時を同じくして姿を見せる謎の少女。
士道を見据え続ける彼女の目的とは……?
風雲急を告げる状況下、士道に下された課題(ミッション)は、「精霊全員とデートして、デレさせろ!?」
――人類の存亡を賭けて今、戦争(デート)は再開する!
◎登場人物
◆主人公
「
守る、俺が守る、みんなを、万由里を!」
cv.島崎信長(
士織時:藏合紗恵子)
孤独な精霊たちを救いたいと願う高校生。
自分にしか見えない霊力の球体が精霊たちの霊力で構成されていると知り、対処として彼女たちひとりひとりと連日デートすることに。
各デートではこれまでの経験による成長がうかがえる。
終盤、謎の少女万由里の正体を知った士道の反応は……
◆精霊
「
シドーとデェトできるのだな!? 今からか!? 今から行ってもよいのか!?」
cv.
井上麻里奈
士道ときなこパン大好きな第一の精霊<プリンセス>
デートの順番は最後の6番目。他の精霊たちを参考にデートプランを考え、一時間前から待ち合わせの場所にて待機など相変わらずのわんこ属性。
メインヒロインだが今回に限っては描写は比較的平等。しかし決めるときはしっかり決める。
中の人のデート採点:50点
♪デート
BGM「All You Can Date」
「どこかに行くより、ここで士道さんと遊びたくて……」
cv.野水伊織
パペットの友達『よしのん』といつも一緒な第二の精霊<ハーミット>
デートの順番は3番目。待ち合わせ場所は士道と出逢った思い出の神社で……
五河兄妹の合作
ハンバーグを食べた際には「椅子を揺らして
サムズアップ」という原作に近い反応を見せた。
中の人のデート採点:95点
♪デートBGM「Rain in the Shrine」
「
人の心は、自分でも予期せぬように揺れるもの……ご注意を」
cv.
真田アサミ
士道の霊力を狙いつつも時に協力する第三の精霊<ナイトメア>
封印されていないため霊力球体を見ることができ、すべてを見透かすような言動で士道に助言する。
立場上表だっての戦闘参加はなかったが、彼女がいなければ負けていたかもしれないくらい重要な役目を果たす。
「
普段やらないことをするのも、デートかなって」
cv.
竹達彩奈
士道の義妹兼<フラクシナス>司令官な第四の精霊<イフリート>
デート順は5番目。
どうでもいい風を装って内心楽しみで仕方がない相変わらずの
ツンデレ。
なぜか風呂上りに
リボンをしていない状態で黒リボン人格が出ているが、気にしたら負け。
中の人のデート採点:120点
♪デートBGM「Happiness in a Day」
「
究極にして至高にして完璧なデートを体験した士道は、以後何をやっても物足りなく感じるであろう!」
cv.
内田真礼
双子姉妹な第五の精霊<
ベルセルク>の片割れ。
せっかくだから今回は姉妹別々にということでトップバッターを飾り、プランを考えるが……
本編ではいつもの中二的な言動は少なく、普通にちょっと元気な女の子としての耶倶矢が見られる。
中の人のデート採点:70点
♪デートBGM「Easy Going Girl」
「尊敬。マスター折紙は偉大です。しかし、背中を追いかけるだけでは師を越えられない……」
cv.ブリドカットセーラ恵美
双子姉妹な第五の精霊<ベルセルク>の片割れ。
水着シャツの濡れ透けや
シャワーシーンなど、やけに色気を推したシーンが多い。
4番目のデートに恋愛マスターと師事する折紙に意見を求めるが、そこにアレンジを加え……
中の人のデート採点:90点
♪デートBGM「On My Own」
「
こういうデートプランもありですぅ。そうでしょう、士織さん?」
cv.
茅原実里
アイドルで元人間の第六の精霊<ディーヴァ>
開幕からライブで新曲『GO☆サマーガール』をお披露目する。この時の歓声はイベントで収録されたファンたちのもの。
2番と早々にデート権を得るが、大人気アイドルが男と歩いては騒ぎになると琴里に止められ……
中の人のデート採点:100点満点
♪デートBGM「Go Summer Boy」
◆<ラタトスク>機関
「
たまには、別々に楽しんではどうかな? くじも6人分用意してある」
cv.
