魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?

登録日:2019/3/6 (水曜日) 02:17:00
更新日:2024/04/22 Mon 21:57:22
所要時間:約 6 分で読めます




好きな女の子と会話するのって、どうすればいいんだ……!



『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』
とは、手島史詞(てじま ふみのり)氏によるライトノベル作品である。
HJ文庫より刊行されており、既刊は17巻。
板垣ハコ氏による本編コミカライズの他、双葉もも氏によるバルバロスとシャスティルを主役に据えたスピンオフコミックも展開されている。

2022年にアニメ化企画進行中であることが発表され、2023年にアニメ化が決定。2024年春に放送予定。


【ストーリー】

悪の魔術師として、日々を気ままに過ごしている青年ザガン。
そんなある日、一人の魔王が亡くなったことでその遺産が競売にかけられると聞き、好奇心から足を運んだ。

だがそこで『商品』として売りに出された絶世の美少女エルフのネフィに彼は一目惚れしてしまう。
思わず全財産を投げ出して彼女を購入したはいいが、女の子と付き合った経験なんかないザガンはどう接していいかわからない。

こうして、愛の伝え方がわからない魔術師と、初めて人から愛されるエルフの奇妙な共同生活が始まった。

だが、ザガンの魔術師としての才能に目をつけた12人の魔王に次期魔王に指名され、
さらに魔術師を敵視する教会からも狙われるようになったザガンは彼女を守るために全力で魔王の生き様を貫くことを決意する。

そんな彼らの元には、悪友の変人魔術師、ポンコツ聖騎士、お子様竜人、強面聖騎士などがどんどん集まって賑やかさを増していく。
はたしてザガンはいつかネフィにちゃんと愛を告白できるのか? 純愛ラブコメファンタジー!

【世界観】

中世ヨーロッパ似のファンタジー世界。
人間のほか、様々な亜人種が存在しており、なかでもエルフや竜は希少種。
ザガンをはじめ、魔術師と呼ばれる存在が多数存在しているが、その大半は自己中心的で悪党。
魔術師に対抗する聖騎士を抱えた教会も存在しているが、多額の寄付金を巻き上げるために庶民の人気は低め。
魔術師たちの中でも、特に強大な力を持つ魔王が存在しており、その一人であるマルコシアスが高齢のため死去し、
ザガンがその後継者に指名されたことから物語は大きく動き出す。

【登場人物】

CV:小林裕介(アニメ版) / 内田雄馬(ボイスドラマ)
主人公。
物語開始時点で18歳の青年。通り名はなし。
黒髪銀眼で目つきの悪い悪党面。
伸びた髪をひとつにまとめている。
元は親の顔も知らない浮浪児だったのだが、魔術師に生贄として捕まった後、その魔術師を殺して資産をを奪い取ったことから魔術師となった。
城に籠って魔術の研究すること以外に関心も興味もなく生きてきたが、ネフィと出会ってからは彼女のために積極的に行動するようになった。
しかし、一人暮らしが長かったためにコミュ障気味で、素直になれずに悪党ぶった言い回しになってしまうことに悩んでいる。
良くも悪くも未完成で発展途上の若者といった感じである。
魔術師としては間違いなく天才肌であり、特に戦闘に関しては魔王たちすら一目置くほど。詳細は項目にて。

  • ネフェリア
CV:市ノ瀬加那(アニメ版) / 雨宮天(ボイスドラマ)
ヒロイン。
白髪紺碧眼のエルフ。
愛称はネフィ。
ザガンの運命を大きく変えた存在で、ザガンの魔王としての行動原理のほとんどが彼女のため。
ザガンとは主従であり、魔術の師弟関係でもある。
当初は奴隷として買われ、奴隷になる前の出来事から完全に生きることを諦めた放心状態だったが、どこまでも彼女自身を案じる彼の不器用な優しさに触れたことで心を開いていく。
性格は純粋で優しいが、怒るとむちゃくちゃ怖い。
ザガンとは反対に社交的なため、近隣の街の住民からも人気者になっている。
家事能力が高く、ほぼ廃城だったザガンの居城を人の住める環境に整え、料理も得意と、良妻ぶりを遺憾なく発揮している。
反対に魔術の腕は発展途上。
エルフの中でも生まれながらにして魔法を使える特異な存在だったために迫害されており、ザガンと同じかそれ以上に悲惨な幼少時代を送っていた。
そんな中で住んでいた集落が魔術師に襲われ、縋りついて助けを求めるエルフ達を見殺しにしたという過去を持っている。
巻が進むたびにザガンとの仲は徐々に進展していき、ネフテロスとの出会いを通じて神霊魔法を身につける。
その後、実母と再会し、彼女から魔法や神霊魔法を教授されている。

