登録日:2020/07/26 Sun 12:06:50
更新日:2025/02/20 Thu 11:15:56
所要時間:約 3 分で読めます
出典:秘密戦隊ゴレンジャー/東映/第73話「黒いつむじ風!!勝負だ!一直線」/1976年12月18日放送
【概要】
ゴレンジャー抹殺が任務の仮面怪人。
その名の通り
剣道の面を被り、
黒十字軍のマークが入った防具を身に付けている。
面の下は巨大な
一つ目で、面には武者の兜のような意匠が付いている。
配下には足軽の格好をし
弓や槍で武装した専用の鎧武者軍団を従えており、法螺貝の音と共に登場して
白馬に乗って戦場を駆け抜ける。
武器は三つ又の
長槍で、ゴレンジャーを一対一はもちろん、五人がまとめてかかっても敵わない強さで、まさしく
仮面怪人最強と言っても過言ではないほど。
槍さばきは達人級で接近戦ではゴレンジャーを寄せ付けず、モモカードやウルトラブルーチェリーなどの
飛び道具もことごとく払いのけてしまう。また投げつけての攻撃も得意。
面に付いた三ヶ月型の飾りは、取り外すと
ブーメランのような武器「三ヶ月手裏剣」となる。
剣道を名乗っているがここしか「剣」とつく武器がないのはどうにかならんかったのか…
防御力も高く、
ゴレンジャーハリケーンの直撃も一度は耐えきってしまった。
ゴレンジャーのことを番号で呼び、一人ずつ一騎討ちで倒そうとしている。
黒十字軍の一員でありながら非常に正々堂々とした性格。騙し討ちなどの卑怯なことを嫌い、これは自分を援護しようとした味方に対しても変わらない。
上司である
ゴールデン仮面大将軍 にも物怖じせずにその主義を主張するために、実力を認められながらも鬱陶しがられており、その結果悲惨な結末を迎えることに…
【活躍】
古戦場である月ヶ原で夜間実戦訓練を行っていたイーグル関東第4支部の一団を鎧武者軍団を率いて襲撃して全滅させると、赤、青、黄、桃、緑の五色の旗を残してゴレンジャーに挑戦する。
まず、パトロール中のペギーと明日香の前に現れて名乗りを上げるとまずはミドレンジャーと対決する。
こっそりミドレンジャーを援護しようとしたイーグル隊員を排除してからニューミドメランに対して三ヶ月手裏剣で対抗して倒し、続いて戦ったモモレンジャーに対してもモモカードやイヤリング爆弾を防いで圧勝。
そして、さらに順番に一人ずつゴレンジャーを倒すと宣言し、そう伝えるように二人に言ってその場を去らせる。
それから、黒十字城の出現に対して出動したバリドリーンから
キレンジャーを呼び出して勝利し、アオレンジャーもウルトラブルーチェリーを全て槍で防いで三ヶ月手裏剣を顔面に突き刺して倒してしまう。
そして、そこに現れたアカレンジャーと決戦となり、お互いに互角の戦いを展開。
その最中、ヤリビュートを受けて崖から落ちそうになるが、正面から決着を着けるためにアカレンジャーは剣道仮面を助ける。
その隙を狙って黒十字忍団がアカレンジャーを闇討ちするが、何と今度は剣道仮面がそれを助けたのだ。
闇討ちとは卑怯な…!武芸者にあるまじき行為、許してくれ
お前はさっき俺を助けてくれた。俺は、借りを作りたくないのじゃ
すると、そこにゴールデン仮面大将軍の命令を受けた黒十字忍団が現れて海城を狙うが、剣道仮面がそれをかばって阻止。
海城も、その誇り高い意思を汲んで再戦を約束し、その場は収まる。
しかし、戦いを邪魔された剣道仮面は怒り心頭で、基地に戻るやいなやゴールデン仮面大将軍に激しく詰め寄る。
あくまで正々堂々と決着をつけたい剣道仮面に対し、早くゴレンジャーを倒したいゴールデン仮面大将軍は、逆にアカレンジャーを助けたことを「言語道断」として責め、激しく対立してしまう。
すると、黒十字総統が視線で合図を送り、何と側近が後ろから剣道仮面を
拳銃で銃撃。
倒れた剣道仮面にとどめを刺そうとするが、それをゴールデン仮面大将軍が止める。
まて…!出来損ないだが、むざむざ殺すには惜しい奴だ
ファイトマシーンに作り変えて、イーグル基地攻撃の先陣を切らせてはいかがでしょうか?
