バイオハザード: ザ・ファイナル

登録日:2021/03/07(日) 18:20:56
更新日:2021/04/12 Mon 22:34:18
所要時間:約 11 分で読めます




全てが終わる。



「バイオハザード: ザ・ファイナル」とは実写映画版バイオハザードのシリーズ最終作である。






●目次

◆概要

公開日は日本は2016年12月23日、アメリカは2017年1月27日。

上映時間は106分。



今まで5作14年続いた実写版バイオの集大成とも言える作品であり、この作品を以て実写版バイオハザードシリーズは完結を迎えた。



◆あらすじ

アリスが目を覚ますと、そこは荒廃したワシントンだった。
廃墟と化したホワイトハウスを探索していると、コンピュータールームのモニターにレッド・クイーンが現れる。
不倶戴天の敵を前に身構えるアリスだが、彼女が発したのは「人類を救ってほしい」という思いもよらぬ言葉だった。
最後の望みに賭け、アリスはTウイルスとの長きに渡る戦いに終止符を打つべく、始まりの地であるラクーンシティへと向かう。

◆登場人物

○アリス・アバーナシー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)
主人公。
前作終盤でウェスカーに再びTウィルスを投与され、完全適合者としての戦闘能力と超能力を取り戻した…のだが、小説版によると超能力発動は一回限りの欠陥品という何とも都合の良すぎる代物だったらしく、結局超能力の類は失った状態で物語はスタートする。
ウイルス適合者としての戦闘能力や再生能力は残っているが、最終作なのにタイマンで負けてるシーンが結構多く、格闘戦では手練れとはいえクローンアイザックスの部下にすら負けており、Tウイルス完全適合者の設定も形無しである。
おまけに「幼少期の記憶を失っている」「オリジナルのアリスもまたクローンだった」とか今までの作品で伏線として何一つ語られていない設定が今作で生えて来まくっており、いくら最終作で辻褄を合わせる為とはいえかなり強引な設定解釈が為された。

クレア・レッドフィールド(アリ・ラーター)
ゲーム版からの登場人物。
前作冒頭の混乱で何処に行ったのか不明だったが、アンブレラに連行される途中、ヘリのパイロットを殺して逃げ出していたことが判明。その後、ラクーンシティ生存者グループに助けられ、メンバー入りした。
今までのシリーズに比べても活躍するシーンが少なく、正直「これクレアでやる必要あった?」と思われるようなシーンも多々。

○ドク(オーエン・マッケン)
ラクーンシティ生存者グループのリーダー。クレアとは恋人同士…だが正直死に設定。

○コバルト(ローラ)
ラクーンシティ生存者グループの一人。クリスチャンとは恋人同士…だが(ry
演者は日本でもお馴染みローラ。前情報では活躍する的な煽りが結構されていたが、ほぼ活躍ゼロであっさり死んだので予告詐欺と言われることも。

○アビゲイル(ルビー・ローズ)
ラクーンシティ生存者グループの一人。父親が盗難車の解体をしていたことから、改造に強い。いわゆるメカニック枠。

○クリスチャン(ウィリアム・レビー)
ラクーンシティ生存者グループの一人。コバルトとは恋人同士…だ(ry
アリスを信用しておらず、アリスがグループ入りしてからも銃を向ける等粗暴な態度を取っていたが、戦いを通じて信頼を置くようになった。

○レイザー(フレイザー・ジェームス)
ラクーンシティ生存者グループの一人。黒人男性。
小説版では何故か名前が変更された。

○アレクサンダー・ローランド・アイザックス(イアン・グレン)
「Ⅲ」に登場したアイザックス博士と本作に登場するクローンアイザックスのオリジナル。要するに、「Ⅲ」に登場したヤツはクローン。
既存の人類を滅ぼす「浄化作戦」の計画者であり、今までのシリーズ全てにおける黒幕にして、本作のラスボス。
ハイブの最下層の指令室にコールドスリープにより休眠状態にあったが、ウェスカーがアリスを処理出来ずに切羽詰まり、事態に収拾を付ける為ウェスカーの手で覚醒した。
人類を滅ぼし、世界を支配する理想郷を創るという野望を持つ、など一応原作のオズウェル・E・スペンサーのようなポジションにいるが、サイバネティック技術によりウィルス完全適合者のアリス以上の戦闘能力を手に入れたという原作バイオハザードシリーズ全否定の設定からか、ラスボスとしても大いに不評。

