ランボー/最後の戦場(映画)

登録日:2016/08/07 Sun 16:05:08
更新日:2025/03/29 Sat 16:14:23
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無駄に生きるか、何かのために死ぬか……お前が決めろ



『ランボー/最後の戦場』(原題:John Rambo)は2008年公開のアメリカ映画。
シルベスター・スタローン主演のランボーシリーズの第4作目である。

監督と脚本もシルベスター・スタローンが担当している。


◆概要

前作、『怒りのアフガン』から実に20年という歳月を経て公開された最新作。後に続篇『ランボー ラスト・ブラッド』が公開されタイトル詐欺になるが、邦題ではよくあること

本作はこれまでの作品と比べて肉体の破壊など、かなりグロテスクなシーンが多いのが特徴。R-15指定されているほどである。

スタローン氏の意向で本作は「現実の戦いと悲惨さ、真実を描く」ことをテーマにしており、そのためかランボーのヒーロー性は皆無で、娯楽重視の2作目、3作目と異なり1作目に近い重くリアリティに溢れた作風となっている。

ひたすらに現実の戦いを描いている一方でこれまでのシリーズよりもやや戦闘や敵の印象が地味であるというのが難点か。

しかし、かつてのベトナム帰還兵の悲劇により故郷へ帰ることさえできなかったランボーが、ようやく故郷に帰ることができた哀愁溢れるラストは戦いに生き続けて疲れ果てた戦士達の人生を色々と考えさせられるものがある。
「家に帰りたい」と泣きながら死んでいった仲間の最期を目にして苦しんだランボーなら尚更……。『ラスト・ブラッド』ではそこでドンパチするのだが。


◆あらすじ

アフガンでの戦いから長い年月が経ち、ランボーはタイのジャングルでボート屋やヘビ狩りを生業として隠遁生活を続けていた。

そんなランボーの元にアメリカのNPO牧師団が訪れ、軍事政権による支配と弾圧・虐殺が続いているミャンマーの少数民族・カレン族への支援のため現地への案内を依頼する。
初めは断るランボーだったが、NPOの一員・サラの熱心な説得に折れ、一行をミャンマーへとボートで送り届けた。

途中、海賊に襲われるがランボーは彼らを撃退し、NPOメンバーは村へと到着。
ところが支援をしていた村はミャンマー軍に襲われ、住民は容赦なく虐殺され、NPOの一団も軍に捕らわれの身となってしまう。

メンバー救出のための傭兵団の案内をするためランボーの元に再び牧師団から依頼が届き、ランボーも武器を携えて再びミャンマーへと向かう。


◆登場人物

  • ジョン・J・ランボー
    演:シルベスター・スタローン
主人公。 相変わらずタイで隠遁生活を送っているが、前作のような充実感は全く感じていない様子。

本作ではこれまでの作品以上に無愛想だが、前作であれだけ共に戦ったアフガンゲリラ達が結局は内紛で分裂し、アメリカの脅威となったことで戦いは終わらず、何も変わらなかったことに対する失望もあるのかもしれない。

さすがに60代の老兵となったことで引き締まった肉体はゴツく変化し、前作までのようなアクションやゲリラ戦術を披露しなくなったのは時の流れを感じさせるが、それでも戦士としての強さやの腕前は健在。

  • サラ・ミラー
    演:ジュリー・ベンツ
本作のヒロイン。NPOのメンバーの一人。
ランボーには理解を示しており、ランボーも多少は心を許して彼女達を現地に案内したり、その救出を決意する。

人命を救うことは無駄ではないという信念を持った立派な人物であるが、ランボーの言う通り、結局彼女達がミャンマーの少数民族を救うことはできなかった。
いかにボランティアで支援をしようと、抗う術を持たなければ、力を持つ暴虐者達に蹂躙されるしかないのだ。

  • マイケル・バーネット
    演:ポール・シュルツ
NPOメンバーのリーダー。サラの婚約者の医師。
「武器は争いしか生まない」「何があっても人殺しはいけない」などと平和主義を唱えるが、裏を返せば現実を見ていない夢想家。
ランボーをとても嫌悪しており、彼が海賊を射殺した際も危機的状況であったのに「訴える」とのたまうなど、どこまでも現実から目を逸らしている。
しかし結局は彼も「物理的な平和主義者」であり、同じ穴のムジナである。

  • スクールボーイ
    演:マシュー・マースデン
傭兵団のメンバーで狙撃手。
スクールボーイは狙撃学校時代からの渾名で何人撃ち殺してもそう呼ばれているとは本人談。本名はシド・フォークだが、劇中で呼ばれることはない。
ランボーにはかなり協力的で仲間思いの好漢であり、ランボーのピンチを救うなど大活躍を見せる名脇役。
NPOの人々を立派といい、戦場の悲惨さを知りながらも理想を捨ててはおらず、ランボーとは好対照とも言える人物。

