ブロリー(ドラゴンボール超)

登録日:2018/12/28 Fri 07:26:27
更新日:2025/02/11 Tue 23:22:33
所要時間おまえたちが追記・修正する意志を見せなければ、オレはこの項目を約 20 分で読み尽くすだけだぁ!






最大の敵、サイヤ人。





※WARNING!!!



この項目には、映画『ドラゴンボール超 ブロリー』の重大なネタバレが含まれています。


即座に記事を閉じるorブラウザバックするか、ネタバレ覚悟の上お読みください。


































































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お父さんのこと悪く言うのは、いけない…



この項目では、2018年公開の映画『ドラゴンボール超 ブロリー』に登場するキャラクター「ブロリーについて解説する。

過去三度の劇場版ドラゴンボールZ(以下、「旧作」と記す)に出演した悪魔たん
「伝説の超サイヤ人」のブロリーとは繋がりのない存在であり、旧作ではキャラクターデザインにしか関わっていなかった原作者である鳥山明
本作のために設定やストーリーを考え、リデザインした新たなブロリーである。

声優は旧作に引き続き島田敏で、幼少期の声優は森下由樹子。

ゲームやフィギュアなどでは従来のブロリーと区別するために、映画のタイトルから取った『ブロリー:BR』『ブロリー(DBS)』等の表記がなされている。


概要

ドラゴンボール』の原作者である鳥山明氏は旧作が公開された当時、アニメ関連への介入はキャラデザに着手するくらいでほぼノータッチであり、さらに自他共に認める忘れっぽさ*1や、仕事の忙しさなどもあってブロリーの事ももれなくすっかり忘れていたのだが、
劇場版「ドラゴンボール超」の脚本を考えていた際、担当の方からブロリーの絶大な人気と「ブロリーを新たな敵として登場させる新作映画」を提案された事で旧作を視聴。
その結果、「アレンジ次第ではかなり面白くなりそうだ」と感じ、遂に制作が開始された。

チライとレモという自分好みのキャラクターと新生フリーザ軍を交え、
「昔のイメージを意識しつつ、新しい一面も加えて、より魅力的になった」『超』シリーズのブロリーを誕生させた。
今となっては超人気キャラなブロリーだが、アニメ作品に関しては実に24年ぶりの登場となった。
ちなみにアニメに限らなければゲーム作品には毎年のように出ている他、前年度にはUSJの4Dシアターでブロリーゴッドが、SDBHではブロリーダークが新たに登場していた。

人物像

イメージとしては、旧作の血に飢えた狂戦士ではなくドラゴンボール版ハルクのようなキャラクターとなっている。
監督がパンフレットで語るように、旧作ではほとんど描写されなかった(特に通常状態の)ブロリーの性格や内面をより濃く描写し、掘り下げている点が一番のアレンジポイントである。

旧作のブロリーは制御装置によって感情を抑制されていたことやそれ以外では会話不可能なレベルで暴走していたことが相まって、かなり饒舌な伝説の超サイヤ人状態でも彼の人となりを推察する術がほぼ無かった。
せいぜい、パラガスが制御装置を付けようとしたシーンの「親父ぃ、何だぁ?」や、悟空へ向ける異常な執着心など。

その「ブロリー」という人物の内面について、本作ではかなり大きく変えられているため、本作のブロリーは旧作とはまた違った魅力を持ったキャラクターとなっている。

生まれてから41年もの間、小惑星バンパという過酷な環境の星で生活しており、
実父であるパラガス以外の人間と会った事がなく、ベジータ王への復讐のための訓練ばかりで十分な教育も受けられなかったためか、話し方は片言で感情表現もぎこちない*2

「船」という単語は知っていたが、その元が廃船になって久しい自分のポッドやパラガス達の宇宙船だったためか、フリーザの宇宙船に乗船した際には内装に興味津々の様子だった。

中の人に「ピュアで内向的」と言われたように行動や精神面は幼さが残るが、
酔っ払ったフリーザ軍兵士に絡まれたチライを助けようとするなど、正義感が強く心優しい性格の珍しいサイヤ人である。*3

そのほか、バンパにはまともな食料や水分になるものが大ダニしか存在しなかったため、
チライたちから譲られた携帯食料を、味を気に入ってかバクバク食べたり、
ただの水を口にするなり「美味い」と感激して一気に飲み干すなど、どこか微笑ましくも物悲しい場面も見せている。

