H3リールガン(Splatoon)

登録日:2016/07/12 (火曜日) 20:57:45
更新日:2025/03/19 Wed 17:03:20
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H3リールガンとは、Splatoonシリーズに登場するブキの1つである。
読みは「エイチスリーリールガン」。



概要

初代Splatoonにて2015年9月12日のアップデートで追加されたブキ。
弾を連射できるシューターに分類されるブキだが、一般的なシューターと異なりワントリガーで3点バーストを行うセミオート式なのが特徴。
撃ち続けるにはボタンをその都度押す必要がある。
派生元である「L3リールガン」と比較すると銃身がスラリと長くなりホースが巻かれているのが特徴。
見る人が見ればわかるがモチーフは完全に巨大なリボルバーであり、Splatoonの世界観でロマン溢れる造形を成し遂げたセンスは見事というほかない。

肝心の性能は「理論上最強」
キルタイムは全ブキ中2位の0.183s/kill、射程もジェットスイーパーに次いでシューター系ブキでは二位。
インク効率も高く、さらに塗り性能も高いため、必然的にスペシャルゲージが溜めやすい。
追い込まれた時には短射程では難しい塗りもこなせるため前線を押し上げることもできる。
まさに理論上は最強のブキなのである。


……そう、理論上は。


瞬間的なキルは最高峰、継続的なキルは最底辺


一部の人はこのブキをこう表現した。
「AIMがいるボールドマーカー」と。*1

ボールドマーカーは機動力と火力特化の短射程シューター。火力はH3リールガンと並ぶが射程範囲が極めて短く、敵に近づく技術が求められる。
その一方で近づいてさえしまえば精密なエイムがなくても比較的お手軽に火力を発揮できる。
それに対し、こちらは射程があるのでボールドより近づかなくていい分極めて精度の高いエイムが求められる。
その理由は何といってもワントリガーの硬直時間。

その硬直時間はなんと「0.5秒」
格ゲーやFPS/TPSに慣れたプレイヤーならその致命的な長さは理解できるだろう。
相手の射程範囲内で外すとほぼ確実にやられてしまうのだ。

また、このブキは3点バーストの弾をクリーンヒットさせると基本それだけでキルできる*2のだが、ここでネックとなるのが高すぎる弾の精度の高さ。
このブキは照準を合わせた箇所に一切ブレない弾を高速で三発放つ。ブレが皆無なこと自体はすばらしい長所なのだが、発射中に相手が動いているとそれに合わせて照準も超高速で動かさないとクリーンヒットが取れない。
三発中一発でも外せば、あとは最低のキルタイムで相手と対峙することになってしまう。
「理論上最強なんだから使いこなせない方が悪い」と言わんばかりのシビアすぎる性能を持つのがH3リールガンなのだ。
ここら辺も他シューティングにおけるロマン性能のリボルバーらしいと言えなくもない。

そのため、他シューターの追随を許さない性能を持っていながら、このブキの運用は前線より少し後ろでサポートに徹するのが基本。
味方が動ける地盤造り、前線上げ、そして油断した相手を側面からワントリガーで暗殺していくという、まさに玄人向けのブキである。

ちなみに、こんな性能でありながら初代のガチマッチモードではH3リールガンチェリーが勝率1位を飾っていた。使用者が少ないため、一部の変態使い手達が勝率上げに貢献したのであろう。

続編のSplatoon2及びSplatoon3でも続投。
『2』以降は3点バーストの弾をすべて相手にヒットさせて倒した場合、専用のクリティカルエフェクトと効果音が発生するようになった。
演出以外に特殊な効果はないが、何度も決めるとチョー気持ちいいぞ!

しかし、肝心の性能は……?


Splatoon2では


大幅弱体化。

別に誇張している訳ではなく、メインの性能がありとあらゆる面で低下してしまった。
箇条書きにしてまとめると……
  • 射程の減少*3
  • 射撃後の硬直の増加
  • 塗り性能の低下
  • ジャンプ撃ちの精度悪化
……と、強みの大半をこれでもかというほど削られる形となっている。
キル速度は据え置きであり、射程の割には塗れる程度の塗り性能は残されたものの、同じく最弱クラスだったサブとスペシャルの組み合わせもあり初期の評価は散々。
とはいえ度重なるアップデートによりジャンプ撃ちのブレが消えたり、優秀なマイナーチェンジの実装、仕様上相性のいいメイン性能ギアが追加されるなど様々な要因で評価を再度上げていった。

……と思っていたら、Ver.5.4.0にてインク消費量25%増というまたも大きな弱体化を受ける。*4
燃費の良さに支えられていた塗り性能も当然大きく落ちる事となり、かなり厳しい立ち位置へと一気に追いやられる事になった。


