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更新日:2024/11/26 Tue 21:51:49
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●目次
【概要】
カルバード共和国(Republic of Calvard)は、英雄伝説 軌跡シリーズにて登場する架空の国である。
ゼムリア大陸最西部及び中央部に位置する共和制国家。
空の軌跡FCの頃から度々話題に上がっており、
英雄伝説 黎の軌跡シリーズからの舞台でもある。
この項では便宜上、黎の軌跡開始頃(七耀歴1208年)をもとに記述する。
地名等にフランス語を用いていることからフランス共和国をモチーフにしており、
移民を取り入れて大陸最大の民主主義国家になったことから、
アメリカ合衆国の要素も取り入れている。
【歴史】
中世においてはカルバード王国による王政が敷かれており、
クロスベルの地を巡って西の大国
エレボニア帝国と対立していた。
この時期は王政時代と言われている。
民主主義となった契機は王政時代末期。大陸東部の巨大国家神聖皇国イスカが崩壊したことである。
これにより大規模な東方移民の流入がされ、爆発的な人口増加と王国の財政破綻が起こる。
さらに追い打ちを掛けるように、
エレボニア帝国にクロスベルを併合されてしまい、経済復帰や領土拡大が不可能になってしまった。
拙い王政とそれに苦しむ民たちの問題もあり、七輝暦1100年5月にシーナ・ディルク率いる革命解放軍が、
カルバード王国の主要都市の一つであったイーディスで武装決起。
この地の戦いに勝利を収め、それに呼応するかのように各地でも武装蜂起がされる。
そして様々な戦いを革命解放軍が立て続けに勝利し、最終的に王都オラシオンが陥落。
七輝暦1100年12月に革命軍が完全勝利することで、カルバード王国は滅亡し、
民主国家《カルバード共和国》が建国されたのである。
ちなみにカルバード自体の歴史が浅いのか、王国滅亡に伴い抹消されたのか定かではないが、
王国以前の歴史、いわゆる暗黒時代の史実が、現時点では明らかになっていない。
この辺りもエレボニアと対になっている部分である。
【地理】
翻って東の国境は自由都市圏と呼ばれる都市国家と接しており、
現時点では、南東部のエルザイム公国と親交があることが判明している。
自由都市圏以外は、天山山脈とイシュガル山脈という二つの大山脈が境になっており、
ここから先の地理は判別していない。
今までの情報からすると、この東部は龍脈が枯渇した不毛の大地が多く、
数多の猟兵団が凌ぎを削る戦場にもなっているらしい。
【政治】
共和国の法規範《共和国憲章》が制定されており、これを元に政治を行っている。
行政権を大統領を主導とする共和国政府が担い、立法権を民選議会である共和国議会が担い、
自由主義と民主主義的な政治体制で国を動かしている。
共和国の最も特徴的な点としては、上記にも挙げた東方系を主とした移民の受け入れによる人口規模の拡大である。
これにより共和国の人口は1202年時点でリベールの5倍もの人口規模となっている。
当然これを主体とした政治体制を築いているのだが、同時に人種差別などの移民問題という大きな内政問題を抱え込んでもいる。
これが顕著となったのが、1204年8月の《西ゼムリア通商会議》で、
反移民を掲げるテロ組織《反移民政策主義》がロックスミス大統領襲撃事件を引き起こした。
しかもディータによるクロスベル事件もあり、共和国経済の混乱に乗じて共和国全土で暴動が起きる大事件となった。
こういった問題もあり1207年にロックスミス政権は支持率を失い、勢力を着実に伸ばしていた
グラムハート政権に敗北、
《愛国同盟》のロイ・グラムハートが第23代共和国大統領に就任した。
これに伴い、政治も大々的に変わっていった。
というのも前政権だったロックスミスは保守的かつ堅実な政治を行うことが主だったが、新政権の
グラムハートは革新的かつ飛躍的な政治を行う派閥なのである。
今のところ問題なく機能はしており、民衆からも絶大な支持を誇っているが、
