老山龍砲

登録日:2021/02/09 Tue 22:10:25
更新日:2023/10/04 Wed 13:37:29
所要時間:約 8 分で読めます




モンスターハンター』シリーズに登場する武器の一種。
名前の通りラオシャンロン素材でできているヘビィボウガン
いかにもヘビィらしいその重厚なデザインと色々な意味でぶっ飛んだスペックから、多くのハンターからネタ的な意味で愛好されている(ある意味)名銃。

シリーズを追うごとに、大まかに言って産廃→ロマン砲→バランスブレイカー→ロマン砲とその評価が変遷してきた罪深い一丁でもある。

デザイン

対物ライフルをファンタジー風にリデザインしたようなリアルとゲームの中間にあるようなデザイン。
ちなみにイャンクック砲の色違いだったりする。しかもあっちの方が登場作品が多い
後に登場したよりリアルな対物ライフルヘビィの「妃竜砲」と並べると、シリーズを追うごとのデザインの方向性の変遷がよくわかる。

シリーズごとの性能

初代

産廃
この当時は、「最弱のヘビィボウガンの攻撃力>最強のライトボウガンの攻撃力」というぐらいライトとヘビィの攻撃力格差があったため、一応全ヘビィ中最強の攻撃力を誇る本銃は立ち位置的には最強のボウガンであった。
ただし、装填数が完全に死んでいる
具体的には、LV3の弾丸以外ほぼ何も装填できない。それ以外のものは精々LV2通常弾とLV2毒弾が入るぐらい。
「それの何が問題なの?」と近年のストレスフリーな狩猟環境に慣れた人は思われるかもしれないが、これがものすごく致命的な大問題なのである。
何故かというと、この当時、LV3弾丸は店売りしていない。しかも、農場システムも影も形もないため、弾丸に必要な素材は全部狩場で自力で集めてくる必要がある
その上、(1枠に入る数がポーチと同じ)アイテムボックスも1ページしか容量がないし、調合の際にもいちいち数秒程度の待機時間がかかる……というシステム面での逆風が強すぎたのだ。
この当時は、あまりにも弾丸の調達環境が悪すぎたため、弾数無限のLV1通常弾をメインにしている人も結構いたのだが、あろうことか老山龍砲はLV1通常弾すら入らない
辛うじてLV3通常弾の調合素材だけは店売りで確保できたのだが、前述のように調合のテンポも最悪だったため、準備だけで数分かかる
もしLV3貫通弾をメインにしようと思ってハリマグロの確保などに走ろうものなら……。
さらには、この当時の宇宙ヤバイのコピペを改変した「老山龍砲ヤバイ」というコピペまで作られる始末である。
+ 老山龍砲ヤバイ
ヤバイ。老山龍砲。まじでヤバイよ、マジヤバイ。
老山龍砲ヤバイ。
まず使用可能弾が少ない。もう少ないなんてもんじゃない。超少ない。
少ないとかっても
「回復弾とか補助系使えないくらい?」
とか、もう、そういうレベルじゃない。
何しろ通常弾以外LV3弾のみ。スゲェ!なんかLV1通常弾とか使えないの。
ボウガンの常識とかを超越してる。
だってLV3弾ってのは、調合しなきゃならないらしい。ヤバイよ、調合だよ。
だって普通は大剣とか研ぐだけじゃん。だって一振りするたびに電気袋消費とか困るじゃん。
「5回斬ったらフルフルに会いに来てね」とか言われても困るっしょ。
片手剣振る回数と、虫アミ振る回数いっしょとか泣くっしょ。
だから剣は研ぐだけでいい。話のわかるヤツだ。
けど老山龍砲はヤバイ。そんなの気にしない。サポ弾も毒LV2のみ。ヤバすぎ。
飛竜戦の準備に5時間!スゲェ!
ボウガンっていったけど、もしかしたら大砲なのかもしんない。
でもボウガンじゃないって事にすると
「ヘビィボウガンの最終形って説明はナニよ?」
って事になるし、それは誰もわからない。ヤバイ。誰にも分からないなんて凄すぎる。
あと超強い。攻撃力300。ヤバイ。強化して360。ランポス一撃で殺せない。
最強のボウガンなのに…。怖い。
それに見た目クック砲。超クック砲。ちょっと赤い。それに超のんびり。
飛竜がケツ向けてるときにリロードしたら 90度旋回2回してズサー食らうくらい。
飛竜見つけて、ペイント弾打とうと構えたら、もう戦いは終わってるくらい。
ガコッ、ガッチャンッ、ガコッて。アラレちゃんでも言わねぇよ、最近。
なんつっても老山龍砲は浪費が凄い。店売り弾なんてほとんど使えないし。
うちらなんて「ヘタクソと組んだから高級弾使わないでおこう」とか、
「採集するのメンドクサイから店売り弾でいいや」とか、
「金がないから散弾はLV1でいいか」とか思ったりするのに、
老山龍砲は全然平気。むしろ高級弾しか使えない。凄い。ヤバイ。
とにかく貴様ら、老山龍砲のヤバさをもっと知るべきだと思います。
そんなヤバイ老山龍砲をこよなく愛するガンナーとか超偉い。
もっとがんばれ。超がんばれ。
何?属性弾?そんな甘えたものは初代には存在しない

