アーロン・ウェイ

登録日:2022/4/29 (金) 22:07:47
更新日:2023/07/23 Sun 21:47:51
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ハッハーッ、女共に男共も含めてチョロすぎんだろ♪

ま、オレ様にかかりゃ最高に盛り上がんのは当然だけどな!




アーロン・ウェイとは『英雄伝説 黎の軌跡』の登場人物である。

CV:内田雄馬



【概要】


カルバード共和国第二の都市こと煌都ラングポートに生きる遊び人の青年。年齢は初登場時19歳だがその後すぐに成人を迎え20歳となる。
燃えるような赤髪をポニーテールのように纏めており、鋭い金色の瞳にオラついた言動を忘れない快男児。
一人称も「オレ」、或いは「オレ様」で物凄く我が強く、ツァオ曰く「跳ねっかえり」。
ギャンブルにナンパ、成人して以降は飲み屋巡りと夜遊びに精を出しているまさに遊び人だがタバコや薬物には興味を示さず、人としての一線はキッチリ守っている。
一方で女好きと言っても年下には興味を示さず、年上が好みとのこと。これは女手一つで育ててくれた母親の影響らしくアシェン曰く「マザコン気味」。

自分が生まれて育った煌都を心の底から愛しており、煌都やそこに生きる仲間達に仇名す者は絶対に許さず、自ら「ケジメ」を付けにいく男気溢れた性格―――と言うよりも並外れた執着心の持ち主。
このため、善悪問わず余所者が顔を利かせるようなら自ら出向いて因縁を付けてしまうことがある。
また、仲間達を傷つけられた場合は頭に血が上ってしまい、後先考えず突っ走ってしまうことが何よりも最大の悪癖である。

運転免許も持っており、時たまヴァンの代わりに運転手になることも。好みの車種はレッドスター派で地元ではよく乗りこなしていたらしいが、ヴァンとは違って車自体にそこまで拘りがあるわけではない。寧ろヴァンのマニアっぷりが異常とも言えるが。
本人は車よりもバイク派らしく、ベルガルドにバイクを貸してもらった際にはテンション爆上がりしていた。
独身生活も長かったので家事炊事も一通り熟せる。何気にハイスペック男児。
因みに母親直伝の桃型饅頭はヴァンも唸らせるほどの美味さと手の込みようだとか。

成長するにつれカリスマ性を始めとした様々な能力が開花。以来、人々の相談に乗ったり助けたり、悪ガキ共を纏め上げたり、喧嘩の仲裁を取り持ったりとラングポートの人気者にして煌都におけるヴァンのような頼れる存在。
人に好かれるタチや腕っぷしも相当なものでヴァンから見ても(性格は兎も角)その才能自体は認めざるを得ないとしている。
これらの活躍から「煌都の麒麟児」、「羅州の小覇王」、「東方人街の悪タレ」など様々な異名を持ち、ラングポートにおける若者世代の顔役となっている。

また役者だった母親ユエファも煌都では大人気の役者。彼女の現役時代では導力ネットもそこまで発達していなかったため他地方での知名度はそこまでではなかったものの、世が世なら大女優として名を馳せていたとアーロンは語る。
そんな母親の影響もあって自身も役者をやることがあり、その妖艶さと美貌、恵まれた肉体を生かした華麗なパフォーマンスによって煌都でも大人気の女形役者として名を馳せている。*1
出演者や劇場の支配人ヒヤヒヤもののアドリブを入れることも多々あるがこれは本人なりに客は勿論、アーロン自身や出演者も楽しめるように考えた結果であり、演舞に対する拘りは強い。そのため、舞台が終われば皆満足していることが殆ど。
また女形をしていることもあって女装には抵抗はなく、他人の特殊性癖についても「性癖なんざそいつの自由」と大して気にしない度量の持ち主。

ラングポートを拠点とするシンジケート「黒月」との関係も深く、幼い頃によくしてもらった長老のギエン・ルウやその孫娘にして幼馴染のアシェン・ルウの存在もあって顔が利く。
とは言ってもアーロン本人は黒月所属でも無く、黒月に拘りもない。*2
そのため黒月の指示を聞くこと無く思うままに動き回っており、かと言って黒月もその影響力から無視もできず、黒月としても悩みの種となっている模様。