水面下の治安の悪さやマフィアの台頭も目立ってきており、いずれ革新の揺れ戻しが来るのではないかと、関係者からは危惧されている。
【軍事】
帝国に匹敵すると言われるだけはあり、大規模な軍が存在する。
中でも陸軍の戦車部隊と空軍の
飛行艇部隊を率いる空挺機甲師団が戦力の要である。
小型作戦艇や飛行船、
エレボニア帝国の戦艦に対抗して作られた200アージュ級飛行戦艦《バテン=カイトス級》も保持しており、技術力も非常に高い。
1206年の《
ヨルムンガンド戦役》には約80万の兵力、およそ30の空挺機甲師団と15の方面軍が動員されており、
これは「平時」の帝国軍に匹敵する大戦力である。
しかしこの戦役は帝国が長い間準備してきた文字通り大陸の命運を掛けた世界戦争であり、
当時の帝国が動員した兵力はおよそ124万と単純な数なら三分の一も上回っている。
しかも機甲兵などと言った帝国にのみ存在する兵器の存在や「呪い」という力で兵力の底上げもしており、単純に真っ向から戦えば勝負にすらならない状況だった。
よって諸外国の戦力と帝国で
鉄血宰相に反旗を翻したミルディーヌ公女率いる部隊、各地の傭兵、
有志で参加してくれた助力者といった勢力でなんとか120万と互角となった。
この構図により実質は
「帝国対帝国以外の全国家」で漸く五分五分(これでも帝国側が若干有利だった)という戦力差があった程である。
しかし結果は鉄血が斃れたことで、帝国は無条件降伏と停戦。
これによりエレボニアは大規模な戦力縮図を余儀なくされた。
一方で共和国は
グラムハートの意向とヴェルヌの大規模技術革新によって、最新の次世代機や戦艦を多数保持することに。
しかもこれらの戦力は帝国の
機甲兵や戦艦すら凌駕する性能である。
よって軍事面においても帝国と互角、或いは凌ぐ程の力を得たのである。
ちなみにこれだけの軍隊があるが、平時においての国の事件や問題には基本的に介入しない。(さすがにアルマータのテロには大統領権限で介入しようとした)
【国際関係】
一番の要因はやはり
エレボニア帝国との対立だろう。
王国時代ですらクロスベルを巡って対立しており、民主制に移行しても変わらないどころか、
さらに対立の溝が深まった程である。
翻ってリベールとはかなり友好的な関係を結んでおり、1192年に起きた《百日戦役》に於いても、
直接の参戦こそしてはいないが、国境に共和国軍を展開し、リベール側での参戦を示唆するなど、帝国への圧力をかけていた。
七耀歴1202年にはリベール女王アリシアⅡ世の尽力によりエレボニア、カルバード、リベールの三国で不戦条約が締結された。
これによってエレボニア、カルバード間の係争地では、大幅に情勢が改善された。
ノルド高原も領有権問題の対象にはなっているものの、クロスベルと比較すれば経済的にも領土的にもそこまで問題にならない土地と人口なので、情勢は穏やかである。
軍事でも挙げたが、《
ヨルムンガンド戦役》で帝国が敗戦国となったことで、エレボニアは弱体化し、しかも多額の賠償金を支払うことになった。
クロスベルも帝国の傘下を離れ、また共和国も
グラムハート大統領がクロスベルに手を出さない方針を定めたので、自治州として再独立。
これにより長らく帝国と共和国の暗闘に苦しんだクロスベルも解放され、再び自治州として立ち上げることが出来た。
現時点では、帝国とリベール含めた諸外国、クロスベルと共に最も有効的な関係を築いている時代の模様。
しかし現状の西ゼムリアは共和国一強に定まり、文字通りの
リーダー国である。
しかもこの差をさらに広めていくことを、革新派の
グラムハート大統領は示唆している。
【経済】
経済も豊富なのだが、歴史全般で見ると安定している部分が無きに等しい。
まず王政時代を取っても経済恐慌が起き、崩壊に繋がっている。
そして歴史でも触れたが、クロスベル独立国家騒動の時は、
ディータが帝国と共和国の融資を完全に凍結したこともあり、経済は大混乱に陥った程である。
大前提として共和国は移民制で、多くの人口と土地を抱える国家である。
当然、それに伴う貧富の差と経済の流動は大きい。
