サルヴァトーレ・モロー

登録日:2021/05/29 Sat 09:41:41
更新日:2024/01/27 Sat 19:08:35
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ああ…お母様! あなたの為にオレは何でも…

サルヴァトーレ・モローとは、ゲームバイオハザード ヴィレッジ』に登場する敵キャラクターである。

CV:西村太佑

●目次

概要

ヨーロッパの辺境のとある村を支配するマザー・ミランダに仕える「四貴族」の一人。通称「怪人モロー」
村の人造湖とその近くの坑道に暮らしている。家紋は人魚を模したもの。人造湖の『怪魚』とは彼のこと。

シワだらけの異様に醜い面相、頭部よりも高く不自然に盛り上がった背中、半魚人を思わせる水掻きを備えた手足という醜悪な姿の男。
その奇形極まりない姿を隠すためか、フジツボが付着した継ぎ接ぎだらけの上着とフードで全身を覆い隠している。
頭には縄で人骨(村人の骨などで作った王冠とのこと)を縛り付けている、と四貴族の中でも特に異様な風体をした怪人。
更にストーリーが進み上着が脱げて晒された背中には、無数のコブや目玉が所狭しと並んでいる。因みにハゲ
実際に同じ四貴族仲間のアンジーからは「ブサイク」ハイゼンベルクからは「ウスノロの怪物」と罵倒されていた。
会議の際にはイスも用意されていない。

かつては下院の主を務める家系の出身であった他、ミランダ率いる異教徒の信者でもあった為、素直にカドゥを受け入れたという。

人物像

いわゆる幹部ポジションでありながら、どこか間の抜けた態度や幼い言動が多々目立つ。
性格と姿故か他の四貴族達に軽視されている節がある他、モロー自身もかなりのコンプレックスを抱えていた。
その反動によるものか非常に強い功名心を秘めており、自らに力を与えてくれたミランダを「お母様」や「ママ」と呼んで非常に慕っている。
劇中ではとある大切なものを強奪したイーサンを始末し、ミランダや他の四貴族達に見直してもらうことを狙っていた。
エヴァの復活については「自分達が用済みとなってしまうのではないか?」と危惧している。

こう見えて研究者気質でもあるのか、ミランダにカドゥを用いた実験の為に山を一つ貰い研究記録を残している。
それによるとただのライカンとは違うクリーチャー*1の研究をしていた事がうかがえる。
実験施設は「モローの診療所」という名前なので、カドゥを植え付けられる以前は医者だったのではないかとも言われている。

ちなみに作中描写ではなくコンセプトアートでの記述になるが、好きな食べ物はチーズ、趣味は恋愛映画の鑑賞。


能力


ここは…俺様の…テリトリーだ お前は…どこにも…逃げられない

ミランダのカドゥを用いた実験により、肉体構造が魚類に近いものへと置き換わっている。
もっともハイゼンベルクも魚類の発電器官があったりするのだが、モローの場合はほぼ半魚人に近い。
強力な胃液や粘液を操る能力を有しており、前者は攻撃、後者は外敵の進路を阻む手段として用いているが、度々嘔吐している。
また、不定期で細胞分裂が暴走して、背部の無数の目玉と細い足を持つ魚とカエルの合いの子のような巨大な怪物に変異する。
変異状態は水中を自在に泳ぎ回るなど水辺での戦闘力は非常に高いが、陸地に上げられてしまうと巨体が災いして動きが鈍くなる。
この姿の弱点は口の中に隠れた舌の様になっているモローの上半身。因みにこの変異はモロー本人にも制御出来ない。
四貴族の他3人がきちんとした拠点を用意されているのに対し、彼が湖の近くの坑道という粗末な拠点に住んでいるのはこの辺の理由もあると思われる。

一方で他の四貴族と比較するとカドゥの適合率がやや低く、ライカンの様に人語を解せぬほどではないにしろ知能が大幅に低下。
上記の不安定な変異も含めて、四貴族の中で最も欠陥の多い個体と見なされている。
ただし頭の回転自体は決して悪くない様で、坑道で遭遇時にはイーサンの気をひく話題で足止めしている間に出口を塞ぐなど、狡猾な場面も見せている。

活躍

四貴族の中では3番目にイーサンと対峙する。
ミランダへのお祈りをしている隙を突かれ、イーサンに「両腕のフラスク」を奪われてしまう。
返すように長々と懇願するもイーサンが聞き入れるハズがなく、一蹴されてしまうが…