遠藤綾
<フラクシナス>解析官。
今回は士道がインカムを使っていないこともあり、出番自体は抑え目。
突如出現した霊力球体に対し、<システムケルブ>という謎の言葉を漏らすが……
「さすがです兄様。真那はまだ修行が足りねーです」
cv.味里
士道の実妹で元DEMの魔術師。
美九編以降<フラクシナス>で保護されているため指令室パートではちょこちょこ登場する。地味に登場するたび服装が違っている。
終盤は<ヴァナルガンド>を装備して援護に駆けつける。
「
ひぎいいっ! 地味なのありがとうございますぅっ!」
cv.
子安武人
イケメンなのにドのつく変態がすべてを台無しにする<フラクシナス>副指令。
いつもの三択がないためデート中は影が薄い。
終盤、<フラクシナス>を操縦し事態に的確に対処するあたりはやはり有能。でも変態。
cv.井上剛
- <次元を超える者(ディメンションブレイカー)>中津川宗近
cv.うさみともこ
いつもの個性的な<フラクシナス>クルー5名。
椎崎のふとした発言から今回の連日デート作戦が立案された。
あるシーンで中津川が「まだ上に乗るよ! 上に乗る! ノルウェー!」と
中の人ネタを発して観客の腹筋を破壊した。
(よく見るとすぐそばに地球儀もある)
◆人間
「……まず、なるべく活きのいいスッポンを……」
cv.富樫美鈴
自称士道の恋人でASTの凄腕魔術師。
美九編での怪我が祟って入院中。夕弦とも正体を知ったため縁を切ろうとしたが……
精霊にスポットを当てたためかヒロインというよりもコミックリリーフとしての面が強い。
また、『或守インストール』では怪我が治っているため時系列がそれ以前ということがわかる。
(『美九トゥルース』終了が9/25で『七罪サーチ』開始が10/15なため、地獄の超過密スケジュールになるが)
「……結局見つからなかったね、あの子」
cv.村井理沙子
「幻の生徒かぁ。まるでホラーだわ」
cv.積田かよ子
士道たちのクラスメイト。いつもの三人組。
行方不明だった士織が美九と歩いているのを見つけ、殿町と探し回る。
「俺はあの子に用があるんだぁぁっ!」
cv.勝杏里
士道たちのクラスメイト。「恋人にしたい男子ランキング」358/358位。
一目ぼれした士織を必死に探すも見つからず、
ゲームに逃避する。「「「マジ引くわー」」」
「うちのクラスにもいますよー、怪我してるのに病院を抜け出してきたりして」
cv.佐土原かおり
士道たちの担任のタマちゃん先生。
スーパーで従妹の美紀恵と身近にいる面倒な人のことを愚痴りあっていたが、同じ人物のこととは気付いていない様子。
cv.佐藤奏美
ASTの新人隊員、通称ミケ。
折紙の見舞いに来た際に士道用トラップに引っかかり反重力スカートをみせつつ拘束される。
cv.小笠原早紀
ASTの整備士で通称ミリィ。
美紀恵と一緒に折紙の見舞いにやってくる。
◆???
「
ただ……なんでかな。最後にあんたと話がしたかった」
cv.
雨宮天
今作のキーパーソンになる
オリジナルキャラクター。
士道の行く先々に現れては消える神出鬼没の少女。
その正体は……
◎用語(ネタバレ注意)
今作における発端。
士道と狂三にしか視認できない巨大な霊力の球体。
構成を解析すると99.6%は十香ら天宮市で暮らす精霊の霊波と一致する。
椎崎の発言から「士道を独占したい精霊たちのストレスが原因ではないか」という仮定のもと、連日デートが実行される。
一定以上の霊力がひとつの器に集中した時、その器が保持者にふさわしいか判断するためのシステム。
万由里は執行体である<雷霆聖堂>の管理人格。
隠蔽を施しているのかほとんどの人間には見えず、役目を終えれば人知れず自身を霊力に分解し消滅するはずだったが……
<システムケルブ>の執行体。霊力球体の正体である巨大な疑似天使。
世界のシステムそのものゆえか、あるいは霊力の複合体であるためか、攻撃力・防御力・再生力すべてが高水準でまとまっている。
- <神威霊装・十番>【万】(アドナイ・メレク・エンスフォール)
万由里の力によりその場にいた精霊の霊力を結集した十香の強化形態。作者いわく「特撮的な劇場版限定の特別フォーム」
よく見ると各精霊の霊装から特徴的な要素を取り入れている。
この状態の十香は作者命名『アルティメット十香』、略して『アルティメッ十香』