戦闘力

旧作のブロリーは生まれたばかりで戦闘力10000という末恐ろしい数値を出していたが、
本作でもコンディション次第ではあるが戦闘力や潜在能力を測るスキャナーにエラーコードが出たり、ベジータ王に無理やり測定されてブロリーが泣いた段階では「ボンッ」した。

小惑星バンパにて改めて測定した際には920だったため、旧作ほどまではいかない可能性が高いが「過去最高」とされる赤ん坊時代のベジータの戦闘力を越える数値を叩き出すこともあった。
このような異常な数値を除いてもなおブロリーの潜在能力は計り知れないと特別養育施設の職員から判断され、彼らの独断でエリートのために用意された特別カプセルに入れられ、「それこそ伝説の超サイヤ人にもなれる」と言われていたほどだった。

映画本編では通常時でさえついに爆発しなくなったスカウターで測定不能なほどの戦闘力を有していた。
ただし、当初は大ダニやバアなどの非人型生物以外はパラガスとのシミュレーションくらいしかやっていなかったため*4、フリーザの言うように人間との戦闘は慣れておらずベジータとの闘いに苦戦していた。

だが、ブロリーは戦いの中で次第に彼らの力を学習する。
ベジータや悟空の方も「通常→超サイヤ人→ゴッド→ブルー」と段階的に変身しつつ戦っていたこともあって、底なしの潜在能力を徐々に開放し、超サイヤ人に覚醒した段階では彼らの手にも負えないほどの領域に至った。
最終的には戦いを終えた後の悟空に「たぶんビルス様より強いぞ」とまで評価されている。

旧作で脚本を担当した小山氏が言ったように、限界なく強くなる可能性を秘めているという点において「ドラゴンボール最強の存在」と言えるのかもしれない。

ファイトスタイルはその屈強な肉体から放たれるパワフルな技の数々や手から緑色の気弾を撃ち出すというブロリーの代名詞的技のほか、大猿由来と思われる口からのエネルギー波や元気玉を思わせる特大の気弾なども使用する。\デデーン/はやらない。
また、超サイヤ人ゴッドの悟空が使った金縛りの術である「ゴットバインド」も瞬間的に習得し、同等以上の威力で再現してのけるなど、極めて優れたラーニング能力による危機回避も見て取れる。

形態

通常時

旧作と比べて肌が褐色気味で*5ラディッツやベジータのように眉と上瞼がくっつくなど目付きが鋭い。
これまでの生活環境もあってあまり華奢な肉体ではなく、胸や腕や顔に走る大きな傷跡が目立つ。
ただ、旧作の通常状態のションボリー気弱そうな雰囲気はなく、精悍な顔立ちをしているためある意味こちらもイケメンブロリー。
というより、旧作のイケメンブロリーをそのまま黒髪にしたようなイメージ。
旧作では制御装置(『西遊記』の緊箍児みたいなヘアバンド)があったため中分けだったが、今回はざんばら髪。

首には電流が流れる銀色の装置がつけられており、暴走しかけた際にはパラガスが所持するリモコンで電気を流されて身動きが取れなくなるようにされている。
パラガスがこれをどうやって調達したかは不明。

「あれは動きにくい」という理由で、フリーザの宇宙船で着替えた当初は戦闘服のジャケットは着ていなかったが、チライから「着ちゃうとそうでもない」と言われたためか、あるいはこれから始まるであろう戦闘への備えとしてか、地球に降り立った際には着用している。

上述したように戦闘力こそこの状態でも高いものの当初ベジータからは楽勝な相手と認識されていたが、
戦いの中で力の使い方を学習し徐々にベジータの動きについていき始め、
ついには素の状態で超サイヤ人のベジータと互角に戦えるようになった。

それでも超サイヤ人ゴッドのベジータには圧倒され、パラガスにこれが限界だと告げられたことでそうそうに見切りをつけたフリーザは「今日のところは引き上げるとしますか」と告げるが……

大猿

パラガスの回想シーンに登場。
旧作ブロリーはゲーム作品でしか大猿の姿を見せていないため、一応アニメでは本作が初となる。
この姿になるとパラガスでは手に負えなくなるため、しっぽを処置してきたとの事。

