THE BOYS(ドラマ)

登録日:2019/11/11 Mon 22:13:12
更新日:2021/02/04 Thu 20:25:39
所要時間:約 7 分で読めます




ガース・エニス、ダリック・ロバートソンによる同名コミックを原作としたアメリカ合衆国製作のAmazonPrimeオリジナルドラマ。
2019年7月にシーズン1全8話が公開され、2020年9月よりシーズン2全8話が公開された。
その他、インサイド・ザ・ボーイズという撮影時の裏話を語った特典エピソードも配信されている。

パッと見は近年実写化で大成功を収めているMARVELやDCのようないわゆるスーパーヒーロー物……だがその実態は、強力な力を持ったがゆえに驕り高ぶったヒーロー達に、能力を持たない一般人が制裁を加えるべく立ち向かうアンチヒーローブラックコメディドラマである。

レーティングはR18。エロ描写とグロ描写が満載なので苦手な人は注意。
特にグロ描写に関しては飛び散る臓器など地上波放送がまず不可能なレベルで描かれている。


あらすじ

舞台は特殊な能力を持った人間達がヒーローとして国民の平和を守る文化の根付いた現代のアメリカ。
そうしたヒーロー達は企業の看板として人気を博し、街は彼らの広告やグッズで溢れかえっていた。
電気屋で働く青年・ヒューイは、職場に遊びに来た恋人・ロビンと何気ない日常を過ごしていたが、そんな日々は、この日起きたある出来事により一瞬で崩れ去った……



登場人物


ヒューイと関係者


  • ヒューイ・キャンベル
本作の主人公。
街の電気屋で働くしがない青年。
父との仲は微妙だが、恋人にも恵まれ慎ましいながらも平穏な日々を送っていた。
しかし、あるヒーローとの邂逅が彼の人生の歯車を大きく狂わせる事となる。
普段は臆病だが、やると決めたらやる芯の強さを持っており非常に機転が利く。
電気屋としての知識を生かしたサポートやカメラ設置などの工作活動、時にはヒーローさえ出し抜くほどの弁舌を操る。

  • ロビン
ヒューイの恋人。
彼の職場にきてとりとめのない会話をしていたのも束の間、犯罪者を追跡していたヒーローに巻き込まれ、物語開始のわずか数分で両腕だけを残して体を粉砕されて「轢き」殺され、ヒューイを絶望のどん底へと叩き落した。

  • ウィリアム・ビリー・ブッチャー
ザ・ボーイズを率いるリーダー。元FBI捜査官と本人は語っているが……?
ヒーロー達に対しては並々ならぬ怒りと憎悪を抱いており、彼らには拷問や殺害といった手段を躊躇わず実行する。
恋人を失ったヒューイに接触し「奴らに復讐したいか?」とチームに勧誘した事から、この物語は動き出していく。

セブン

ヒーロー達を統括し、彼らによる防犯活動、メディア展開をマネジメントしている企業・ヴォート・インターナショナル。
そのヴォート社の中でも選ばれし7人の精鋭達がこの「セブン」である。
いずれも能力的にも人格的にも優れた者達で構成されており、アメリカ国民の尊敬を一身に受ける存在。


  • ホームランダー
能力:目から発される鉄をも切断する熱線・自力での単独飛行・透視・わずかな物音さえ聞き逃さない地獄耳

人格、人気、能力いずれも「アメリカの象徴」「最高峰のヒーロー」と目されるセブンのリーダー格。
青いボディースーツに星条旗をマントとして身につけた、コテコテのアメリカンスーパーヒーローを具現化したような存在。
タイトルバナーで目から赤いビームを出しながらサムズアップしているのも彼である。
愛国心に溢れ、犯罪者を捕らえるだけでなく様々な慈善活動にも従事しており、まさに聖人君子を地で行く人物。
人々の中には彼を神と同一視する者もいるほど。


  • スターライト/アニー・ジャニュアリー
能力:素手で壁を破壊する怪力・光や電気を操る

本作のヒロインで生まれついての超人。
幼い頃からヒーローという存在に憧れており、これまでは母親のサポートと共に犯罪と戦っていたが、物語冒頭でオーディションによってセブン加入が決定し一気にスターダムを駆け上がった。
ヒーローとしては新人だが、何よりも正義を重んじる高潔な女性であり、セブンへの加入は彼女にとっても何よりの悲願であった。
だがヒューイとの出会いもあり、やがてヴォート社、そしてセブンの腐敗を知る事となり……