  • シャスティル
CV:菱川花菜(アニメ版) / Lynn(ボイスドラマ)
教会に所属する聖騎士の一人で、その中でも12本ある聖剣のひとつ「アズラエル」に選ばれた「聖剣の乙女」とも呼ばれる凄腕の女騎士。
その実力は極めて高く、ザガンもまともに戦ったら苦戦を余儀なくされるほど。
その一方で戦闘時以外は子供っぽく不器用で泣き虫、そそっかしいとポンコツはなはだしく、ザガンやネフィどころか聖騎士に敵意を持っていたフォルも呆れるありさま。
読者からもよくポンコツ呼びされる。
だが、心に秘めた正義感と意思、優しさは紛れもなく本物で、覚悟を決めたときは聖剣に恥じない凛々しさを身にまとう。


CV:谷山紀章(アニメ版) / 古川慎(ボイスドラマ)
ザガンの悪友の魔術師。ボサボサのワカメ髪で不健康そうな眼差しが特徴。
ザガンと違って素で悪党だが、彼よりは常識人であるためザガンの突拍子もない行動にツッコミ役となることもしばしば。
なにげに殺されても仕方ないようなことをいろいろしでかしているが、妙に憎み切れない不思議な人柄の持ち主。
詳しくは項目参照。

  • マニュエラ
CV:伊藤彩沙(アニメ版)
キュアノエイデスの街にある衣料品店の店員をしている翼人の女性。
明るく誰とでも仲良くなれる性格で、ネフィの最初の友達になった。
無類のかわいいもの好きで、油断するとネフィを始めとする己の琴線に触れる女の子にとんでもない恰好をさせようとする。
ザガンから服装を見立てる手腕は評価されつつもその点において警戒されている。
ゴメリとは趣味嗜好が似通っており即仲良くなった。

CV:美坂朱音(アニメ版) / 長縄まりあ(ボイスドラマ)
世間からは『亡霊』の二つ名で呼ばれる、全身を鎧で覆った大男
しかし鎧は実はがらんどうであり、その正体は外見が10歳くらいの竜の少女。愛称はフォル。
過去に父親を失ったことから天涯孤独となり、敵討ちのために魔術師となって魔王の力を狙ってザガンを襲うが返り討ちに合う。
その後、子供だということがバレたためおしおきとしてザガンの居城でネフィの手伝いをすることになり、そのまま居つくことになる。
ザガンとネフィにはよく懐いており、子供っぽいところも見せるが、育ちのためかひねくれたところもあって口調はキツい。
特にシャスティルとバルバロスには辛辣。
詳しくは項目参照。

CV:稲田徹(アニメ版)
教会に所属している聖剣「メタトロン」に選ばれた聖騎士。
結構な強面であり、数多くの魔術師を屠った経歴から内外で恐れられている。
しかし素の本人は、強面と口下手故に周りから誤解されているだけで温厚で誠実な人柄の好人物。
ある一件以降からはザガンの従者となり、彼の配下を取りまとめる役目を申し付けられている。
しかし家事のほうも得意で本人も乗り気なために、その見た目のギャップの破壊力もすさまじいものとなっている。

  • ビフロンス
十三人の魔王の一人で、ザガンが入るまでは最年少だった魔王。
それでも300歳は超えており、性別の読めない幼い姿をしている。
しかし性格と実力は魔王と呼ぶにふさわしい傲慢かつ底の知れないものを持っており、ザガンに魔王というものの強大さを再認識させた。
手口は陰湿かつ卑劣で悪意に満ちまくっている。
読者からのあだ名はゲスショタ。
出てくる度に「うわ、出た」扱いされるのはいつものこと。

