ベルトーゼ(冒険王ビィト)

登録日:2021/03/31 Wed 21:43:41
更新日:2025/02/05 Wed 12:11:49
所要時間:約 9 分で読めます




「星」よりも… 「魔札」よりも…!
オレの心を熱くかきたてるもの…!!

それは…やはり「闘い」なのだ!!

ベルトーゼは、漫画『冒険王ビィト』に登場するキャラクター。
CV.石塚運昇

●目次

【概要】

「惨劇の王者」の異名を持つ七ツ星魔人(ヴァンデル)

3年前の五ツ星のころ、大陸最強と謳われて「倒した者は無条件で星一つ」という破格の条件が出されたゼノン戦士団を相手に激闘を繰り広げたが、自身も重傷を負い、ゼノン戦士団は行方しれずになったこともあり星はもらい損ねた。
現在は七ツ星に至っている。

【人物】

すべて“力ずく”…!
それがオレの“魔人(ヴァンデル)流”だ!!

惨劇の王者”の二つ名に違わず、傲慢不遜・残虐非道・冷酷無比を絵に描いたような魔人。
魔人達は基本的に闘争心が強いが、魔人博士ノアからも「魔人の中でも群を抜いている底知れぬ闘争心」と評されている。

ゼノン戦士団との戦いが最も楽しかったとしており、絵に描いたような魔人とはいえ弱い魔人にありがちな人間だからと舐めてかかるような態度は見せない*1
ただひたすらに強敵と戦って楽しくそして勝てれば満足という性質なので、強者には人・魔人問わず挑発して戦いに持ち込もうとする。
グリニデとの発言から将来有望な者や弱者に対しては寛容(どうでもいい)な場合もあると思われ、グリニデと戦うために行ったレドウで会った駆け出しバスタービィトを当初「命拾いしたな小僧」と言って見逃そうとした。


恥じる事はない
ここまで戦い抜いたおまえたちへの
敬意は変わらんよ

…褒美をくれてやろう!

ただし基本的には躊躇なく止めを刺しにいっており、魔人らしく人間への配慮も正々堂々へのこだわりも一切なく、ゼノン戦士団と戦うためだけに町を攻めたてたり、近くに居た子供(ビィト)を殺害することでゼノン戦士団の隙を作ったりしている。
そして自身と死闘を繰り広げたゼノン戦士団を敵として認め最大限評価したうえで、殺そうとしていた。
とはいえビィトとの(分身体の)戦いでもビィトの未熟さを咎めると同時にゼノンの実力を賞賛しており、その敬意は嘘ではない。

戦闘狂であり、強い相手と戦うことと自分が強くなることを何よりの歓びとしているが、馬鹿ではなく頭脳面も優れている。
見えない攻撃を繰り出すスレッドの攻撃方法を推測し、あえて攻撃を喰らうことでその技を看破した。
八輝星に関しても、魔人博士ノアの助言の影響もあってか単なる昇格だとは捉えていないが、「…"未知"こそ最高の刺激だ……」とむしろ目指している。

◆他の魔人との関係

魔人博士ノアとは友人。
冷静沈着で争いを嫌うノア本人も、対極な考え方ゆえに、時々なぜベルトーゼを友人にしているのか自分で疑問に思うこともあるが、ベルトーゼ曰く「オレ達は対極だからこそ、互いに欠落したものを求め、ひかれ合う」とのこと。
無論ノアは、ベルトーゼが「おまえの恐ろしさを見抜けん奴が阿呆なんだよ」と評価するほど実力が高いことも、両者が付き合えている一因の様子。

グリニデとは周囲から「長年のライバル」と言われてきた仲。
ベルトーゼはグリニデを「知性派を気取ってはいるものの魔人の中では一・二を争う暴力性を秘めている」と評しており、度々彼を挑発しては戦いたがっていた。
一方のグリニデは自分の暴力性を嫌っているためその誘いには乗らず、粗暴なベルトーゼのせいで自分の作戦がかき乱されたり自分の緻密な戦略が低く評価されたりするため毛嫌い。
ベルトーゼと関わるとイラついてクールを欠かざるを得ないため、グリニデにとってある意味天敵と言えるほど相性が悪かった。

天空王バロンとは「武闘派魔人の双璧」として言われてきたが、ベルトーゼが挑んだことがあったのか不明。
バロンは魔人との戦いは極力避けようとしているので、バロンの方から飛んで去ったのかもしれないが。


【戦闘力】


いや始まりだよ ゼノン…!

オレの求め続けていた…究極の戦いの な!!