バカだなお前…話し過ぎだ

長話に付き合わせる間に大量の粘液で退路を塞ぐ事に成功。
その後も粘液で進行を妨げたり、巨大魚の姿に変異して水中から襲ったりしてイーサンを始末しにかかる。
村に潜伏していたクリス率いるハウンドウルフ隊の拠点を襲撃したりもした。

モローの猛攻を掻い潜り、風車を使って電力を供給し水門を開けると水が無くなり、泳ぐことができなくなる。
こうしていよいよモローとイーサンの直接対決が幕を開ける。

ミランダ母さん オレ…今度こそヤるよぉ

屋根に登って嘔吐物を噴水のように撒き散らす「とっておき」と称する胃酸の雨を降らせ、イーサンを追い込む。
だが屋根の下に隠れられ落ちていた火薬樽や地雷、炸裂弾などで本体の人型部分を露出させられそこを攻撃される。
何度も恨み節を吐きながら激闘を繰り広げるも、奮戦虚しく限界を迎えてしまい…

ちくしょう!!助けてママァ! ママーーーーーーッ!!!

肉体が風船のように膨らみ、大量の汚物をまき散らしながら爆散。換金アイテム「モローの複眼」を遺し絶命したのだった。
ちなみにイーサンは「最期まで汚い野郎だ、吐き気がする!」と悪態をついていた。
更に言うなら、モローを1分以内に倒すことで獲得できるレコードの名前は汚い花火である。なかなか酷い。
死に様は花火というより自爆だが。

余談

  • モローのステージ後半は人工湖の瓦礫や廃屋を渡り歩き水門を開くのが目的になるが、うっかり水中に落ちるとモローに呑み込まれ即死する。
    初見殺しやパズルのトラップが多いため、文字通り足元を掬われてモローの餌食となるイーサンが続出している様子。
    また、直接対決でも「とっておき」と称して胃酸を空に吹き上げ、屋根の下へ避難しなければ体力が最大でも即死する酸の雨を降らせてくる。*2
    どこか抜けているキャラクターに反してイーサンに対しての殺意が非常に高い、侮れない難敵とプレイヤーから恐れられている。
    やはり水辺では魚類っぽい変異体のモローに分があるということか。
    • ここまでのステージは順調に生き延びたのに対モローで初めてゲームオーバーになったプレイヤーも散見される模様。
      特にFPSの腕とホラー耐性だけで乗り切って来たプレイヤーにとってはある意味鬼門。

  • モローが苦しみもがいて怪物形態へと変わるシーンがあるのだが、嘔吐したモローに対しイーサンが
    「お前なんか変だぞ!」と声をかけるシーンが妙にシュールと話題を呼んでいる。
    右手を切断されても薬品をかけてからくっつけるだけで服ごと接合するイーサンが言うセリフじゃない

  • 公式が病気の「バイオ村であそぼ♪」では、ヌメヌメ男モローくんとして登場。
    “怖くない”という方針故か、取っ付きやすい姿にデフォルメされている。
    劇中では主に身体が滑っているのが災いして、酷い目に遭う役割を担当?している不遇な扱い。
    しかし重傷を負ってもすぐ元通りになるギャグ補正驚異の生命力を披露している。ちなみにPS4も持っているらしい。
    • 中の人である西村太佑氏は、このパペットのモロー君がとてもお気に入りであるらしい。

  • デザインコンセプトやモチーフは「河童」や「半魚人」といった水にゆかりのある幻獣が挙げられている。人魚であってほしくない

  • 『月世界旅行』などで知られるSF作家H・G・ウェルズが発表したSFホラーに『ドクター・モローの島』という作品がある。
    この作品に登場するモロー博士は改造実験によって多数の獣人を生み出しており、ヴァルコラックを生み出したという設定からもモチーフの一つであると考えられる。

  • 当初、彼のステージは漁村を予定しておりコンセプトアートもそれを題材にしたものが複数描かれている。
    しかし欧州の山奥で漁村が考えにくかったことから、人造湖に水没した村にコンセプトが変更された。
    総じてコンセプトは「VILLAGEで最も気持ち悪い場所」だったそうな。


追記・修正はモローの即死攻撃をかいくぐってからお願いします。

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最終更新:2024年01月27日 19:08

*1 ドナ撃破後に村に現れる巨大な怪物・ヴァルコラックは、モローが行った実験で誕生したものである

*2 あくまで最大HPを超える持続ダメージなので、屋根に着く前にちょっと浴びただけでは死なない。また、避難が間に合わず最後までモロに浴びたとしても、回復薬で無理矢理耐え凌ぐことも出来なくはない。