  • ネフテロス
ビフロンスの部下で、なぜかネフィとまったく同じ顔をしたダークエルフ。
白髪に金の瞳、褐色肌。
怜悧な雰囲気を持つが不測の事態に弱く、割とポンコツ気味。
主には忠誠を誓っているが彼女自身は人がいいほうなので複雑な心境を持っている。
正体はビフロンスによって作られた、ハイエルフを模したホムンクルス。
その真実を知り、彼の元から脱走。
紆余曲折の末にシャスティルのいる教会に所属することとなる。
3巻の影響かアザゼルに取り憑かれており、フォルや黒花、アリステラを襲ったりもした(本人は記憶が改ざんされるせいか、気づいていない)。

  • ゴメリ
妖婦の通り名を持つ元魔王候補の凄腕魔術師。
オリアスの弟子であり、現在はザガンの配下。
肉体年齢を操作する魔術に長けており、幼女から老婆まで自由自在に変化する。
恐ろしげな異名に反して非常に陽気で面倒見のいい好人物。
ただ無類の可愛いもの好きであり、万物を愛でることに関して全てを捧げている大変困ったおばあちゃん。
本作の在り方を象徴する言葉『愛で力』をザガンに教えた。
作中の日常面(コメディ)でのトラブルを多々引き起こし、本人曰く腐れ縁のキメリエス、ザガンやオリアスに負担をかけるトラブルメーカーでもある。
他人の恋愛沙汰を楽しんではいるが、自分がキメリエスとの関係性で弄られる事には耐性がない。

  • キメリエス
獅子の獣人の魔術師で元魔王候補の一人。
ゴメリとは昔馴染みで、やりたい放題の彼女のストッパー役。
無為に他者を傷つけることを好まない温和な性格の持ち主で随一の常識人。
ビフロンスの抗争の後、ゴメリと共にザガンの配下になる。
魔王のひとりシアカーンによって自分の村が滅ぼされた後、しばらく理性を無くした獣として徘徊しゴメリに助けられた過去を持つ。
また、純粋な暴力のみで魔王候補になるほどの戦闘専門の魔術師である。

  • オリアス
十三人の魔王の一人。
本名は〈妖精王〉タイタニアといい、過去に本物の魔王オリアスを打倒して成り代わったエルフである。
元々の魔王ではないため、魔王の中では温厚なほうでゴメリの師匠でもある。
そしてかつてエルフの里に幼いネフィを置き去りにした張本人。つまり、ネフィの実母。

  • 黒花
フルネームは黒花・アーデルハイド。
17歳。
盲目のケット・シーの少女で、シャスティルの教会に配属されてきた司祭。
気弱で穏やかな優しい性格だが、シャスティルに負けず劣らずの不幸体質で、なにかの度にろくでもない目に会っている。
だが実態は教会の暗躍機関アザゼルの一員で、聖騎士長や魔王クラスの魔術師並みの強さを持つ。
ラーファエルを慕っており、彼を殺した(とされている)ザガンに復讐するため、彼の元へやってきた。
シアカーンによってケット・シーが滅ぼされる際に彼女を助けたシャックスに惚れており、再会後は彼との関係を深めようとするが、父同然のラーファエルの妨害や彼の間の悪さ等から関係は遅々として進まない。

  • シャックス
25歳、鳶色髪、無精髭を生やしており冴えない容貌をしている。
シアカーンの元弟子の魔術師で、3巻の騒動以降ザガンの配下となる。
教会に敵意をあまり持たないことと専門が治療魔術の為、医師として職務上怪我人が出ることの多い教会へ派遣されている。
はっきりと彼の名前が示されたのは8巻から。
それまではちらほらシャックスらしき存在が描写上で見えるくらいで読み返してようやく気付く程度。
コミカライズ版では少しだけ目立っていたが名前が出るのはずっと先の事……と思ったらスピンオフで先に登場。
ワカメに酒代を踏み倒された。
黒花と出会い、過去に追い詰められもしたが、その彼女のおかげで救われる。
致命的に間が悪く、度々トラブルを起こし、黒花との仲は遅々として進まない。

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