ウルトラマン80

登録日:2009/07/19(日) 09:37:55
更新日:2020/04/30 Thu 02:06:57
所要時間:約 7 分で読めます




エイッティッ!!


画像出展:ウルトラマン80(1980年4月2日~1981年3月25日)
第13話「必殺!フォーメーション・ヤマト」より
@円谷プロ

円谷プロ制作の特撮作品『ウルトラマン80』をはじめとする、ウルトラシリーズに登場するキャラクター。


身長:50メートル
体重:4万4千トン
出身:M78星雲・光の国
人間体:矢的猛

演:長谷川初範

宇宙警備隊の隊員にして、エリート集団「ウルトラ兄弟」の九男に位置するウルトラマン。

矢的猛という人間の姿で地球に滞在し、戦闘時には「ブライトスティック」というアイテムを使用して変身(というより元の姿に戻る)する。
歴代ウルトラマンの中でも高めの掛け声と「フォッ!」と聞こえる風切り音、キレの良いキックなどの各アクションが特徴。

桜ヶ岡中学で教師となり、思春期という不安定な時期の子供達を教える傍ら、
防衛隊「UGM」として、そしてウルトラマンとしてマイナスエネルギー(人間の暗い心の波動)が呼び寄せる怪獣や宇宙人と戦った。

意外にも本編で全勝無敗。
同時期の某ライダーとは違って、光の国の王女・ユリアンとウルトラの父(のテレパシー)を除き、ウルトラ兄弟の客演も一切なかった。
もっとも全勝とはいっても全ての戦いで敵を圧倒して苦戦すらなく完勝したわけではなく、苦戦描写は他のウルトラマンと同程度にある。
特に実質最後の敵となったプラズマ・マイナズマ相手には必殺技が一切効かず、ユリアンがいなければ勝てなかった。
80が他のウルトラマンより群を抜いて強いというよりは、あくまで続きもののストーリーをやらなかった作風からの結果的なものだろう。

技の種類も非常に多く光線から格闘、戦闘以外でも回復からテレポート等に至るまで歴代ウルトラマンが使った特殊能力は大抵使える。
流石先生、若いのにスゲェ……


しかし「教育」という方法だけではマイナスエネルギーの発生を抑えることができず、出現し続ける怪獣と戦うため、教職を捨てなければならなかった。

最終話では、正体を見抜いていたUGMの隊長から変身しないよう忠告され、
「80に頼る事なく怪獣を倒す」と決心したUGMによってマーゴドンが倒された。
出番こそ無かったが、暖かなラストで物語は締めくくられた。

ウルトラマン先生」としての真の最終回は、その25年後に訪れる……


余談だが、本作以降のシリーズには『ウルトラマンメビウス』まで、
ウルトラ兄弟と明確に関わりがあるウルトラマンが出なかったので「80は結局ウルトラ兄弟入りしたのか」が議論されていた。

結局ウルトラ兄弟入りは果たしたのだが、
演じた長谷川氏は『ウルトラ兄弟には入っていないと思う。そういうエリートに進まない道も良いのではないか』と発言している。

人間体では教師だったからかメディアでは教師キャラだったり視聴者からも先生という愛称で呼ばれる事が多いが、
実際は当時、8000歳でありウルトラ兄弟の中でも6800歳のメビウスに次いで飛び抜けて若い。
5900歳のウルトラマンゼロが人間で表すと高校生くらいらしいので80は大学生くらいか?と思いきやメビウスが人間だと20代前半とされているのでそれよりは上になる。
おそらくあまり深くは考えられてはいないので人間換算での年齢おかしくないかとか思ったら負け


【能力】

●主な光線技
  • サクシウム光線
80のメイン必殺技。左腕を上に、右腕を横に伸ばした後、腕をL字に組んで放つ。左右どちらの腕からでも発射可能。
設定ではセブンのワイドショットと同等かそれ以上の威力とされる(古い資料には、タロウのストリウム光線よりも強力とするものもある)。
しかし、効かない敵がけっこう多い。右拳を握るポーズで赤外線を含んだBタイプ(別名:ガッツパワー光線)を放ったことも。

