ファルファ星人ヤーコ

登録日:2021/08/09 Mon 10:59:49
更新日:2025/05/21 Wed 11:43:41
所要時間:約 5 分で読めます





フン!どうせ宇宙警察のアホ共は、
あたいの事なんて信じやしないって思ってたさ!


ファルファ星人ヤーコとは、「特捜戦隊デカレンジャー」に登場するゲストキャラクターである。


データ

身長:39cm
体重:12kg
出身地:ファルファ星
罪状:金庫破りの片棒を担いだ事
ジャッジメント:なし(後述の理由により無罪と思われる)
登場エピソード:Episode.38「サイクリング・ボム」

概要

あらゆる鍵の開閉を自在に操るファルファ星人の少女。
外見は二頭身の体に豚のような鼻と触角を生やしたブサ(ゲフンゲフン
…もとい、個性的な姿をしている。

生まれて間もなく、強盗によって両親を殺害されており、金庫破りの常習犯であるアラドン星人ギャンジャバに拾われ、彼の金庫破りを手伝いながら暮らしていた。
しかし犯罪に手を染め続ける日常に嫌気が差し、ある日デカベースを訪れ、自身が施錠したギャンジャバの隠し金庫の中身を交換条件に保護を申し出てきた。

一人称は「あたい」で男勝りかつ不躾な言動の持ち主。
特にバンからは初対面時に「子豚」呼ばわりされた事もあって特に反抗的に接している。
その一方で、自分の面倒を見てくれたギャンジャバの事は「おいちゃん」と呼んでおり、足を洗いたいと思った現在でも慕っている。

活躍

対面して早々にデカレンジャーの面々と一悶着ありながらも、早速隠し金庫のありかへと護送される。
マシンドーベルマンにて、運転するジャスミンや、自身の入ったバスケットを持つバンと共に移動するヤーコだが、「下ろせ~バカ野郎!大変な事になるぞ!」とわめきながら暴れだした。
ただの癇癪だと思ったバンは意に介さなかったが、その直後、バスケットからは断末魔のようなうめき声と共に、液体がぶちまけられるかのような音が聞こえてくる。
恐る恐るバンがバスケットを開けると、そこには見るも無残な光景が…

ヤーコは極端に車酔いしてしまう体質だったのだ。
やむなく一度マシンから降りてグロッキー状態のヤーコを宥めるバン達だったが、このペースでは何時まで経っても隠し金庫にたどり着けない。
そんな困り果てるデカレンジャーの前に、細身の中年男性が自転車で通りかかった。

何か、事件ですか?

(咳払い)
緊急事態なんです!そこで… お願いがあるんですが!

はぁ…

自転車の前かごにヤーコを直接乗せ、彼女と2人きりになったバンは、事前に用意した食事も使って彼女と距離を詰めていく。
子どもを犯罪の手先に使うギャンジャバへの怒りを見せるバンに対し、ヤーコは「おいちゃんは悪い人じゃない!」「おいちゃんに拾われなきゃ、生きてはいけなかった…」と彼への恩義と親愛を語った。

だがその直後、自転車のハンドルからマイクが生えてきて、そこからギャンジャバの声が聞こえてくる。
実は、先程の自転車の持ち主こそが人間の姿に擬態したギャンジャバだったのだ。
更に、その自転車には一度時速20kmを超えると、それを下回った時半径1km以内の物全てを吹き飛ばす強力な爆弾が仕掛けられていた。
そしてヤーコはファルファ星人の能力でも外せないベルトですかさず前かごに固定されてしまう。
ギャンジャバは爆弾の解除を条件に隠し金庫の暗号をヤーコに要求するのだった。

その手には乗らないとばかりにデカレッドへの変身やパトジャイラ―の磁力での引き上げといった策で対抗しようとするバン達だが、それを予見していたギャンジャバの仕掛けた高感度センサーがそれを許さない。

まるで打つ手のない状況の中で、ついに折れたヤーコはギャンジャバに「現ナマに手を出すな」という暗号を教えてしまう。
しかしギャンジャバは約束をあっさり反故にし、「すんなり足を洗えるなんて甘えんなよ?裏切った罰だ!そのまま地獄までサイクリングしな!」と吐き捨ててしまう。
それでも「おいちゃんはそんな人じゃない!」と自身を信じ続けるヤーコに対し、ギャンジャバは衝撃の真実を語った。


買い被ってくれてありがとよ。だがな、ついでに教えといてやろう。
例の強盗のお話…ありゃ真っ赤な嘘だ。

えぇっ…!?

