ノーバディ(キングダム ハーツ)

登録日:2020/04/02 Thu 17:15:05
更新日:2024/09/03 Tue 07:23:51
所要時間:約 5 分で読めます





アンセムレポート12
心が肉体を捨て去った時、その肉体の行き先はどこに向かうのだろうか?
心と魂は別であり、その魂は肉体に宿ったままとなる。
魂が宿りし肉体を、滅んだと認識してもよいものか?
確かに、心がハートレスへと回帰するさい、肉体は消滅する。
だが、それはこの世界での話であり、また別の世界で、ハートレスのように姿を変え、存在しているのではないか?
だとすれば、自分以外にも自分がどこかに存在することになる。
闇でも光でも無い存在。
狭間に生きる存在。
心に捨て去られ、抜け殻となり、光も闇もうらむ者。
単純には解明できはしないであろう。
心と肉体の関係は複雑である。
だが、自分がここに存在する以上、それを存在する者だとは呼べまい。
ならば、こう呼べば良い。


“存在しない者”





ノーバディとは、『KINGDOM HEARTSシリーズ』に登場する敵の総称。

以下、シリーズのネタバレを含みます



概要

強い心を持つ者がハートレスと化した際、心を失った魂と肉体が別の世界で新たな存在として生まれ変わったもの。心の方が本体であるため、こちらは抜け殻、存在しない者、そしてノーバディと呼称されている。
CoMまではネタバレの為、名称はぼかされていたが、KH II序盤でのイェン・シッド様の馬鹿グーフィーでも分かるノーバディ講座から解禁された。
後述通り、あらゆる面でハートレスと対になっている。

性質

全ての肉体がノーバディ化する訳ではないので誕生率は低い。にもかかわらず、倒されれば勿論、何もしなくてもいずれは闇に溶けて消滅してしまう不幸体質持ち。
しかし、生前? の記憶・技能・知能をある程度保持しており、それらにノーバディとしての力もプラスされるので、戦闘力はハートレスとは比べものにならない程高くなる。
これは、
  • 姿を失い心だけとなって闇に生きるハートレス
  • 姿はあるが心を失い闇に消えるノーバディ
と対比されている。
姿に関しては、互いの代表格のシャドウとダスクを比べれば、
  • メインカラー
シャドウ→黒 ダスク→白
シャドウ→丸い目はあるが口がない ダスク→ギザ口はあるが目がない
シャドウ→丸々としていて手足が短い ダスク→全体的に細く手足が長い
と一目瞭然。

そして、ハートレスに奪われた心が解放された状態でノーバディが消滅すると、心と肉体が一つに戻り、元の存在に戻る事ができる。

遍歴

  • 1のシークレットムービーソラのノーバディたるロクサスが登場。この時点である程度の設定は出来ていた。
  • FM版にて裏ボス謎の男」が追加され、倒す事で項目冒頭のレポートが手に入り、ノーバディの存在がゲーム中で示唆されたのはこれが初となる。更に追加シークレットムービーではっきりとノーバディが明記された。
  • 特に強い心の持ち主だった人型ノーバディで構成されたⅩⅢ機関がCoM以降の敵として立ちはだかる。


敵として

IIより登場したエネミー群。XIII機関に統制されており、前半はイベントのみ、中盤以降は各ワールドに雑魚として出現するようになる。
特徴として、
  • 体の何処かにノーバディマークがある
  • 全体的に白く、人型。一部は衣服を着ている様にも見える
  • 顔と思わしき部位にギザギザ口はあるが目に相当するものがない
  • 体が伸縮自在、関節を無視したかのようにうねうねぐねぐね動く
  • 攻撃を弾くと独特な形になって大きな隙ができる
  • 倒すと水が弾けたような音やエフェクトで消滅する。HPプライズを落とさない
  • ハートレスやアンヴァース、ナイトメアのような巨大ボスはほぼ存在しない
  • 人為的でなければハートレスと一緒に現われない。
  • IIでは唯一、はざま系素材、たそがれ系素材を落とす。ドーピングアイテムに必要なミスリルの魔石or結晶の合成に必須素材の為、個体数少ない筈なのに狩られまくる。マジ儚い
などがある。
IIでの一部のノーバディは使役するXIII機関員と共通のリアクションコマンドが発動可能。