ただ、逆説的に言えば運用面でのネックは「準備に時間がかかる」の一点であり、火力で言えば最強のボウガンなのは間違いないため、これだけの逆風にさらされながらもなんとか使っていたガンナーも一定数存在していたようである。

MHG・MHP

ロマン砲
反動が「やや小」になり、以降の作品でも「反動は抑えめだが、リロード速度が遅い」という性能が定着する。
属性弾が登場し、「火・水・雷の三属性対応」という個性が出たのもここから。
この当時は反動が通常より低いボウガンはこれのみで使い勝手は向上した。
ただ、ディスティハーダが多少火力を落とした代わりに各種使い勝手を向上させた性能であり、人気の面では劣っていた。
MHPでもほぼ同様の環境。

MH2

ロマン砲
派生版である「覇」、亜種素材を用いた「皇」と言ったバリエーション違いも登場した(「皇」はWii版MHGにも輸入されている)。
「覇」は防御補正が高めでスロットが多く、「皇」はマイナス会心が付く代わりに攻撃力が高い。
なお、装填数は意地でも全部同じである
立ち位置的にはMHGとほぼ同じだが、取り回しの差では覆せないほどディスティハーダとの火力差が大きくなったため、火力を求めるなら至高の一丁。MHP2G以前の環境では相対的には一番マシな老山龍砲かもしれない。

MHF

ロマン砲
MH2ベースのため作成ランク内での立ち位置はあちらとほぼ同じ。
しかし、さらなる派生として紅龍と覇竜素材を使った「天」「地」、○○メモ系の素材と凄腕と呼ばれるランクで取れる素材を使った「煉」が存在している。
増えた派生に関しても装填数と反動は全く一緒。ここまで来ると執念の域である。
なお、後にぶっ壊れとなる要因である「自動装填」の類似スキルである「連射」が存在していたが、こちらは反動が「大」を通り越して「最大」固定となる仕様(=通常弾Lv.1以外全てに反動が発生する。)だったため特に注目はされなかった。……実は一瞬だけ注目された事がある、それも対ラオシャンロン兵器として。
ラオシャンロン剛種はそれまでと異なり移動速度も速く、ボウガン系は頻繁な後退を余儀なくされたのだが、そこに鬼才が現れる。
「後退するのが大変なら連射の最大反動で後ろに下がればいいんじゃね?」偶然か必然か、剛種の前進速度と最大反動での後退距離が嚙み合っており、神器として輝いたのである。ここでしか使えない一瞬の輝きだったけどね。
ちなみにサービス終了までG級ラオシャンロンが登場しなかったためか、ついに本武器のG級武器は登場せずじまいであった

MHP2

ロマン砲
大体MH2と同様の環境だが、ディスティハーダ他との火力差が縮まったため、立ち位置はより厳しくなった。
この時期はのちの時代のための雌伏の期間だったと言えよう……