ただ多額の賠償金が支払われたことで経済も安定し、近年はGDP(国内総生産)は帝国を遥かに上回り、大陸トップの存在へと変わった。
よって貧富の差も(表面上は)そこまで存在しない。
勿論、貧富の差が激しい場所もあり、顕著なのは旧王都オラシオンである。
元王国時代の王都で現在はカルバード第三の都市だが、貧富の差が最も激しい都市でもあり、孤児院があったり、資金面で苦しむ家庭から子供ながら働いている者もいる。
【交通】
諸外国同様、各都市間には街道が存在する。
導力車が発達したことで、道路のインフラ設備が充実し、首都イーディスを中心として各都市に繋がる
高速道路が存在する。
主人公たちの主な移動手段が導力車なので登場の機会は少ないが導力鉄道も通っており、首都イーディスやバーゼル、オラシオンや龍來、アルタイル市などに駅が存在する。
クロスベル自治州、
エレボニア帝国まで伸びる《大陸横断鉄道》も当然存在している。
鉄道網が主流だった帝国とは違い、カルバードは車社会が主流の様子が随所に見られる。
【国民】
上記にも記したが、多種多様な人種が見られる。
煌都ラングポートもあることから東方系の移民が一番多いのだが、中にはエルザイム方面から来た黒人系もいる。
政治の面でも触れたが、移民問題も根強く残っている。
反移民を掲げるテロ組織《反移民政策主義》がおり、黎の軌跡ではそこまで活動はしてないのだが、それでも暗躍はしている。
特に旧王都オラシオンが顕著で、王政時代の都市だったためか、王国だったころの貴族の血を引く子孫が多く残っており、旧貴族という形で存続している。
彼らが平民(一般市民)や移民族を差別し、排斥している様子がそこかしこにうかがえる。
尤もそんな過激な活動をしている者たちへの一般市民の目線は冷ややかなもので、オラシオンの若者は親達の横暴が目に余り、上流階級の中にさえそうした考えを敬遠している者もいる。
大多数の市民は移民はすでに当たり前のものと思っており、そもそも共和国第二の首都が東方文化を主体とした煌都である。
黎の軌跡に於いても、こういった活動をする人種を「下らない(
ヴァン談)」、「クズ(
アーロン談)」と主人公勢が扱き下ろしており、実際にオラシオンに住むとある名家出身の令嬢は、移民族の友人が排斥運動の被害にあったので、裏解決屋と協力して彼らの行動を妨害し、友人を助けた程である。
【文化】
こちらも移民に伴って、多種多様な文化が存在する。
元々、東方系の文化が盛んで、そこに王政時代からあったオペラ等の劇が娯楽としてあった。
昨今は技術の躍進に伴い、映画産業が有名となり、秋ごろの10月になると毎年《映画祭》が開催されている。
黎の軌跡では様々な事件があり開催が危ぶまれたが、最終的にはサルバットで行われ、成功を納めた。
この映画祭は、近隣諸国からも多大な注目と援助を受けており、黎の劇中ではエルザイム公国のジェリド皇太子がスポンサーとして活躍している。
またカルバードが共和国になった12月3日は毎年《革命記念祭》が行われ、
各町や都からも多くの人間や店が集まり、首都イーディスを盛り上げている。
その他、車が主流だからか導力車を用いたカーレースも大人気で、国内の都市には、レース場が建設されている。
中でもイーディス12区にあるグランサーキットは最大規模のレース施設で、NO1レーサーを決めるZ1レースもここで開催されている。
【教育】
諸外国と同じくほぼ全ての子供が、七耀教会または七耀寺院の日曜学校に通っており、
この学校は協会がある都や町なら必ず存在する。
高等学校には、名門校であるアラミス高等学校が非常に有名。
大学機関も充実しており、バーゼル理科大学、古都オラシオンのオラシオン大学が存在する。
王政だった頃は、イーディスにも王立大学があった模様。
今のところエレボニアのような
軍事、士官学校は確認されていない。
共和国の秩序を保つ戦力の一角。
支える籠手の名の通り、民間人の保護と援助を第一とする。
今までの作中に出てきた遊撃士協会の中でも共和国は最大規模の戦力があり、
主流の都市にはほぼ必ずギルドが存在する。
同時に縄張り争いも他国より遥かに強く、CIDや警察と対立することはザラにあり、