ノーバディ紹介
  • ダスク
最も代表的なノーバディ。フードを被った様な姿。ロクサスに語りかけた描写等から知能も高いようだ。
下級だが、捉えどころのない動きから繰り出される攻撃は激しい。
発動できるリアクションコマンドはスライドターンで、ダスクの背後に素早く回り込む。ダスクはこちらの姿を見失うからか、体を縮ませてぎこちなく動かすので隙が出来、コンボ→スライドターン→コンボ…で楽に倒せる。
XIII機関のリーダーゼムナスは意にそぐわない機関員をダスクにする能力があるらしい。

  • クリーパー
最下級ノーバディ。
這い蹲り、足だけとなって無音で歩いたり鳥になったりとかなり不定形だが、その分剣や槍と化して攻撃もしてくる厄介さを併せ持つ。
リアクションコマンドはないが、ダスクがいればスライドターンに巻きこめて隙が生まれる。

  • アサシン
アクセルの配下ノーバディ。だらりと脱力している両腕には、エッジのようなものを複数付けている。
地面の下に潜み、体を伸ばしたり、ゆっくりとこちらを捕捉し連続で攻撃してきたりする。攻撃を弾けば引きずり出せるが、体力が減ると飛びかかりから自爆してくる様は正に暗殺者。
この飛びかかり中にメルトブレイクが発動でき、一方的に粉砕且つ周囲の敵を巻き込める。

  • サムライ
ロクサスの配下ノーバディ。二刀流の剣士で、鞘も使用する連続攻撃と正座のモーションが特徴。
リアクションコマンドはデュエルバウト。ソラとサムライが睨み合い、時間がゆっくりと流れてコマンドが全て「?」となる。その直後コマンドのどれかがジ・エンドとなり、これを選べばサムライに一閃を放ち大ダメージ、逆に入力が遅いとサムライに逆一閃かまされてしまう。
刹那の見斬り

  • バーサーカー
サイクスの配下ノーバディ。かなりの巨体と、それより更に一回り大きいハンマー*1を持つ。
見かけに違わず、普通の攻撃では退け反らない耐久力、一撃一撃のダメージが高い攻撃力は驚異。体力が減ると体を小さくしてハンマーにしがみつき、スーパーアーマーとなって微塵切りするように連続で叩き伏せてくる。
コンボフィニッシュ等で吹き飛ばすとハンマーを手放し、それにバーサクが発動可能。ハンマーを手にして滑る様に移動、その間引き寄せた敵をストライドマグナストームで纏めて攻撃できる。


  • ダンサー
ピンク色の帽子とズボンがオシャレなデミックスの配下ノーバディ。戦闘をライブ感覚で行う彼には打ってつけのバックダンサーか。
基本は距離を取ってからの強襲蹴りや後ろ回し蹴りだが、恐ろしいのは体を輝かせてゆっくりと近寄り、触れたソラを振り回し投げる攻撃。威力が非常に高くリフレクトガード不可で、高難度なら即死も有り得る。
リアクションコマンドはない。

  • スナイパー
シグバールの配下ノーバディ。常に浮いており、どこか気怠げ。
上司同様ガンアローで狙撃してくるが、弾丸は発射後停止し、一拍置いてソラ目掛けて飛んでくる。また、ワープからガンアローでぶん殴ってきたりも。体力が減ると巨大な光弾をチャージしてぶっぱなしてくる。
ワープスナイプで各種弾丸を2〜3回弾き返せるが、コマンド後の硬直には気を付けろってハナシ。

  • ドラグーン
ザルディンの配下ノーバディ。竜の亜人のような姿…と見せかけて竜の頭は飾り。
が武器で刺突や振り回してくるが、前兆なし+大ダメージの出現ぶっ刺しが最も危険。
攻撃を弾くとガラス球のようなものを浮かせ、それにラーニングが発動でき、「たたかう」が「ジャンプ」となって強烈な一撃を放てる。

