登録日:2019/04/28 Sun 01:48:00
更新日:2024/04/08 Mon 20:31:45
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さっきの赤いの、居るのは判っているわ!ヒトの本勝手に持ってったでしょう!
名無しの本読み妖怪とは、
東方Projectのノベライズ作品
『東方香霖堂』第1・2話「幻想郷の巫女と十五冊の魔力」に登場する人物である。
作中では特定の名称が登場していないが一部のファンからは
”朱鷺子”という愛称で呼ばれることがある。
この辺りの扱いは
大妖精や
小悪魔に近い物がある。
【概要】
黒を基調としたゴスロリ風の装いをした小柄な少女の妖怪。
幼い顔立ちに赤い目を持ち、その背中には鳥類を彷彿とさせる小さな赤い羽根が生えている。
この羽に酷似した意匠は彼女の左後頭部にも見られ、この妖怪が登場した次のエピソードが彼女に似た羽を持つ朱鷺に纏わる話だった事もあって前述の愛称が広まったと思われる。
髪は銀色のボブカットなのだが、前髪と両サイドのもみあげは青くなっている。
頭には前述の羽以外にも小さな青い角が一対生えていて、彼女が人間ならざる存在である事を判りやすく示している。
霊夢との戦闘では
後ろから妖弾を出すという芸当を見せており、(先に攻撃しておきながら) 油断していたとはいえ霊夢を苦戦させる程度には優れた戦闘力を備えているようだ。しかしその後に交戦した
霧雨 魔理沙相手では分が悪いのか一方的にあしらわれていた。
ただ、彼女の種族や二つ名、能力等といった詳細なデータは謎に包まれている。
所謂モブキャラのため他作品への登場は殆ど無いが、漫画作品『鈴奈庵』第6話冒頭では人間の里上空を
リリーホワイトとともに飛び交う彼女と思しき人物の後ろ姿が描かれている。
【赤い無法と黒い災難】
本読み妖怪がメインを務める『香霖堂』最初のエピソードはある冬の日の出来事である。
外で読書を楽しんでいた彼女は、人里に買い物に出かけた帰りの霊夢と偶然に出会った。
これが彼女にとっての最大の不幸だったといえる。
あろうことか霊夢は
無防備な彼女を不意打ちして退治しようとしたのだ。
……一応霊夢の名誉のために記しておくと、霊夢は確かに妖怪の知人が多いとはいえ
幻想郷の秩序を守るべく
”人間の守護者”として妖怪には基本的に辛辣に接しているのである。
とはいえ異変が関わると霊夢は気が立つので行きずりの妖怪であっても容赦なく叩きのめしていく事があるのは事実だが。
そして、名無しの本読み妖怪に対して霊夢がとった行動はさらに擁護し難いのだが。
霊夢は手痛い反撃を食らいながらも本読み妖怪を退治したのだが、この後彼女が持っていた3冊の本を奪っていったのだ。
これは少なくとも外の世界では”強盗”と呼ばれる行為である。
ちなみに一連の出来事を霖之助に伝えた際、霊夢は本読み妖怪が反撃したことについて
「生意気にも強くてねぇ」と語っている。
霊夢が抵抗される可能性を微塵も考えていなかった迂闊な点は否めないものの、スカートを大きく裂かれた霊夢は
森近 霖之助に修繕の依頼をする羽目になった。
この時本読み妖怪が奪われた本は
『非ノイマン型計算機の未来』というPC関係の書物の13~15巻で、既に12巻までを所有している霖之助が欲しがったために前述のスカート代として霊夢から彼に譲渡された。
香霖堂はこうしたブラックな入手ルートの道具を (霖之助自身の) 懐に入れる故買屋の一面もあるのだった。
程なくして怒り心頭の本読み妖怪は奪われた本を取り返すべく
香霖堂に足を運び
扉を豪快にぶち壊して(さすが幻想郷の女、怒っていたとはいえ気が強い)香霖堂を訪れるが彼女の物だった筈の本は全て霖之助が買い取っており、本読み妖怪の相手を面倒がった霊夢に代わって彼女に指名された魔理沙と交戦する事になった。既に一度霊夢にボロボロにされていたのもあって魔理沙との勝負では終始圧倒されていた。
そして当事者の霖之助と霊夢は店の中で暢気に二人の戦いを眺めながらお茶を飲んでいた。
本読み妖怪自体には
何一つ落ち度がないにもかかわらず霊夢と魔理沙に退治されてしまった。
そればかりか幻想郷では貴重な外来本を奪われている。
実に気の毒な妖怪だが、
幻想郷ではままある事である。
立て逃げって何よ。どう見ても追記・修正するしかないでしょ!
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- 二次創作では確か「朱鷺子」というらしいね。 -- 名無しさん (2019-05-07 09:54:11)
最終更新:2024年04月08日 20:31