ガロニュートヒスタリオら他の七ツ星魔人のような独特な固有能力は使わず、ただひたすらに鍛え上げた冥力で体全体を包んで攻撃と防御を一体化させる戦法を得意とする。

基礎を鍛え上げているため隙がなく、劇中では「星呑み」という修練法を本人も「奇特な事」と思いつつしていたことも。
体の黒い線のような模様は冥力によるものであり、ベルトーゼ本人が冥力を使い果たすと黒色は一時的に消える(アニメ版2話では灰色に)。

本体よりかなり弱体化する分身体(ファントム)ですら上位冥撃や魔奥義まで使いこなすなど五ツ星・六ツ星魔人相当の強さを誇り、対峙したビィトは『3年前以上』と戦慄し、製作したノアをして『あれは尋常な強さではなかった』と言わしめ、分身体を倒したビィトの戦いぶりを見る為にわざわざ黒の地平まで赴いたほど。

現在ベルトーゼ本体はなんらかの事情でキューロック山脈の拠点に座したまま動いていないが、それでも実力は以前より更に高くなっている。

◆技

  • 冥撃(めいげき)獄炎(ごくえん)
ベルトーゼの得意技。炎を放って焼き尽くす。並の人間では消火も難しく「獄炎」の異名がついた。

  • 灼熱(しゃくねつ)冥獄炎(めいごくえん)
上位冥撃。地面から呼び出したマグマのようにたぎる巨大な火球を放つ。
ただし大地の冥力を収束させるまでに若干時間がかかるため、その間に地面に攻撃を加えられるなりすると不発に終わる。

  • ファントムストローク
ベルトーゼの魔奥義。
パンチと共に黒い冥力の炎を圧縮し、冥撃の奔流を放って攻撃する。
分身体(ファントム)のように黒い影が敵を襲うことから命名された。

  • ファントムエクスプロージョン
「ファントムストローク」の全身版。黒い炎を圧縮し解放した奔流をいくつも放つ魔奥義。
3年前、ゼノン戦士団に重傷を負わせた技。


◆技術

  • 星呑み(ほしのみ)
筋力や冥力増幅力を鍛える魔人に伝わる修練法。
魔人が生まれついてもつ一つ目の星に冥力を封印して蓄え体内に入れておく。その間、見た目では左腕の星が一つ減り、普段より少ない冥力で戦う必要がある。
これにより、限られた冥力を最大限生かせる戦士になるよう修練できるほか、いざ冥力が枯渇するなど追い詰められた時は封印を解いて星が戻ると共に保存しておいた冥力を解放して戦える。
要は「星呑み」を使っている間は、重りをつけて戦っているようなもの。

  • 冥力の次のステップ
3年前、ゼノン戦士団との戦いで、ゼノンが最後の手段でまだ制御できない力を解放し、肉体そのものを光に変え消費しながらベルトーゼを圧倒。
冥力の果てにある力に薄々気づきつつもやり方が分からなかったベルトーゼは、ゼノンから学び「自分の肉体そのものを燃焼させてより強大な力の糧とする」冥力の次なる力を開く方法を行う。
肉体が崩壊を始めながらも「この力を制御する方法を戦いの中で見つけ出せばよい」と考え、ゼノンと戦いを再開。
しかし、何者かが全員を空間のひずみに落として各地に散らばったため勝負は水入りとなった。
ベルトーゼがこの力を現在完全に制御できているのかは不明。


【配下】

配下の魔物も実力主義で選んでいるらしく基本は少数精鋭。
大量の魔物を用意したのは、最近ではゼノン戦士団との戦いが最後。

ハザン



ベルトーゼの腹心を務める魔物。
ハウンドナイトというハウンドソルジャーの進化系にあたる種。戦闘力・知力いずれも非常に高く、冷徹かつスピーディーに作戦行動をこなす一級品の魔物。両腕には鋼鉄製のナイフが常に装備されており、これを用いた接近戦を得意とする。
ハザンの場合、ベルトーゼの「足手まといにならぬ剛の者を」という要望で魔賓館がハウンドナイトの戦闘力を強化し作り上げた。5体の鍛え抜かれた魔物ナイトスナイパーを一人かつ無傷で屠るなど、魔人に匹敵する高い戦闘力を誇る。
忠義に厚い性格と冷静な頭脳を持ち、動けない主に代わって偵察を行ったこともある。
グリニデを暴れ狂わせたビィト達に“感謝”し凶悪な笑みを浮かべるシャギー館長を見てその本性に戦慄したことも。