  • A-トレイン
能力:瞬間移動にも見えるほどの超高速移動

この物語の全ての発端となる「世界最速の男」
400mトラックをわずか数秒で1周するほどの高速移動能力の持ち主で、それを生かした犯罪者の追跡を主な任務としている他、陸上競技のアスリートとしても高い人気を誇る。
だが、その高速移動は普通の人間にとっては非常に危険であり、接触しただけで人体を粉々に吹き飛ばされてしまう。
犯罪者を追跡中にヒューイの職場に遊びにきていたロビンに激突して彼女を死なせてしまうが、全ては任務中の不幸な事故として処理された。


  • ディープ
能力:生身による水中での無制限の活動・水棲生物との対話

「七つの海の支配者」と呼ばれるセブンのNo.2
体にエラがある特異体質の持ち主で、人間でありながら生身で水中を自由自在に活動できる他、水棲生物とは言語を用いた意思疎通を行い、味方につけることも可能。
水のあるところは彼の独壇場で、海難事故の救援活動や海洋生物の保護などで活躍しており、水族館の広告塔にもなっている。


  • トランスルーセント
能力:皮膚を炭素系メタ物質に変化させてのステルス及び硬化

その名の通り、変化させた皮膚による光の屈折で透明人間となるヒーロー。
単純に透明化するだけでなく、炭素系メタ物質自体が非常に強固な代物なため、銃弾すらいともたやすく跳ね返す堅牢な防御力を誇る。
潜入や偵察などの隠密活動においてはこの上なく強力な能力だが、服までは透明化させられないため任務中は全裸が基本である。


  • クイーン・メイヴ
能力:バスを腕一本で支えるほどの怪力・トラックに衝突されても傷ひとつ負わない肉体

アニーの加入前はセブン唯一の女性ヒーロー。名前の由来はケルト神話のアルスター伝説に登場するコノートの女王・メイヴ。
これといって特殊な能力は持たないが、故に己の肉体ひとつで悪に立ち向かうセブンでも屈指のマッチョウーマン。
端麗な容姿の持ち主で男性はもちろん「アメリカ的な強い女性像の象徴」として、同性からの支持も厚い。


  • ブラックノワール
能力:体の各部に仕込んだ暗器を使用した格闘術

頭から爪先まで真っ黒なコスチュームに身を包んだ謎多きヒーロー。
素顔を晒さないのはもちろん、一言も喋っている場面がない*1など非常に寡黙でミステリアスな存在。
しかし、CM撮影の際に日本の茶の湯を美しい所作で嗜む姿を見せたり、見事なピアノの演奏を披露するなど非常に高い教養を得ていることが伺える。


  • ストームフロント
能力:怪力・電撃・飛行・再生能力

新たにセブンに加入した女性。サバサバした性格で撮影中に平気でP音が必要なワードを口にするなどあまりタレントらしくない言動が多い。
新参でありながらホームランダーに対しても対等だと言わんばかりに臆さず接している。



セブン以外のヒーロー


  • エゼキエル
能力:体のあらゆる部位を伸縮させるゴム人間

宗教団体サマリタンズ・エンブレイス財団の牧師として活動しているヒーロー。
名前の由来はグリゴリ天使団の一員である同名の堕天使・エゼキエル。
金髪の髭面に白いタンクトップというマッチョな風貌だが、多くの信者を抱えている敬虔な聖職者。


  • ショックウェイブ
能力:目にも止まらない高速移動

A-トレインと同様の高速移動能力を持つヒーロー。
歳は若いが次世代のホープと期待されており、アスリートとしてはA-トレインと人気を二分する存在。
世界最速の座をかけた彼とのレースがマッチアップされている。

  • ポップクロー
能力:両手首から鋭い爪を生成する

女優との二足のわらじを履くヒーローでA-トレインの恋人。
だか、A-トレインが自身のイメージを気にして彼女が恋人である事は公表しておらず、最近欲求不満気味のようで......

