ギーゴン

登録日:2012/09/25 Tue 00:21:53
更新日:2024/11/18 Mon 05:20:14
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『ギーゴン』とは『ウルトラマンA』第51話「命を吸う音」に登場するバイオリン型の超獣。

別名:バイオリン超獣
身長:51m
体重:4万5千t
出身:ギーゴン星

元々は春夫という少年が所持していたバイオリンなのだが、親のスパルタぶりに嫌気の差した少年が叩き壊そうとした所で異変が発生。
バイオリンに稲妻が落ちたかと思うと、自動的に春夫の手に戻り、素晴らしい音色を奏で始めた。
春夫を始め演奏した者の生気を吸い取っていきながら徐々に巨大化し、音色を聴いた人間も骨抜きにしていった。

ナレーション曰く「人間の活力を音に変えて蓄えていた」らしい。
飛行する事も出来るが、異様な大きさのバイオリンが宙に舞ったりタックファルコンの攻撃をかわす様はなかなかシュール。

北斗らの攻撃で撃墜されると正体を現しウルトラマンエースと交戦。
見た目に反して戦闘力は高く、触角から放つ金縛り光線と、全身を震わせて発する超音波「デスサウンド」を駆使する。

特にデスサウンドは防ぎようがない為、非常に強力であり、エースが一時的に戦闘不能になってしまった程。
しかし我に返ったエースの逆襲で弦を切られた後、メタリウム光線を受けて撃破された。



上記の通り中々の強敵なのだが、それよりも本エピソード最大の見どころといえるのが、春夫の母親の異常とも言える行動である。

亡き夫(つまり春夫の父)の意向もあり、息子を一流のバイオニストにする事に執念を燃やしているのだ。
……まぁそれだけならよくある話なのだが、本人の意志をほとんど無視してスパルタ教育を行う等、その執念は異常の一語に尽きる。

さらにTACと居合わせたあたりから言動がエスカレートしていき、春夫を危険な目に遭わせたバイオリンを目にして「あれなら春夫は上手に演奏できる!」と息を荒げたり、挙げ句に破壊しようとした北斗から銃を奪い銃口を向ける等、もはや何かに取り憑かれているようだった。
そもそもバイオリンが大きくなったら、それはバイオリンではなく、ビオラやチェロやコントラバスになるというのに…

しかしギーゴンと意識がリンクしていた節があり、弦が切られた時に苦しみだしている。
また撃破後は「夢から覚めたような気がします。」と穏やかな気持ちになっており、春夫が野球をしていても容認するようになった。

この時竜隊長から「子どもは元気で、伸び伸びと育つのが一番です。その上でなら学問でも芸術でも自分から進んで努力するようになります。」と有り難い言葉を贈られている。


  • ギーゴンの正体

北斗は「バイオリンを嫌がる春夫君の気持ちが超獣を呼んだ」と考察しており、竜隊長は「それに、あくまでバイオニストにしようとするお母さんの執念が超獣にエネルギーを与えた」と加えている。
また図鑑等では「ギーゴン星出身」となっている。

これらをまとめると、ギーゴン星出身の生物が稲妻の姿で地球に飛来し、バイオリンを嫌がる春夫君の気持ちに呼ばれてバイオリンに憑依し、人々の生気を吸って成長し、母親の執念をエネルギーとして吸収する事で超獣の姿になった、と考察できる。
80で言うマイナスエネルギーを利用した超獣と言えるだろう。
このような怨念や欲望を利用した超獣はガラン、シシゴラン、フブギララ等の前例が存在する。


  • 余談
脚本は石堂淑朗氏が担当。
後に『ウルトラマン80』にて似たようなシチュエーションのグロブスクの話も担当している。

ウルトラセブン』以来のウルトラ音楽の第一人者である冬木透氏がバイオリンの先生役で出演している。
かなりのハマり役だが演技は……お察し下さい。

ギーゴンはエースを苦しめたもののカラータイマーを点滅させていないので、攻撃力は低いのかもしれない。
しかし大きさな嘴を持っているので、もしこれで突かれたら……



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最終更新:2024年11月18日 05:20