【裏解決屋として】


友人の仇を討つために「気が向いたら」として裏解決業務に携わることになったアーロンだが、

  • 腕っぷしも強く、荒事に慣れている。
  • 喧嘩の仲裁も手慣れており、落としどころを見つけるのも上手い。
  • 頭脳も明晰であり、推理力もある。
  • 不良じみた言動のお蔭で裏社会に溶け込みやすく、一方で裏社会に染まり切らないだけの我の強さ。
  • 黒月と関係が深いだけあって裏社会の事情も把握しており、偏見を見せることは殆どない。
  • 物事を俯瞰して見ることも出来る視点の広さ。
  • 適応力も高く、地元でなくとも独自のコミュニティを築いていけるコミュニケーション能力。

……等々、最早天職なんじゃないかと言えるほどに能力面の数々が裏解決屋としてマッチしまくっている。
ただしいずれも頭に「冷静であれば」が付くのが玉に瑕。
「黎の軌跡Ⅱ」ではこの悪癖も大分改善され、その能力が十二分に発揮されるようになっている。

上記の通り、頭も切れる方でヴァン程ではないにせよ人種問題などの時事に通じている面もあり、解説枠に回ることも。
何より荒事が起きれば率先して動ける人間でもあるので裏解決屋における切り込み隊長的な存在。
言動そのものは不真面目でも依頼を引き受ければ最後までキッチリやり遂げる責任感もある。
茶化し役に回ることも多く、相手を不必要に煽ったり下ネタトークで場を盛り上げたりすることも多い。




と い う か 、 教 育 に 悪 い の で

い い 加 減 に し て く だ さ い ね ?


……ハイ。


……でもやり過ぎたらアニエスさんに威圧されます。満面の笑顔で。

ただし通すべき筋はキッチリ通す人物でもあり、このため仲間達に隠し事をしたり友人や家族に報告を怠ってしまったアニエスに対して叱責したこともある。
この後、アニエスから謝罪と共に決意表明をされたので改めて彼女を仲間として受け入れており、過去の失敗を水に流せる割り切りの良さを見せた。

とは言え遊び人気質は相変わらずのようで首都に来た辺りで成人を迎えたことで酒も解禁。
以後は夜遊びにより力を入れるようになり、毎度毎度朝帰りしているのだとか。
ヴァンから気軽に来ないよう念を押されていた黒亡街にも入り浸るようになっている。

総じて解決事務所の兄貴分にしてムードメーカーと言った存在になり、なんだかんだで親しまれている。


【戦闘力】


戦闘では双星剣(ツインフェンサー)を用いた二刀流を使用。演舞でもよく用いられている。
また月華流も修めており、ヴァンの見立てでは「中伝以上、奥伝にも迫る勢い」とのことで蹴り主体の格闘技を織り交ぜた、素早さと手数の多さを活かしたバトルスタイル。
地元の不良程度では相手にもならず、その気になれば指一本で相手を制圧できる。*3

【性能】


剣士らしい前衛向きの性能でSTRが高い。
クラフトの鷹爪脚が高威力かつ背面特効持ちなので、敵の背後を取って鷹爪脚で大ダメージを叩きだせる。
その際にS.C.L.Mサポートで威力を底上げすればなお効果的。背後を取るためにMOVは上げておきたい。
シャードスキルはエクスキューショナーが組みやすく、その場合はフィールドバトルでアーロンでスタンをさせてから戦闘を開始すれば有利に進められる。
クラフト主体で戦うのでCPが不足がちな場合はCPチャージャーなどで補いたいところ。

【Xipha】

QUARTZ LINE
WEAPON    
SHIELD
DRIVE
EXTRA


【人間関係】


当初は自分の縄張りにずけずけと入ってきたヴァンに対してよく思っていなかったが、煌都での事件を経て以降は(表にこそ出さないが)彼への恩義とそれ以上に無茶するヴァンへの心配を抱えてバイトとして事務所に転がり込む。
オッサン呼ばわりしてくる上に口も悪いアーロンにはヴァンも手を焼かされることが多いものの、有事の際には息の合った連携を見せたり下ネタトークを繰り広げたり、二人で夜遊びに出掛けたりと最早悪友と言えるほどまでに仲が良い。
ヴァンと年も近い男性であることやその性格も相まってヴァンの内面に真正面から切り込める、唯一の事務所メンバーでもある。
このためヴァンの危機に関しては声を張り上げることも多い。