Splatoon3では

デザインがゴツくなった。ついでにストリンガーの登場でクリティカル演出が専用のものではなくなったり。
『2』で色々と振り回されたメイン性能ギアが廃止となった今作だが、H3リールガン自体の性能は燃費含めて(メイン性能ギア前提だった)『2』の時から一切変わっていないというまさかの調整。
正面きっての戦いが多い本作のステージ構造では強みの不意打ちも活かしにくく、正直なところ評価はもはや弱ブキ。
一応神エイム前提の理論値なら相変わらず高いのだが、現実的な実践値はお察しの通りである……。

一応後のアップデートで最大ダメージが増えたり、インク効率が8%だけ戻ったりとテコ入れはされているのだが、それほど劇的な強化とはいえない上、元々門戸の狭いブキであるために全盛期ほどの人気には到底及んでいない。
初代の変態どもが暴れすぎたのかもしれない
とはいえ上級者が使えば一定の脅威になるのは変わらず。
後述するマイナーチェンジ版は概ね無印より評価が高く、興味が湧いたら使ってみるのも悪くないだろう。
使いこなして勝った時の快感はお墨付きだ。


ブキセット一覧

【Splatoon】

・H3リールガン

サブウェポン:キューバンボム
スペシャルウェポン:スーパーセンサー
スペシャル減少量:小(40%)
解放ランク:10
価格:7500

メインウェポンのH3リールガンL3リールガンより攻撃力が高い、3点バーストするシューターでし!
その分、連射がしにくくなったでしが、スーパーセンサーで相手の位置を知らせ効率よくやっつけることもできそうでし!
キューバンボムは 守備にも使えるので、攻守補助と全てでカツヤクしたい使い手にかわいがって欲しいでし!

2015年9月12日に追加された、初めての「H3リールガン」。
サブとスペシャルの構成がこのブキだけのオンリーワンな構成となっており、牽制の鬼であるキューバンボムとエイム補助に役に立つスーパーセンサーである。渋い!
キューバンボムで相手を牽制、もしくは移動先を誘導しながらメインで倒し、スーパーセンサーで味方をサポートするのが主な動きとなっている。
塗りまくってスペシャルを発動しまくり、味方を支援しよう。

・H3リールガンD

サブウェポン:ポイントセンサー
スペシャルウェポン:スーパーショット
スペシャル減少量:小(40%)
解放ランク:14
価格:8300

メインウェポンのH3リールガンDH3リールガンに、メーカーのエンブレムがあしらわれた特別モデルでし!
メインの性能はそのままで構成が、サブはポイントセンサー、スペシャルはスーパーショットに変わったでし。
なかなかシブい構成になってるので、戦局を見極め、TPOの判断に長けた使い手にかわいがって欲しいでし!

2015年10月30日に追加されたマイナーチェンジバージョン。「D」は『Dolphin』の“D”。
サブとスペシャルの構成は同じ射程の「プライムシューターコラボ」と一緒。無印と比べるとキルが取りやすい構成となっており、対人性能が高くなった。
こちらも塗りとセンサーでの支援をメインで立ち回り、嫌な場所にいる敵に向けてスーパーショットを発射するとよい。

・H3リールガンチェリー

サブウェポン:スプラッシュシールド
スペシャルウェポン:バリア
スペシャル減少量:小(40%)
購入可能なランク:20
価格:12400

メインのH3リールガンチェリーH3リールガンをベースにしながらも扱いやすさを意識した入門モデルでし!
本体カラーは甘酸っぱいイメージで、ステッカーもチェリーのデザインにしてかわいく仕上げてみたでし!
メイン性能はH3リールガンと同じでしが、サブのスプラッシュシールドで落ち着いてうつことが出来るようになったでし!
スペシャルもバリアなので、守りつつも攻めこみたい気持ちが抑えきれない使い手に かわいがって欲しいでし!

2016年6月18日に追加されたブキチコレクション。『H』なのに「チェリー」とはこれイカに?
サブスペ構成は当ブキ独自の守りに特化した強力なもの。メインが扱いにくいH3だからこそ許されたのだろう。
こちらも塗り運用がメインだが、構成のおかげで前線に行きやすく、また弾を外しても多少は無理が効くようになっている。
とはいえ塗りやキルはエイムのズレやすいメイン1本だけで行わなくてはならないので、無理のしすぎは禁物。
自分のためよりも打開のために使用していきたい。


【Splatoon2】

・H3リールガン

サブウェポン:ポイントセンサー
スペシャルウェポン:マルチミサイル
スペシャル必要ポイント:170p
解放ランク:29

サブ、スペシャルがともに索敵性能を持つ。
索敵能力はH3にとって非常に相性が良く、奇襲が強く奇襲に弱いメインの長所を伸ばし短所を押さえてくれる。エイムの補助になる上、マルチミサイルは削りにも便利。
一方で自衛能力は高くないため立ち回りは慎重に。