○クローンアイザックス(イアン・グレン)
「Ⅲ」に登場したアイザックス博士のオリジナル……と思い込んでいるクローン。流石にクドい。
ただし、戦闘能力ほぼゼロだった「Ⅲ」のヤツとは違い、アリスと互角に殴り合える戦闘能力を持つ。
オリジナルにかなり近い地位に就いているようで、ウェスカーに命令を下せる立場にあるが、当のウェスカーは彼がクローンである事を知っている為、アリス殺害に失敗した時には露骨に嫌味を言っており、二度目に失敗した際もさっさと切り捨ててハイブの防衛に切り替えていた。
アリス殺害に二度も失敗したことでアンブレラの最終目的である「浄化作戦」よりも、アリスへの復讐に執心するようになるが…。

アルバート・ウェスカー(ショーン・ロバーツ)
ゲーム版からの登場人物。
前作ラストでアリスと手を組んだかのように見えたが、即裏切って本拠地のハイブへと逃げた。小説版によると、そもそもウェスカーはアンブレラを裏切っておらず、自分の地位を狙う別の幹部の対処にアリスの超能力を利用しようとした、というのが真相だった。
全ウェスカーの中で最も情けないウェスカー。今までは多少なりとも存在した大物感は今作においては皆無である。
見通しが甘すぎる上に超無能であり、上記のクローンアイザックスにすら苦言を呈される程。おまけにあろうことか戦闘シーンゼロ
しかもよりにもって「助けてくれ」等という原作のウェスカーなら絶対言わないであろう台詞を言わせてしまっている事から、「こんなウェスカー見たくなかった」「こんなのウェスカーじゃない」と超不評。

○レッド・クイーン(エヴァ―・アンダーソン)
アンブレラ社研究施設「ハイブ」のメインコンピュータのAI。
前作でウェスカーがアンブレラを乗っ取って世界を滅ぼそうとしている……と説明していたが、これはウェスカーの嘘。
実態としては、アンブレラのAIという関係上命令はアンブレラの者以外受け付けないが、同時に人命を尊重するようプログラムされている。第1作でハイブ職員を殺害し、アリスらを妨害したのも、ウイルスの拡散をハイブのみに留める為。
今までは敵だったり、なんだかんだ付き合いが長かったが、最終作になって味方化。抗ウイルスワクチンの存在をアリスに伝え、人類の希望を託した。
演者は監督ポール・W・S・アンダーソンと主演ミラ・ジョヴォヴィッチの娘。別に演技力は悪くないのだが、作品自体が不評過ぎたせいでファイナルは実質ホームビデオと揶揄されることも。

ジェームズ・マーカス(マーク・シンプソン)
T-ウイルスの開発者。あれ?それって「Ⅱ」でも出てなかった?*1
ゲーム版の原作では死体を女王ヒルに寄生されて蘇った研究者であり、元々完全にイカレたジジイだったが、今作では娘の病気の治療のためにTウイルスを開発し、Tウイルスの危険性を確認すると研究を破棄しようとするなど、原作と比べるとだいぶまともな人物。ぶっちゃけ名前だけ借りた別人。
アイザックス博士と共にアンブレラを立ち上げたが、Tウイルスの独占を狙ったアイザックスに裏切られ、ウェスカーにより暗殺された。

○アリシア・マーカス(ミラ・ジョヴォヴィッチ、エヴァ―・アンダーソン(幼少期))
ジェームズ・マーカスの娘。プロジェリアという現実にもある早老症を患っており、Tウイルスで一時は回復したが完全には治癒せず、再発して老婆のような見た目になっている。
アイザックスは、父親のジェームスは殺しておきながら娘の彼女は殺さないという、よく分からない行動を取っていた。
小説版によると、アンブレラの株式の半分を所有していたため、創設者のアイザックスとは支配階級が同じであった為殺せなかったという説明しているようでよく分からない説明がなされた。
実際どう考えても無理があるだろ、と思った画面の前の方。あなたは正しい。

ジル・バレンタインレオン・S・ケネディエイダ・ウォン
前作の生き残り……の筈だが、本作ではあろうことか出番ゼロ。小説版によると、レオンとエイダはB.O.W相手に負けて死亡、ジルはウェスカーの攻撃からアリスを庇って失明した上で死亡、とゲームのメインキャラとは思えない退場の仕方をした。
ゲームの主要キャラクターながら雑に処理された上、しかも肝心の映画では出番ゼロという二重の不遇を食らったのもこの映画が不評になった理由の一つ。せめてジルだけでも出せよ…