特にCIDは
グラムハート政権になってから、さらに情報の秘匿性が強くなったため、
遊撃士側も市民を第一にする立場状、強行手段に出ることも間々ある。
ちなみにこれだけの規模をもってしても、昨今のカルバードで起こる問題や事件が多すぎるため手が回らず、只でさえ人員がいないだろう帝国のギルドから
助っ人を呼んだ程である。
【警察】
共和国の秩序を保つ戦力の一角。
こちらも大規模な組織であり、首都イーディスを中心に様々な犯罪を取り締まっている。
国家機関でもあるためCIDの要請を受けることも多々ある。
その際は決定権や仕事の進め方がCID主流になるため、警察らしい仕事を進めることが出来なくなり、
それを苦々しく思う警察官も少なくない。
本署はサイデン地区にあり、小さな村や町にも駐在所を設けている模様。
【CID】
元は前大統領が発足した大統領直属の情報機関《ロックスミス機関》だったのだが、
共和国政府の官庁として《中央情報省》(Central Intelligence Division 通常CID)に引き継がれた。
帝国の情報部のようなものだが、与えられる権限もそれなり強い様子で、
警察に依頼を出したり、捜査機関に無理矢理介入することも出来るらしい。
その他に軍事力を強くした特務部隊ハーキュリーズも存在する。
練度は部隊ごとにピンキリらしい。
(閃で出てから、登場するありとあらゆる部隊が失敗ないし最悪全滅しているのは内緒)
【裏社会】
共和国を語る上で切っても切り離せない社会の闇。
様々な勢力が入り乱れる共和国には、当然裏社会があり、大多数のマフィアや半グレが掃いて捨てる程、存在する。
ハッキリ言って
零初期のクロスベルが問題にならない程の組織の数と闇である。
では、何故(表面的とはいえ)彼らが表立って行動出来ず、治安が安定しているのか?
それは裏社会の中でも最大規模の勢力を誇る黒月がいるからである。
共和国の裏社会の顔と言うべき、黒月は法に触れるようなことはあっても、掟で明確に一線を引いており、
薬物や人身売買といった重犯罪の取り締まりをしているのである。
結果、黒月に及ばない他の闇組織は渋々ながら、黒月の掟に従うしかない状況だった。
しかし黎の軌跡ではこの組織図とルールが破られる大事件が起きてしまう…
共和国最大のシンジケートを誇るマフィア。
まさに共和国の裏社会を代表する組織だが、(裏社会としては)かなりの穏健派。
上で説明した通り、彼らがいなければ、裏社会は無法地帯になり、それこそ零初期のクロスベル以上の世紀末な状態になるのが明確である。
ギルドや警察とも対立はしているが、実際交戦するということはなく、事実上の不可侵条約ないし、手を組む事まである。
こういった点から「マフィア」というよりは、裏社会の秩序を保つ「バランサー」と言われることが多い様子。
一方で掟を重視しており、不可抗力で裏社会に首を突っ込んだ一般市民でも厳格に処罰するなど、良くも悪くもルールを徹底している。
表社会にも多数の店を出しており、銀行やレストラン、ホテルなど多種多様。
ここで働く一般市民も多いが、少しでも黒月に関係してる者だとガイドの女性でも、最低限の武術や
護身術を嗜んでいる模様。
黒月の正規構成員は、ほぼ武術を納めており中でも三大拳法の一つ、「月華流」が主流の様子。
なので月華と言えば黒月というのが一般的に広まっており、これを良く思わない月華の同門(主に黒月と対立している遊撃士等)もいる。
最高議会に複数の長老がおり、彼らが基本的に黒月の方針を決めているが、彼らにも穏健派や過激派などの派閥があるらしく、
決して一枚岩ではないことがうかがえる。
またそれぞれの長老や派閥には「凶手」と言われる達人の使い手がおり、
彼らの戦闘力と恐ろしさは「伝説の凶手」と謡われた
銀に匹敵、或いは凌駕する程の猛者たちらしい。
中堅マフィアだったが、昨今の共和国で力を伸ばし、一気に頭角を示した組織。
組織の脅威度は黒月に匹敵するが、真に恐ろしいのは彼らの行動理念。
「究極の恐怖を求め、手にする」というボスの考えの元に行動し、黒月が決めた掟すらも頓着せず、
共和国全土を混乱と恐怖の極みに貶めた。
詳細は
項目参照