なお、大猿になるとさすがの戦闘服でも赤子サイズならぶかぶかになって戻らなくなってしまうことが判明している。

怒り

本作オリジナル形態で旧作ブロリーとの明確な違いの1つであり、本作の「噂のイケメンブロリー」ポジション
大猿化を防ぐためパラガスに尻尾を処理されたことで、そのパワーが人型のまま発揮できるようになった状態。

全身を包む緑色の気のオーラ、通常状態より大きく隆起した筋肉、逆立った黒髪、金色の瞳などが特徴。
その髪が黒髪のまま逆立ち瞳が金色に光り輝く見た目や、人型の状態で大猿の力を解放しているという点において超サイヤ人4に近い。理性を失うという点では疑似超サイヤ人にも近いと言える。

超サイヤ人ゴッドのベジータに追い詰められたことでこの状態に変化。
その覚醒時には、それまで余裕があったベジータがすぐさま悟空に仙豆があるか聞き、「これは遊んでいる場合じゃあ、ないな!」と戦慄させるほどのパワーを見せた。

この時点でブロリーは超サイヤ人に覚醒していないにもかかわらず、彼自身の「戦いの中で成長する」という特性もあって、悟空と戦う段階ではパワーだけなら超サイヤ人ゴッドを越え、最終的にこの姿のままで超サイヤ人ブルーとほぼ互角に至る戦いぶりを見せている。

しかし、この状態になってしまうと力の制御が出来なくなり、理性も薄れて狂戦士とも言える状態になってしまう。悟空に嚙みつかれても溶岩に叩き落されても意に介さない様子から、自らのダメージを認識できないという点でも危険な状態である。
一方で、悟空が再び立ち上がったことに喜びの表情を浮かべるなど、怒りに身を滅ぼすだけではなく戦闘民族サイヤ人らしい、戦いに対する高揚感も抱いていた様子。

ここからは『超戦士は眠れない』やゲームなどで印象深い「意味のない雄叫びしか上げないブロリー」のイメージに近い。

超サイヤ人

自身が敬愛する父であるパラガスが憎むベジータ、そしてそのベジータ共々自分達の前に立ち塞がる悟空に怒りを覚えて戦いを挑む中、ブロリーの覚醒をさらに求めたフリーザがかつてクリリンを殺して悟空を超サイヤ人へ覚醒させた時の状況を思い出し、それを再現する為だけにパラガスを殺害
その目論見は成功し、フリーザの迫真の演技呼びかけに反応し、パラガスの亡骸を見たブロリーは深い悲しみと更なる怒りに我を忘れ、超サイヤ人へと覚醒してしまった……

この状態になってしまうと完全に理性を失ってしまい、目に映るもの全てを破壊し尽くす怪物となってしまう。
ノベライズ版の記述を参考にすれば、「死」の概念は知っていたがパラガスにも死が訪れた悲しみの比重が大きいようである。
後にゲーム『Sparking! ZERO』では、ブロリーの勝利台詞でパラガスを殺したのがフリーザだとバレていた事が判明している。まあ他に殺すような奴はいないしな

旧作と違いこの時点で瞳が砕けて白目に変化するほか、旧作における伝説の超サイヤ人に覚醒する際の演出に近いものとなっている。
後述する事情から、本来の脚本ではこれが最終形態だったと思われるため、順当な演出とも言える。

覚醒状況が近いとはいえ超サイヤ人4のような特殊な覚醒を果たしたかは不明なものの、「地球がなくなっちまうかもしれねえ」と悟空に危惧されるほど、その強さは別次元レベルにまで上昇。
ベジータが「一対一にこだわっている場合じゃないだろう!」と言って躊躇なく悟空と連携の取れた共闘をしたうえ、悟空も予後のリスクが大きい超サイヤ人ブルー界王拳で勝負を決めにかからず、フュージョンしてゴジータにならなければ倒せないレベルだと判断したほど。
ゴジータとの戦いでも、互いの強大なエネルギーが衝突して次元に裂け目が生まれ、異次元空間に2(3)人纏めて突入してしまった。

なお、もれなく1時間以上*6岩盤に何度も叩きつけられる等ボコボコにされたゴールデンフリーザは痛めつけられた上に結果的に悟空とベジータのフュージョンの時間を稼いで出番が終了すると、自業自得でしかない散々な姿であったが、視聴者からネタにされるとともに実力への評価が大幅に上がることとなった*7