【来歴】

◆過去

3年前、大陸一と謳われた魔人(ヴァンデル)バスターのゼノン戦士団に「倒した者は、無条件で星一つ」と魔人間にお触れが出され、アンクルス地方にベルトーゼは大量の魔物を準備して向かい、ゼノン戦士団と激突。
一進一退の攻防の末不利になるが、ゼノン戦士団を応援する子供ビィトの存在に気づいたベルトーゼはビィトに致命傷を負わせることで、気をとられ隙が出来たゼノン戦士団を全冥力を込めたファントムエクスプロージョンで圧倒。

才牙をビィトの命を助けるために失うゼノン戦士団に対し、「星呑み」を用いて冥力を補充したベルトーゼは更に優位に立つが、覚悟を決めたゼノンは死を覚悟で自分の体を天力に変えて戦い始める。
これを見て薄々感づいてはいたがやり方が分からなかった“冥力の次のステップ”のやり方に気づけたベルトーゼも同じように肉体を消費して冥力に変える。
自分の体が崩壊をはじめながらも「戦いの中でこの“力”の使い方を見つけ出せば良い」と考え、ゼノンと再び戦い始める。
しかし何者かによってベルトーゼとゼノン戦士団は空間のひずみに落とされて各地に散らばり、勝負は水入りとなった(なおベルトーゼは「何者か」の正体に関してはある程度察している)。

◆レドウ編

金色の博徒キャンバルとの賭けに勝利し、賭けの報酬である城を奪うに飽き足らず、キャンバルをそのまま殺害。
シャギー館長から普段の功績への報酬として魔札を受け取った後、シャギーが大型魔物をグリニデに納品すると聞き、グリニデが「将来有望なヴァンデルバスターの青田刈り」をすると理解。グリニデの元に向かう。

グリニデの狩りの邪魔をすれば、怒った彼と戦えるかもしれないと、レドウでのグリニデの「狩り」に乱入するもグリニデにすかされ、グリニデはビィトの相手をベルトーゼに任せて撤退。


当人はビィトに対し「命拾いしたな小僧…あのまま行けば…おまえたちなど一瞬でバラバラにされたいただろうよ」と言うなど見逃すつもりだったが、ビィトは仇でもあるベルトーゼを見逃すつもりはなく、勝負を挑まれたベルトーゼはビィトと戦うことに。
才牙を見たことでビィトが「3年前の小僧」だということに思い至るが、ゼノンと違ってエクセリオンブレードやゼノンウィンザードが完璧でないことから失望。
ビィトはベルトーゼに苦戦しながらも、スレッドの援護や途中から「ゼノン」に拘ることなくクラウンシールドを使いこなして倒すが、それは魔人博士ノアに作らせたベルトーゼの分身体(ファントム)
その報をシャギーから受けると「全くだ。オレのファントムを倒す奴がいるとは、嬉しい限りだな。」と歓喜。
現在ベルトーゼ本体はなんらかの事情でキューロック山脈の拠点に座したまま動いておらず、分身体(ファントム)がビィトに倒された後は死亡説も流れた。

今度は忘れんようにしよう……
オレがここを動けるようになるまで…
他の魔人に殺されんでくれよ ビィト…!!!



◆黒の地平編(アニメ版)

原作では出番は無いが、アニメ版ではグリニデ死後にハザンからその一報を受ける場面が追加されている。
それを聞くや否や静かに笑い出し、あのグリニデから真の姿を引きずり出し、その上倒したビィトの活躍に対し「七ツ星の魔人をルーキーが倒した」という事実はゼノン戦士団がその名を轟かせた時より遥かに大きなインパクトがあると評し、他の七ツ星の魔人がどう出るか楽しみにしていた。

ますますビィト戦士団から目が離せんな……
次に戦う時を、楽しみにしているぞ。



◆ベカトルテ編

グリニデがビィトに討伐されたことを受けて、シャギー館長から世界中の七ツ星魔人達に「ビィトを殺した者は八輝星に」という親書が届く。
小悪魔ロディーナに七ツ星全員がベカトルテのマニヨン島に招集をかけられたときは、友人の魔人博士ノアに代理として参加を頼んだ。
ビィト争奪戦では、ガロニュートの(不)公平なクジの結果、ヒスタリオに次ぐ4番手となる。

ベカトルテでの1番手ガロニュートの敗死を受け、ベカトルテにゼノン戦士団のクルスがいたことをノアから聞き、ノアに3年前のゼノン戦士団との戦いで起きたことを語った。



「星」よりも… 「魔札」よりも…!
オレの心を熱くかきたてるもの…!!

それは…やはり「追記修正」なのだ!!

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最終更新:2025年02月05日 12:11

*1 実際ゼノン戦士団に対しても戦いの最中に修業のためたまたま力を制限していたことによる幸運の勝利だったことを認めている。彼の発言通りならビィトを利用できなければ途中で力を開放しようがそのままゼノン達に押されてやられていたと思われる。