何だと!?

ファルファ星人の鍵開け能力を知ってお前が欲しくなってなぁ…

俺がお前の両親を、殺ったのさ…!


そう、ヤーコがずっと慕っていたギャンジャバこそ、彼女の人生を狂わせた張本人だったのだ。
動揺するヤーコを後目にギャンジャバは乱暴に通信を切ってしまった。
ずっと信じていた何もかもに裏切られたヤーコは完全に意気消沈し、バンの呼びかけにも応じなくなってしまう。

そんな中でもバンは必死に自転車をこぎ続け、どうにか人気(ひとけ)のないポイントまでやってくるが、流石の彼にも体力の限界が近づいていた。
自棄を起こしていたヤーコは、バンに自分を捨てて逃げるように告げる。
当然これを拒否するバンだが、信じていた全てに裏切られ、生きる意味を見失っていたヤーコはバンすらも信じられなくなっていた。
そんな中でもバンは「俺とお前の信頼の証」として、SPライセンスを彼女に預けた。
そうして必死に走り続けるバンの姿に心を動かされるヤーコだが、そこへドロイド軍団が襲いくる。
変身できない中でどうにかヤーコを庇いながら走るバンだが、バーツロイドの攻撃で崖から落下してしまい、とうとう爆弾が爆発してしまうのだった…


追記修正は、死ぬまで自転車をこぎ続けてからお願いします。





























































































俺は……死んだのか…
ヤーコは救えなかったのか…。

何言ってんだよっ!

だって……天使が見える…













あたいはヤーコだよ~。

あの子豚ちゃんが!?

何が起こったんだ…!?










ファルファ星人ヤーコ(成体)



バン、あんたがあたいのハートに火をつけたのさ!


演:中川翔子

身長:156cm
体重:45kg

ハートに火が付くと大人になるというファルファ星人の特性で成長したヤーコの姿。
幼体の時とは打って変わって、地球人の女性に近い姿になり、背中には妖精のような虹色の羽を生やして飛行できるようになった。

すんでのところでバンを救助したヤーコは、巨大戦の末に怪重機を破壊されて逃走したギャンジャバの元へと急行。
そして彼の装着していたマッスルギアを自身の力で解除して無効化した。


てめぇ…育ててやった恩を忘れやがって!

うるさい!!よくもあたいの母さんと父さんを!!


この期に及んで身勝手に吐き捨てるギャンジャバに対し、ヤーコは毅然と言い放つ。
そして彼女の活躍もあり、ギャンジャバはデカレッドSWATモードにデリートされた。

こうして、ようやくヤーコはギャンジャバの呪いから解放されたのだった。
誘拐されて無理矢理働かされていた事もあって罪には問われないヤーコには、宇宙警察が自立の為に協力していく事を約束した。

すっかりバンに心を許したヤーコであったが、未だに「子豚ちゃん」呼ばわりされたことで怒り、彼のベルトを外して赤いパンツを丸出しにしてしまうのだった。


余談

◆出身星と名前の由来は「アルファルファ」と「ヤーコン」*1

◆演じる中川翔子氏は、「地球戦隊ファイブマン」に子役として出演して以来14年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。

◆エンディング時のミニコーナーによると、ファルファ星人は心に火が付かないとウーパールーパーのように子供の姿のまま大きくなってしまうので、なかなか数が増えないらしい。

◆幼体の人形は、先に上映されていた「特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション」の劇中で、マリー・ゴールドの潜入していた酒場にいた客のエイリアンの人形を改造した物である。


追記修正は、心に火がついて大人になった人がお願いします。

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最終更新:2025年05月21日 11:43

*1 成長する設定からか、イタリア語で蝶を意味する「farfalla」と、トンボの幼虫の「ヤゴ」がそれぞれ由来との説もある。