一応は中堅マフィアらしいが、同じ中堅だったアルマータが別格の存在に成り上がり、
この組織の地力も落ち始めていたらしいので、そこまで脅威の組織という訳ではない。
謝肉祭にも参加していたが、遊撃士組と相対して鎧袖一触にされた。
軌跡恒例のゼムリア大陸全土で暗躍を続ける組織。
目的も行動方針も不明。それどころか最近は、敵か味方かも曖昧な時が多々あるが、
黎の軌跡では味方としての側面が強い。
………と思われていたが実は黎の元凶はこの組織の
ある男と言っても過言ではなかったりする。
ゼムリア大陸で広く信仰される空の女神(エイドス)を否定し、悪魔を崇拝するカルト教団。
教団設立の目的と悲願は
「空の女神(エイドス)を否定し、世界の真実を求める」というもの。
女神の否定もこの世界ではありえないことだが、その目的以上に、
悲願達成のためにこの組織が行った数多の実験が非道の極みだった。
主に
クロスベル自治州とカルバードを中心に活動し、その被害は西ゼムリア全体に行き渡った。
特に勢力を拡大させた時期が100年前のカルバード革命で、王政が崩壊したカルバードの王家の一部を幹部司祭、高官として迎え入れている。
こういった経緯と目的、なによりもこの組織による被害をこれ以上出さないために、
七耀暦1998年に、
カシウス・ブライトを総司令として、遊撃士・各国軍隊・警察機関によってロッジの制圧及び教団の殲滅作戦が行われた。
凄惨窮まる戦いだったが、彼らの活躍によって最終的に教団は壊滅した。
しかし
一部幹部司祭は取り逃がしており、その連中が近年で暗躍し大犯罪を行い甚大な被害を齎した。
正確には裏社会の人間と言ってもいいかも憚れるが、一応こちらに分類する。
文字通りグレた若者で構成されたある意味で黎の軌跡や共和国を代表する(名物)悪役。
不良みたいなもので、かなりの数が存在する迷惑な奴ら。
ただ中にはディザイアといった上位の組(暴力団みたいなもの)も存在し、コイツ等クラスになると、
下手なマフィアより悪質かつ狡猾で、厄介な部類に入る連中もいる。
キャットスーツというコミカルな容姿だが、(一応)犯罪者なので、裏社会の人間である。
狙った財宝は必ず奪い、捕まらないという凄腕の怪盗で、被害に遭った関係者(特に警察)は頭を抱えている。
翻って狙う相手は汚職をした財政会の大物等が多く、盗んだ物品や金銭は国や貧しい家庭に還元しているので、
市民からは絶大な人気を誇る。
遊撃士ですら市民に被害が出ていないので放置する程。
正体?
ポンコツ痴女だよ…
というかこのサイトを見てる人で、知らない者は一人としていないと思うが、
一応興味がある方は、
コチラをドーゾ。
(犯罪だから仕方ないんだが、只でさえ忙しいのに貴重な時間を費やして、
こんな案件まで対処しないといけないダスワニ警部や警察の方々には、本当に同情を禁じ得ない…)
黎の軌跡の主人公ヴァンが個人営業をしている解決事務所。
「訳アリ客以外お断り」という宣伝文句に相応しく、ギルドや警察には頼み難い仕事ばかりを請け負う。
逆に「訳アリどころか一線を踏み終える客」の依頼は絶対に受けない。
基本的に依頼の出し方は、各都市に設けられた掲示板の裏に
「4SPG」という貼り紙を用いて頼む方式。
最初の
アニエスのように直接事務所に頼む客もいるが、これは稀であるケースである。
依頼料は1時間1000ミラが基本で諸経費込みで増額したり減額したりする。
ギルドより割高な依頼料や緊急時でも必ずお金を取る方針に難色を示す人(主に遊撃士)もいるが、実はかなり良心的な価格と対応である。
というのも個人経営で後ろ盾がないこの事務所の仕事は、多少割高でないと食っていけないのである。
一番問題なのは、依頼を頼む客層である。
というのも訳アリ客や猟兵ぐらいならまだマシで、もっと悪いと黒月や結社からも依頼を頼まれ、ヴァンは引き受けるのである。
こういったグレーすれすれ(客層を踏まえればアウト)の仕事を良く思わない勢力は多く、
特に警察や一部の遊撃士から取り締まりの対象にされかかっている。
しかし目くじらを立てられる位ならまだ良い方。
実際のヴァンは表裏問わず様々な依頼を熟し、顔も広いため多くの外部勢力に協力ないし、手を組める立場なのである。
