華麗なる探偵 アリス&ペンギン

登録日:2022/02/17 (木曜日) 14:43:53
更新日:2024/08/12 Mon 13:07:36
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エンター・アリス・リドル

ワンダー・チェンジ!

『華麗なる探偵 アリス&ペンギン』とは小学館ジュニア文庫から発行されている児童小説のシリーズ。
また、それを原作とした『ちゃお』連載の漫画作品のこと。

【概要】


原作は「トリシア先生」シリーズなどで有名なライトノベルや児童文学作家・南房秀久。
挿絵は『GJ部』や『プリズム・ハーツ』などの作画・イラストを担当したあるや。

白瀬市という架空の町を舞台に、探偵業を営むペンギンのP・P・ジュニアと彼と同居することになった中学生の夕星(ゆうずつ)アリスを中心としたコミカルな冒険活劇もの。
登場人物の多数が、有名な童話や小説を名前の由来としている。
一部キャラは、それらの子孫と設定されていることも。

「探偵」を名乗っているが犯人宛ての推理ものというより事件解決を中心とする冒険もので、全体的にスイスイと読み進めることができる。

また、作品の特徴としてものすごく物語が緩い雰囲気に包まれていることがある。
世界を股にかける怪盗や、アリスの命を狙う凶悪犯罪者などが出てきても全員どこかコミカルで間の抜けた面が目立つ。

元来映画や漫画作品のメディアミックスとしての小説化に強い小学館ジュニア文庫の中ではオリジナル作品としてトップクラスの人気を誇り、名探偵コナンやドラえもんの映画ノベライズと並び、ジュニア文庫の看板作品となっている。

【あらすじ】

ちょっと引っ込み思案な女の子・夕星アリス
冒険家のお父さんから「今回の旅は危険だから連れていけない」と言われ、預けられた先は13階のビルの空中庭園にある【ペンギン探偵社】
そこの探偵は勿論ペンギン!

…え!?ペンギン!?アリスは探偵のししょ~(ペンギン)からもらった、鏡の国に入れる不思議な指輪の力を使い、アリス・リドルとして探偵助手をすることに!

美少女怪盗赤ずきん少年探偵シュヴァリエが巻き起こす難(珍?)事件の謎を。アリス&ペンギンが華麗に解決!!
(以上、小説「華麗なる探偵アリス&ペンギン」より引用。一部編集有り)

【登場人物】

ペンギン探偵社

  • 夕星(ゆうずつ)アリス
本作の主人公で、ペンギン探偵社白瀬支部の探偵助手を務める中学二年生。
イギリス人の母と日本人の父を持つハーフ。
性格は内向的で、マイペースがゆえに考えることがすさまじく遅い。
そのため、あまりうまく他人に意見を伝えきれないことも多い。
口癖は「〇〇で…落ち込む…」。ほぼ毎巻、モノローグでこのセリフを言っている。

一方で卓越した記憶力と観察力の持ち主である。
それがゆえにちょっとしたことに考えが向いてしまい、勉強の成績はそれほど良くないが、考える時間を確保できれば非常に高い推理力を発揮することができる。

冒険家の父に命がけの冒険につきあわされてきたため、生存能力は高く非常事態には通常では考えられないほどの反応の速さを見せることもある。

  • アリス・リドル
夕星アリスが父からもらったプレゼントにより、鏡の国に行くことで変身できるようになった姿。
変身といっても、服装がガラッと変わり雰囲気も鋭くなる程度。
しかし、通常時のアリスがあまりにもどん臭すぎるのと、こちらの姿だと物事をはきはき言えるようになるため、大多数の登場人物は夕星アリスと同一人物だと気が付いていない。

「ワンダー・チェンジ」と唱えることでハンプティ・ダンプティの作った特別な効果を持つ衣装に着替えることができて、その力で犯人を捕らえたりしていく。

別形態として黒猫をイメージした「怪盗黒にゃんこ」の姿もある。
やっぱりこちらも夕星アリスと同一人物だとほとんどのキャラに気が付かれていない。

  • P・P・ジュニア
ペンギン探偵社白瀬支部の代表を務めるペンギン探偵。種類はアデリーペンギン。
なぜか喋るが、特にこれといった説明はされない。そういうものなのだと流しておこう。