  • メズマライザー
能力:精神感応
メズマーの愛称で呼ばれる子役俳優として一世を風靡していたヒーロー。少年時代は中性的な美少年だったが、現在は中年太りによりその美貌は見る影も無くなっている。
接触した相手の精神を読み取ることが出来る。ただしイメージ程度で心理や考えを完全に暴ける訳ではない。

  • ドッペルゲンガー
能力:変身能力
性別、年齢問わず他者に化けることが可能なヒーロー。ただし長時間化け続けることは不可能。
本来の姿は頭髪のハゲあがった太った中年男。

  • イーグル・ジ・アーチャー
能力:弓矢を正確に放つ (劇中未登場)
狩人を思わせる風貌の青年。ヒーローとしての知名度はあまり高くない。


  • ゲッコー
能力:再生能力
ヴォート社内部で勤務する青年。アニーとは面識がある。


  • ランプライター
能力:炎を操る

元セブンの一員。
物語開始と同時にアニーと入れ替わる形で引退したヒーロー。炎を操る能力者であり、セブン内でもなかなかの実力者だったようだ。


ザ・ボーイズ(THEBOYS)

このドラマの表題ともなっているアンチヒーローチーム。
いずれも特殊能力を持たない普通の人間で構成されており、その経歴も様々。
その目的は一貫して「のぼせ上がったヒーロー共に制裁を加える」の一点のみ。

  • フレンチー
その名の通りフランス人。合間にフランス語を挟む喋り方が特徴。
銃の密輸入を始め、あらゆる裏社会の仕事に精通するアウトロー。
また違法な薬物にも詳しく、ある程度の医療技術も持っている。病院に潜入して薬品棚を見つけた際には目を輝かせていた。
チームの汚れ仕事は基本的に彼とブッチャーが担当する。
だがヒーローの殺害に関しては「面倒事に巻き込まれるのはゴメンだ」と乗り気ではなかったが、ブッチャーの強引な手法によりなし崩し的にチームに加入する事となる。

  • マザーズミルク
黒人の大男。名前は「母乳」という意味だがれっきとした本名で、ヒューイに名乗った際には驚かれていたが本人は特に気にしている様子はなかった。
ニックネームはMM。子煩悩な愛妻家でよく子供や奥さんと電話でイチャついている。
ブッチャーとは絶縁状態だったが、彼の要請によりチームに加入した。
非行少年の保護・更正を指導するカウンセラーを生業としており、人の心の機微に敏感。それを生かして映像などからでも人間の心理を読みとき、その後に取る行動を推理・予測する事ができる。

  • キミコ・ミヤシロ
監禁されていたところフレンチーが助け出した少女。
元は光解放軍というアジアのテログループの兵士にさせられていたが、ある理由でアメリカに送られた。
フレンチーは彼女に強い思い入れを抱いており、彼女のほうもまんざらではない模様。


その他

  • ベッカ・ブッチャー
ビリーの妻。ヴォート社で広報担当を務めていたがホームランダーにレイプされ姿を消す。
シーズン2では生きており、ホームランダーの子供であるライアンを育ていたことが判明した。

  • グレイス・マロリー
CIA副長官の壮年女性。かつてはセブンの闇を追い詰めようとしていたが、セブンに孫を殺されるなどしてモチベーションを失いつつある。

  • マデリン・スティルウェル
シーズン1における副社長。ヴォート社の顔ともいえるキャリアガール。

  • スタン・エドガー
ヴォート社の経営責任者。黒人ながらヒーロービジネスを成功させた敏腕経営者。


  • ビクトリア・ニューマン
ヴォート社とホームランダーを批判する上院議員。ブッチャーらボーイズにとっては数少ない味方であり、ヒーローの暴走を危惧する勇敢な女性である。


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最終更新:2021年02月04日 20:25

*1 スマホで連絡を取るシーンがある他、映画の撮影時に「ブラックノワールと台詞合わせがある」とホームランダーが語っている為喋れないという訳ではないと思われる

*2 ちなみにホームランダーは「セブンは白人至上主義と言われるがA-トレインは黒人だ」と発言しており、彼女ほどの人種差別意識は持っていない