超サイヤ人フルパワー

ゴジータとの最終決戦で覚醒し、旧作において「伝説の超サイヤ人」と呼ばれた存在に酷似した形態*8
覚醒とともに戦闘ジャケットが破壊されているため、半裸の状態である。

この形態は、作画監督の新谷直大が「旧作の様に最後は半裸になって暴れて欲しい」という思いから、旧作ブロリーをイメージして独自に追加した形態である。
そのため鳥山明の設定画は存在せず、彼が一からデザインを描いたとのこと。
鳥山明はあまりマッチョにしたくないと彼に話していたため、大きくなり過ぎない範囲で、なるべく大きく見えるように心がけ調整されている。

そういう事情があるためか、この形態の変身シーン自体は戦闘中に行われた他の変身に比べると比較的あっさりしたものとなっている。あと、背景が同系色なのも相まってかなりわかりにくい。

その活躍も、超サイヤ人のゴジータに真っ向から拳を叩き込んだものの、超サイヤ人ブルーとなったゴジータには終ぞ一撃を入れる事も叶わず圧倒的な力で叩きのめされるなど、相手が悪すぎたとはいえ割と不憫。
とはいえ、動きには最後までついていっており、彼のソウルパニッシャー(スターダストブレイカー)らしき攻撃にも耐えきっている。*9

熾烈な攻撃を受けるばかりのブロリーの頬には冷や汗が伝い、最後はゴジータの「究極のかめはめ波」を前にして完全に戦意喪失。トドメの一撃が直撃するギリギリでチライの願いが届き、バンパへの転送という形で決着となった。

なお、理性を取り戻した際には、この姿で一瞬だけだが瞳が現れた状態になっている。
このあとバンパに戻った際には通常状態に戻っていたため、戦意を喪失して理性を取り戻した事で変身が解けたのかもしれない。

関連人物

パラガス
もちろん本作でも父親。旧作より10年以上時代が進んでいることもあってか、本作では総白髪になるほど老け込んでいる。ブロリーは「親父」呼びではなく、「お父さん」と呼んでいる*10

旧作ではブロリーの力で宇宙を支配する野望と復讐を抱いていたが、本作では自分たちを救出してくれたフリーザ軍に親子揃って加入するなど野望は薄い。
ベジータや悟空たちとブロリーを戦わせたのも、ベジータへの因縁もあるがまずフリーザ軍としての立場からである。

パラガスからは強くなるべくスパルタ的な育て方*11をされてきたが、
それでもブロリーは彼に対して少しの恨みを抱くことなく、むしろ自分の為だけに助けに来てくれた事に感謝し、たったひとりの父親として大切に思っていた*12

その父親への想いは、息子の扱いについてパラガスを貶めたチライとレモをブロリー本人が諫めたほどである。
ノベライズ版などで明言されているように、ベジータ達と戦ったのも彼のためだった。
彼の死がブロリーの超サイヤ人への覚醒のトリガーとなったことからも、ブロリーの父親への想いが窺える。
旧作と違って一人用のポッドには乗っていないし圧縮もされない。

パラガス自身もブロリーが飛ばし子にされたと聞いて一目散に救出に向かったり生存を喜んだりするなど愛情は持っていたようだが、脱出も救出のあてもない中で何十年も過酷な環境の星に閉じ込められたこともあってか、息子への教育は復讐のためという側面が強く、訓練相手の動物との馴れ合いを禁じたり、言葉で止めようとしてもブロリーが攻撃を行おうとする時には首輪から電撃を流すなど、過激な所があった。

その所業の後ろめたさからか、はたまたブロリーの暴走に巻き込まれ重傷を負った過去でもあるのか*13「ブロリーが暴走した場合真っ先に殺されるのは自分」と心中では怯えていた様子。
ブロリーを復讐の道具にしている事に負い目を感じつつも、ブロリーからは憎しみを抱かれていると思っていたようだ。

ベジータ王の自分たちに対する仕打ちに憤り、強い恨みの念を抱いて数十年もの間過酷な星で過ごしてきたが、壮絶な戦いの中でどこまでも上がっていくブロリーの強さと加速する暴走に、「ベジータ王は間違っていなかったのでは?」と復讐の正当性が揺らぎ、力なく座り込んでいた。