優秀な探偵でありアリスの「ししょ~」として彼女を教育している。
料理や家事も得意で、アリスの保護者として彼女の成長を見守っている。
夕星アリス=アリス・リドルとわかっているほぼ唯一の登場人物。
アリスを預かった最初の理由は、アリスの父が彼にとって命の恩人であるからとのこと。

負けず嫌いで子供っぽい性格で、自分より人気があるので探偵シュヴァリエが大嫌い。
しかし、彼の出演する番組のタレント水野明璃の大ファンでもあるため、シュヴァリエの主演する「ミステリー・プリンス」を文句を言いながらよく見ている。

  • シャーリー・ホームズ
ペンギン探偵社ロンドン支部のトップ探偵。
高校生くらいの少女で、最新鋭の科学や情報ツールを用いた捜査を得意としている。
キングペンギンのハンブリーを執事としており、彼からは「お嬢様」と呼ばれている。

気が強い性格で、口癖は「お黙りなさい(サイレンス)」。
当初はあまりにもどん臭すぎるためアリスをあまり信頼していなかったが、事件がきっかけで友情をはぐくむ。
いわゆるツンデレ

フランスの探偵・キキ・シャネル・ヴィドックとは犬猿の仲。
立ち位置としては準レギュラーキャラでこそあるが、人気は高く人気投票ではレギュラー陣を押しのけ、アリス・リドル、夕星アリス、P・P・ジュニアの三人に次ぐ
4位という結果だった。

氷山中学

アリスの通う中学校。個性的な生徒がたくさんいる

  • 響琉生
アリスのクラスメイトで、イケメンかつ文武両道な完璧超人
推理力も高く、「探偵シュヴァリエ」の名でTVで特集番組が組まれるほどの人気探偵でもある。

厳格な過程で育ち、家族のうち、母と父は探偵業をやることをあまり好ましく思っていない様子。
一方、姉の揚羽は超ブラコンで、琉生のことを「る~くん」と呼び彼の恋人チェックをしたりしている。

女子ファンが多く、チョコレートは毎年食べきれないほど届くが、アリスのチョコなら喜んで受け取るらしい。

  • 白兎計太
アリスのクラスメイト。童顔で背が小さい男子生徒で、琉生に次いでアリスと仲良くなった。
数字と時計に絡めた言い回しを好み、機械に強いオタク少年。

アリス・リドルの大ファンであり個人的にファンサイトを運営している。
その興味は魔女などのオカルトにも向いている。

クラスメイトの赤妃リリカには頻繁に愚痴をこぼし、そのたびに彼女からおしかりを受ける不遇キャラ。

  • 赤妃リリカ
大企業赤妃財閥の令嬢で、ドリルツインテールにですわ口調と王道すぎるお嬢様キャラ。
高飛車な性格で、とにかく派手なものを好み、リーダーシップを取りたがる。

ハ~リウッド女優でもあり、主演作を多数持つが全体的にチープなB級パニックホラー映画ばかりに出てるクソ映画女優。
その分、仕事が重なり勉強についていけないこともある。

響琉生の大ファンであるため、アリスは恋のライバルであるが大切なお友達の一人でもある。
また、P・P・ジュニアの事を「P様」と呼んで溺愛している。

  • 碇山憩
運動が得意なスポーツ少女で、褐色肌のボクっ娘
体育祭をきっかけにアリスたちと仲良くなった。
落ち着きがなく、文化祭の劇ではクラス満場一致で猿の役に任命された。