  • バックルビーム
腹部のウルトラバックルから放つ光線。サクシウム光線より強力な必殺技。
ホー戦、ロボフォー戦ではサクシウム光線から連続して放った。
プラズマ・マイナズマ戦ではサクシウム光線とバックルビームを立て続けに放ったが、全く歯が立たなかった。

  • ウルトラレイランス
光の槍を投げつけて敵を貫く。

  • ウルトラスラッシュ
初代マン直伝の対バルタン星人用必殺技。6代目バルタンを倒した。(イメージ映像にウルトラマン16話でバルタン星人(二代目)を真っ二つにするライブフィルムが使用されている。)

この他にも様々な光線技が存在し、光線技の数だけならAといい勝負。
一度きりの技も多いが。

●その他の技
  • ウルトラムーンサルトキック
空中で何度も回転し、足を発光させながら放つキック。
初使用では強敵ギマイラに繰り出し「お前はもう死んでいる」ばりの時間差で撃破した。

  • ダイナマイトボール
身体を丸め、高速回転しながら飛び回って体当たりを繰り出す。

  • メディカルパワー
回復光線。大ケガをした人間を治療したり、枯れた花をよみがえらせたが死者の蘇生はできない。

  • ウルトラテレポーテーティング
遠く離れた惑星や、異次元空間へも行ける瞬間移動。
初代マンは寿命を削るが、80は特にデメリットは描写されず。



【本編外での活躍】


ウルトラマンメビウス
第41話「思い出の先生」にて、『80』の最終回から約25年ぶりに長谷川初範氏が客演。

円盤生物ロベルガーを追って地球に飛来した80は、メビウスと共闘しロベルガーを倒した。
その際、メビウスは80から地球でマイナスエネルギーが発生しているという情報を聞く。

調査で出所が桜ヶ岡中学だと知ったミライ=メビウスは、そこで80=矢的の教え子達と出会う。
中学は統廃合されるらしく、ミライは記念として開かれるクラス会に(防衛隊に所属していた繋がりから)矢的を参加させてほしいと頼まれる。

その夜、ミライは80に「生徒達に会ってほしい」と語りかける。
80も生徒達の事はずっと気がかりであったが、教職を捨ててしまった事もあり、了承することはできなかった。

クラス会当日、中学校付近にマイナスエネルギーによって硫酸怪獣ホーが出現し、駆け付けたメビウスはホーと交戦する。
硫酸の涙を流しながら戦うその姿に通常の怪獣と異なる、破壊衝動や侵略の意思ではない「何か」を感じるメビウス。

彼は、自分の加勢に駆けつけてくれた80をホーがまるで待っていたように手を広げ、
80の攻撃を無抵抗のまま受けて穏やかな表情で消滅したことでその「何か」を悟る。

ホーは、同窓会をするために集まっていた、
かつての矢的の教え子達の「ウルトラマン80=矢的先生に会いたい」という思いを受けた校舎がそれを汲んで生み出したのだと。
ホーを倒した後、80は屋上に集まっていた教え子達からの言葉、そして彼らの歌う「仰げば尊し」を聞き、もう一度彼らに会って謝ろうと決意する。
変身を解き、矢的猛の姿で屋上に登った80を待っていたのは、自らを慕い続けてくれた生徒たちの暖かな笑顔だった。

ちなみにこの回で、「ウルトラマンメビウスに登場したウルトラマン80」が日本オタク大賞06/07の大賞を受賞した。

また最終話では、エンペラ星人によって光を失った太陽を元に戻すため、ウルトラ兄弟と共に活躍した。
この時、タロウ・レオ・アストラと共に4人で並んだシーンを見せている(4人とも、作品をまたいでゲスト出演したテレビシリーズはメビウスが初である)。


