魔王(魔法陣グルグル2)

登録日:2018/12/05 (水) 23:59:59
更新日:2023/04/16 Sun 23:40:21
所要時間:約 6 分で読めます




ふーん、あなたがククリちゃん。

はじめまして、魔王です。



魔法陣グルグル』の続編、『魔法陣グルグル2』の登場人物。
前作のラスボス、魔王ギリが封印されてからわずか2週間後に登場した、世界の新たな脅威である。
本名は不明。そのためニケから勝手にギガデモンザーラス→クソババンバという名称をつけられたが、定着しなかった。良かった。

「ギリを封印してから2週間とか世界弱すぎないか?」と思うかもしれないが、実はこの魔王、ククリと同じミグミグ族の女の子。
(9巻に登場したミグミグ族のパルちゃん曰く「天界に行かずに地上にいるミグミグ族けっこういる」とのこと)
当然グルグルも使用可能で、更に描くだけで世界を意のままに動かせるという幻のグルグル「かみさまのもよう」を目に焼き付けている。
つまり寝てる時以外は常に「かみさまのもよう」が発動状態。そりゃ2週間もあれば十分だわな……。
もっとも、網膜に焼き付いている状態であるせいか、瞬きするだけでも少しずつ魔法陣がかすれていくため、徐々にではあるが「かみさまのもよう」の力が落ちてきている模様。

外見はツインテールの女の子。かつてククリが「友達が欲しい」という理由から無自覚に魔法陣から呼び出した存在、イルクに似ているが詳しい関連性は不明。
何を言われても気持ちいい萌える声をしているらしい。
が、普段はベルをみつあみに見立てたカブト(最初は角の生えたドクロのカブトを被っていたが、途中から角の生えたクマに変更)を被って声を恐ろしい感じに変えている。
カブトが取れてからも素顔は完全には見えてはおらず、魔法による小さな星が宙を舞って顔を隠している。

性格はワガママで意地悪。よくも悪くも年相応の普通の女の子。
要するに強大な力を持たせたら絶対に駄目なタイプ。また、魔王なので友達を信じない。
ただしジュジュは「やってることは違うけど、クーちゃん(ククリ)とそっくり」と評した。

その性格からお世話にも統率力は高いとは言えず、「ギリ様を倒したグルグルが怖いから仕方なく従う」というモンスターがほとんどの模様。
部下の采配も適当で、例をあげると「ククリと多く戦ったから」という理由でカヤにコンタクトを取っておきながら、同条件のはずのレイドはスルーしている。
結局『邪神セイフクンチョ』降臨のためにモンスターたちから利用されることになり、デキルコに敗れたことで魔王の座まで奪われ、大半の配下が彼女の下から離反した。


◆魔王のグルグル

魔王曰く「次の時代の新しいグルグル」。
非常に複雑な魔法陣を描いており、初めてそれを見たククリは「なにコレ!! こんなん描けないよ!!」
「みんな言わないけど美しさ、独自性、どこを取っても足元にも及ばない!!」と完全に自分のグルグルに対する自信を失ってしまった。*1

効果も「町一つを魔法陣の形にして住人全員を人形に変える」「悪霊をばらまく」
「地上の全魔力の60%を司る魔神・月を支配し、夜毎に呪いをばらまくようにする」「相手を強制的に生まれ故郷に戻す」
「相手を鳥かごに閉じ込め、この世とあの世の間にある世界ファントマジアに送る」と、ギャグではすまされないものが多い
もちろんグルグルなので、「くしゃみをするたびに雷が鳴る呪い」「魔法を使うたびに世界中のトイレのドアが開く呪い」という、アレな効果のものもあるが。

ちなみにグルグル以外の魔法も使用可能で、作中では闇魔法の禁じ手とされる「運命連結術」を使用。「獣神を倒したらニケも死ぬ」という最悪の状況を作り出した。
ククリの尽力によりニケは助けられたものの、夜毎に「月を食べる龍」に変身するようになってしまう。
しかし、魔王がニケを「ニケベスベス」にしようとしたことを考えると、まだマシな状態である。



◆「女の子」が「魔王」になったわけ(ネタバレ注意)