その他の事務所メンバーにも遠慮ない言動をかますため呆れられることも多いが逆に仲間内に隠し事を一切しないため意外と打ち解けるのも早かった。
特にフェリとは些細な言い合いも多いが有事の際にはヴァンと並んで抜群のコンビネーションを見せることもあり、ヴァンの次によく絡んでいる。
フェリの実兄であるカシムとは違う方向でよく口喧嘩をしながらも仲の良い、年の離れた兄妹のようなやり取りを見せている。


黒月長老の孫娘であるアシェン・ルウとは幼馴染の関係。
仲自体もいいため黒月では二人を婚約させようと言う動きもあるらしいがアーロンはマザコン気味でアシェンの好みはツァオのような人物であることから互いにその気はないらしい。
ただし、幼馴染として互いの事は大切に想いあっている。


そして現黒月長老の一人であるギエン・ルウは「近所のじっちゃん」として母親共々昔から良くしてくれた恩人と言える存在。
しかし、ギエンはここ数年でアーロンに対し突然冷たくなってしまったらしい。
そのため彼とまともに話をすることも叶わない日々が続いているという。
アーロン自身も冷たくされる原因に心当たりがないため、戸惑ってはいるものの未だに彼のことを慕っている。
一体、何故ギエンに何があったのだろうか……。


黒月幹部のツァオ・リーとも顔なじみで、ツァオからは「私が買っている若者の一人」として高い評価を得ている。
そのためか、昔からアーロンのことを何かと気に掛けていたらしい。
アーロンの方も腹黒さや他者を利用することの多いツァオには呆れる場面も多々あるものの、それでも陰ながら「一目置いて慕ってきた」と語るほどツァオの能力や黒月そのものに対する忠誠心は信頼している。
特に敵対するような状況でなければアーロンの方から他愛もない会話を振ることもあるなど、意外と関係は良好だったのだが……。


【黎の軌跡では】


黎の軌跡では第二章から登場。
自分の愛する街に入り込むアルマータや彼らが擁する半グレ達は勿論、依頼を受けてきたヴァン達裏解決屋に対しても因縁を付けてくる。
しかし一悶着を経て裏解決業務に興味を抱いたアーロンはその後ヴァンに絡み、半ば無理矢理に彼の仕事を手伝うことに。
彼の友人を巻き込んだ一件だったこともあってアーロンは自身の能力を遺憾なく発揮して依頼を解決する。
その際、ヴァンから「自分はここにいていいのか悩んでいるのではないか」と言い当てられたことで、余所者である彼だからこそ今まで仲間達にも言えなかった本音を曝け出した。



たまにふと、昏い穴がぽっかりとすぐ足元に開いている気分になることがある。

根拠があるわけでもねぇ……ただの気の迷いか疲れなんだろうが。

そんな時、ダチどもやアシェン達の顔、街の賑やかな明かりも霞んで見えて……


…………反吐が、出そうな気分になっちまう。



アーロンは生まれ育った煌都を純粋に愛していた一方で、時折謎の嫌悪感を抱いていた。
当然それはアーロン自身も認められるものではなく、彼は煌都や仲間達を自分の手で守ることによって「自分はここにいてもいい」、「みんなと一緒にいてもいい」と証明し、謎の嫌悪感を否定したかった。
だからこそ余所者の存在が何より許せず、喧嘩を吹っかけるようになってしまったのである。
ヴァンが彼の本音を引き出したことや「裏解決屋としてアーロンの邪魔はしないし、アーロンの力にもなれる」と立場を改めて表明したことでアーロンも多少は裏解決屋に理解を示した。

だがその直後、ラングポートに謎の霧が発生し、半グレ達が襲撃してくる事件が発生。
アーロンは友の危機に駆けつけるべく双剣を閃かせながら東方人街へ向かい――彼が目にしたのは血塗れになって事切れた、アーロンの友人達だった。*4
たった一夜にしてアーロンは守りたいと何より願っていた大切な友人の殆どを喪ってしまい、激高。
完全にブチ切れてしまい、アルマータや半グレ達への復讐に突っ走ってしまう。
その後、ヴァン達より一足早く半グレ達の居場所を掴むことに成功し、一人で殴り込みをかけた挙句半グレ達を殺害寸前まで追い詰めてしまう。
彼の手を汚させまいとヴァンの叱責を受けて多少は落ち着いた。
直後、半グレ達はアルマータ幹部であるヴィオーラとアレクサンドルの手によって全員殺されてしまい、彼らこそが友人の本当の仇であると露見。
またもや冷静さを失い斬りかかるも返り討ちにあった挙句叩きのめされてしまった。