・H3リールガンD

サブウェポン:キューバンボム
スペシャルウェポン:インクアーマー
スペシャル必要ポイント:220p
解放ランク:30

前作の無印をさらにバランスよくしたような構成。
メインの塗りやサブとスペシャルで味方を支援できる上に、自身が苦手とする真正面からの戦いを拒否できる万能型のセット。
スペシャル必要ポイントが非常に多いが、強めの塗りとボムのおかげで割とすぐ溜まる。

・H3リールガンチェリー

サブウェポン:スプラッシュシールド
スペシャルウェポン:バブルランチャー
スペシャル必要ポイント:180p

前作に配信された「ブキチセレクション」から引き続き登場。
相変わらず鉄壁の防御を持つが、バブルランチャーの自分で攻撃して爆破するという仕様がメインと噛み合っていない。
その分割ることができれば広範囲を制圧できるので、味方と一緒に動きながら使うと良い。


【Splatoon3】

・H3リールガン

サブウェポン:ポイントセンサー
スペシャルウェポン:エナジースタンド
スペシャル必要ポイント:190p
解放ランク:24

サブ、スペシャル共に直接の塗り・キル性能がゼロという超極端なサポート向け構成。
新スペシャルのエナジースタンドは飲むと能力が上がるエナドリのスタンドを設置するものだが、発動中はエフェクトが敵にも丸見えでやたら目立つため、奇襲戦法を得意とするH3との相性は良いとは言えない。
一方、扱いづらさ故に死にやすい難点をカバーできるのはありがたく、ドリンクも必ずしも自分で飲まなければならないというわけではないので、状況に応じて判断しよう。

・H3リールガンD

サブウェポン:スプラッシュシールド
スペシャルウェポン:グレートバリア
スペシャル必要ポイント:200
解放ランク:27

初代のチェリーを意識した構成。無印のみならずまさかのマイチェン版もサブスペに攻撃能力が無いという珍しい事態に。
チェリー同様シールドとバリアのおかげでライン上げや対面戦闘は無印よりもしやすくなっている。無印のようなサポートでの貢献はしづらく、プレイヤーのエイム性能が試される。
その卓越した防御力は唯一無二の長所であり、大事な場所に居座り続けて相手チームを遅延させる非常にウザったい戦法が可能。
鉄壁の守りで相手の攻めをストップし、隙を見せた敵に一撃必殺をお見舞いできるとカッコイイぞ。


相性の良いギアパワー

基本的に何を積んでも腐らないが、特にオススメのギアとして。

  • 攻撃力アップ(※初代Splatoonのみ)
メインでキルを狙う事が多く、「攻撃力アップ」を積むことでいわゆる“疑似二確”にすることができる。
相手が少しでも自分のインクを踏んでダメージを負っている時には一瞬で相手を溶かせるうえ、当てる弾の数を減らせることでキルの難易度を下げることができる。
とりあえず迷ったら積んでおこう。
『2』でもメイン性能アップのギアパワーで同じ事ができた。

  • イカダッシュ速度アップ
  • イカニンジャ
長い直線をきれいに塗れるメインの塗りとイカ状態での移動は相性が良く、塗るにしても攻めるにしても恩恵を受けやすい。
イカダッシュ速度アップは進軍を高速化してくれるのはもちろん、不利になった時の撤退でも効果を発揮する。イカニンジャは長射程+高速キルという奇襲向きのメインの強みを引き立ててくれる。


サーモンランでは

オオモノに強くザコに弱いとわかりやすく尖っている。
おそらく一番難易度の高いシューター。

シャケは基本動きが遅い上大きいため、エイムの問題がないのは救い。
バイト補正により攻撃力が大幅に上昇しているため、高火力の3点バーストを長射程でぶちこめるのが最大の強み。瞬間火力が求められるグリルやバクダン、ワントリガーで鍋を三つ落とせるタワーの相手は大の得意である。ドスコイもトリガー二回でサクっと倒せる。
一方でワントリガーの仕様上オーバーキルも甚だしい中シャケとコジャケが苦手。特に硬直のせいで咄嗟に逃げられないためコジャケは天敵。
常にザコシャケと周りのインク状況を確認し、オオモノを積極的に狩っていこう。




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最終更新:2025年03月19日 17:03

*1 AIM(エイム)とは「ねらいをつける」「標的に向ける」という意味の英単語。おもにシューティングゲームのコミュニティでよく使われる言葉である。

*2 『1』にのみ登場するギアパワーである防御力アップを積まれている場合は除く。

*3 H3以外の同じ射程の武器もまとめて射程が短くなっている。

*4 この調整は「メイン性能ギア前提の武器を抑制するもの」とのことで、同じような弱体化を受けた武器がいくつかある。