復讐のためと称して息子への厳しい教育を正当化してきたことへの悔恨なのか、これまでの過酷な年月を支えてきた復讐心が揺らいだことで気力が尽きたのか。
いずれにせよ、ブロリーの覚醒を期待するフリーザによって胸を射抜かれ、わずかに呻いたきりに息絶える。
同じく息子を自身の復讐に巻き込んだ旧作と比較して、誰も彼も報われない末路であった。

……ところで、(いくら想われていたとはいえ)ブロリーでも外せない強度、なおかつ彼を抑制できる電撃機能付きの首輪をどうやって調達したのだろうか?
おそらくパラガスがビーツとともにバンパへ出向いた際に不時着して飛べなくなった宇宙船の部品のうち、救難信号を飛ばすのに必要ではない部品を利用して製作したと思われるが。

・バア
小惑星バンパに生息する、緑の毛並みを持つ哺乳類の超巨大生物。
その鳴き声が「バア」と聞こえることから、ブロリーからその名で呼ばれている。

バアの攻撃を避け続けるという特訓を繰り返すうちに、幼少期のブロリーが唯一心を通わせる生物となった。
しかしそれを快く思わなかったパラガスによって左耳を撃ち落とされてしまい、以後ブロリーにも心を許す事がなくなってしまった。

本作でブロリーがつけている腰布は、そのとき撃ち落されたバアの耳である。
これは「バアと仲良くなれなくなってしまったが自分はいつまでも一緒にいたい」という意思の表れであり、彼のアイデンティティと言えるものである。
事情を知らなかったとはいえチライに気安く触られた際には強く拒絶するなど、今でもなおバアを大切に想っている。

・チライ、レモ
旧ブロリーと新ブロリーの分岐点に繋がる人物達。『舞空列伝』IFルートで言うサタンポジション。
不良娘のチライと老兵のレモ。救難信号をキャッチした彼らによってパラガスとともに助けられた。

優しい対応をしてもらったことや父以外に初めて出会った人間なのもあり、彼らには心を開きバアについて語っている。とはいえ、上述したように父パラガスのことを悪く言われるのは嫌だったようで、項目冒頭のセリフで諫める一幕も*14

種族も性別も年齢こそ違えど彼らは確かな友情を育み、ブロリーの死を恐れた2人はフリーザ軍の裏切り者として命を狙われる覚悟でドラゴンボールを勝手に使用。バンパへと逃亡、合流するが、フリーザはブロリーの精神コントロールを目的として放任するという処置に留めている。

次回作の映画ではフリーザの接触を危惧した悟空により、ひょんなことから3人揃って破壊神ビルスの星に転がり込むことに。

フリーザ
チライとレモに助けられた後は、パラガスとともに彼が指揮するフリーザ軍に所属することに。
最終的には自身を超サイヤ人に覚醒させようとした彼に父親を殺されることになる*15

本作で最もブロリーに痛めつけられた立場でありながら、悟空とベジータを始末しうる「最強の戦闘員」として彼を引き込むことに余念はない様子。

ベジータ王
本作でブロリーを泣かせたのはこの人。

誰よりも強くなり、さらには伝説の超サイヤ人にもなれるだろうと息子に期待していた中で、
身分を弁えず特別カプセルに入ったブロリーがその数値を上回り、「伝説の超サイヤ人になれるかもしれない」と告げられたせいで、ブロリーを本来下級戦士の役割である飛ばし子に、それも小惑星バンパという過酷なだけで価値のない星に飛ばすことを決めた。

パラガスには「将来その力を制御出来なくなり惑星ベジータはおろか宇宙そのものを破壊しかねない」と告げている。その言葉を聞いたパラガスは我を忘れて「王子より高い潜在能力を持ったブロリーに嫉妬し亡き者にしようとしている」と言い返したが、否定も肯定もしなかった。
ちなみにノベライズ版ではパラガスの推測が正しかったと書かれている。

ぶっちゃけ、本作のブロリーが地球に来てベジータ達と対峙するまでに一番因縁がある人物はこの人なのだが、彼がブロリーを飛ばし子にしていなければフリーザによって惑星ベジータごと消滅した(最悪の場合、旧作のような歪な精神を伴う覚醒を果たした)可能性が非常に高いため、結果論でしかないが命の恩人といえる存在。パラガスとともに抹殺を図りゴミのように捨てていないあたり、旧作と比べてもまだ有情な対応である。