しかも複数の組織の情報も持っているオマケ付き。
なのでヴァン本人が思っている以上に「ヴァンという人間は脅威に成りえる」のである。
こういった点を危険視し、隣国エルザイムのシェリド皇太子は、虎の子であるお付きナージャを用い実力行使してまで、
ヴァンと裏解決屋メンバーの人となり、実力を見極めようとした程である。
【地域】
カルバード共和国の首都にして、ゼムリア大陸で二番目の規模と人口を誇る都市。
代表的なのは、主に大統領府や共和国議事堂に面したヴァンタイユ地区、出版社や導力映画館が立ち並ぶタイレル地区
川に面したリバーサイド商業地区、アラミス高等学校や大聖堂があるオーベル地区等がある。
また開発から取り残された旧市街もあるが市民も賑わい、有名な店も多々あることから、貧しい印象は全くない。
黎の軌跡主人公の裏解決事務所があるビストロもこの旧市街に存在する。
たがそれも「表」の話。
様々な「裏」の問題を抱え、それらの不満を隔離、表面に出させないために、
公的に存在しない13番目の地区、黒芒街が存在している。
少し離れた郊外にはディルク記念公園があり、デートスポットとしても有名で、
入口には名前の由来となった革命指導者のシーナ・ディルクの銅像が建てられている。
国家を担う人材を育成する事を掲げた首都イーディスにある名門校。
100年前の革命を成功させた一人である芸術家アラミスの名前を用いて、校名が付けられた。
様々な文化と移民を取り入れる共和国を具現化したような学校で、
国内だけでなく、諸外国からも生徒を取り入れ、交換留学生も多く在籍している。
リベールは勿論、少し前まで敵対国だった帝国の
トールズ士官学院・第Ⅱ分校の留学生までもが在籍している程。
当然、名門校ならではの特権や苦難も存在する。
例えばこの学校で
生徒会長等の然るべき立場になった者には、将来において様々に役立つ立場が保証される。
逆に諸外国からも多くの生徒が集うこの学校の仕来たりは、自国の人間からすれば、さらに偏差値を高める要素であり、
入学するだけでもかなりの学力と方正が求められる。
南部に位置する海に面した港湾都市。「羅州」とも呼ばれる。
上記にも書いたが、共和国第二の都市であり主に東方文化が強く根付いている。
様々な商業、ビジネスが盛んで東方ならでは住宅街が並ぶ一方、近代的な大型ビルやホテルも点在している。
そして共和国最大のマフィア《黒月》の本拠地でもある。
更にはこの煌都で最も力と信頼を会得しているのが、黒月でもあり、市民からも非常に頼られている。
ただ流石にマフィアの黒月を忌避している人も少なからず存在している。
ある意味、一番遊撃士や警察が活動しにくい都市と言えるだろう。
ちなみに東方系の市民は空の女神(エイドス)を別称で呼び、この都市では「天上聖母(様)」という呼び名が多い。
北東部に位置する共和国第三の都市。王国時代の王都でもあった。
石で出来た建築様式と景観条例によって高さに制限をかけ、その美しい街並みにしている。
総大聖堂やヴァシュタール宮跡は観光スポットとして有名で、古くからの歴史があるオペラも盛んである。
ゼムリア大陸で人気の製菓企業クインシー社の本社もここにある。
一方で上記に記した通り共和国の最も根深い問題を抱える都でもある。
まず貧富の差が激しいこと。そして旧貴族出身者が多いからか、貧民や移民の排斥活動を行う反移民政策主義者が多いことである。
これには良識ある一般市民も共和国政府も頭を抱えている模様。
南西部にある山岳地帯を開拓した学術工業都市。
様々な最先端技術を追求する職人と研究員が数多く、
バーゼル理科大学やヴェルヌ社といった有名な学校や導力会社もある。
地形は山岳地帯特有の高低差が激しいもので、階段が多くあり、中々移動が大変な場所である。
尤も本当に移動が大変な区画はエアロトラム(ロープウェイ)で結びつけるなど、技術都市ならではの工夫が見られる。
この都市にはA~Dに分けられた認証資格が最初に渡され、Bクラスなら大学の研究施設への立ち入りも認められるが、
逆に最も下のDでは、エアロトラムを使用することも叶わない。