「女の子」が6歳の頃のことである。
「女の子」には「シエロ」という想いを寄せる男の子(外見はニケにそっくり)がいた。
しかし「シエロ」は、「シトラス」という親戚の女の子(外見はククリにそっくり)が好きだった。
「女の子」は、6歳にして失恋を知った。

ある日、「女の子」は、「シエロ」と「シトラス」の三人でダンジョンに挑んだ。ダンジョンのボスは超弱い上に弱点があると言いくるめて。
そして現れた巨大な目玉のような化け物。「シエロ」は愕然とし、「シトラス」は気絶してしまう。
しかし一人だけ余裕綽々な「女の子」。
なぜならこの目玉の化け物=ダンジョンのボスは本来はペアを組んでおり、もう一体は既に「女の子」が魔法で倒してしまっていたのだ。

こわいっ

ぼ、ぼく帰るっ

「女の子」ちゃんがこわいっ!!

それを知った「シエロ」は「女の子」に恐怖し逃走。
ボスが石になるガスを出すことを知っていた「女の子」は、「シトラス」を助けるため宝箱に隠すと、ボスを一撃で倒した。

ばかやろ~~~~~~っ!!

こうして、失恋によって自分の力の強大さを知った「女の子」は、自分が革命的なグルグル使いであることに気付き、「魔王」になろうと考えたのであった。

「……え? そんだけ?」と思う人もいるかもしれないが、これは魔境でデビル化したククリとほぼ同じ状況である。
最大の違いは、ニケにククリと向かい合おうとする気持ちがあったのに対し、「シエロ」は「女の子」を完全に拒絶してしまったこと。言うなれば彼女は『ニケに振られたククリ』といったところである。
そういうこともあり、魔王の過去を知ったククリは「魔王ちゃんがかわいそう」と涙を流している(それどころか基本敵に容赦の無いジュジュですら涙を浮かべた)。

なお、ニケたちは知らないが、「女の子」がその日に「シエロ」と「シトラス」をダンジョンに誘ったのは、
その日が「シエロ」の誕生日であり、ボスを倒した経験値を「シエロ」の誕生日プレゼントにしたかったから。
計画が狂って最初は「シエロ」と「シトラス」に怒りをぶつけようとした「女の子」だったが、新しいボスとしてダンジョンに怒りを置いていくことにした。
「あんな思い出、いつか誰かが倒してくれる」と信じて。

そんな魔王が、自分と同じミグミグ族でグルグル使いでありながら対照的な人生を歩んでいるククリに注目しないわけがなく、作中の行動は大半がククリに対する羨望によるもの。
デキルコに敗北し再び喪失感に苛まれた際には、とうとう「みんながあたしをカワイイって言ってくれる、そんなくだらない世界が欲しかった」という本音を漏らした(要するにこれこのロボットと同じ心理状態)。
また「主人公のifの姿と取れる設定」「主人公よりも強大な力を持つ」「その力を恐れられ受け入れてもらえず、利用される」といった点はあのサイヤ人と似ている。
奇しくも魔王は作中で「月がククリの大切な友達だと知った上で、ククリの目の前でその月をあっさり奪い取る」という、あのシーンと似たようなことをしていたりする。なんたる偶然。

魔王に散々苦しめられたククリだが、生来の性格と上記の理由の数々から魔王を嫌いになりきれておらず、できれば彼女とも友達になりたいと考えている。
だが、ニケが「ククリと良い雰囲気になる(ぶっちゃけイチャつく)度に爆発する呪い」を掛けられた時は流石に激怒し、報復した。
(ただしその手段はほっぺをつねっただけ、しかも相手が痛がったのですぐやめた。)
また、魔王がしでかしたことは一部ギリ以上の惨事を招いており、決して許されるものではない。
果たして、彼女が迎える結末とはどんなものなのだろうか?



あたし、Wiki篭りなのでえ、

追記・修正が使えちゃうんですー。

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最終更新:2023年04月16日 23:40

*1 しかし魔王が初めて描いたグルグルは、白紙を鉛筆で無造作に塗りつぶそうとしたようなものだった。