兄のジャック碇山は憩と違い冷静な性格で、植物研究にて将来を期待されている科学者。

  • 苔桃あざみ
アリスとは別のクラスの便底メガネが特徴的な少女。
喋るハリネズミのチクチクがペット。
アリス以上に内向的なうえ、全体的にそそっかしい。
実は見習の魔女であり、薬草系の勉強をしている。しかし、どちらかというと毒薬や呪術に強い。

魔法道具で「マジカル・ローズマリー」に変身する。
ローズマリー時はハイテンションで、かわいらしい魔女服に身を包んだ魔法少女

  • 暴夜騎士(あらびやないと)
アリスとは別のクラスの生徒。
中東の某王国の王族だが、父の生まれ故郷である日本文化に触れて日本に来日。
現在は古き良き日本文化を伝えるためのアンティークショップ経営で王族としての修行を行っている。
ラクダのハッサンがペット。

非常に愛にうるさく、ナルシストな人物だが、思いを寄せる椎葉塔子には話しかけることもできなかったシャイな一面を持つ。

元々中性的な顔のため、女装してメイド喫茶で働いていたこともあった。

  • 椎葉塔子
騎士に思いを向けられる生徒。
盲目で、常に盲導犬を連れている。
しかし、非常にしっかりした性格で琉生に並ぶほどの好成績。
騎士の事は嫌いではないが、その好意を激しく向けられるのには辟易している。

  • 神永姫奈
三年生で、ゲーム同好会部長。
中学生とは思えないほどのゲーム開発をした天才だが、どこか天然でずれている。

とある一軒以来、アリスたちをゲーム同好会に執拗に勧誘している。

【怪盗・犯罪者】

多数登場する怪盗キャラ。
しかし、全体的に緩い本作ではすっかり単なるお騒がせキャラと化している者たちがほとんど。

本作最初に登場したライバルキャラで、白瀬市森ノ奥高校に通う生徒。
変装の腕は一流だが、底抜けにアホなためほぼ毎回P・P・ジュニアに敗北している。

当初は「FBIにも名前が知られる怪盗」という扱いだったが、どんどんバカになっていき最近では単なるダメ怪盗扱いも多々。
調子のいい性格で、出会って間もなく探偵側のアリスを勝手に友達認定したりしている。

怪盗一族の生まれで、おばあさんは年齢を感じさせないほど若々しい。

毎巻巻末に「明日も頑張れ!怪盗赤ずきん」のコーナーが用意されている。

赤ずきんの相棒で、彼女に振り回されている。
赤ずきんよりは頭が回り、彼女のツッコミ訳。

ブログやSNSなど赤ずきんにはできない作業をしていることも多い。

  • ヘンゼル&グレーテル
犯罪芸術家を自称する双子。
元ネタと違い、グレーテルが姉でヘンゼルが弟。
身代金を狙う犯罪者として初登場したが、そのうち特にグレーテルの方が赤ずきんと並ぶダメダメっぷりを見せていき今では単なるギャグキャラ。

頭は赤ずきんと並ぶ程度だが自尊心が強いグレーテルに、天才だが消極的なヘンゼルが突き合わされる形が多い。
後に二人で森ノ奥高校に転入する。

  • グリム兄弟
兄のジェイコブ・グリムと弟ウィルヘルム・グリムの天才犯罪コンサルタント。
世界的に有名であり、手段を択ばないことも多いが一方盗みの対象は悪人であるなど義賊的側面も持っている。

比較的シリアスを保っているキャラで、他の面々よりアリスたちと余りなれ合わないが、ギャグ時空に入ることも。

現在は兄が教師、弟が生徒として森ノ奥高校に在籍している。

  • ハンニバル大佐
かつてのP・P・ジュニアの学友の悪のジェンツーペンギン。
右目に眼帯をしている。
ジュニアへの逆恨みがきっかけで悪の道に堕ちた。

「ペンギン帝国」の設立を目指し、悪の道に邁進し他の悪役と手を組んだりしている。
酷い音痴。


他、多数の登場人物がいるが割愛。

追記・修正は鏡の国に入ってからお願いします。

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最終更新:2024年08月12日 13:07