  • ギャンブラー
ルクソードの配下ノーバディ。よく見ると顔がちっちゃい。
ダイスを巨大化させてソラを追尾させたり、カードをソラの周りに配置して一斉に襲わせたり、ブレイクダンスもこなしたりと中々のテクニシャン。
ダイスとカードは発動前にそれぞれダイスストップ ゲームスタートが発動でき、◯と×が表示されるゲームが始まる。◯を選べば大量のマニーやドロップアイテムを落とすが、×を選んでしまうとソラがダイスかカードになって弱体化する。

  • ソーサラー
ゼムナスの配下ノーバディ。名前通りローブを着た魔道士風の姿だが、ノーバディの中でも一際ぐにゃぐにゃってる。
周囲に赤いレーザーキューブを複数漂わせており、自身は一切攻撃しない代わりにこのキューブを操るが、
  • 前面に組んで壁を作り攻撃を遮断させる
  • 繋げて辺りをめちゃくちゃに荒れ狂わせる
  • ソラの周囲に配置して掃射
と危険な攻撃が満載。ソーサラーを攻撃してもキューブは勝手に襲いかかってくる上に、キューブ攻撃はソラを退け反らせるだけ=受身等で逃げられず、威力も高いので喰らってしまった場合はコンボリーヴやフォームチェンジで切り抜けないと簡単にハメ殺される。キューブ自体は破壊出来ないばかりか攻撃しても弾かれ、おまけにソーサラーはリフレク・マグネ以外の魔法攻撃でダメージが通らないし、リアクションコマンドもないのでかなりの強敵。FM版追加ダンジョン「追憶の洞」で泣かされたプレイヤーは多い筈。

  • トワイライトゾーン
超巨大な人型ノーバディ。ロクサスの精神世界で戦う事になるが、そもそもデータの世界の更にロクサスの精神世界というシチュゆえ、詳細は一切不明で謎な存在。
ロクサス編自体がチュートリアルみたいなものであり、こいつはリアクションコマンドの練習担当。
  • 拘束してからパンチ
  • 足場を掴んでロクサスを落として巨大光球発射
  • 頭を地に付けてイバラビーム連射
…等ほぼ全ての攻撃でリアクションコマンドが可能、というより前者2つは強制的に演出が入るのでコマンド入力しないと一方的にダメージを食らってしまう。

  • リーパー
IIIで初登場したマールーシャの配下ノーバディ。名前通り鎌を持っており、草花ではなくこちらを刈りにくる。
花っぽい故かファイア系に弱く、たまに無敵になるがダメージを与えられる。

  • ニンジャ
IIIで初登場したラクシーヌの配下ノーバディ。
素早い動きに分身、クナイ投げ、電気を纏って暴れ回ったりと結構な強敵。

IIIにはリアクションコマンドシステム自体がないが、2体共攻撃を弾くと隙が出来るのは共通。


上記のようにノーバディは心が抜けた際に残る抜け殻であるため、心は無い。
機関員たちが感情的に行動しているように見えるのは人間だった頃の記憶を元にそれっぽく演じているだけである。
あのデミックスでさえ、素は冷酷な仕事人である。


心なきもの“ハートレス”が生まれる時、心が離れた魂と肉体は別の存在としてこの世に生まれ落ちる。
ハートレスとは異なって意思を持ち、思考する“それ”が何をめざしているかは不明だが、やはり世界に混乱をもたらす存在のようだ。
かつての友である王とその従者たちが、キーブレードの勇者とともに、闇の脅威たるハートレスと戦っている一方、世界に新たな 脅威が迫りつつあるのだ。
もうひとつの脅威……奴らは皮肉をこめて自称する。
存在しないもの“ノーバディ”と。
裏アンセムレポート7より抜粋





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最終更新:2024年09月03日 07:23

*1 ジミニーメモ表記