友人の仇を討つどこか手も足も出ず、自らの無力さを思い知らされたアーロンはここでようやく冷静さを取り戻し、煌都を守るため頭を下げてまでヴァンに協力を依頼する。
ヴァンも彼の手を汚させまいと「殺しはナシだ」と条件を付けた上で承諾し、薬による無理矢理な治療*5を施した上でヴァン達と共闘することになった。
これまでの情報収集に咥え、20年近く煌都を見てきた地元人ならではの勘でアルマータの潜伏場所が「黒龍城砦」であると推測、決戦の場へと向かう。
読み通り潜んでいたアルマータと激闘を繰り広げるがその最中で黒龍城砦来てから謎の頭痛や既視感、そして昏い感情に悩まされるようになる。
それらを超え、遂に仇であるヴィオーラとアレクサンドルが待つ玉座へと赴くがそこで彼らの真の目的、そしてこれまで自身が抱えていた昏い感情の正体を知ることとなり……。


+ ネタバレ注意!
アーロンの正体は40年前に煌都を支配していた魔人「大君」の生まれ変わりである。
大君は嘗てはアーロンのような煌都を愛する若者であり、徐々にそのカリスマ性や能力によってラングポートの人々を魅了。
後に<<不死者>>の力を得て魔神となり支配者として君臨した。
当時の人々は勿論、黒月や当時の<<銀>>も支配下に置いていたという。
しかし、彼は愛する煌都のためなら冷酷な判断を次々に下すようになり、人々を魅力ではなく恐怖で従わせるようになっていった。*6
余りにも正しく、しかし正しいが故に一切の情を挟まない冷酷な大君に対し当時の人々は恐怖と同時に反抗心が生まれ始める。
とうとう耐えきれなくなった当時の黒月と<<銀>>の反逆を受け、彼は敗北しとある場所に幽閉される。
それこそが黒龍城砦であり、彼は自分を裏切った煌都とそこに生きる人々への復讐を誓ったまま孤独に息絶えた。

アーロンはそんな彼の生まれ変わりであり、彼が抱いていた煌都への謎の嫌悪感の正体は前世である大君が抱いていた憎しみまで引き継がれてしまったためである。
黒龍城砦に来てから感じていた違和感も、そこが彼の最期のを迎えた場所だったから。
そしてヴィオーラとアレクサンドルの目的はアーロンを「大君」として復活させ、煌都で暴れまわらせることだった。
そのために先代の大君が所有していた第三のゲネシスをわざと彼に投げ渡し、黒龍城砦に残っていた大君の記憶を集めさせ、アーロンを大君へと変えてしまう。
煌都への憎しみを糧に圧倒的な暴威を振るう大君だったがヴァン達の奮闘や叱責を受け、大君の中に残っていたアーロンの意識が覚醒。
彼は精神世界にて前世である大君と対峙し、煌都を守るため一対一の勝負に臨む。
自分自身との戦いを制し、彼は過去の自分を切り伏せることに成功。アーロン・ウェイとして戻ってきたのだった。



なんとか自分自身の因縁を乗り越え、アルマータも撤退し事件そのものは解決。
アーロンも倒れ込みながらも憑き物が落ちたような表情を見せる。
更にそこへギエンが援軍を駆けつけて登場。遅すぎる登場ながらも久々にまともに話せたことにアーロンは嬉しさを見せていたが、ヴァンによって更なる真実が暴かれることとなり……。



+ 更なるネタバレ注意!
実はギエンこそ、今回の事件を仕組んだ黒幕の一人であった。
アルマータとの全面対決こそ嘘偽りはなかったが、ある一点のみアルマータとの協定に近い約束が結ばれていた。
それこそが「アーロンを大君として復活させる」ということであった。

当初こそ近所のじっちゃんとしてアーロンには優しく接していたが、ここ数年で頭角を現し、ラングポートのカリスマとなりつつある彼に大君の面影を重ねるようになった。
40年前の大君による惨劇と恐怖を経験しているギエンからすれば大君は受け入れられる存在でなく、だからこそアーロンが大君の生まれ変わりなのではないかと言う疑念を抱いて以降は冷たくするようになってしまった。
その疑念を晴らすべくアルマータを利用する形で事実を確かめることにした。
黒龍城砦に封印されていた第三のゲネシスを商人に流し、それがアルマータに奪い取られるように誘導。*7
同時に40年前の情報をアルマータ幹部に教え、アーロンが大君として復活するように仕向けた。

