登録日:2012/06/29(金) 18:26:46
更新日:2025/03/03 Mon 00:13:00
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◆鈴木みのる
鈴木みのるは日本の男性プロレスラー。
自身が設立した団体「パンクラス」の
プロレス部門「パンクラスMISSION」に所属している。
世代的には
闘魂三銃士より少し後の世代で同期として
飯塚高史がいる。
またデビューは彼のほうが早いものの
永田裕志とは学生時代から因縁があり、現在でも一貫して敵対関係にあり度々抗争している。
元々は新日本プロレスでデビューし、パンクラス設立からしばらくの期間は格闘家として活動していたが、
2003年にプロレスに復帰してからは各団体を渡り歩き実質フリーの立場ながら日本マット界のトップレスラーの一人として今も君臨している。
新日本プロレス→NOAH→全日本プロレスと主戦場を何度も変え、
長らくTAKAみちのくとタイチが彼を呼び込んだ形で結成された彼をトップに据えたユニット「鈴木軍」ボスとして活動が有名だった。
通称:「世界一性格の悪い男」「プロレス王」
本名:鈴木実(すずき みのる)
生年月日:1968年6月17日
身長:178cm
体重:102kg
血液型:B型
出身地:
神奈川県横浜市西区
入場テーマ曲:「風になれ」
中学時代に新日本プロレスに入門しようとするも断られ、実績作りの為に取り敢えず進学。
高校時代はレスリング部に所属し、国体2位という実績を残す。この時期に永田と対戦しており、前述の遺恨が続いている(仲間意識の裏返し)。
卒業後、遂に新日本プロレスに入門。88年に飯塚孝之(現:高史)戦でデビューする。
翌年には新人ながら
アントニオ猪木とのシングルを経験するなど期待を持たれていたが、新生UWFに移籍する。
モーリス・スミスとの異種格闘技戦から注目を集め、91年のUWF分裂騒動の際には盟友・船木誠勝らと「プロフェッショナルレスリング・藤原組」へ参加する。
また同時期より
カール・ゴッチに傾倒するようになる。
93年に藤原組を離脱し、船木と共に「パンクラス」を旗揚げ。95年にはケン・シャムロックを破り、第2代キング・オブ・パンクラシストとなる。
が、以降はリング内外でもトゲトゲしい言動を繰り返しトラブルの元になったり、
個人的な私情で出稽古禁止のルールを作り「鈴木を切ったほうが良い」と言われるなど低迷が続いた。
そんな彼に転機となったのは02年に行われた
獣神サンダーライガーとの一戦である。
当初は若手時代に凌ぎを削った
佐々木健介と対戦する予定だったが、健介の新日退団やそれに伴うゴタゴタにより流れてしまう。
そこでライガーから強烈なアピールがあり試合が実現。
結果は彼の圧勝に終わるがこの試合から「対客」を意識するプロレスに再び興味を持ち、この試合をキッカケにプロレスに復帰することになる。
この当時彼は非常にナーバスになっており、引退も考えていたほどだったが、
ライガーより『オマエはそれで良いのか?オマエがこの試合に何をかけているのか知ってるぞ!オマエがやってきたことにケジメを付けようとしてるんだろ?
なに勝手に辞めようとしてんだよ!フザケルナ!オレはあいつらよりも強く無いのかもしれないけど、オマエの気持ちを受け止めてやれるのはオレしかいない!