◆設定

○ハイブ

アンブレラ社の秘密研究施設であり、ラクーンシティ地下に蜂の巣の如く層状に構築されている。第1作の舞台であり、とある人物が私利私欲の為に研究していたTウイルスを盗み出し、口封じにTウイルスをバラ撒いた事により、研究施設の人間全てがゾンビ化し、それが世界を滅ぼす災禍へと繋がった。
例のレーザートラップ部屋の前のコントロールルームはその床自体がエレベーターになっており、そのエレベーターの道中にはアンブレラの幹部がコールドスリープで大量に保管されている。
その先がアンブレラの指令室になっており、アンブレラのボスであるアイザックス博士がコールドスリープで休眠状態にある。
アンブレラ幹部がコールドスリープで保管されている区画や指令室は第1作や本作のハイブの図面に一切描かれておらず、アンブレラにとっても完全に最重要機密であった模様。
ちなみにハイブの構造上、あれ程の大量の幹部を冷凍睡眠させるには、バイオハザードが起き、核爆弾で街が吹き飛んだ後では、ウイルス感染や核被曝のリスクを考えると、ほぼ不可能であると思われる。すなわち、オリジナルのアイザックス博士やアンブレラ幹部は第1作のバイオハザードが起こる前から冷凍睡眠していたことになる。あれ程の大量の幹部が一斉に消えたりしたら疑問を抱かれるどころか、そもそも会社として成り立つのか…?
ともかく第1作でそのハイブ自体がバイオハザードを引き起こしたのは、実態としては相当ヤバい出来事であった模様。

○風媒の抗ウイルスワクチン

Tウイルスを完全に死滅させる効力を持つ抗ウイルスワクチン。試験管から放出されて外気に触れると、風に乗って運ばれ、世界の隅々にまで行き渡る…という凄まじすぎる効力を持つワクチン。しかも「浄化作戦」の内容を考慮した場合、これは第1作以前の時点で既に開発されていた模様。
今まで「Ⅲ」のアイザックス博士やアリスがワクチンを作るのに必死こいてたのがアホらしくなる。
ちなみにTウイルスのワクチンについてだが、3作目の時点でアリスの血液から完全なワクチンが製造可能であることは明言されている。にも関わらず、4作目からはそのワクチンについては一切触れられず、最終作でいきなりこんなチートアイテムが出て来たのである。
参考までに、ゲームのバイオハザードシリーズにおいてウイルスの類を世界中に行き渡らせる方法としては、原作『5』でウェスカーがウロボロス・ウイルス入りのミサイルを輸送機から放ち、気流に乗って世界中に拡散させるというものがあった。『6』でも同様の方法でCウイルスを中国に放ってバイオハザードを引き起こし、またガスによるウイルス拡散能力を持つ巨大B.O.W.・ハオス等は数日で世界を滅ぼす事が可能であるとされている。そうまでしてようやく世界をウイルスで壊滅させる事が出来るのである。
それを試験管一本分のワクチンだけで世界中のウイルス感染した生物が死ぬ……とはいくらなんでも無理ありすぎな設定である。
特にラストでアリスがアンデッドの大群の前で試験管を割り、即アンデッドが津波のように倒れていくシーンはとてもシュール。気になる方はチェック。

○浄化作戦

Tウイルスにより人類を滅ぼした後、風媒の抗ウイルスワクチンによりアンデッドを一掃することで、地球を浄化し、アンブレラの幹部のみが暮らせる楽園を地球上に創り出す計画。
早い話が、原作のスペンサーによるウェスカー計画。
今までの長きに渡る戦いはハイブでTウイルス流出が起こったのが原因だったが、計画内容からするにそれが無くとも遅かれ早かれTウイルスによるバイオハザードは起こっていた模様。

◆登場クリーチャー


今までのシリーズに登場したクリーチャーと比べると正直格落ち感がすごい。

○ゾンビ/アンデッド
もはやお馴染みの生きた屍。
本作では当たり前のように大群で現れる。

○ゾンビ犬
毎度お馴染みTウィルスに感染した犬。
ゾンビ化してから何年も経ってるからか、ほぼガイコツ状態。

○ジュアヴォ
外見は水を吸って膨らんだマジニ(あくまで実写映画版の、である)。
原作ではC-ウイルスで造られたB.O.Wであり、ぶっちゃけ今までのシリーズのマジニ同様、名前だけ借りた別物。

○ブラッドショット
原作ではC-ウイルスで造られたB.O.Wであり、ぶっちゃけ(ry
皮膚ズル剥けの姿が今まで登場したリッカーと被ったためか、リッカーの亜種的な存在にされた。

○ポポカリム
原作「5」に登場したコウモリにプラーガを寄生させたB.O.W.。
前作ラストで登場していたB.O.Wと同じクリーチャーとのことだが、そいつは明らかにキぺぺオなのだが、今作では監督が忘れていたのか、結局いつの間にかポポカリムにされていた。
そういった事情もあってか、ポポカリムとして登場しているが、フォルムのあちこちにキペペオのデザインが組み込まれている。



追記・修正は全てを終わらせてからお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2021年04月12日 22:34

*1 小説版によると、開発したのはマーカスで、それを引き継いで仕上げたのが「Ⅱ」の人物という風に整合性を取った模様