あの霧の夜、アルマータの襲撃があることも察知しており備えてはいたのだが、幾許かの犠牲も想定していたという。
本人曰く「セイ達には可哀想なことをした」と責任を感じてはいたが、仲間を愛するアーロンからすれば当然許せるものではなく、恩人として慕っていたギエンの真相を知って愕然としてしまう。
そんな彼を神輿として利用しようとするギエンだったが、アシェンや息子のファン、更にはツァオや彼が雇った当代の<<銀>>ことリーシャ、エレインの介入を受けて断念。
今回の責任を長老会にて雪ぐと約束した上でギエンは大人しく去っていった。

この一件はアーロンに対し、深い傷として残ってしまったがギエンの本音を引き出せたお蔭かその後は普通に会話を交わせるになったらしい。
その後の再会でもギエンの方からアーロンに声を掛けたりする場面も出てきており、アーロンもこの件を蒸し返そうとせず彼なりに向き合おうとしている描写もあるなど、和解することが出来た模様。



数々の事件を経てアーロンは己の居場所を見つめ直し、煌都を愛する心こそ変わらずとも以前のような執着心を見せることもなくなった。
同時に友人の仇であるアルマータを追うため、そして(表にはこそ出さないが)ヴァンへの借りを返すためにバイトとしてアークライド解決事務所に転がり込んできたのだった。
以降は我の強い彼に手を焼かされながらもなんだかんだでヴァン達にとっても無くてはならない戦力となり、共に裏解決業務に携わる。

アルマータと決着をつけた後は母親の命日が近いことや新年会に参加するため一旦首都を離れて煌都に戻ることとなった。



【黎の軌跡Ⅱでは】


第二部のAルートから登場。新年祭の後もしばらくラングポートに留まっており、裏解決屋の経験を活かしてトラブルの対処に当たってたらしい。
またフェリとも合流し、彼女と組んで華劇場で華麗な舞を披露し観客たちを沸かせている。
オラついた言動は相変わらずであるが、前作に比べて大分落ち着いており怒りこそすれど我を忘れるまでには至らず、ギリギリのところで冷静さを保っているなど成長ぶりを見せている。

アシェンからの要請でアルマータとの癒着が発覚して没落した元黒月長老家であるライ家の残党の鎮圧を依頼されており、ヴァンやリゼットとも合流してこれを真っ向から叩き潰した。
しかしその直後、アシェンの父親であるファン大人がまさかの脱税容疑を掛けられて逮捕されるというまさかの事態に見舞われる。
加えてギエンも何者かに毒を飲まされて倒れてしまい、まさかのルウ家のお家騒動に巻き込まれることになる。
当然、大切な身内のためにアーロンは煌都を仲間達と共に奔走する。

しかし調査と推理の結果、今回の内部分裂を仕組んだ黒幕がまさかのツァオ・リーであると発覚。
認めたくもない気持ちこそあったが、あくまで冷静な推理に基づいた結果、それを受け入れて彼への怒りを滾らせる。
更にツァオはアシェンの身柄を押さえた上でホテル煌天桜を占拠。ますます彼への容疑が固まり、アーロンは真実を問いただすべくツァオの元に辿り着いた。

だが少しばかりの戦闘の後、ツァオはとんでもない真実を暴露する。
確かにお家騒動の実行犯はツァオだったが、それを指示したのはまさかのギエン老だった。つまりこのルウ家お家騒動の真相は「ルウ家自身による自作自演」である。
この騒動の目的は揺らぎつつある黒月の権威を盤石にするための「膿出し」だった。というのも、黒月は昔から鉄の「掟」により共和国の裏社会を守っていたのだが、よりにもよって長老家の一つであるライ家とアルマータとの癒着が発覚。
これはいわば「黒月自身が自ら定めた掟を破っていた」も同然であり、このため黒月への信頼や威厳が崩れつつあった。
それを憂慮したギエンはわざとお家騒動を起こすことによりルウ家内部及び他の長老家への反乱分子を炙り出そうとしていたのだという。
ツァオの手腕により反乱分子の炙り出しは成功、既に釘を刺してルウ家の地位を安泰させていた。
加えて誤認逮捕されたファン大人に対しては既に事情を説明した上で釈放の手続きが進められており、同時にギエンの方は予め「都合の良い毒」が手に入ったのでそれをギエン自らが飲み、既に毒も抜けて快復しているとのこと。