新日本が何を言ってもカンケ―ない!オレとパンクラスルールで闘え!マスク脱いでもイイからオレがやる!』と熱い電話がかかってきて心打たれたという。
……実は、ライガーは同じゴッチ、藤原門下の先輩であり、鈴木にとっては大きな影響を持った人間である。
以降、古巣の新日本プロレスに参戦してからは各メジャー団体を主戦場にしながらメジャー・インディーの団体を問わず活躍する。
特に全日本プロレスでは三冠ヘビー級を巻いた他にチャンピオンカーニバルを連覇する等大いに活躍する。同時期にはマッスルにも参戦し、独特のノリに普段と変わらぬ態度で臨み、株を上げた。
現在の主戦場である新日本でもG1タッグリーグで優勝するなど全く勢いは衰えず活躍し続けている。
特に2012年10月に
棚橋弘至と行ったIWGPヘビーの試合は試合に至るまでの経緯や両者の主張を含めて大きく話題になった。
以降は鈴木軍のボスとして外敵トップとして君臨。
オカダ・カズチカ、
中邑真輔らトップ選手との壮絶なシングルマッチや永田裕志との因縁、同じく UWFをルーツにもつ桜庭和志との一騎打ちなど多くの話題を全世界に提供した。
2015年の東京ドーム大会で丸藤正道とTMDK(マイキー・ニコルス、シェイン・ヘイスト)との対戦を機に抗争が勃発。当時新日本と交流していたプロレスリングNOAHに“侵略”という形で鈴木軍を率いて電撃参戦。自身もGHCヘビー級王者を戴冠し、一時はGHCベルトを鈴木軍で独占するなど盛り上げようとしたが、当時のNOAHファンからは不評でブーイングやヤジは当たり前で、ひどい時にはリングにゴミが投げられたり鈴木軍のメンバーにファンが掴みかかるなどの荒れようだった。
2017年、新日本に“再侵略”という形で帰還。
NOAHから移籍したテクニシャン・金丸義信、金丸とのタッグを期に一介の若手からジュニアヘビー級のトップレスラーに成長したエル・デスペラード、ヘビー級に転向し師匠譲りのハードヒットファイトを確立したタイチ、
イギリス出身の技巧派・ザック・セイバージュニア、逆輸入ルード・DOUKIらの台頭もありポジションはやや一歩引いた立ち位置に自ら後退するものの、軍団を纏めるボスとしての役割を最後まで全うした。
2019年には引退を発表した
獣神サンダーライガーとの抗争に突入。両国で組まれた最後の一騎打ちに勝利した際には、それまでの悪辣な態度を潜め長年の恩人に向かって座礼をする一幕もあった。
現在は長らく主戦場にしていた新日本を離れ、国内外問わず様々な団体で活躍している。特に長らく抗争を繰り広げていたDDTの高木三四郎との「新幹線プロレス」はイギリスの国営放送BBCなどプロレス専門雑誌以外のメディアに取り上げられるほど注目を集めたほか、都電荒川線を舞台にした「都電プロレス」ではなんと小池百合子東京都知事が開始の挨拶&参戦するなど大きな話題を集めた。
これはプロレスである。Please do not try in train.
【ファイトスタイル】
レスラーとしては珍しく相手の攻撃を「避ける」スタイルである。が、これは彼なりの緩急のつけ方であり、受ける部分ではしっかり受ける。
その一方でコミカルなファイトにも対応でき、降り幅がとても広い。えべっさんやメカマミーとの一戦でそれは裏付けかれている。
藤原喜明やゴッチに師事していたためグラウンドも得意で度々サブミッションを使用する。
また、喋りが上手いレスラーとして有名で試合前後も試合中もよく喋る。舌を出して「高笑い」するのも特徴的。
パンクラス時代はリーゼントか坊主にしていたが、プロレス復帰後は独特の刈り込みを入れる髪型にしている。有吉からは病気の犬と揶揄された。
【主な得意技】
○スリーパーホールド
スタンディング・グランド問わず背後から締め上げる。執拗にねちっこく締め上げ失神勝ちを狙うこともある。
○逆落とし
上記のスタンディングの状態のスリーパーから払い腰の要領で後方に投げる。そのままグランドのスリーパーにも以降できる。
現在は封印気味だがここぞという大一番では繰り出す。
○ゴッチ式パイルドライバー
現在のフィニッシュホールド。相手の股を両手でクラッチし、パイルドライバーの形で落とす。
元々のゴッチ式とは形が異なっており、彼は股をクラッチしたまま持ち上げる。
○ドロップキック
滅多に使用しないが意外にもドロップキックを得意技にしている。足を揃えて綺麗な形で放つ。
○張り手
緩急をつけて大きな幅で使用する。06年の