ちなみにドラマガのゲーマーズ特典SSによると、
もし仮に劇場版での事件の時に狂三・折紙・七罪が封印されていた場合、さらに時計の意匠と王冠、あと何故かネガティブな性格が追加される、らしい。多分。
<神威霊装・十番>【万】とともに現れた大剣型の天使。
細かな意匠が<雷霆聖堂>と同じことから万由里から受け取った能力によるものと思われる。
神社でひける運勢占い。漢字で書くと御神籤。
直に引くものと棒を引いてそこに書かれた番号の札を取るものがある。
一般的には大吉が一番良く、大凶が一番悪い。しかし万人がそうというわけでもないようで……
――それは、あったかもしれない、とある一日の物語。
劇場版公開一週目および四週目の60ページ弱の特典SS。
一週目の1.0verと四週目の1.2verでは表紙の万由里の表情が違うだけで内容は同じ。
映画を観た後ならわかるが、『アラウンド』の通り万由里と回ったデートは劇場版本編で精霊たちと回った場所(+1)である。
◎登場人物
「俺は、きっとおまえを見つけてやるから」
いつしたのかは忘れたが万由里との約束で一日彼女とデートすることに。
デートの最後、万由里の悪夢を聞いた士道の答えは……
「――私を見つけてくれたのが、あんたでよかった」
原作者の初期イメージ通り『ちょっと生意気な後輩』といった風の女の子。
ぶっきらぼうに見えてデートでの小さな出来事ひとつひとつに喜ぶ姿に読んだ誰もが思ったという。
「どうしてこうならなかった」と。
「……や、なんかそういう反応されると私も照れるんですけど……」
ゲーセンで士道たちを見かけ、クレーンゲームで勝負を挑む。
しかし勢いに任せて連打しても取れるはずがなく、禁断の手に打って出る。
「私の士織さんセンサーにビビッと反応がありまして!」
散歩中にコスプレショップにいた士道たちの気配を感じたらしい。
万由里に頼まれて渋々士織になっていたため、テンションがえらいことに。
「なんだか、嬉しそう……です」
神社にお参りしていたところをばったり遭遇。
二人(?)ともおみくじは大吉を引いたらしく、士道たちも引いてみるが……
「士道、なぜここに」
「驚愕。びっくりです」
100円ショップで使途不明の便利グッズを漁っていたところを士道に見咎められる。
それを指摘されてそそくさと退散したが、購入はした模様。
「これはその……拾ったんですの!」
士道たちが偶然立ち寄った猫カフェを一日貸切にしていた最悪の精霊さん。
ポイントカードはどれだけ通えばいいかわからないほど貯まってるらしい……
本編でデートしていないのにとばっちりを受けた人。
「私だって、他人のデートを邪魔するような無粋な真似はしないわよ」
チュッパチャプスのニューフレーバー目当てに買い物に来たところを士道らに出会う。
珍しくプライベートで精霊もいないのに黒リボン人格。
「店主、あれをくれ!」
お昼を食べに来た人気のカレー店におやつを食べにやってくる。
なんでもタダでカレーを食べさせてくれるというのだが、その実態は……
- 万由里の誕生要素的に元々好意を持つ要素があり、デートを見て人柄を理解して惚れるのは分かるが前半覗いてる時に一言二言くらいあっても良かったと思う -- 名無しさん (2015-10-04 02:59:53)
- 万由里ともども項目申請してないけど…まあいっか… -- 名無しさん (2015-10-04 03:30:27)
- アルティメッ十香のエンスフォールはアイン・ソフ・オウルのもじりという説があるとか -- 名無しさん (2015-10-09 13:35:46)
- あくまでIFのアラウンドだけどあえて時系列に組み込むとしたらジャッジメントの前と後ろどっちになるんだろう? -- 名無しさん (2017-06-18 11:51:01)
- 映画だけじゃなくゲームの記事も作ってほしいな。ゲームのキャラもとても魅力的なのに。凜祢(ヤンデレ)鞠亜(クーデレ)鞠奈(ツンデレ)凜緒(?)万由里(クーデレ)蓮(ヤンデレ) -- 名無しさん (2020-11-22 02:52:42)
- もう少し万由里の出番を増やしてほしかった。俺はあの映画だけで大好きになれたけど、魅力が物足りないという人たちもいるだろうから。 -- 名無しさん (2020-11-22 02:55:30)
最終更新:2024年05月24日 12:24