登録日:2016/03/06 (日) 02:05:53
更新日:2024/10/10 Thu 14:31:54
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原作OPは詩的でファンタジックな、
ファンタジー入り混じる出題編の雰囲気をよく特徴づけた曲だが、
本作は、出題編が全て終わり、
アニメ化されるだけあって、『うみねこ』という作品全体のテーマを全面的に押し出した、
よりダイナミックな曲調で、作品の悲劇性を印象付ける曲となった。
そのため、原作OPよりもコーラスや転調が激しいものとなっている。
カップリング曲は『Ⅶ(セッテ)』。
煉獄の七姉妹のイメージソングとして作曲された。
ベアトリーチェ肖像画をバックに、黄金蝶が画面をはためきながらメインタイトルを形作っていく。
なお、この肖像画は、EPが進むごとにマイナーチェンジしていく。
(EP2はブレザーベアト、EP3はエヴァ・ベアトリーチェ、EP4は全ての肖像画)
海から眺める、美しい六軒島の俯瞰が映し出され、主人公
戦人の立ち絵。
こちらを睨めつけ、周りに赤い文様。
時計の針がくるくる回る。六軒島には時間がない。
交差する朱志香と
譲治、
紗音と
嘉音。
EP2以降では、紗音と譲治、嘉音と朱志香の組み合わせも登場する。
二組の使用人の、許されざる恋を象徴しているかのようだ。
時計の針が24時を指し、右代宮家の面々が怪しい面持ちで登場する。(四兄妹→嫁婿→4人の使用人+主治医)
金蔵は両手を広げ、すべてを支配しているかのよう。(しかし、体は透けている)
不気味なハロウィンの飾りの中で、
真里亞がニヤリと怪しい笑みを浮かべる。
サビに入り、本編の邪悪っぷりとは打って変わって、儚い表情を浮かべるベアトリーチェ。
そしてこちらを見つめると、黄金蝶となり、消える。
EP2の、紗音が祠の
鏡を割るシーンのイメージ。
譲治との水族館デートが赤く染まり、雨に濡れる紗音と笑うベアトの顔が重なる。
それはまるで…。
赤い喫茶室で対峙する戦人とベアト。
不敵な笑みを浮かべるベアトに、戦人が推理を叩きつける…。
さて、この曲、アニメverを見てもそこまでわからないのだが、
フルバージョンの歌詞の意味をよく考えると、犯人に関することがほとんど明かされている。
歌詞をこの項目に載せることは叶わないが、EP8(漫画版も含めて)まで見ると意味が明白だろう。
というのも、歌を担当した志方あきこには作者
竜騎士07が自ら真相を明かし、彼女に世界観を完全に把握させたからである。
まず序盤のイタリア語。
これは「黄金の略奪(推測だが)、
近親相姦の罪を犯した金蔵の汚れた血を最も濃く受け継いだヤスの苦悩」である。
自らの出生を、ヤスは一番憎み、嘆いたのだ。
そしてその罪で、蝶=ヤスは羽を濡らす。
想い人たち=戦人、譲治、朱志香に秘密は膨らみ、自虐的になっていく。
そして、約束を果たせなかった戦人には罪を問い続けている。
愛しい人たちの永遠の呪縛の言葉を呪い、本当の願いが言い出せない自分を苛む。
彼女は誓う。
過ち、真実、嘘―――すべてを赦す魔法を使い、一度きりの終焉=一族心中することを。
たとえ愛しい彼が約束を果たせず、胸に焦げ付いても、5日24時になれば、全てが赤く爆ぜる。
そうすれば、楽園の扉が開かれる。
…やがて戦人は遅すぎた答えに気づくのだが、それは別の話だ。
そして結びの言葉。「愛がなければ、本当の秘密は見えない」
このOPが発売されたのは展開編すら登場していなかった頃だった。
この時点で既に真相がある程度考案されていたということである。
追記・修正お願いします。
- 好きな曲だけどやたらイントロが怖いんだよな…。世界観にはすごく合ってる良い曲 -- 名無しさん (2016-03-06 07:15:27)
- ジャケ絵のウェディング姿の女性もヤスのイメージなんかな -- 名無しさん (2016-03-06 09:02:13)
- この曲にそんな意味が込められてたのか…やっぱすげえよ竜騎士さん最後もっとうまくやれてたらあんな事にはならなかったのにと思うと残念だわ… -- 名無しさん (2016-03-06 12:18:38)
- アルトネリコ1(2006年)の仕事はメジャーとは言わんのか? -- 名無しさん (2021-06-03 04:23:02)
- アルトネリコの彌紗の歌唱担当と同時期に花帰葬(同人Win版2003年、携帯アプリ移植2005年、PS2移植は2006年以降)の全楽曲もあるしメジャーデビュー感はあんまりないね -- 名無しさん (2024-10-10 14:23:49)
最終更新:2024年10月10日 14:31