秋山準との試合では計213発の張り手合戦となった。
その他、アキレス腱固めや腕ひしぎ逆十字固めなどこれまでの経歴を生かした技を使用する。これらの技をロープ越しに決める「タランチュラ式」で使用することもある。
【余談】
◯普段は義理堅い性格であり若干お茶目な人物である。ライガーからはYouTubeチャンネルで「絶対に人を裏切らない」「真っ直ぐな性格」とヒールの彼にとって営業妨害になりかねないことを言われたが、盟友の高山善廣が試合中の事故により頚椎完全損傷という深刻なダメージを負った際には、会見の場で極悪ヒールの仮面を捨てて涙ながらに募金を呼びかけた。
〇この理由から出場依頼は「原則的に引き受けている」、さらには「かなりキツい負けブックでもokするし、それに従って試合を組み立てる」とする証言も非常に多く、パンクラス所属兼団体責任者とは書いたものの、実質的にはフリーランスと呼んだほうが実態に近い。特に先述したライバル・高木がいる上、独創的なルールの試合が多いため鈴木のようななんでも引き受けるレスラーはありがたいDDT、解散したとはいえ鈴木軍リーダーとしての活躍がある新日本などはよくスポット参戦する。矢野通とドッグケージの中で掴み合いするとか。
○中村あゆみの大ファンで入場曲「風になれ」は中村あゆみに直接製作を依頼したオリジナル曲である。
プロレス入場曲としては珍しい日本語歌詞の曲で、3つのバージョンが存在する。
2つCD音源が存在し、最初のものは現在は入手困難だが、Ver.2はパンクラスのオフィシャルウェブショップと後述のパイルドライバーで購入可能。
現在使用中の「風になれ ~I have to be a lonely warrior,tonight~」も13年1月4日にCDが発売している。
また同日に行われた新日のドームでの永田裕志戦にて中村あゆみの生歌での入場が実現している。
○入場時は必ずサビの最後の「風になれ~♪」の部分でロープを開ける若手を蹴飛ばしてリングインする。
この際に客席から「かっぜになれ~♪」の大合唱が起きるのが定番になっている。
重要な一戦などでは稀に2番のサビの最後「駆けていけ~♪」でリングインすることもある。
◯「とんねるずのみなさんのおかげでした」での
有吉弘行との熱々
おでん対決は今やバラエティ番組の伝説として語り継がれる死闘である。同じ回では有吉が投げた一斗缶がみのるの頭に直撃して裂傷。「世界一性格の悪いパンダ」が出現する事態に発展した。
○ここ一番の大舞台では普段の黒のショートタイツ・リングシューズではなく白のショートタイツ・リングシューズを着用する。入場時頭にかけるタオルも普段の黒から白になる。本人は風呂上がりのおじいちゃんと自虐していたが。
○「パイルドライバー」というオフィシャルウェブショップの代表である。Tシャツ等のグッズのデザインは全て彼が行なっている。前述の入場時の黒タオルもこの店で購入できる。また同じプロレスラーも従業員として雇っている。
○『
ONE PIECE』のファンを公言しており、自身もアニメに「風野みのる」というキャラの声優として登場したことがある。
○リング上での毒舌の反面、週プロでの連載記事「鈴木みのるの独り言」ではクレバーなプロレス観を披露している。
立場上は敵対している相手の実力も、鈴木なりの視点でズバリと解説している。
記事を厳選して一部加筆修正した「鈴木みのるの独り言 100選」という本も発売している。
何一つ 変えられない この想い譲れない
Oh,In The Storm 嵐に向かって 羽ばたく追記・修正のように
輝きのなかで
- ツンデレスラー -- 名無しさん (2013-09-27 09:10:41)
- ルチャも対応してたりかなりの万能レスラーだとおもう -- 名無しさん (2014-08-20 23:09:09)
- 世界一性格の悪い男とか言われてるがTwitterとか見てると気の良いドカタの親方みたいな人としか思えぬ -- 名無しさん (2014-08-20 23:13:57)
- 鈴木みのるの唐揚げのマヨネーズ和えはギミック -- 名無しさん (2014-08-20 23:45:35)
- ↑2 わかる -- 名無しさん (2016-12-08 21:47:33)
- ライガーとの一件があったからこそ、去年やったライガーとの最後の試合でのあの姿がすごい胸に来る -- 名無しさん (2020-02-01 05:37:39)
最終更新:2025年03月03日 00:13