あまりにも苛烈で度を超した方法を採ったことにアーロンは憤りと呆れを見せ、何も知らされずに身柄を押さえられたアシェンも落胆を見せつつもツァオが本当に裏切ったわけではないと安堵していた。
――が、ヴァンはツァオに更なる目的があることを見抜いていた。反乱分子の炙り出しが目的なら、アシェンの身柄を今になって押さえたりホテルに立てこもる必要はないからである。
ここでアーロンも再びツァオに対し疑いの眼差しを向け始め、やむを得ずツァオは自身の真の目的を明かした。

ツァオの真の目的、それは新たなる長老家こと「リー家」を起こすことにあった。
ギエンの命令通り各種工作や反乱分子の炙り出しそのものは完璧に進めたツァオだったが、それを利用してガウランを筆頭とするライ家の残党やルウ家の反乱分子を取り込み、自身の支配下に置くことに成功。
これまでの功績やクロスベルで築いた足場もあり、今やツァオは他の長老家にも引けを取らない力を得ていたのである。
結局アシェンたちを良いように利用していたツァオに今度こそアーロンはマジギレ、ガウランや彼に協力していたヨルダらと共に激闘を繰り広げる。

なんとか膝を突かせたものの、最早ツァオの地位はこの時点で盤石なものになっており、加えてようやくたどり着いたギエンも政治的側面からツァオの言い分を認める他なく、結果としてツァオを長老としたリー家が成立。
黒月所属でもないアーロンはこれ以上手出しが出来なくなってしまった。
更に追い打ちをかけるようにツァオはこれまで自分を慕っていたアシェンを突き放すべく非常に辛辣な言葉を投げかけて退散。
アシェンは泣き崩れてしまい、大切な身内を傷つけたツァオに対しアーロンは天を衝くほどの怒号を上げるのだった。

続く断章ではこれ以上ツァオを追えないことやゲネシスの外郭を追うこと、加えてエルロイ・ハーウッドからの招待状もあって事務所メンバーと共にネメス島に赴くことに。
英気を養うために気持ちを切り替えてバカンスを楽しんでいたがその夜、なんとツァオと彼に従うガウランがしれっとネメス島を訪れていた。
当然アーロンは怒りを露にするものの、結局手が出せない状況であることやハーウッドの暗躍によってそれどころではなくなってしまい、ひとまずは後回しに。
そしてハーウッドの罠によって島巡りツアーを強制され、途中自分達を拘束するべく襲い掛かったツァオやガウランと三度対峙する。
戦いの最中でツァオがリー家やガウランに隠されたまさかの真実を暴露し、結局戦いは有耶無耶になる。
その過程でツァオの事情や彼が自分を気に掛けてくれた理由をなんとなく察したものの、それでもアシェンを傷つけたことを許せるわけもなく、かと言って手出しが出来なかったためやりきれなさを堪えながらもアーロンは仲間達と共に先へと進むことに。

ハーウッドがとある事務所メンバーを利用した際にはツァオの時に匹敵するほどの怒りを見せ、そして利用されたメンバーが絶望のあまり諦めかけたときには、




俺たちを差し置いててめぇ自身を勝手に決めつけてんじゃねぇ!


と叱りつけたり、その暴走を止めた後には、




……ハッ、細けぇことをグダグダと抜かしてんじゃねぇ。


大体、みっともねぇ姿も過去も、オレらは散々見せあってきただろうが。


今さらそんな程度でお前を見る目が変わると思ってんのか?


と、非常に男気溢れる台詞で慰めた。
元々イケメンであったがここからアーロンのイケメンぶりは更に加速していく。

ハーウッドの暗躍を乗り越えたはいいものの、ガーデンマスターの手によって今度はアシェンが操られてしまい、自分やヴァンの命を狙ってくるというまさかの事態に。
なんとか彼女の落ち着かせようとするも、慕っているツァオの不在もあってアシェンは耳も貸さない。
そこへ訪れたのはまさかのツァオ。実はツァオの方も自身の野望のためにアシェンを突き放しこそしたものの、それでも築いた絆自体は本物だったために内心気に掛けており、彼女を立ち直らせるべくこの状況を作り上げていたのだという。
ツァオの登場によりアシェンの暴走は収まり、アーロンも彼の狙いや心情こそは理解していたが同時にアシェンを泣かせに泣かせたこともまた事実であるためそのケジメを付けさせるべくツァオに怒りの鉄拳制裁をぶちかました。
彼の正論にツァオはぐうの音も出ず、大人しくそれを受け入れてアーロンの成長を認めた。
自分の手でケジメをつけ、アシェンの方も立ち直れたこともあってようやくアーロンもツァオに対する怒りを収め、ツァオとの関係を修復。
傍から見ていたヴァンも彼の成長を心から賞賛するのだった。