孫悟空(カカロット)
ご存じ地球育ちのサイヤ人。旧作と違い、ブロリーとは因縁が全くない

そもそも生まれた年も日も違うことから、彼と出会うのは41年後を描いた本作となるため、
旧作にあった「戦闘力たったの2の悟空の泣き声に泣かされる」「それを見た他のサイヤ人に馬鹿にされる」
などのブロリーが悟空に憎しみを抱くみみっちい理由の部分が存在しないため当然と言えば当然である。

そのおかげで和解の余地がない旧作と違って十分に共存可能性があり、悟空も「おめぇは悪いヤツじゃねぇ、オラにはわかる」と戦いの中で彼の人となりを見抜いている。

これらの経緯から、悟空のサイヤ人としての名前も知らず、
旧作でしきりに言っていた「カカロット」と呼ぶブロリーは本作には登場しない(あくまでも本作では…となるかもしれないが)。

……?作中で悟空と対峙したとき言ってなかったかって?
残念、あれは応援歌的な要素で作られた挿入歌『カカロットvsブロリー』の歌詞である(歌手:富永TOMMY弘明)。

旧作ではその所業から彼に「カカロットじゃねぇ、オラ孫悟空だ!」とものの見事に拒絶されてしまったが、
本作では「サイヤ人同士仲良くやろうぜ」と歩み寄られ、決戦後には……

ベジータ
ご存じサイヤ人の王子(4世)。ブロリーと同じ部屋で育った人物。

本作においてブロリーがまず血祭りにあげてやる優先して狙うのは悟空ではなくベジータであるが、
ブロリーと隣り合わせのベッドで寝かされていた訳でもないのでお互いに面識はなく、地球での出会いが初対面となる。

真っ先にベジータに向かっていったが、ノベライズ版によればこれは父パラガスがベジータに怒りを感じていたため、父の怒りは自分の怒りということで彼を憎むべき敵と認識したためとのこと。
最初は彼に圧倒されるものの、戦いの中で力の使い方を学習するブロリーの見せ所として犠牲になった。

孫悟飯
ご存じ偉い学者さんの卵。次回作『スーパーヒーロー』では父・悟空に代わり主人公を務める。

ブロリーと同じく「天才」「突然変異」などと目されるサイヤ人。
激しい怒りに呼び起こされるその潜在能力には未だ上限が見えない。

漫画版においては悟飯と直接相対し、ビルスのもとに移住した後、暴走に頼らない戦い方を模索していた際、彼と悟空との手合わせで目にした独自の変身に強い関心を示した。
その後の手合わせでは、まだコントロールは覚束無いながらも超サイヤ人の状態で理性を維持できるようになっていることが判明した。

ゲームでの活躍

ドラゴンボール ゼノバース2

エクストラDLC第4弾にて登場。フューによって弱体化されたゴジータと共に、プレイヤーはフルパワー状態のブロリーと戦うことになる。
途中でケフラが援軍として駆けつけながらも、ゴジータの合体が解除された隙を狙い、一気に3(4)人を倒すなどの奮闘を見せた。しかし、さらなる援軍として参加したジレンとプレイヤーにより敗れてしまった。

ドラゴンボール ザ ブレイカーズ

シーズン4にて旧作ではなく、まさかの創造の権化であるこちらが「超好戦型」レイダーとして実装。ばああぁぁぁかああぁぁぁなあぁぁ!!!
旧作と違い悪人ではないのだが、それを差し引いても高い攻撃能力、機動力、体力を有しているハイスペックなレイダー。
本作の要とも言えるドラゴンボールはすでにフリーザが確保しており、代わりに超トランスボールというものがトランクスから3回投下される。超トランスボールはリミットゲージ(体力)が攻撃を受けない限り減らず、また防御力も高い。
そのため、超トランスボールを投下されるとブロリー側は苦しくなる。なので、最初の超トランスボールが投下されるまでの2分間で勝敗が分かれる。いずれにせよ戦闘は避けられないので、自分の戦闘テクニックに自信のある方には、おすすめのレイダーである。

余談

自他共に認める悪魔で、外道だとしか言い表しようのない旧作ブロリーと全く異なるそのキャラクター造形には当初困惑する声も少なくなかったが、新たに掘り下げられた内面や非常に多いピュアなシーン、強調されるパラガスとの歪だが深い関係などから、新たな人気も生み出すこととなった。

