クトゥグア

登録日:2016/11/11 Fri 00:21:00
更新日:2024/03/17 Sun 13:26:50
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ふんぐるい むぐるうなふ くとぅぐあ ふぉまるはうと んがあ・ぐあ なふるたぐん いあ! くとぅぐあ!

クトゥグア(Cthugha)は、クトゥルフ神話に登場する旧支配者の一柱。
クトゥルフ神話の神格の例によって、この「クトゥグア」という名前は人間には解読・発音不能の呼称を便宜上人間の言語に直したものであり、クトゥグアの他にクトグア等の名称が用いられる場合も多い。
本項目では恐らく一番有名だと思われる「クトゥグァ」の名称で扱う事にする。

■この神の姿形や特徴について


時には惑星・もしくは恒星並みとされる事もある超巨大な生きている炎という姿で顕現する、火の属性を統べる旧支配者。
オーガスト・ダーレスが提唱したとされる旧支配者四大元素論は有名なクトゥルフ神話の設定の一つであるが、この神はその設定が作られた際、空席だった火の神性を埋めるために創造された。
そういう事情もあってかクトゥグアという名前自体もクトゥルフツァトゥグァを足して二で割ったものという非常に単純なネーミングである。
地球から25光年離れた惑星、フォーマルハウトかその近くにある恒星コルヴァズを住処にするとされる。

そのため、地球に出現する事は滅多にない。ただし、彼の信奉者やカルトは地球上にいくつか存在しその者達によって召喚される事がある。
地球上に召喚される際は、見渡す星空一面に広がる炎の光点という形が多く、召喚された地域に落下し辺り一体を焼き払う。
…うっかり召喚者ごと消し炭にしてしまう辺りがドジっ子。

その姿も相まって、炎のとされる事もあるが、後ほど紹介する落とし子の性質もあって「炎」ではなく「熱」の神性と解釈される事も多い。
例えば日本人作家、菊地秀行の書いたクトゥルフ作品『妖神グルメ』では属性の問わない超高エネルギーとしてクトゥグアの存在を定義している。

そして、この神の特筆すべき点はあの悪名高い神格、Nyarlathotepと敵対しており、奴が唯一恐れる存在という点である。
この逸話に関する有名な話としてクトゥグアが初めて登場した作品『闇に棲みつくもの』がある。
この話の中では人間の召喚に応じ、地球上でのNyarlathotepの拠点の一つであるアメリカ・ウィスコンシン州のン・ガイの森に幾千もの配下と共に出現し、森毎Nyarlathotepの化身である「月に吼えるもの」を焼き払った。
他にもNyarlathotepに目をつけられた人間が状況を打破するために、クトゥグアの力を借りる事も多く、クトゥグアもその召喚に応じて手助けをすることもあるとされる。

これらの点からNyarlathotepに対する対抗手段の一つとして度々使われる神格であるが、クトゥグアが人間に協力する事もあるのはあくまで“利害の一致”によるもの。
あくまでも旧神のような人間に友好的な存在ではない、という事は念頭におくべきだろう。

■クトゥグアに関係する存在


  • アフーム=ザー
凍れる灰色の焔。
クトゥグアの落とし子であり、火の属性にもかかわらず炎ではなく、絶対零度の寒気を放つ異様な神格。存在するだけで周囲を凍てつかせる灰色の焔という形で顕現し、触れた者を即死させる。
元々はハイパーボリアのとある山に旧神によって封じられていたが、人間の手によって解放された結果、ハイパーボリア全域を氷河へと変え滅ぼしたとされる。
現在では北極大陸の氷山の中で眠っているらしい。

  • ヤマンソ
外で容赦なく待つもの。外なる神。
次元界フェルカードに住まう(封印されている?)神格で、未知の理由でなぜか人類の滅亡を望んでいる。クトゥグアとの関連性は不明だが、クトゥグア関連の儀式に失敗すると現れる事がある。
三つの燃える花弁を持った炎の円の姿で現れ、召喚してしまった人間に対し破滅を与えるか、精神を支配し自らの解放の手助けをさせる。
完全に解放されてしまった場合、恐らく人類にとって凄まじい被害を齎す事になるだろう。

  • フサッグア
炎の吸血鬼の王。
旧支配者ではないものの、その力は旧支配者に匹敵する。炎の精を統率する力を持ち、人間と火文字を使った交信を行う事のできる程の知性を持つ。
稲妻と炎の渦を纏ったガス体であり、触れてしまった場合は恐らく灰になるだろう。

  • 炎の精(炎の吸血鬼)
クトゥグアの配下。
生きている炎、鬼火。普段はクトゥグアと同じ星に住まう生命体であるが魔術師による召喚によって地球上に現れる事がある。
触れた可燃物を発火させるが一匹一匹は小さい炎であり、普通の水で消火される程度の力しか有していない。恐ろしいのはクトゥグアの招来に付き従う形として現れる場合である。
その場合炎の精は数千、数万もの集団で現れ、クトゥグアと共に大破壊を齎す事となる。

  • コルヴァズの剣
生物ではなく物品。炎の精が鍛え、炎の精が封じられた刀身を持つ片刃の
その刀身に触れる物全てを焼き尽くし、たとえそれが不燃物であっても炎上させる魔剣
ただし、その絶大な力の代償として使用者の正気を削り取る。完全に正気を失った担い手は自らの身体を焼き尽くし、新しい炎鬼として新生しクトゥグアの配下となる。
クトゥルフ神話のアイテムの中でも非常に珍しい、純粋な攻撃用の武器である。最近のゲームライトノベルに出てきても違和感がない


追記・修正はクトゥグアの名の下に汚物を消毒しながらお願いします。

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最終更新:2024年03月17日 13:26