命令に背いた剣道仮面は、科学陣によって狂暴な戦う機械「ファイトマシーン」に改造されてしまったのだ。
出典:同上
血に飢えた野獣と化した剣道仮面は、馬に乗りイーグル基地街を襲撃して容赦ない殺戮を展開。
さらに、再びイーグル基地を襲撃に向かうと、そこにゴレンジャーが現れて立ち塞がる。
アカレンジャーが詰め寄るが、ファイトマシーンとなった剣道仮面には、最早そのような心は残っていなかった。
たわけ!この世は、生きるか死ぬか!殺すか、殺されるかのどちらかじゃ!
その言葉を聞いたアカレンジャーは激怒し、戦闘となる。
まずは襲い来る鎧武者軍団を撃破し、遂に剣道仮面との決戦となるがやはり剣道仮面は手強く、早くも
ゴレンジャーハリケーンを繰り出す。
しかし、何と剣道仮面はゴレンジャーハリケーンをも耐えきってしまう。
窮地に立たされたゴレンジャーだったが、
再び放たれたキック爆弾がレッドハンダーなどゴレンジャーそれぞれの武器に変化して飛んでいき、剣道仮面はまたもそれを凪ぎ払うが最後のヤリビュートがとうとう剣道仮面の胸に命中。
すると……、
どうしたと言うのじゃ?アカレンジャー、わしは一体、何をやったのじゃ……!?
ヤリビュートのショックで、剣道仮面はファイトマシーンから元に戻ったのだ。
しかし、剣道仮面にはファイトマシーンだった時の記憶が残っていなかった。
そして……、
わしはゴレンジャーと正々堂々戦って負けたのじゃな、そうじゃなアカレンジャー……!
出典:同上
自分を絶望させないためにアカレンジャーがついた「優しい嘘」に満足した剣道仮面は、ヤリビュートを引き抜くと再び自らに突き立て、誇り高く散った。
墓標のように残された槍に、アカレンジャーは敬礼で答え、味方に対してもありのままの心をもつことすら許さない黒十字軍を必ず倒すと決意を新たにしたのだった。
【その他】
純粋に戦隊側と心を通わせる、親玉に逆らったことで改造または暴走させられるという事例は戦隊モノでは初となる。
さらっと流されているが「言うことを聞かずファイトマシーンに改造されてしまった」という描写からすると「仮面怪人は原則的には洗脳されてない」ということになる。
あの強烈な個性は各自の素の思考だったということか・・・
デザイン画では、頭部はもっと兜のような意匠が強かった。
実質、剣道仮面というより「武士仮面」とかの方が似合いそうなキャラクター(主力武器も槍だったし)だが、似たような「
武者仮面」は第1話と第2話に登場している。
追記・修正お願いします。
- 敵ながら哀れで誇り高い奴だった。武人系怪人の先駆けだと思う。 -- 名無しさん (2020-07-28 21:33:20)
- 洗脳後の顔がグロい -- 名無しさん (2020-09-02 01:19:19)
- 鎌倉~戦国時代の武士としてなら、むしろファイトマシーン化後の方がそれらしい -- 名無しさん (2021-07-23 13:45:06)
- 見た目も中身もイケメンとか。 なんとなく伊達正宗を意識している気がする -- 名無しさん (2021-10-01 22:26:24)
- 剣道仮面「外野がうるせえなあ・・・」 -- 名無しさん (2021-10-05 20:00:42)
- アカレンジャー「どうせ立ってらんねぇよ!!」 -- 名無しさん (2021-10-05 20:02:20)
- アカレンジャーは俺のもんだあーー、勝手に手を出すなーー -- 名無しさん (2021-10-06 19:15:35)
- 野球仮面や機関車仮面ともに人気が高いのは確かだけど、随分前放送されていた特撮怪人特集での扱いには滑ったと思った。正気に戻った剣道仮面がアレを見たらどう反応するのだろうか? -- 名無しさん (2021-10-11 23:37:35)
- 改心や葛藤こそなかったけど、のちのカラクリ怪人やデモスやデギウスやクジラ怪人みたいな怪人交流回のはしりだよね剣道仮面 -- 名無しさん (2024-05-05 17:48:14)
最終更新:2025年02月20日 11:15