しかしその後、今度はガーデンマスターの手でまさかのフェリやリゼットが操られてしまう事態に。
特にフェリとはよく絡んでいたことやネメス島の時点から彼女を気に掛けていた*8こともあって、操られると同時に自身の在り方に悩み苦しむ彼女を見ていられず、




――おいフェリ、いつまでもウダウダやってんじゃねぇ!


それともなんだ、お前……全部捨てて戦士に戻りたかったのかよ!?


と檄を飛ばしたり、それでも彼女の「侵蝕」が止まらなかった時には、




後一歩だっつぅのに……! ったく、手のかかるチビだ!


いいぜ、こうなりゃとことん付き合ってやらあ!!


と、これまた男気溢れる台詞と覚悟を見せてフェリを取り戻すために戦った。
内田雄馬氏の熱演もあって仲間達のために怒号を上げるアーロンの姿はまさにイケメンそのものであり、上記の成長ぶりも相まってある意味で今作において最も成長を見せた事務所メンバーと言っても過言ではない。
その後、ガーデンマスターを倒して束の間を平和を取り戻した後にはヴァン達と共に学藝祭の手伝いをすることに。
自身は双剣による演舞をユリアンに指導しており、彼の監修によるユリアンのキレッキレの演舞は必見。

自身も携わった学藝祭を仲間達と共に楽しんでいたが、同時にヴァンの様子がおかしいことにも気づいており、気に掛けていたところやはり一人でひっそりと抜け出すところを目撃。
急いで後を追うことで合流を果たし、改めて「黎の軌跡Ⅱ」における事件の真の決着を仲間達と共に付けるのだった。


その後は急いでアラミスへと戻り、フェリたちと共にステージに上がり、様々な人物を巻き込んだダンスを披露。
学藝祭の目玉である特別ステージを大成功へ導いた。
夜のフォークダンスでは何故かシズナと共に踊ることになってしまい、「何で俺はこいつと踊ってんだ……?」と言わんばかりの心底微妙な表情を浮かべるのだった。


エンディングではラングポートに戻ることなく、改めて裏解決屋の押しかけアルバイトとして過ごしている。


【余談】


アーロンを演じる内田雄馬氏の姉、内田真礼氏も同作にてシズナ・レム・ミスルギを演じている。
こちらはアーロンとはそこまで絡むキャラではないが、ゲームの進め方次第によっては敵対したり共闘関係にもなり得る。
続編である「黎の軌跡Ⅱ」では絡むシーンが少し増えており、特にエンディングで共にフォークダンスを踊ったのも所謂中の人ネタだと思われる。
尚、シズナはアーロンよりも年上の女性であるが子供っぽい言動や自分達を振り回す奔放っぷり、何よりも暴れさせたら手を付けられない好戦的な性格や圧倒的な実力差などもあって敬遠しており、少なくとも好みのタイプではないらしい。


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最終更新:2023年07月23日 21:47

*1 本人は役者一本ではなく、曰く「出演は気が向いた時」とのこと

*2 将来を訊ねられた際は「黒月に入ってどこまでのし上がれるか試すのも悪くはない」と語ってはいる。

*3 功夫の応用か、背中に人差し指を当てて動きを止めるというもの。ツァオも同じことが出来る。

*4 シドという友人だけは一番最初に殴り倒され気絶したお蔭で一命を取り留めた。

*5 一時的にダメージを帳消しにするという代物。代わりに反動も凄いらしく、半月はベッドに寝た切りになってしまうらしい。

*6 ギエンの話によればラングポートが汎魔化のような悪魔や魔獣蔓延る地獄に変えられたらしく、見えざる悪魔によって人々の生気が吸い取られる、なんてこともあったようだ。

*7 直接アルマータに渡さなかったのはあくまで彼らとは敵対関係にあり、直接の繋がりを持たないようにするためである。

*8 ネメス島で発生するコネクトイベントではヴァンと共にフェリを励ました