MHP2G

バランスブレイカー
完全なるぶっ壊れ性能と化した史上最も輝いている老山龍砲。
抜刀アーティラートと同じく、MHP2Gでの追加スキルでバランスがぶっ壊れた存在と言える。
その理由は、新スキル「自動装填」と属性弾の大幅強化。
自動装填は反動が強制的に「大」で固定される代わりに、リロードアクション不要で撃ち続けられるようになるというすさまじいスキル。
絶大な火力を誇る代わりに、装填数が厳しくリロードが遅い老山龍砲にとってはまさしく神のような存在。
反動が「大」になってせっかくの優秀な反動値が死んでしまうが、属性弾をひたすら撃つならば一切関係ない。
そして属性弾は、以前のシリーズに比べて火力が劇的に強化。ボウガンの属性弾の属性値はボウガン自体の攻撃力に比例するという関係上、老山龍砲が全てのボウガンで最強の属性弾の使い手になったのである。
「自動装填」「属性攻撃強化」などをガン積みした老山龍砲は、通称「ラオート」と呼ばれ当時の最高効率狩猟の切り札としてもてはやされるようになった。
この運用においては素の装填数の多さやリロード速度の速さなどが何の強みにもならないため、かつてのライバルだったディスティハーダを遥か高みから見下ろすという今までの老山龍砲からは信じられない強さに。
また運用難易度も非常に低く、スキルを整えたら後はモンスターごとにどの部位に属性が効くのかを覚えておけばOK。
属性弾は通常の物理弾と違いクリティカル距離などを気にする必要がない、という強みがありこれだけの強さを誇りながら初心者でも運用しやすいという巨大なメリットまであった。

なお、氷結弾が入らないのが数少ない欠点ではあるが、ぶっちゃけ「自動装填」だけで十分ぶっ壊れているため、崩砲バセカムルバスなどで代用は可能。

ついでに言うと、「自動装填なしなら弱い」かというと別にそんなこともない。
前述のように火力と反動がぶっちぎって優秀なのは自動装填とは全く関係ないこの武器独自の強みなので、普通に装填速度を補填してやったりLV1貫通弾を追加したりしてやれば、十分他のヘビィと張り合える強武器になる。
この場合の利点は自動装填が必要にならないため、下位や上位においても該当ランクの老山龍砲を用いることで運用できるということ。
該当ランクでは当然のごとくトップレベルの攻撃力のため、あらゆる敵をなぎ倒すことができるだろう。

MHXX

ロマン砲
超久しぶりに登場した老山龍砲だが、ほぼ以前のシリーズそのままの性能で帰ってきてしまった。
まるでしゃがみ撃ちの無い時代から復活したのだと示すかのように、なんとしゃがみ撃ちに一切対応していないという現行シリーズのヘビィとしては信じがたい性能をしている。
それ以外は概ね以前のシリーズと同じで、LV3弾丸と属性弾以外はほぼ使えず*1、高い攻撃力と低い反動、遅いリロード速度などはそのまま。一応内蔵弾として強装弾などは使える。
ちなみに属性弾は以前のシリーズでは頑なに3発までしか入らなかったが、本作では5発装填なのでリロード速度に難はあれど普通に使える程度の装填数はある。

自動装填は当然のように削除されているため、ラオートの再来とはならなかったが、一応「火力は優秀、リロード速度以外取り立ててスペック面での不足もナシ」と元からしゃがみ撃ちの使えないストライカー/レンキンスタイルで運用する分には必要十分な性能は保っている。
レンキンスタイルでは弱点であるリロード速度をスタイル固有の特性で改善してくれるのもありがたい。
正直言えば、本作でのヘビィの人気運用であるブレイヴスタイルでのボルテージショットと比べるとどうしても火力面で不足しているのは否めないが、とりあえずヘビィの基本の動きをやる分にはまずまず優秀なものは持っているため使えない産廃ではない。
初代から考えれば比べ物にならないほど弾丸の供給状況もよくなっているため、使おうと思えば普通に使える一丁である。
なお、新スキル「刃鱗磨き」を付ければ回避ごとにリロードしてくれるため、疑似的にラオートを再現することも一応可能。往時の火力には遠く及ばないが……。


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最終更新:2023年10月04日 13:37

*1 一応新たにLv1通常弾には対応した