映画公開前からのブロリーのファン(いわゆる「ブロリスト」)の中でも、破壊の権化ともいうべき旧作ブロリーへの思い入れが強い層からは、「ブロリーの名を冠して登場させる必要がない」という手厳しい批判もあるものの、全体的には新ブロリーの誕生は概ね好意的に受け入れられている。

誰が呼んだか、「可愛いブロリー」「天使なブロリー」。
「カカロット!新作のオレは可愛いか!?フフフッ♡」
実際映画パンフレット(完全版)では長峯監督が「鳥山先生が性格面に可愛い要素を入れて下さった」と語っている。

視聴したファンからは「ブルマや亀仙人に出会わなかった孫悟空」とか「違う運命を歩んだ孫悟飯」とも例えられている。
特に悟飯とは「本来は優しい性格」「高い潜在能力」「大猿関連」「幼少期にトレーニング相手の動物がいる」などの共通点がある。


長峯達也監督は本作での悟空とブロリーとの関係について
「悟空は悟空で、まだ強大な同胞がいたことで自分はもっと成長できると感じただろうし、ブロリーが「純粋なサイヤ人」であることも認めたんだと思う」
「悟空たちが今後前へと進んでいくために、ブロリーは必要だったのかなと感じています」
と語っており、すでに他の宇宙に目を向けていた悟空が同じ宇宙かつサイヤ人で自分よりもっと強いブロリーと出会ったことは本人的にも良い刺激となったようだ。


本作でブロリーが見せた変身形態に関してだが、
  • 「怒り」 超サイヤ人4&疑似超サイヤ人
  • 「超サイヤ人」 原作での超サイヤ人
  • 「超サイヤ人フルパワー」 旧作の伝説の超サイヤ人
  • 「怒り」状態で見せた超サイヤ人ゴッドの能力のラーニング
と見れば、今まで提唱されてきた「伝説に残された超サイヤ人」要素を多く網羅しているとも言えるかもしれない。





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最終更新:2025年02月11日 23:22

*1 連載終了した漫画のことは綺麗さっぱり忘れて心機一転する方針もある

*2 とはいえバアについて喋った時はたどたどしくも問題なく話していたり、「ありがとうございます」と丁寧語でお礼をできたりとパラガスもちゃんと父親としての責務は果たしていたようである。

*3 旧作版で近いイメージとしては、『舞空列伝』IFルートのように事故で記憶を失ったことでミスター・サタンと交流し始めたブロリーのようになっている。

*4 パラガスとのシミュレーションにしても、フリーザから「あなた(パラガス)如きでは何の足しにもならない(意訳)」と言い捨てられている。

*5 超サイヤ人形態が酷似したケールと似た色だが、関係は不明。あるいは旧作と同じ肌の色をしたパラガスとの血縁を表現しているとも言えるか。

*6 本作のフュージョンは『復活のフュージョン!!』の時と同様、融合解除後1時間のインターバルが存在しないが、解除までに30分かかるフュージョンに2回も失敗してベクウになっていたため。

*7 フリーザはブロリーの凄まじい強さに対して「素晴らしい…なんという戦闘力…!」と自分が危険な状況でありながら笑みを浮かべており実力だけではなく精神的にも成長していると評価されている。

*8 ただしこちらの方が緑色が濃く、他媒体の超サイヤ人3ブロリーに近い色合いになっている。

*9 なお、ソウルパニッシャーは浄化技としての側面がジャネンバ戦にて描かれており、ブロリーが最終的に理性を取り戻す一因となったとする見解もある

*10 ちなみにDS用ソフト『ドラゴンボールZ 舞空烈戦』のIFストーリーでは敬語かつ「父さん」という呼び方をしている。

*11 ノベライズ版によれば訓練は厳しく、強くなっても褒めてもらえなかったらしい。

*12 旧作でもブロリーは父をどんな存在と見做していたかはともかく、パラガスにだけは心を許していると取れる場面がある。

*13 旧作でブロリーの暴走と凶暴さによって傷つけられた左目の傷は、本作でもブロリーと二人きりで過ごした年月の間に付いている。ただし、それがブロリーに付けられたものかどうかは不明。

*14 チライとレモはパラガスのクソ親父ムーブしか見ておらず、彼ら自身も親との間に何らかの事情も抱えているためある程度は仕方ないが。

*15 本作のベジータ王の直接の死因は不明だが、どちらにせよ本作にて生き残った4人のサイヤ人の父親は全員フリーザに殺されたことになった。