一般的にはCクラスが交付されるようである。
南東部に位置する、砂漠のオアシスに面した観光都市。
中東系の文化が盛んだった宿場町だが、かつては立地の関係でそこそこ程度しか賑わっていなかった。
しかし三高弟に一人であるラトーヤ・ハミルトン博士が、地下水脈の改善を行ったことで、
一気に都市開発が進み、国の中でも有数のオアシス、観光地であるリゾート都市に発展した。
今でも古くからの伝統舞踏や音楽が披露され、商いを賑やかにしているが、今最も盛んなのは、映画産業である。
映画制作会社《ベガスフィルム》があり、前にも記した一年で最も流行った映画や俳優を決める《映画祭》もこの都市で行われる。
その他にもカジノや六つ星ホテル《アルジュメイラ》、歩道にはバザーが開かれている等、
リゾート地に相応しい観光名所である。
共和国東端に位置する温泉街。
こちらもラングポートやかつてのサルバットとは一風変わった東方文化を培った観光地である。
あまり問題が起こらない街だからか、他の場所と比べてギルドの人員や仕事が少ない模様。
帝国にあるユミルとは、古くから交流があり、
シュバルツァー一家も招待されてたりする。
一方で隣には東の国境を兼ねたイシュガル大山脈があり、昨今ではここで
斑鳩の一部隊が滞在し、
尚且つアイゼンシルトと僅かに交戦する等、少し不穏な様子も漂わせる。
最西端に位置し、
碧の軌跡で初登場した共和国の街。
かつては
D∴G教団の拠点のひとつで、
ティオが囚われていたアルタイルロッジが存在する。
北西部に位置する農村。人口は千人程。
広大な草原が広がり、そこに巨大な風車が回る美しい風景。
さらに花や麦が一層の優美さを際立たせる。
特産物は蕎麦麦で、ガレットが有名。
かなり立地が良く活動範囲にノルド高原も入る。
なので猟兵団もかなりの頻度で立ち入るが、補給地に優れ、
尚且つ一般市民しかいないため、ここでの交戦は絶対に行わない。
美しい風景に加えて、村の人も温かく良い人たちばかりの素晴らしい村だった。
イーディスとオラシオンの間に位置する都市。
落ち着いた雰囲気を持った暮らしやすい街。
2都市を結ぶ都市なこともあり、それなりの数の企業が所在し、都市の規模は大きい。
ランスター家が経営する「黒猫の夜亭」や、総合病院もある。
追記、修正は東方文化を極めてからよろしくお願いします。
- お疲れ様です。裏社会のとこに裏解決屋の事とか、どこかに空の女神が翼の女神や天上聖母って呼ばれる場合があることとかも追記したほうがいいかな -- 名無しさん (2022-08-25 12:28:58)
- 空の軌跡で名前が出た段階でも国内でゴタゴタがあるようなこと言われてたから、情勢的に安定してた時期がない印象。ようやく落ち着いてきたかと思ったらこの有様である -- 名無しさん (2022-08-25 12:33:50)
- クロスベル独立の件で大恐慌になり、帝国からの賠償金でやっと立て直しの算段が付いた。【経済】の項でも触れられてるけど経済面では本当に不安定なんだよね。 -- 名無しさん (2022-08-25 22:18:35)
- 金はあるんだ。問題なのは人種や文化が多すぎて、分配が大変なところ。だから少しでもバランスが崩れると、すぐに破綻する。その点、エレボニアは文化が画一的だから纏まったお金が出せる。だから破綻し難いというメリットがある。 -- 名無しさん (2022-08-25 22:41:41)
- 裏解決屋のところなんだけどあれって職業じゃなくてヴァンの紹介になってないかな?公式サイトだと「カルバード共和国という多様性の坩堝から生まれた“裏稼業”」らしいけど、作中でヴァン以外の裏解決屋が未登場というかそもそも存在するかも今のところ不明だよね。もしも存在するとしたら料金やスタンスもヴァンとは違うかもしれないし裏解決屋の新規項目を立てる時も気を付けたほうがいいかも。 -- 名無しさん (2022-08-26 20:18:02)
- なんでだろうリアルにも似たような感じの国を見かけたような。 -- 名無しさん (2022-08-27 07:41:36)
最終更新:2024年11月26日 21:51