  • ルイス・オールセン
    演:グレアム・マクタヴィッシュ
スキンヘッドが特徴の傭兵団のリーダー。
かなり口が悪く、NPO団体のことも強く批判していた。
離婚した元妻子へ養育費を払うために傭兵をしているらしい。
地雷を踏んで負傷し、メンバーの足を引っ張るドジであるが、SAS出身だけあって闘志を決して失うことなく戦い続けるタフガイ。

  • ディアス・バラデルマ
    演:レイ・ガイゴエス
傭兵団のメンバー。
バンダナをした髭男。元・コロンビア陸軍兵士。
終盤ミャンマー軍の火炎放射を浴びるが、一命は取り留めた。

  • リース・レストン
    演:ジェイク・ラ・ボッツ
傭兵団のメンバー。
オールバックで、腕に派手な刺青をしている。
NPOメンバーを救出に向かう船上で歌っていることをルイスに咎められていたが、特に気にしないマイペースな男。
終盤は銃だけでなくナイフも使い戦っていた。

  • エン・ジョー
    演:ティム・カン
傭兵団のメンバー。
ブーニーハットを被った髭男その2。元・韓国軍兵士。
クライマックスの戦いではかなりの活躍を見せるが、手榴弾をくらってしまう。傭兵メンバーでは彼のみ戦死したらしい。

  • パ・ティー・ティント
    演:マウン・マウン・キン
ミャンマー陸軍の大佐。実はホモかつショタコン
ミャンマーの民族虐殺に積極的に加担している本作最大の悪役。しかし、印象やキャラクター性は薄い。
原語音声でしか喋らない上、吹き替えも無いので喋っているシーンでは何と言っているのかよく分からない

ちなみに特別編の吹き替えバージョンでは後藤哲夫氏による吹き替えが行われているのだが、特別編は残念ながらDVD・ブルーレイともに吹き替え収録は無し。
吹替の帝王シリーズでランボーシリーズ吹き替えの完全収録が願われる。
尚、演者のマウン・マウン・キン氏は本物の元ミャンマー軍人であり、最終階級は海軍中将だった。

  • ビエン
    演:スパコン・ギッスワーン
カレン解放軍の一人。傭兵団を敵地に案内し、共に捕虜を救出する他、クライマックスの戦いでは仲間を大勢連れて援軍に駆けつけたり、敵のボートをロケットランチャーで撃破したりと意外な活躍を見せる。

  • アーサー・マーシュ
    演:ケン・ハワード
サラ達と同じNPO団体に所属している。
拉致された同僚達の救出のため傭兵を雇い、ランボーに道案内を依頼する。

  • サミュエル・トラウトマン大佐
    演:リチャード・クレンナ
ランボーのかつての上官にして最大の理解者。ランボーの夢(過去作品の光景)の中でのみ登場。
これまで大佐を演じていたリチャード・クレンナ氏は本作の5年前に亡くなっているので、もしも登場していたらまた違う作風になっていたのだろうか?

ちなみに夢の回想シーンには1作目でボツになったランボーの射殺シーンが存在する。


◆登場兵器&武器

ランボーシリーズおなじみの弓矢。本作ではボウフィッシングも披露した。爆矢も健在。

ランボーが自作したものであり、どこぞの殺人鬼のごとく敵の首を切り裂いたり内臓を抉り出したりとかなりエグい。

  • ブローニングM2重機関銃
クライマックスの戦闘でランボーが敵から奪い、無双しまくる。

スクールボーイの持参した対物狙撃銃。
上記のブローニングM2もそうだが、本作での人体破壊シーンは現実でもあり得るものである。12.7ミリの銃弾の威力をバカにしちゃいけません。

  • トールボーイ爆弾
ジャングル内に放置されていた5トン級の大型爆弾。第二次大戦中にイギリス軍が落としたものらしい。
ランボーがクレイモアのトラップで追跡部隊を一掃するために利用された。


おまけ

本作はこれまでのランボーシリーズの集大成とも言うべきか、過去の作品のオマージュ的要素が所々に見受けられる。

  • ランボーを煙たがる憎まれ役が登場する
1作目の保安官ティーズル。

  • ランボーが心を許すヒロインが登場する
『怒りの脱出』のコー・バオ。

  • ランボーにある程度は理解を示す脇役が登場する
1作目の新米保安官ミッチ。

  • ランボーが「世界は何も変わらない」とヒロインに言う
『怒りのアフガン』冒頭でのトラウトマン大佐との会話。

  • ランボーが敵を爆矢で粉砕する
『怒りの脱出』でも敵を爆矢で粉砕している。

  • ジャングルの敵のキャンプに潜入というシチュエーション
『怒りの脱出』での捕虜収容所潜入と同じ。

  • クライマックスで解放軍の援軍が駆けつける
『怒りのアフガン』のクライマックスでもムジャヒディーンの援軍が駆けつける。

  • クライマックスでのランボーの重機関銃乱射
1、2作目のクライマックス。

  • エンディングのランボーの服装
1作目冒頭でのランボーの服装と同じ。

等々……


追記・修正は故郷の実家に帰ってからお願いします。

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