大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE
M78星雲出身の為、早くから登場が確定。ウルトラマンベリアルの手から、光の国の人口太陽「プラズマスパークタワー」を死守するのが今作の役割。
今回ついに……負けますた。
残念ながら声はオリジナルキャストの長谷川氏ではなく別人。

そのせいか他のウルトラマンに比べると出番は少なめだが、ウルトラマンジャックウルトラマンエースの二人との珍しい共闘が見れる。

ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国
宇宙警備隊本部の会議で、ダークロプスのコアから発せられていたマイナスエネルギーについて解説した。
終盤では、光の国に迫るベリアル軍との戦いに参戦した。
前作とは異なり、声は長谷川初範氏本人が担当。


【ゲームでの活躍】


3にて隠しキャラ扱いで参戦。
劇中と同じくスピーディーな動きができる他、相撲の四股を踏んだり、回転しながら突撃したりとユニークな動きも再現されている。 

また、『サクシウム光線』や『バックルビーム』、『ウルトラレイランス』等の必殺技も使用できる他、
バリア判定に成功することで相手に強烈なカウンターを浴びせる『カウンター必殺技』を光の国のウルトラマンで唯一使用できる(反撃サクシウム光線)。
※光の国のウルトラマン以外では、ウルトラマンダイナのミラクルタイプが使用できる(レボリウムウェーブ)。

と、再現度の高さから好評価を得ているが、『シュワ』という掛け声をやたら出すため、「80はこんなにシュワシュワ言わない」という声もちらほら。 


【超・余談】

当時PTAにとてもとても嫌われた作品でもある。
会報誌にまで書かれた。論文付きで。
教師のくせに防衛隊にいるとはけしからんだのなんだの…
具体例がすごい。ある回は何分後に怪獣出現、どれくらいで防衛隊出撃、怪獣が何発殴ったか、何発80が殴り返したか、どんな必殺技で倒したのかも克明に書いた。
どこの同人誌? いいえPTA会誌です。

戦闘時は他のウルトラ戦士と比べて妙に無口になり、いわゆる「シュワッチ!!」等の掛け声を殆ど出さなくなる(まったく出さないというわけではないが)。
メビウス41話で共闘した際も、掛け声を出しているのは終始メビウスの方だけであった。

初期脚本では、地球人の教師である北条明という24歳の青年がウルトラマンとなる素質を持っていて、ウルトラ7兄弟*1が「ウルトラマンになれる地球人の誕生を待っていた。」と、北条にウルトラの力を授ける展開だった。(『ウルトラマン80』LDのライナーノートより)

1984年に劇場公開された『ウルトラマン物語』はタロウが地球に来るまでのストーリーにも関わらず、80が既に地球に派遣されている設定になっている。

放送当時の書籍設定では、地球赴任前の80の指南役としてウルトラマンレッドという上司の存在が設定されていた。
かたおか徹治の漫画『ウルトラ兄弟物語』の80主役回ではレッドと80のコンビによる活躍を読むことができる。

漫画『こち亀』第50巻10の巻のクイズマニアの家で「ウルトラ兄弟の名を全部いいなさい!」と問題を出された両津勘吉が、「ゾフィー ウルトラマン セブン ジャック(新マン) エース タロウ レオ アストラの8人!」と答えたことからこのエピソードの初出(1986年)の時点ではウルトラ兄弟に含まれていなかったことになる。

ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』の朽ち果てた巨人の中にウルトラマン80そっくりな石造が存在する。

ちなみにウルトラマン先生という特殊な設定から、派生作品では教師役を担当する事が多い。


また初代マンを意識したシンプルな造形のためか、ゲームオリジナルを含めたフュージョンアップ形態やフュージョンライズ形態等の歴代戦士の力を融合するヤツからはハブられがち。
確かに80の特徴としては顔やウルトラバックル、背ビレがないこと、などであるため、デザイン的に混ぜにくいとは思われるが、なかなか残念である。



80「エエエィ、エエィッティ。エィッティッ。」
(訳:追記修正は涙の味を知った後、愛と勇気を教えながらお願いします)

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

添付ファイル